プログラミングユーティリティ

ユーザー定義のライブラリをコンパイルおよびリンクする

ユーザー定義のライブラリパッケージを作成する際には、各ライブラリを、ライブラリのヘッダーおよびライブラリを使用するプログラムとは別の構成要素として扱ってください。プログラム、ライブラリ、ヘッダーをそれぞれ別のディレクトリに置くと、各モジュール用のメークファイルの作成が簡単になります。また、ソフトウェアプロジェクトの構造が明確になります。


注 -

make を実行した後に、ファイルシステム上のいろいろな場所にファイルが生成されないようにしてください。


メークファイルは、作業中のディレクトリまたは一時的なサブディレクトリ内のファイルだけを構築するように記述する必要があります。make を使用して、何らかの理由で特定のファイルシステム上のディレクトリに意図的にファイルをインストールする場合を除き、他のディレクトリにファイルを作成するメークファイルは作成しない方がよいでしょう。

他のディレクトリにあるライブラリに依存するプログラムを構築する場合には、メークファイル中で修正が必要な点があります。これまでの例では、すべての必要なファイルは、同一のディレクトリ中か、または基本的には変更されない標準ディレクトリ中にあります。ただし、開発中のプロジェクトの一部であるユーザー定義のライブラリについては、場所が変更されることも考えられます。

これらのライブラリは自動的に構築されない (隠れた依存関係の検査に相当するものがライブラリにはない) ため、ライブラリのターゲットエントリを指定する必要があります。また、リンクするライブラリが最新のものであることを確認する必要があります。

また、ローカルディレクトリ内でのみファイルを管理するようにメークファイルを記述する必要があります。さらに、メークファイル中には、別のメークファイルにある内容と重複する情報を記述しないようにする必要があります。