Solaris のインストール (上級編)

第 1 章 Solaris のインストールについて

Solaris ソフトウェアを正しくインストールするためには、明確な目的と作業内容の理解が必要です。特に、多数のシステムをインストールしなければならない場合にこのことが言えます。この章では、サイトで Solaris ソフトウェアをインストールする最良のインストール方法について説明します。たとえば、ネットワークを経由してシステムをインストールする方法や、インストール手順を自動化する方法などが解説されています。


注 -

ローカル CD-ROM からシステムをインストールする場合は、『Solaris 7 インストールの手引き』を参照してください。


インストールの必要がない場合

Solaris ソフトウェアを実行する大規模のデスクトップシステムを管理する場合、すべてのシステムに Solaris ソフトウェアをインストールする代わりに、ご使用のシステムを Solstice AutoClientTM システムまたはディスクレスクライアントにしたい場合があります。AutoClient システムやディスクレスクライアントでは、そのローカルディスクに Solaris ソフトウェアはインストールされませんが、その代わりに Solaris ソフトウェアは OS サーバーによって提供されます。

AutoClient システムやディスクレスクライアントを使用すると、Solaris ソフトウェアのインストールを含むデスクトップシステムの設定や保守に係わる作業が減るため、システム管理の負担とコストが低減できます。また、これらのシステムの集中管理が可能となります。AutoClient システムやディスクレスクライアントに Solaris ソフトウェアが提供する OS サーバーをインストールするには、このマニュアルの手順に従ってください。

このようなシステムの使用に関する詳細は、『Solstice AdminSuite 2.3 管理者ガイド』を参照してください。

スタンドアロンシステムとサーバーのインストール

Solaris ソフトウェアをインストールしなければならないシステムには、次の 2 つのタイプがあります。

Solaris ソフトウェアのインストール方法

Solaris ソフトウェアをインストールするには、次の 4 つの方法があります。

ネットワーク上のインストール

Solaris ソフトウェアは CD-ROM で提供されるので、インストールするにはシステムが CD-ROM ドライブにアクセスできる必要があります。ただし、ローカル CD-ROM ドライブをもたないシステムがたくさんある場合や、どのシステムの CD-ROM ドライブにも Solaris CD を挿入したくない場合は、リモート Solaris CD イメージからインストールするようにシステムを設定できます。リモート Solaris CD イメージはインストールサーバーによって提供されなければならず、このサーバーはハードディスクに Solaris CD がコピーされているか、CD-ROM ドライブから Solaris CD がマウントされている必要があります。

ネットワーク上でシステムをインストールするときは、上記のすべてのインストール方法が使用できます。ただし大規模なサイトの場合は、カスタム JumpStart 方法を使ってネットワーク上でシステムをインストールすれば、インストール作業が集中化および自動化できるので便利です。

完全自動インストールのための必要条件

ユーザーの介入なしにネットワーク上でシステムに Solaris ソフトウェアをインストールするようにサイトを設定するには、あらかじめ次の作業を実行する必要があります。