変数名の前にドル記号 ($) を付けることによって、クライアント固有の変数を作成できます。この機能は、同じファイルシステムの位置にアクセスする異なるアーキテクチャタイプの調整に役立ちます。変数名を括弧でくくることで、そのうしろに続く文字や数字と変数とを区切ることができます。表 5-2 に定義済みのマップ変数を示します。
表 5-2 定義済みのマップ変数| 
 変数  | 
 意味  | 
 情報提供元  | 
 例  | 
|---|---|---|---|
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 アーキテクチャタイプ  | 
 uname -m  | 
 sun4  | 
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 プロセッサタイプ  | 
 uname -p  | 
 sparc  | 
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 ホスト名  | 
 uname -n  | 
 dinky  | 
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 オペレーティングシステム名  | 
 uname -s  | 
 SunOS  | 
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 オペレーティングシステムのリリース  | 
 uname -r  | 
 5.4  | 
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 オペレーティングシステムのバージョン (リリースのバージョン)  | 
 uname -v  | 
 FCS1.0  | 
キーとして使用する場合を除いて、変数はエントリ行内のどこにでも使用できます。たとえば、SPARC と x86 のアーキテクチャ用のバイナリを、それぞれ /usr/local/bin/sparc と /usr/local/bin/x86 からエクスポートしているファイルサーバがある場合、クライアントは次のようにマップエントリを通じてマウントできます。
/usr/local/bin -ro server:/usr/local/bin/$CPU  | 
これで、すべてのクライアント上の同じエントリがすべてのアーキテクチャに適用されます。
どの sun4 アーキテクチャ向けに書かれたアプリケーションでも、ほとんどはすべての sun4 プラットフォームで実行できます。したがって、-ARCH 変数は sun4m でも sun4c でもなく、sun4 に固定されています。