フォントの管理

付録 B フォント管理のユーティリティ

この付録では、フォント管理のコマンド行ユーティリティについて説明します。コマンド行ユーティリティには、次のようなものがあります。

sdtfpadd

フォントパスにパスを追加する

sdtfpls

フォントパスをコンマで区切って一覧表示する

sdtfprm

フォントパスからパスを削除する

sdtfontadd

指定されたディレクトリにフォントをインストールする

sdtfontls

指定されたディレクトリ内のフォントを一覧表示する

sdtfontrm

指定されたディレクトリからフォントを削除する

フォントパスの追加 (sdtfpadd)

指定されたパスをフォントパスに追加します。新しいフォントパスは、フォントパス内の任意の場所に追加できます。なお、このユーティリティを実行できるのは、スーパーユーザーだけです。

コマンド構文

/usr/dt/bin/sdtfpadd [-e topdir] position font_path_element

形式説明

-e topdir

フォントパスを変更する OpenWindows のインストールディレクトリを指定する。このオプションを指定しない場合、デフォルトとして /usr/openwin が指定する

position

新しいフォントパスを挿入するフォントパス内の位置を指定する。firstlast、または新しいフォントパスを挿入する位置を示す正の整数のいずれかを指定する

font_path_element

フォントパスに追加するディレクトリを指定する

フォントパスの一覧表示 (sdtfpls)

ユーザーの個人的なフォントパス設定に格納されているフォントパスを一覧表示します。また、スーパーユーザーの場合は、指定された OpenWindows のインストールディレクトリにあるフォントパスを一覧表示します。

コマンド構文

/usr/dt/bin/sdtfpls [-e topdir]

ここで、-e topdir はスーパーユーザーの場合にのみ指定し、フォントパスを一覧表示する OpenWindows のインストールディレクトリを指定します。このオプションを指定しないと、デフォルトとして /usr/openwin が指定されます。

フォントパスの削除 (sdtfprm)

指定されたフォントパスを削除します。このユーティリティを実行できるのは、スーパーユーザーだけです。

コマンド構文

/usr/dt/bin/sdtfprm [-e topdir] font_path_element

形式説明

-e topdir

フォントパスを変更する OpenWindows のインストールディレクトリを指定する。このオプションを指定しないと、デフォルトとして /usr/openwin が指定される

font_path_element

フォントパスから削除するディレクトリを指定する

フォントのインストール (sdtfontadd)

指定したディレクトリにフォントをインストールします。

コマンド構文

/usr/dt/bin/sdtfontadd [-e dir][-v][-f][font_name ... ] fromdir todir

形式説明

-e dir

スーパーユーザーの場合、このディレクトリにある OpenWindows のインストールディレクトリのフォントパスが、必要に応じて更新される。たとえば、フォントパス内に todir が存在しない場合、フォントパスに todir を追加する。なお、このオプションを指定しないと、デフォルトとして /usr/openwin が指定される

-v

sdtfontadd を冗長モードで実行し、フォントが 1 つインストールされるごとに、標準出力 (通常は、モニター) にメッセージを表示する

-f

ユーザーとの対話をしないで、sdtfontadd を実行する。フォントが衝突したときに、読み取り専用のフォントであれば上書きせず、そうでない場合は新しいフォントに置換する

font_name ...

インストールするフォントのリストを指定する


注 -

フォント名は、間違って解釈されないように、引用符文字で囲んでください。コマンド行でフォントが指定されていないと、sdtfontadd は標準入力 (通常は、キーボード) からフォント名を取り出します。


fromdir

フォントのコピー元のディレクトリを指定する

todir

フォントのインストール先のディレクトリを指定する

フォントの一覧表示 (sdtfontls)

ディレクトリ内のフォントを一覧表示します。

コマンド構文

/usr/dt/bin/sdtfontls [-x][dir]

形式説明

-x

X 論理フォント記述子 (XLFD) 名に従い、フォントを一覧表示する。ビットマップフォント (PCF) と Type 1 フォントが、XLFD 名に従って一覧表示される。XLFD 名がなく、Display PostscriptTM からしか利用できない、Type 3 や Type 0 などのフォントタイプは、一覧表示されない

dir

フォントを一覧表示するディレクトリを指定する。ディレクトリを指定しないと、デフォルトとして現在のディレクトリが指定される

フォントの削除 (sdtfontrm)

このユーティリティは、指定したフォントをディレクトリから削除します。

コマンド構文

/usr/dt/bin/sdtfontrm [-e dir][-v][-f][font_name ... ] fromdir

形式説明

-e dir

スーパーユーザーの場合、このディレクトリにある OpenWindows のインストールディレクトリのフォントパスは、必要に応じて更新される。たとえば、フォントを削除したことにより fromdir が空になった場合、sdtfontrm はフォントパスから fromdir を削除する。このオプションを指定しないと、デフォルトとして /usr/openwin が指定される

-v

sdtfontrm を冗長モードで実行し、フォントが 1 つ削除されるごとに、標準出力 (通常は、モニター) にメッセージが表示される

-f

ユーザーとの対話をしないで、sdtfontrm を実行する。削除するフォントのリストに読み取り専用のフォントまたはシステムフォントがあった場合、フォントの衝突が起こる可能性がある。このときに -f オプションを使用していると、システムフォントは削除されるが、読み取り専用のフォントは削除されない

font_name ...

削除するフォントのリストを指定する


注 -

フォント名は、間違って解釈されないように、引用符文字で囲んでください。コマンド行でフォントが指定されていないと、sdtfontrm は標準入力 (通常は、キーボード) からフォント名を取り出します。


fromdir

フォントの削除元のディレクトリを指定する