JFP ユーザーズガイド

改行マージンと連結コマンド (行の分割と連結)

入力テキストの改行は、Return キーを入力することによって任意に行えますが、viset コマンドと wm オプションを使用すると、行の長さを自動的にコントロールできます。さらに、日本語環境では原則として日本語文字 1 文字が改行の単位とみなされます。たとえば、次の例では画面の幅が ASCII の 80 カラム分なので、コマンドモードで「:set wm=58」を入力することにより、画面右側に 58 カラムのマージン (余白) が確保され、行の長さは 80-58=22 カラム以下になるようにコントロールされます。

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コマンドモードで o (open) キーを入力してオープンモードに移り、入力を次のように続けます。

「コロンブスは、その後もジパングをめざし、数回の航海でキューバ島やイスパニオラ島を発見した。しかし、最後までジパングを見つけることはできなかった。」

Return キーを入力せずに続けて入力しても、テキストは自動的に次のように改行されます。

ここで、「スパニオラ島を発見し」の行が次の行より 1 文字分短く改行されるのは、テキストを清書するときと同様に禁則処理が働いているためです。

次に行を連結してみましょう。Esc キーを入力してコマンドモードに移り、「コロンブス...」の行にカーソルを移動します。

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ここで J (Shift-j) キーを入力すると、現在の「コロンブス...」の行に次の「ジパング...」の行が連結されます。

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このように日本語文字の行の連結の場合には、英語の行の連結の場合とは違い、スペースが挿入されず、改行の場合と同様に自然な日本語処理が行えます。日本語固有のこれらの単語処理は、JFP の提供する各国語化によって実現されています。 [このような国際化された単語処理に慣じみのない既存の vi のユーザーは、これらの機能にとまどいを覚えるかも知れません。そのような場合には、環境変数 MB_CONSERVATIVE_EDIT を設定してください。テキストの清書に準じた日本語単語処理は vi に適用されなくなり、vi は日本語に対しても英語と同様の動作をするようになります。]