Solaris 共通デスクトップ環境 Motif への移行

移行ツールの使用

アプリケーションを Solaris CDE デスクトップに移行するために必要なすべての作業を単独で実行できるようなツールは販売されていません。しかし、アプリケーションによっては、いくつかの問題を解決するツールが見つかることがあります。これらの特殊ツールにより、移行作業が簡単にできます。

利用できるツールを調べる場合は、自分のアプリケーションの移行に適しているかどうかと、自分が何をしようとしているかを確認してください。

Motif に移行するためのツール

Motif に移行するためのツールが他社からも多数販売されています。たとえば、Integrated Computer Solutions (ICS) は、2 種類のコンバータを販売しています。1 つのコンバータは XView ソースコードを GIL ファイルに変換し、もう 1 つのコンバータは GIL ファイルを Motif ソースコードに変換します。

Devguide は、ユーザの移行作業を手助けする手段として Motif 変換ユーティリティを提供します。Devguide のフロントエンドは、従来どおり OPEN LOOK ユーザインタフェースで、同じ OPEN LOOK パレットが付いていますが、Motif 変換ユーティリティを使用すると、GIL ファイルを UIL ファイルや Motif コードと C コードに変換できます。Solaris 2.4 ソフトウェア開発キットの Motif 変換ユーティリティ (guilgmf) を使用して、GIL ファイルを UIL と Motif の C コードに変換します。UIL ファイルを Motif GUI ビルダにインポートすると、Motif ベースの GUI を生成できます。

移行ツールを使用して GUI を移行する場合には、CDE スタイルガイドに準拠するように GUI に手を加える必要が出てくることがあるので注意してください。GUI ビルダツールを使用する場合は、短時間で GUI の配置を変更できます。

Solaris CDE デスクトップに移行するためのツール

Devguide を使用してアプリケーションを作成した場合は、AppBuilder の GIL から BIL へのコンバータを使用して BIL ファイルを作成できます。BIL ファイルは、AppBuilder で使用する形式です。BIL ファイル形式は GIL ファイル形式に似ています。しかし、BIL ファイルには CDE 固有の情報が入っており、Solaris Motif GUI を作成します。GIL から BIL へのコンバータは、既存の内容に基づいて変換を推論しますが、希望どおりの結果が得られない場合があります。いい結果を得るには、コンバータが生成した BIL ファイルを取り出して AppBuilder に読み込み、必要に応じてユーザインタフェースを変更します。

AppBuilder は、OpenWindows 環境で使用される Devguide によく似た Solaris CDE 環境のツールです。この方法で CDE に移行すると、変換時の大部分の問題は解決できます。AppBuilder によってファイルが生成されるので、これらのファイルはユーザが自分で作成しなければならない C コードよりも簡単に処理できます。AppBuilder はアプリケーションのスタッブファイルを保持するので、アプリケーション固有のコードは変更されません。また、AppBuilder は Devguide と同じファイル命名規則を使用します。

Devguide 以外で OPEN LOOK アプリケーションを CDE に変換する他社のツールは、現在販売されていません。「Motif に移行するためのツール」で説明した Motif の変換ツールなどを試してください。