SunOS 5.6 では、ディスク情報を表示するコマンドが変更されています。df(1M) と du(1M) はまだ使用できますが、変更されています。dkinfo(8) と devinfo(1M) は prtvtoc と sysdef -d に置き換えられました。この節ではこれらの変更について概要を説明します。
互換パッケージをインストールしている場合は、SunOS 4.x のコマンドが /usr/ucb/df と /usr/ucb/du の中にあります。
df コマンドは VFS アーキテクチャをサポートするために変更されました。他の VFS コマンドと同様に、これらのコマンドには汎用バージョンとファイルシステムバージョンがあります。SunOS 5.6 コマンドの構文は、SunOS 4.x で使用されていたものとは大幅に異なります (詳細は、付録 A 「コマンドリファレンス」 を参照してください)。 VFS の詳細については、「仮想ファイルシステムアーキテクチャ」を参照してください。
df コマンドはキロバイト単位ではなく、512 バイトのブロック単位でディスク空間の状況を表示しますが、-k オプションを使用するとキロバイト単位で表示することができます。また、-t オプションの機能が異なっています。以前このオプションは、指定した形式 (たとえば、"nfs" または "4.2") のファイルシステムに出力を制限していました。SunOS 5.6 では、合計値を含めた完全なリストを表示します。
最後に、このコマンドに特殊デバイス名を指定するときは、SunOS 5.6 のデバイス命名規則を使用してください。詳細は、「デバイス命名規則」を参照してください。
du コマンドは、df コマンド同様に、キロバイト単位ではなく 512 バイトのブロック単位でディスクの使用状況を表示します。また、ディレクトリを読み込んだり、ファイルをオープンすることができない場合に、通常「何も出力しない」コマンドにメッセージを出力させる -r オプションもあります。
SunOS 4.x の dkinfo コマンドは削除されました。デバイス情報を印刷するには、dkinfo ではなく prtvtoc(1M) を使用します。
prtvtoc コマンドは、ディスクのパーミッション情報を含む、ディスクのラベルに記録されている重要な情報を表示します。prtvtoc の詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』を参照してください。
例 7-1 は、SunOS 5.6 prtvtoc コマンドの出力例を示します。
SunOS 4.x の devinfo は、SunOS 5.6 とは互換性がありません。SunOS 4.x に似た出力を作成するには、-v オプションを付けて prtconf を使用してください。