SBus と PCI バスの応答時間に関する特徴は似ています。両方とも応答時間が短く、スループットが高いバスです。ターゲットやマスターがトランザクションに追加することができる待ち状態の数は制限されています。また、マスターにはプログラム可能なタイマーがあり、トラフィックが多いときにバスを使用することができる時間が制限されます。これらの制限と、バス調停の順序によって、任意のバスマスターがバスを獲得するための待ち時間を正確に予測することができます。
PCI および SBus の応答時間には、以下の要素が影響します。
バスマスターの数
調停方法とオーバーヘッドの時間
SBus 変換フェーズまたは PCI データフェーズの長さ
スレーブまたはターゲットが転送を終了するまでの時間
再試行やエラーの発生
表 1-6 は、バスアクセスの応答時間の構成要素を示しています。バスアクセスの応答時間は、バスマスターがバスアクセスを要求してから、トランザクションの最初のデータ転送が終了するまでの時間です。表 1-6 に、バスアクセスの応答時間の構成要素を示します。
表 1-6 PCI バスアクセスの応答時間の構成要素
構成要素 |
説明 |
---|---|
バスアクセスの応答時間 |
マスターがバスアクセスを要求してから、トランザクションの最初のデータ転送が終了するまでの時間 |
調停の応答時間 |
マスターが要求を発行してから、アービタがマスターの許可を表明するまでの時間 |
バス獲得の応答時間 |
要求を行ったマスターが許可を受信してから、現在のマスターがバスを解放するまでの時間 |
ターゲットの応答時間 |
トランザクションの開始から、現在のターゲットがトランザクションの最初のデータ転送を終了する準備ができるまでの時間 |