主要メッセージの手引き

第 2 章 アルファベット順エラーメッセージ

この章に掲載した英語のエラーメッセージは現行の Solaris.7 システムのものです。ただし、メッセージの多くは Solaris 7 より前のシステムにもあります。

メッセージはアルファベット順になっています。

数字と記号

***** FILE SYSTEM WAS MODIFIED *****

原因

fsck(1M) コマンドでこのコメントが表示された場合は、このコマンドがチェック中にファイルシステムを変更したという意味です。

対処方法

fsck(1M) でルートファイルシステムをチェックしていた場合は、すぐにシステムをリブートして、/ パーティションが損傷しないようにしてください。fsck(1M) でマウントされたファイルシステムをチェックしていた場合は、ファイルシステムのマウントを解除して fsck(1M) を再度実行し、インメモリーファイルテーブルがディスクに書き出されるときに fsck(1M) の作業結果が取り消されないようにします。

** Phase 1-- Check Blocks and Sizes

原因

fsck(1M) コマンドが、このメッセージの前に表示されているファイルシステムをチェックしています。フェーズ 1 では i ノードリストをチェックし、不良ブロックまたは重複ブロックを見つけて、i ノードのサイズと形式を確認します。

対処方法

この重要フェーズで 1 ダースを超えるエラーが発生した場合は、バックアップテープからファイルシステムを復元してください。エラーがそれ以下の場合は、fsck(1M) での作業を進めます。

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する章を参照してください。

** Phase 1b-- Rescan For More DUPS

原因

fsck(1M) コマンドが、ファイルシステムのチェック中に重複ブロックを検出しました。そのため、ファイルシステムを走査し直して、そのブロックを取り込んでいた元の i ノードを探しています。

対処方法

fsck(1M) がこのオプションフェーズを実行すると、フェーズ 2 とフェーズ 4 で追加の DUP/BAD メッセージが表示されます。

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する章を参照してください。

** Phase 2-- Check Pathnames

原因

fsck(1M) コマンドがファイルシステムをチェック中であり、現在、フェーズ 1 とフェーズ 1b で発見した不良 i ノードを指しているディレクトリエントリを削除しています。このフェーズでは、ファイルの削除、ディレクトリの保持、i ノードの修正、ブロックの再割り当てなどを行うように求められる場合があります。

対処方法

この重要フェーズで 1 ダースを超えるエラーが発生した場合は、バックアップテープからファイルシステムを復元してください。エラーがそれ以下の場合は、fsck での作業を進めます。

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する章を参照してください。

** Phase 3-- Check Connectivity

原因

fsck(1M) コマンドがファイルシステムをチェック中であり、現在、ディレクトリの完全性を確認しています。ディレクトリを調整、作成、展開、再割り当て、または再接続するように求められる場合があります。

対処方法

通常、これらの質問にすべて YES と答えても、ファイルシステムに悪影響を与えることはありません。

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する章を参照してください。

** Phase 4-- Check Reference Counts

原因

fsck(1M) コマンドがファイルシステムをチェック中であり、現在、フェーズ 2 とフェーズ 3 で得たリンクカウント情報をチェックしています。リンクカウントをクリアまたは調整するように求められる場合があります。

対処方法

通常、これらの質問にすべて YES と答えても、ファイルシステムに悪影響を与えることはありません。

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する章を参照してください。

** Phase 5-- Check Cyl groups

原因

fsck(1M) コマンドがファイルシステムをチェック中であり、現在、空きブロックと使用済み i ノードのマップをチェックしています。空きブロックとサマリ情報を保持するように求められる場合があります。

対処方法

通常、これらの質問にすべて YES と答えても、ファイルシステムに悪影響を与えることはありません。

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する章を参照してください。

29a00 illegal instruction

原因

ブートサーバまたは JumpStart サーバからクライアントを起動してワークステーションをインストールまたはアップグレードしようとすると、処理は失敗し、次のメッセージが表示されます。


boot net - install
Rebooting with command: net - install
Boot device: /iommu/sbus/ledma@f, 400010/le@f, 8c0000 File and args: -
install
29a00  Illegal Instruction
(0) ok

対処方法

エラーの原因はブートサーバの /tftpboot ディレクトリにあります。HOSTID ファイルと HOSTID.ARCH ファイルが、使用中のアーキテクチャにとって適切な inetboot ファイルにリンクしていることを確認します。シンボリックリンクは次のようなものになります。


# cd /tftpboot
# ls -l 81971904*
81971904 -> inetboot.sun4m.Solaris_2.4
81971904.SUN4M -> inetboot.sun4m.Solaris_2.4
sun4m システムの誤ったエントリの例を次に示します。

C753002F -> inetboot.axil4m.Solaris_2.5.1
C753002F.AXIL4M -> inetboot.axil4m.Solaris_2.5.1
エントリが正しくない場合は、rm_install_client コマンドまたは rm_client コマンドを使用して、このディレクトリ内の特定のクライアントに関するエントリを削除します。次に add_install_client(1M) コマンドまたは add_client コマンド、あるいは正しいアーキテクチャを指定した Solstice AdminSuite を使用してクライアントを再び追加します。

451 timeout waiting for input during source

原因

SMTP 接続など、時間切れになる可能性があるものから読み取る場合、sendmail(1M) は、タイマーを r 処理オプションの値に設定してから読み取りを開始します。タイマーが時間切れになる前に読み取りが完了しなかった場合は、このメッセージが表示され、読み取りは停止します (通常は RCPT 時に発生します)。その場合は、後での配信に備えて、メールメッセージが待ち行列に入れられます。

対処方法

このメッセージが頻繁に表示される場合は、/etc/mail/sendmail.cf ファイルの r 処理オプションの値を増やします。タイマーがすでに大きな値に設定されている場合は、ネットワークの配線や接続など、ハードウェアに障害がないか調べます。

関連項目

タイマーの設定の詳細については、『メールシステムの管理』の sendmail(1M) 構成オプションに関する節を参照してください。AnswerBook を使用している場合は、「timeouts」と入力して検索文字列として使用します。

550 hostname... Host unknown

原因

この sendmail(1M) メッセージは、@ (単価記号) の後のアドレス部分で指定された宛先ホストマシンをドメインネームシステム (DNS) 検索時に発見できなかったことを示します。

対処方法

nslookup(1M) コマンドを使用して、宛先ホストがそのドメインまたは他のドメインにあるかどうかを確認します。スペルが少し違っている可能性があります。それでも解決しない場合は、受信先に正しいアドレスを問い合わせてください。

このリターンメッセージは、宛先ホストが不明なのではなく、単に停止していることを示している場合があります。DNS レコードに未知の代替ホストが入っていて、一次ホストが停止していると、sendmail(1M) はその代替ホストから「Host unknown」メッセージを返します。造

uucp(1C) メールアドレスの場合、「Host unknown」メッセージは、通常、宛先ホスト名が /etc/uucp/Systems ファイルにないことを表しています。

テクニカルノート

造 これは、sendmail(1M) バージョン 8.6.7 の既知のバグです。

関連項目

sendmail(1M) の動作の仕組みについては、『メールシステムの管理』を参照してください。

550 username... User unknown

原因

この sendmail(1M) メッセージは、@ (単価記号) の後のアドレス部分で指定された受信者を宛先ホストマシン上で発見できなかったことを示します。

対処方法

電子メールのアドレスを確認してから再度実行してください。スペルが少し違っている可能性があります。それでも解決しない場合は、受信先に正しいアドレスを問い合わせてください。

関連項目

sendmail(1M) の動作の仕組みについては、『メールシステムの管理』を参照してください。

554 hostname... Local configuration error

原因

この sendmail(1M) メッセージは、通常、ローカルホストが自分自身にメールを送信しようとしていることを示します。

対処方法

/etc/mail/sendmail.cf ファイルの $j マクロの値を調べて、値が正しいドメイン名になるようにします。

テクニカルノート

送信側システムが受信側システムに (SMTP HELO コマンドによって) ホスト名を提供すると、受信側システムはその名前を送信者の名前と比較します。両者が同じ場合、受信側システムはこのエラーメッセージを発行して、接続を切断します。HELO コマンドによって提供される名前は $j マクロの値です。

関連項目

sendmail(1M) の動作の仕組みについては、『メールシステムの管理』を参照してください。

"A"

Accessing a corrupted shared library

原因

リンクされる静的共有ライブラリを必要とする a.outexec(2) により実行しようとすると、静的共有ライブラリをロードできません。静的共有ライブラリは破壊されている可能性があります。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ELIBBADerrno=84 です。

access violation unknown host IP address

原因

Solstice Backup Utility で処理に失敗し、Networker 4.2.2 にエラー「access violation unknown host IP address」が表示されます。通常このエラーは、ホストの NIS マップまたは NIS テーブル (あるいは NIS+ マップまたは NIS+ テーブル) のホスト名が破壊されている場合に発生します。

対処方法

Networker クライアント構成に誤ったホスト名がないか調べます。どうしても処理が失敗する場合は、エントリを /etc/hosts に追加します。

A command window has exited because its child exited.

原因

cmdtool(1) または shelltool(1) ウィンドウの引数は、コマンドを対象としたもののはずですが、システムは該当するコマンドを発見できません。

対処方法

このコマンドを cmdtool(1) または shelltool(1) の内部で実行するには、コマンドのスペルが正しいこと、およびコマンドが検索パス内にあることを確認します (必要に応じてフルパス名を使用してください)。この引数をオプション設定として使用する場合は、オプションの先頭にマイナス記号 (-) を付けます。

テクニカルノート

cmdtool(1) と shelltool(1) はいずれも OpenWindows 端末エミュレータです。

Address already in use

原因

すでに使用中のアドレスをユーザーが使用しようとすると、プロトコルから拒否されます。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EADDRINUSEerrno=125 です。

Address family not supported by protocol family

原因

要求されたプロトコルと矛盾するアドレスが使用されています。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EAFNOSUPPORTerrno=124 です。

admintool: Received communication service error 4

原因

遠隔手続き呼び出しが時間切れになったため、admintool(1M) は表示方式を開始できません。そのため、要求を送信できません。このエラーは、ネットワークを使用できないときに admintool(1M) が NIS テーブルまたは NIS+ テーブルにアクセスしようとして発生します。

対処方法

ifconfig -a を使用してシステムのネットワーク状態を調べ、システムがネットワークに接続された状態になっているか確認します。Ethernet ケーブルが接続されていること、NIS または NIS+ が実行できるようにシステムが構成されていることを確認します。

Advertise error

原因

これは RFS に特有のエラーです。このエラーは、公開済みのリソースを公開しようとした場合、公開しているリソースを残したまま RFS を停止しようとした場合、あるいは公開中のリソースをマウント解除しようとした場合に発生します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EADVerrno=68 です。

answerbook: XView error: NULL pointer passed to xv_set

原因

AnswerBook ナビゲータウィンドウは表示されていますが、ドキュメントビューワウィンドウが表示されていません。このメッセージはコンソールに表示され、ナビゲータウィンドウには「Could not start new viewer」というメッセージが表示されます。この状況は、未知のクライアントがあるか、またはネットワークネームサービスに問題があることを示しています。

対処方法

ypmatch(1) コマンドまたは nismatch(1) コマンドを実行して、クライアントのホスト名がホストマップに存在するかどうかを判断します。存在しない場合は、NIS マスタサーバ上の NIS ホストマップに追加します。次に、クライアント上の /etc/hosts ファイルにそのホスト名の IP アドレスとエントリがあり、後に loghost が続いていることを確認します (/etc/hosts ファイルを変更した場合は、リブートしてください)。ypmatch(1) または nismatch(1) のクライアントホストコマンドが、/etc/hosts ファイルにあるのと同じ IP ホストアドレスを返すかどうかを調べます。最後に、既存のすべての AnswerBook を終了し再起動します。

関連項目

NIS ホストマップの詳細については、『NIS+ と FNS の管理』のデフォルトの検索条件に関する節を参照してください。AnswerBook を使用している場合は、「NIS hosts map」と入力して検索文字列として使用します。

Arg list too long

原因

環境のエクスポートされたシェル変数と引数を組み合わせる際、システムは、コマンドまたはプログラムに与えられた引数を処理できません。引数リストの制限は、引数リストのサイズと、環境のエクスポートされたシェル変数のサイズとを合計したものです。

対処方法

最も簡単な解決方法は、余分な環境変数の設定を解除して、親プロセス環境のサイズを減らすことです (環境変数の一覧表示方法と変更方法については、使用中のシェルのマニュアルページを参照してください)。次に、プログラムを再度実行します。

テクニカルノート

ARG_MAX のバイト数よりも長い引数リストが、システムコールの exec(2) ファミリのメンバーに与えられています。

このエラーのシンボルの名前は、E2BIGerrno=7 です。

Argument out of domain

原因

これは、プログラミングエラーまたはデータ入力エラーです。

対処方法

プログラムの作成者に解決方法を問い合わせるか、または別の形式でデータを提供します。

テクニカルノート

これは、値が定義されていない場所で数学プログラミング関数の評価をしようとしたことを示します。数学パッケージ (3M) のプログラミング関数の引数が、関数の領域から外れています。これは、負の数の平方根、累乗、対数を計算した場合、整数以外の累乗を計算した場合、または範囲外の引数を双曲線プログラミング関数に渡した場合に発生することがあります。

プログラムの計算エラーを特定するには、matherr(3M) 機能を使用します。

このエラーのシンボルの名前は、EDOMerrno=33 です。

Arguments too long

原因

この C シェルのエラーメッセージは、コマンドの後の引数が長すぎることを示します。たとえば、巨大なディレクトリで rm * を行うと、このようになる場合があります。C シェルでは 1706 個を超える引数は処理できません。

対処方法

一時的に sh(1) によって Bourne シェルを起動し、コマンドを再度実行します。Bourne シェルによってコマンド行引数が動的に割り当てられます。次に、exit と入力して元のシェルに戻ります。

assertion failed: string, file name, line int

原因

プログラムで、決して発生しないはずの状態が発生しました。

対処方法

プログラムのベンダまたは作成者に失敗の理由を問い合わせます。プログラムのソースコードがある場合は、assert に失敗したファイルと行番号を調べることができます。これにより、プログラムの実行方法を変えるためのアイデアが浮かぶかもしれません。

テクニカルノート

このメッセージは、プログラマがソースファイルの指定行に挿入した assert(3C) という診断マクロから発生します。true ではないと評価された式は、ファイル名と行番号の前に表示されます。

Attempting to link in more shared libraries than system limit

原因

exec(2) により実行しようとした a.out に必要な静的共有ライブラリの数が、現在のシステム構成での制限を越えています。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ELIBMAXerrno=86 です。

automountd[int]: server hostname not responding

原因

このオートマウンタメッセージは、システムが、停止しているかまたは極端に応答が遅い NFS サーバからファイルシステムをマウントしようとしたことを示します。また、このメッセージは、NFS サーバへのネットワークリンクが壊れていることを示す場合もあります。ただし、その場合は別のエラーメッセージも表示されます。

対処方法

応答しない NFS サーバのシステム管理者の場合は、そのマシンを調べて、修理またはリブートが必要かどうかを判断します。このような問題が発生したらすぐに一度だけ報告するように、ユーザーグループに依頼します。NFS サーバが稼働状態に戻ったら、要求されたファイルシステムにオートマウンタがアクセスできるようになります。

関連項目

NFS の問題について詳細は、『NFS の管理』の問題の解決に関する節を参照してください。AnswerBook を使用している場合は、「NFS Service」と入力して検索文字列として使用します。

automount[int]: name: Not a directory

原因

最初のコロンの後に指定されたファイルはディレクトリではないため、無効なマウントポイントです。

対処方法

マウントポイントがディレクトリであり、通常のファイルやシンボリックリンクではないことを確認します。

"B"

Bad address

原因

システムが、プログラミング関数のパラメータへのアクセス時にハードウェア障害を検出しました。

対処方法

この不良アドレスが、誤ったデバイスまたはオプションをコマンドに提供した結果であるかどうかを調べます。それが原因でなかった場合は、プログラムのベンダまたは作成者に変更を依頼します。

テクニカルノート

このエラーは、ポインタ引数を取る関数に無効なアドレスを渡すと発生することがあります。不良アドレスの検出能力はプロセッサによって異なるため、アーキテクチャーによっては、不良アドレスを渡すと未定義の動作が発生する場合があります。

このエラーのシンボルの名前は、EFAULTerrno=14 です。

BAD/DUP FILE I=i OWNER=o MODE=m SIZE=s MTIME=t CLEAR?

原因

フェーズ 4 での i ノードリンクカウントのチェック中に、fsck(1M) が、存在しないかまたは別の場所に存在するファイル (またはディレクトリ) を発見しました。

対処方法

このファイルまたはディレクトリに対する i ノードの参照をクリアするために、YES と答えます。-p (preen) オプションを付けると、不良または重複したファイル参照を fsck(1M) が自動的にクリアするため、この質問に YES と答えても通常は問題ありません。

Bad file number

原因

一般的に、これはプログラミングエラーであり、使用方法のエラーではありません。

対処方法

プログラムのベンダまたは作成者に変更を依頼します。

テクニカルノート

ファイル記述子がオープンファイル以外を参照しているか、または書き込み (または読み取り) 専用に開かれたファイルに対してread(2) (またはwrite(2)) 要求が実行されました。

このエラーのシンボルの名前は、EBADFerrno=9 です。

block no. BAD I=inode no.

原因

範囲外のブロックを検出すると、fsck(1M) は、不良ブロック番号とそれに含まれる i ノード (I= の後) を表示します。

対処方法

fsck のフェーズ 2 とフェーズ 4 で、これらの不良ブロックをクリアするかどうかを判断します。fsck(1M) による修復を確定する前に、次のように ncheck(1M) コマンドに i ノード番号を渡すと、この i ノードが含まれるファイルを特定できます。


# ncheck -iinum filesystem

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する章を参照してください。

BAD_MESSAGE (error code 100) from X.400

原因

X.400 ソフトウェアは正常に動作しましたが、ma_start_delivery() でメッセージ交換に失敗しました。エラーコード 100 (BAD_MESSAGE) が返されました。

900 バイトを超えるファイルを交換しようとすると、ma_start_delivery() コールは失敗します。

対処方法

X.400 は誤った umask の指定で再起動しています。

umask を 0022 に設定してソフトウェアを再起動し、問題を解決します。

bad module/chip at: position

原因

メモリー管理システムからのこのメッセージは、パリティエラー時に表示されることが多く、表示された位置のメモリーモジュールまたはチップに不良があることを示します。ブート時以外にこの障害が発生すると、データが失われる恐れがあります。

対処方法

表示された位置のメモリーモジュールまたはチップを交換します。この位置の判断については、ベンダのハードウェアマニュアルを参照してください。

Bad request descriptor

原因

このメッセージは NIS+ でだけ表示され、テーブルが破壊されているか、または欠落していることを示します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EBADRerrno=51 です。

BAD SUPER BLOCK: string

原因

fsck(1M) からのこのメッセージは、ファイルシステムのスーパーブロックが修復不可能なほど損傷しており、交換しなければならないことを示します。(-p オプションによる) ブート時、このメッセージはファイルシステムのデバイス名の前に表示されます。このメッセージが表示された場合、実際の損傷が認識されています (下記の対処方法を参照してください)。fsck(1M) は損傷したスーパーブロックの番号は表示しません。

対処方法

このエラーの原因として最も多いのは、ディスクパーティションのオーバーラップです。エラーメッセージの後に表示された行の通りにすぐに fsck(1M) を再実行しないでください。まず、ファイルシステムの最新のバックアップがあることを確認します。バックアップがない場合は、ufsdump(1M) を使用してすぐにファイルシステムのバックアップを取ります。次に、format(1M) コマンドを実行し、該当するディスクを選択してパーティション情報を出力します。


# format
: N
> partition
> print
ファイルシステムの先頭または末尾のどちらでオーバーラップが発生しているかを判断します。次に、-N オプションを付けて newfs(1M) を実行して、バックアップスーパーブロックの場所を含むファイルシステムパラメータを出力します。

# newfs -N /dev/dsk/device
オーバーラップしていないディスク領域からスーパーブロックを選択します。ただし、通常、適切な置換スーパーブロックを選択する機会は一度しかありません。このスーパーブロックは fsck(1M) によってすぐにすべてのシリンダに伝達されます。不適切な置換スーパーブロックを選択するとデータが損傷する可能性が高く、その場合はバックアップテープから復元しなければなりません。新しいスーパーブロックを選択したら、その新しいマスタスーパーブロック番号を fsck(1M) に与えます。

# fsck -o b=NNNN /dev/dsk/device

テクニカルノート

スーパーブロックの損傷原因には、次のものがあります。マジックナンバーが間違っている、NCG (シリンダグループの数) または CPG (グループあたりのシリンダ数) が範囲外である、シリンダ数が間違っている、スーパーブロックのサイズが大きすぎる、スーパーブロック内の値が壊れているなどです。通常、損傷したスーパーブロックは極度に破壊されているため、これらの原因が判明しても役に立つ可能性は低いです。

関連項目

不良スーパーブロックの詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』の不良スーパーブロックの復元に関する節を参照してください。AnswerBook を使用している場合は、superblock と入力して検索文字列として使用します。

BAD TRAP

原因

不良トラップは、ハードウェアの障害、またはハードウェアと構成情報間の不一致を示している可能性があります。ブート時以外にこの障害が発生すると、データが失われる恐れがあります。

対処方法

最近、新しいハードウェアをインストールした場合は、ソフトウェアの設定が正しいかどうかを確認します。コンソールに表示されるカーネルのトレースバックを調べて、トラップを生成したデバイスを特定します。構成ファイルが正しい場合は、デバイスを交換する必要がある場合があります。

不良トラップメッセージは、rev CPU の不良または停止を示している場合もあります。

テクニカルノート

ハードウェアプロセッサトラップが発生し、カーネルのトラップハンドラがシステムの状態を回復できません。これは、通常、パニックの前に出る重大なエラーです。システムは sync、ダンプ、リブートを実行します。不良トラップの原因になりうる状態は次のとおりです。システムテキストまたはデータのアクセス障害、システムデータ整合エラー、またはある種のユーザーソフトウェアトラップ。

/bin/sh: file: too big

原因

この Bourne シェルメッセージは、古典的な「メモリーなし」エラーを示します。最初のコロンの後に指定されたプログラムの読み込み中に、システムが仮想記憶 (スワップ空間) を使い果たしたことをシェルが検出しました。

対処方法

システムを再構成してスワップ空間を追加する方法については、「Not enough space」メッセージを参照してください。

Block device required

原因

mount(1M) コマンドの呼び出し時など、ブロック型デバイスが必要な場所で raw (文字型特殊) デバイスが指定されました。

対処方法

使用可能なブロック型デバイスを確認するには、ls -l を使用して /devices を調べます。次に、文字型デバイスの代わりにブロック型デバイスを指定します。ブロック型デバイスモードは b で始まり、raw 文字型デバイスモードは c で始まります。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENOTBLKerrno=15 です。

Boot device: /iommu/sbus/directory/directory/sd@3,0

原因

このメッセージは、常にリブートの初めに表示されます。障害があると、システムはハングし、他のメッセージは表示されません。このような状態になるのは、ブートデバイス用の SCSI ターゲットが重複しているためであり、ほぼ常にターゲット 3 です。

対処方法

ブートデバイスは、通常、マシンの内部ディスクドライブであるターゲット 3 です。外部および二次ディスクドライブがターゲット 1、2、または 0 になっており、相互に重複していないことを確認します。また、テープドライブがターゲット 4 または 5、CD ドライブが 6 になっており、相互にまたはディスクドライブと重複していないことも確認します。デバイスのターゲット番号は、SCSI ケーブルの近くにある背面の押しボタンスイッチまたはダイアルを使用して設定できます。内部ディスクドライブのターゲットを調べたい場合は、マシンの電源を切り、すべての外部デバイスを外してから電源を入れ、PROM モニタから probe-scsi-all または probe-scsi コマンドを実行します。

boot error 13 | sun4m

原因

ディスクレスクライアントの起動中に、NFS マウントエラー 13 が発生します。

Broadcast Message from root (pts/int) on server [date]

原因

wall(1M) コマンドからのこのメッセージは、システムにログインしたすべてのユーザーに対して送信されます。このメッセージは、rlogin(1) または telnet(1) セッション中、またはタイムシェアリングシステムに接続された端末上で表示されます。

対処方法

このブロードキャストメッセージを注意して読んでください。後にシャットダウンの警告が続いている場合があります。

システムのシャットダウンの詳細については、「The system will be shut down in int minutes」メッセージを参照してください。

関連項目

システムの停止については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のシステムの停止に関する節を参照してください。AnswerBook を使用している場合は、「halting the system」と入力して検索文字列として使用します。

Broken pipe

原因

多くの場合、(head(1) プログラムに多数の行をパイプした場合などのように) この状態は正常であり、メッセージは単なる情報にすぎません。パイプ上の書き込みが読み取りプロセスを発見できない場合は、この状態が発生します。その場合は、通常、実行中のプログラムに対する信号が生成されますが、プログラムが信号を無視すると、このメッセージが表示されます。

対処方法

パイプの最後でプロセスを調べ、終了した理由を判断します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EPIPEerrno=32 です。

Bus Error

原因

制限されているかまたは存在しないデバイスに入出力しようとしたことを示す信号をプロセスが受け取りました。読み取り専用ファイルシステムを除き、通常、このメッセージはコアダンプを伴います。

対処方法

デバッガを使用してコアファイルを調べ、バスエラーを引き起こしたプログラム障害またはシステム障害を判断します。できれば、バスエラーの前にデータ損傷が発生していないかどうか、プログラムの出力ファイルを調べてください。

テクニカルノート

バスエラーは、プログラミングエラー、またはシステム上のデバイス損傷によって発生することがあります。バスエラーの原因として多いのは、ファイル記述子が無効、入出力要求が不当、メモリー割り当てが不良、データ構造が不整合、コンパイラにバグがある、ブートブロックが損傷しているなどです。

"C"

Cannot access a needed shared library

原因

静的共有ライブラリを必要とする a.outexec(2) により実行しようとしたときに、静的共有ライブラリが存在しないか、あるいはユーザーにそのライブラリを使う権限がありません。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ELIBACCerrno=83 です。

Cannot allocate colormap entry for "string"

原因

このメッセージは libXt (X イントリンシクスライブラリ) から発生していて、引用符によって指定されたカラー名が要求される前に、システムのカラーマップがいっぱいになったことを示します。アプリケーションによっては、このメッセージが表示されても続行できます。ワークスペースプロパティカラーなど、その他のアプリケーションは、カラーマップがいっぱいになると表示できません。

対処方法

カラーマップの使用率が高いプログラムを終了してから、失敗したアプリケーションを再起動してもう一度行なってください。

Cannot assign requested address

原因

現在のマシンにないアドレスにトランスポート終端を作成しようとしました。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EADDRNOTAVAILerrno=126 です。

cannot change passwd, not correct passwd

原因

yppasswd(1) を実行中にユーザーのパスワードを変更しようとすると、「cannot change passwd, not correct passwd」というメッセージが表示されます。

また、サーバコンソールで「yppasswd user string does not exist」が表示された場合に ypcat passwd | grep (user) を実行するとユーザー名が返されます。これにより yppasswdd(1M) が実行中であることがわかります。

対処方法

pwck(1M) で passwd(4) ファイルをチェックし、yppasswdd(1M) が正しいサーバで実行されていることを確認します。次に、passwd(4) ファイルの場所を確認し、変更されている場合は、yppasswdd(1M) がその場所を指定して起動されていることを確認します。/etc/yp にあるパスワードは、/usr/lib/yp/rpc.yppasswdd -D /etc/yp になっているはずです。-D オプションを passwd ファイルのディレクトリ位置とともに指定すると、パスワードの変更および変更の検証を行う場所が yppasswdd(1M) に通知されます。

Cannot exec a shared library directly

原因

共有ライブラリを直接 exec(2) により実行しようとしています。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ELIBEXECerrno=87 です。

Cannot find SERVER hostname in network database

原因

異なるサブネットにいるユーザーが、ライセンスサーバーにアクセスしています。


ultra1(50)% cc -o hello hello.c
License Error : Cannot find the license server (fry)
in the network database for product(Sun WorkShop Compiler C)
Cannot find SERVER hostname in network database (-14,7)
cc: acomp failed for hello.c
ultra1(51)%

対処方法

1 番目に、サーバが稼動中であることを確認します。2 番目に、ping server name と入力して、クライアントシステムの /etc/hosts ファイル内にそのサーバがあることを確認します。3 番目に、サーバのライセンスデーモンを調べ、実行中であることを確認します。4 番目に、クライアントに基本ライセンスファイルがあることを確認します。


cd /etc/opt/licenses
more sunpro.loc
5 番目に、sunpro.loc ディレクトリには、 sunpro.lic,1 のようなテキストライセンスファイルだけがあることを確認します。6 番目に、クライアントで次の確認を行います。

 % cd /etc
 % more nsswitch.conf | grep hosts
 hosts:      nis [NOTFOUND=return] files
これは、NIS サーバを使用して IP アドレスを検索していることを示します。最初に NIS 用に設定されており、/etc/hosts ファイルに名前を登録されたサーバがある場合は、次のように行を変更します。

hosts:      files nis 
次に、検索できるかどうかを調べます。検索できない場合は、原因を調べるために、truss と snoop を実行します。

Cannot open FCC file

原因

このメッセージは、Netscape を使用したメールの送信で表示されます。このエラーは、発信メッセージの保存用にユーザーが指定したファイルが存在しない場合に発生します。

対処方法

この問題を解決するには、「設定」を選択し、次に「Composer」 を選択します。テンプレートが表示されます。このテンプレートには、発信メールとニュースファイルを保存する場所を指定するセクションがあります。これらのファイルが存在することを確認してください。Netscape が送信したメッセージのログを保存しない場合は、これらのファイルをテンプレートから削除します。

Cannot send after transport endpoint shutdown

原因

トランスポート終端がすでに停止されているため、データ送信要求が拒否されました。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ESHUTDOWNerrno=143 です。

Can't create public message device (Device busy)

原因

このメッセージは lp(1) 印刷スケジューラに起因するものであり、極度のビジー状態かまたはハング状態にあることを示します。

対処方法

印刷ジョブが該当するプリンタからのものである場合は、現在の印刷が終了するまで待ち、それからこの印刷ジョブを再度提出します。このメッセージが再び表示された場合は、lp(1) システムがハングしている可能性が高いです。

待ち行列をクリアする手順については、「lp hang」メッセージを参照してください。

テクニカルノート

プリンタメッセージ用のデバイスの作成に lp(1) を使用できない場合は、メッセージ FIFO がすでに使用中か、または別の印刷ジョブによってロックされています。

関連項目

印刷スケジューラの詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 2 巻)』のプリンタの管理に関する節を参照してください。

Can't invoke /etc/init, error int

原因

このメッセージはシステムのブート中に表示され、init(1M) プログラムが失われているかまたは損傷していることを示します。なお、/etc/init/sbin/init へのシンボリックリンクです。

対処方法

ミニルートを起動して、init(1M) を置き換えられるようにします。Stop-A と入力するか、またはリセットボタンを押して、マシンを停止します。CD-ROM、ネット、またはフロッピーディスクからシングルユーザーをリブートします。たとえば CD-ROM からブートする場合は、ok プロンプトで boot cdrom -s と入力します。システムが起動して # プロンプトが表示されたら、元の / パーティションの場所に応じて下記のように mount(1M) コマンドを使用し、デバイスをマウントします。次に、ミニルートから元の / パーティションに init(1M) プログラムをコピーし、システムをリブートします。


# mount /dev/dsk/c0t3d0s0 /mnt
# cp /sbin/init /mnt/sbin/init
# reboot
これでうまくいかない場合は、他のファイルが損傷している可能性があります。その場合は、システム全体をインストールし直さなければなりません。

テクニカルノート

/sbin/init がない場合のエラー番号は 2 であり、/sbin/init に不正な実行可能形式がある場合は 8 です。通常はこの後に「panic: icode」メッセージが続きます。システムは自分自身をリブートしようとしますが、init(1M) なしではリブートできないため、ループに入ります。

関連項目

システムのブートについて詳細は、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のシステムの停止とブートに関する節を参照してください。

can't open /dev/rdsk/string: (null): UNEXPECTED INCONSISTENCY

原因

SunOS 4.1.x で、/dev ファイルシステムが組み込まれたデバイスが切断されています。Solaris の動作は確認されていません。

can't synchronize with hayes

原因

システムが「Hayes」タイプと見なしたモデムを使用していると、このメッセージが表示されることがあります。現在製造されているモデムの大部分は「Hayes」タイプです。スイッチの設定が正しくない、ケーブル接続が悪い、またはモデムの電源が入っていない場合は、このメッセージが表示される可能性があります。

対処方法

モデムの電源が入っていて、モデムとシステム間のケーブルが確実に接続されていることを確認します。次に、内部と外部のモデムスイッチの設定を調べます。必要に応じて、モデムの電源を切ってから入れ直します。

cd: Too many arguments

原因

C シェルの cd(1) コマンドは引数を 1 つしか取りません。複数のディレクトリが指定されているか、または空白を含むディレクトリ名が指定されています。ファイルマネージャを使用していると、空白を含むディレクトリ名を作成してしまうことがあります。

対処方法

ディレクトリ名を 1 つのみにします。名前に空白を含むディレクトリに変更するには、ディレクトリ名を二重引用符 (") または引用符 (`) で囲むか、あるいはファイルマネージャを使用します。

Channel number out of range

原因

システムがストリームデバイスを使い果たしました。このエラーは、存在しないかまたは現在使用中のマイナーデバイスをストリームヘッドが開こうとすると発生します。

対処方法

該当するストリームデバイスが存在し、適切な番号のマイナーデバイスによって作成されていることを確認します。また、ハードウェアがこの構成に一致しているかどうかも調べます。ストリームデバイスの構成が正しい場合は、より多くのシステムリソースを使用できるときに再度実行してください。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ECHRNGerrno=37 です。

chmod: ERROR: invalid mode

原因

このメッセージは chmod(1) コマンドから発生し、オプションではない最初の引数に問題があることを示します。

対処方法

数値ファイルモードを指定している場合は、任意のけた数を提供できますが (ただし、最後の 1〜4 けたのみ使用します)、すべてのけた数は 0〜7 でなければなりません。シンボリックファイルモードを指定している場合は、chmod(1) 使用法メッセージに表示された構文を使用すると次の「invalid mode」エラーメッセージを避けられます。

Usage: chmod [ugoa][+-=][rwxlstugo] file ...
なお、シンボリックキー文字の組み合わせによっては、エラーメッセージは表示されませんが効果はありません。最初のグループ [ugoa] は省略可能です。2 番目のグループ [+-=] は、chmod(1) が機能するためには必須です。3 番目のグループ [rwxlstugo] も必須であり、重複しない限り組み合わせて使用できます。

Command not found

原因

C シェルが、コマンドとして与えられたプログラムを見つけられません。

対処方法

コマンド行の書式とスペルを調べます。正しければ、echo $path を実行して、ユーザーの検索パスが正しいかどうかを確認します。通信が不正確な場合は、組み込みシェルコマンドだけが使用可能になるように検索パスの設定を解除できます。基本的な検索パスを再設定するコマンドを次に示します。


 % set path = (/usr/bin /usr/ccs/bin /usr/openwin/bin .)
検索パスが正しければ、検索パスに沿ってディレクトリの内容を調べ、プログラムが失われていないか、またはディレクトリのマウントが解除されていないかどうかを確認します。

関連項目

C シェルの詳細については、csh(1) のマニュアルページを参照してください。

Communication error on send

原因

このエラーは、現在のプロセスがリモートマシンからのメッセージを待っているとき、そのマシンに接続するリンクが破壊されている場合に発生します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ECOMMerrno=70 です。

Connection closed.

原因

このメッセージは、別のシステムに対して rlogin(1) を使用したときに、リモートホストがこのユーザー用のプロセスを作成できなかった場合、ユーザーが正しいパスワードを入力するまでの時間が長すぎた場合、ユーザーがネットワーク接続に割り込んだ場合、またはリモートホストが停止していた場合に表示される可能性があります。ファイルを修正して、接続を切断する前に保存しなかった場合は、データが失われる恐れがあります。

対処方法

もう一度実行します。相手のシステムが停止している場合は、リブートされるまで待ちます。

Connection closed by foreign host.

原因

このメッセージは、ユーザーが telnet(1) を使用して別のシステムに接続したときに、ユーザーが正しいパスワードを入力するまでの時間が長すぎた場合、リモートホストがこのユーザー用のログインを作成できなかった場合、またはリモートホストが停止しているかまたは接続を終了した場合に表示される可能性があります。ファイルを修正して、接続を切断する前に保存しなかった場合は、データが失われる恐れがあります。

対処方法

もう一度実行します。相手のシステムが停止している場合は、リブートされるまで待ちます。

[Connection closed. Exiting]

原因

talk(1) コマンドを使用して別のユーザーと交信した後、そのユーザーが割り込み (通常は Control-c) を入力すると、こちらのユーザーの画面にこのメッセージが表示されます。

対処方法

このような割り込みを送信するのは、talk(1) プログラムを終了する際の通常の方法です。talk(1) セッションが終了するので、作業に戻ることができます。

Connection refused

原因

対象のマシンが拒否したため、接続できません。アクティブでないサービスに接続しようとした場合、または要求したアドレスにサービスプロセスが存在しなかった場合に起こります。

対処方法

対象のマシン上のサービスをアクティブにするか、またはサービスがなくなっていた場合は再度起動します。セキュリティ上の理由からこのサービスを提供したくない場合は、ユーザーグループにそのことを伝え、できれば代替サービスを提供します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ECONNREFUSEDerrno=146 です。

Connection reset by peer

原因

リモートホストが接続を強制的に切断しました。通常、このエラーは、時間切れや再起動によって、リモートホストとの接続が切断されたことにより起こります。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ECONNRESETerrno=131 です。

Connection timed out

原因

宛先ホストが停止している場合、またはネットワーク上の障害のために伝送に失敗した場合に起こります。

対処方法

たとえば ping(1M) や ftp(1) を使用して、まずホストシステムの動作を調べます。次に、必要があれば修理またはリブートします。これで解決できない場合は、ネットワークのケーブルと接続を調べます。

テクニカルノート

指定された時間内に接続が確立されませんでした。適切な時間内に宛先ホストが正しく応答しなかったため、接続要求または送信要求は失敗しました (タイムアウト期間は通信プロトコルによって異なります)。

このエラーのシンボルの名前は、ETIMEDOUTerrno=145 です。

console login: ^J^M^Q^K^K^P

原因

これは、通常、OpenWindows が異常終了したために、システムのキーボードが誤ったモードのままになっているために発生します。この場合、ログインしようとしたときに表示される文字は、入力した内容の無意味な文字変換になってしまいます。

対処方法

SPARC システムでは、別のマシンを探してこのシステムにリモートログインし、次のコマンドを実行します。

$ /usr/openwin/bin/kbd_mode -a
これで、コンソールが ASCII モードに戻ります。なお、kbd_mode はウィンドウプログラムではありません。コンソールのモードを修正するだけです。

x86 システムでは、リモートからログインして起動後、X サーバを終了するかシステムを再起動します。

テクニカルノート

この問題が生じる一般的な原因は、/tmp ディレクトリを一定間隔ごとにクリアする cron(1) から実行した、自動化されたスクリプトにあります。このようなスクリプトが、/tmp/.X11-pipe または /tmp/.X11-unix の各ディレクトリとその中のファイルを削除しないことを確認してください。

core dumped

原因

core(4) ファイルには、ソフトウェア障害の発生時点でのメモリーのイメージが収められており、障害の原因を調べる際にプログラマが使用します。

対処方法

core(4) ファイルを生成したプログラムを特定するには、file(1) コマンドまたは adb(1) コマンドを実行します。dtmail からのコアファイルに対して fileadb の各コマンドを実行した場合の出力内容を、次の例に示します。


$ file core
core: ELF 32-bit MSB core file SPARC Version 1, from `dtmail'

$ adb core
core file = core -- program `dtmail'
SIGSEGV  11: segmentation violation
^D      (use Control-d to quit the program)
プログラムのベンダまたは作成者に、デバッグ済みのバージョンを要求してください。

テクニカルノート

SIGQUIT、SIGBUS、SIGSEGV など、一部のシグナルはコアファイルを生成します。該当するシグナルの完全なリストについては、signal(5) のマニュアルページを参照してください。

プログラムのソースコードがある場合は、cc -g によってコンパイルし、dbx または同様のデバッガを使用して自分でデバッグできます。dbxwhere 命令を実行するとスタックトレースが得られます。

混在ネットワークでは、あるタイプのシステムで adb(1) を実行しても、別のタイプのシステムで生成されたコアダンプを読み取ることは通常できないため、特定のcore(4) ファイルを生成したマシンアーキテクチャーを特定するのは困難です。このため、「unrecognized file」メッセージが作成されます。正しいアーキテクチャーが判明するまで、各種のマシンアーキテクチャーで adb(1) を実行してください。

「コア」という用語は古くからあります。放射線に対する抵抗力のため、宇宙船では現在もコアメモリーを使用していますが、フェライトコアメモリーがシリコン RAM にその座を譲ったのは 1970 年代です。

関連項目

クラッシュ情報の保存と表示については、『Solaris のシステム管理 (第 2 巻)』を参照してください。AnswerBook を使用している場合は、「system crash」と入力して検索文字列として使用します。

corrupt label - wrong magic number または corrupt label - label checksum failed

原因

電源を入れてマシンを起動すると、「corrupt label - label checksum failed」または「corrupt label - wrong magic number」というメッセージが表示されます。format(1M) では次のように表示されます。


  0 unassigned    wm       0               0         (0/0/0)          0
  1 unassigned    wm       0               0         (0/0/0)          0
  2     backup    wm       0 - 5460        4.2G    (5460/0/0)   4154160
  3 unassigned    wm       0               0         (0/0/0)          0
  4 unassigned    wm       0               0         (0/0/0)          0
  5 unassigned    wm       0               0         (0/0/0)          0
  6 unassigned    wm       0 - 2730       2.1G       (0/0/0)          0
  7 unassigned 	  wm       2730-5460      2.1G       (0/0/0)          0
ディスクは、ブロック 0 (シリンダ 0) で開始する raw パーティションを使用していました。

ディスクラベル (VTOC) はシリンダ 0 のブロック 0 に保持されます。raw パーティションがシリンダ 0 で開始する場合は、raw パーティションを使用するデータベースプログラムがラベルを上書きすることになります (UNIX ファイルシステムでは、パーティションのこの領域は使われません)。

対処方法

format を実行し、backup コマンドを使用してバックアップラベルを取得します。このバックアップラベルを使用してディスクのラベルを変更します。これで、ディスクにアクセスできるようになります。

このディスクのデータをバックアップします。

ディスクに戻ってラベルを変更し、raw パーティションをシリンダ 1 で開始します (これで 1 つのシリンダが消費されますが、VTOC の破壊を防止できます)。

ラベルを付け直します。

バックアップからデータを復元します。

could not grant slave pty

原因

telnet(1)、rlogin(1)、rsh(1) などのシェルが必要なセッションを実行しようとしたとき、あるいは X 端末を起動しようとしたときに、エラーメッセージ「could not grant slave pty」が表示されます。

対処方法

/usr/lib/pt_chmod でのファイルのアクセス権の設定が正しくありません。次のように設定されていたとします。


# ls -la /usr/lib/pt_chmod
---s--x--x   1 bin     bin         3120 May  3  1996
アクセス権は次のようにします。

# ls -la /usr/lib/pt_chmod
---s--x--x   1 root     bin         3120 May  3  1996
所有者として bin を設定していましたが、root にする必要があります。setuid ビットも設定する必要があります。chown root pt_chmod を実行すると、問題は解決します。

Could not initialize tooltalk (tt_open): TT_ERR_NOMP

原因

ttsession(1) プロセスが使用できない場合、さまざまなデスクトップツールでこのメッセージが表示または出力されます。通常、ToolTalk サービスは、ttsession(1) が実行されていないと再起動しようとします。したがって、このエラーは、ToolTalk サービスがインストールされていないか、または正しくインストールされていないことを示します。

対処方法

ttsession(1) コマンドが /usr/openwin/bin または /usr/dt/bin に存在することを確認します。このコマンドが存在しない場合は、ToolTalk が正しくインストールされていません。ToolTalk を構成するパッケージは、実行時の SUNWtltk、開発者支援の SUNWtltkd、およびマニュアルページの SUNWtltkm です。

テクニカルノート

完全な TT_ERR_NOMP メッセージ文字列は次のような意味になります。「ttsession(1) が実行されていません。tt_open(3) がまだ呼び出されていない可能性があります。このメッセージ文字列が tt_open(3) から返された場合は、ttsession(1) を開始できなかったことを示します。これは、通常、ToolTalk がシステムにインストールされていないことを意味します。」

Could not open ToolTalk Channel

原因

workshop をリモートから実行しようとすると、このエラーメッセージが表示されます。

解決方法は次のとおりです。1. workshop が実行されていないことを確認します。2. telnet/rlogin セッションウィンドウで /bin/ps -ef | grep ttsession と入力します。システムと telnet で通信しているユーザーに属するものがある場合は、kill pid_of_ttsession と入力します。3. telnet rlogin セッションで、/usr/dt/bin/ttsession -s -d <machine_telnetting_from>:0.0 と入力します。4. workshop を起動します。

Could not start new viewer

原因

このメッセージは AnswerBook ナビゲータウィンドウに表示され、コンソールには XView エラーメッセージが表示されます。

対処方法

詳細については、「answerbook: XView error: NULL pointer passed to xv_set」メッセージを参照してください。

cpio: Bad magic number/header.

原因

cpio(1) アーカイブが損傷したか、または互換性のないバージョンの cpio(1) によって書き出されました。

対処方法

cpio(1) に -k オプションを付けて、入出力エラーと損傷したファイルヘッダをスキップします。これにより、cpio(1) アーカイブから他のファイルを抽出できる場合があります。損傷したヘッダ付きのファイルを抽出するには、emacs(1) などのバイナリエディタでアーカイブを編集します。cpio(1) ファイルヘッダにはそれぞれ、ファイル名が文字列として含まれています。

関連項目

マジックナンバーの詳細については、magic(4) のマニュアルページを参照してください。

cpio : can't read input : end of file encountered prior to expected end of archive.

原因

次のコマンドを使用して、bar コマンドによって保存されたマルチボリュームフロッピーを読み取ろうとすると、処理は失敗し、メッセージが表示されます。


  # cpio -id -H bar -I /dev/diskette0

対処方法

/etc/init.d/volmgt stop を実行して /usr/sbin/vold を終了し、デバイス名 /dev/rfd0 を使用します。

Cross-device link

原因

別のファイルシステムなど、別のデバイス上のファイルに対してハードリンクしようとしました。

対処方法

ln -s を使用してシンボリックリンクを確立します。シンボリックリンクは、ファイルシステムの境界を越えることができます。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EXDEVerrno=18 です。

"D"

data access exception

原因

新しいハードウェアをサポートしていない旧バージョンのオペレーティングシステムを実行したり、新しいハードウェア用に構成されていないオペレーティングシステムを実行したりすると、このメッセージが表示されることがあります。また、DSIMM が正しくインストールされていない場合やディスク障害がある場合にも表示されることがあります。

対処方法

新しいハードウェアまたはマシンアーキテクチャーをサポートしているバージョンのオペレーティングシステムにアップグレードします。たとえば、(sun4c カーネルアーキテクチャーを持つ) SPARCstation 2 から (sun4m カーネルアーキテクチャーを持つ) SPARCstation 20 にアップグレードするには、オペレーティングシステムのアップグレードまたは再構成が必要です。

関連項目

アップグレードの詳細については、『Solaris 移行ガイド』のシステムとデバイス構成に関する節を参照してください。

Data fault

原因

これは、ほぼ必ずシステムパニックを引き起こす不良トラップの一種です。不良トラップメッセージの後にこのメッセージが表示された場合は、システムのテキストまたはデータへのアクセス障害が発生している可能性が高いです。造 不良トラップメッセージがなかった場合は、ユーザーのテキストまたはデータへのアクセス障害を示します。ブート時以外にこの障害が発生すると、データが失われる恐れがあります。

対処方法

マシンがリブート可能であることを確認してから、/var/adm/messages ログファイルを調べて障害の原因を探します。

造 詳細については「BAD TRAP」メッセージを参照してください。

Deadlock situation detected/avoided

原因

プログラミングのデッドロック状態が検出され、回避されました。

対処方法

システムがデッドロックを検出し回避しなかった場合は、ソフトウェアの一部がハングします。そのプログラムを再度実行してください。デッドロックは再現しない場合があります。

テクニカルノート

このエラーは、通常、ファイルとレコードのロックに関連しています。ただし、mutex、セマフォ、条件変数、読み取り/書き込みロックが対象になる場合もあります。

このエラーのシンボルの名前は、EDEADLKerrno=45 です。

関連項目

System Interface Guide』のデッドロック処理に関する節を参照してください。また、『Multithreaded Programming Guide』のデッドロック回避に関する節も参照してください。

Destination address required

原因

トランスポート終端での操作に必要なアドレスが指定されていません。宛先アドレスが必要です。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EDESTADDRREQerrno=96 です。

/dev/fd/int: /dev/fd/int: cannot open

原因

シェルスクリプト setuid および setgid が実行できません。「/dev/fd/3: /dev/fd/3: cannot open」のようなエラーメッセージだけが返されます (/dev/fd/ の次の数字は 3 とは限りません)。スクリプトの最初の行は正しくシェルを開始しましたが、スクリプトの入っているファイルシステムが nosuid オプションでマウントされていません。

シェルスクリプト上で truss を実行すると、open(2) のコールが失敗し、エラー番号 6 (ENXIO) が発生することがわかります。


open("/dev/fd/3", O_RDONLY)                     Err#6 ENXIO

対処方法

シェルスクリプト setuid および setgid は、/dev/fd 内のファイル記述子を使用します。/dev/fd の内容は Solaris 2 のファイル記述子ファイルシステム (fdfs) であって、フロッピーディスクとは接続がありません。

fdfs/dev/fd としてマウントされていることを確認します。次にマシンを再起動する前に、/etc/vfstab の内容を確認してください。次とまったく同じ行があるはずです (先頭にコメント記号はありません)。


fd		-		/dev/fd		fd	-	no	-

root として次のコマンドを実行すると、再起動しなくても /dev/fd を再マウントできる場合があります。


# mount fd /dev/fd
これで再マウントできなかった場合は、上記のように /etc/vfstab を編集した後、マシンを再起動する必要があります。その後は、シェルスクリプト setuid および setgid が使用できるようになります。

/dev/fd が何のためのものかを理解せずに、fdfs (ファイル記述子ファイルシステム) をマウントする /etc/vfstab 内のエントリをコメントにする管理者もいます。シェルスクリプト setuid または setgid を実行しようとして、はじめて誤りに気付く場合があります。

/dev/rdsk/c0t6d0s2: No such file or directory

原因

Ultra 450 システムで CD-ROM を取り出そうとしましたが、eject cdrom コマンドは失敗し、エラーメッセージが表示されます。

これは CD-ROM がコントローラ 0 ではなくコントローラ 1 にあるためです。eject(1) コマンドの場合、cdrom の「別名」は /dev/rdsk/c1t6d0s2 です。Ultra 450 の場合、CD-ROM は /dev/rdsk/c1t6d0s2 です。このため、cdrom という指定は無効です。

対処方法

次のコマンドを代わりに使用します。


# eject cdrom0
ボリュームマネージャー (/usr/sbin/vold) が実行中でない場合は、次のコマンドを使用できます。

# eject /dev/rdsk/c1t6d0s2

注: システムの正面パネルで、CD-ROM トレーがさえぎられていないことを確認してください。トレーが物理的にさえぎられて開かないと、eject(1) コマンドが中断しているように見えます。

Device busy

原因

マウント済みのデバイスにマウントしようとしたか、またはアクティブなファイル (オープンファイル、カレントディレクトリ、マウントポイント、実行中のプログラムなど) が入っているデバイスへのマウントを解除しようとしました。また、このメッセージは、すでに使用可能状態になっているアカウンティングを使用可能にしようとした場合にも表示されます。

対処方法

アクティブプロセスを含むデバイスのマウントを解除するには、そのマウントポイントの下にあるすべてのファイルを閉じ、そこから開始しているプログラムがあれば終了し、ディレクトリをその階層から変更します。次に、もう一度マウントを解除します。

テクニカルノート

mutex、セマフォ、条件変数、読み取り/書き込みロックは、このエラー状態を設定することによって、ロックが保持されていることを示します。

このエラーのシンボルの名前は、EBUSYerrno=16 です。

device busy

原因

eject cdrom を実行すると、device busy メッセージが表示されました。これには複数の問題がからんでいる可能性があります。デバイスから CD を取り出すためには、次のチェックと操作を実行します。

対処方法

カレントディレクトリが CD の中ではないことを確認します。


 % cd
 % eject cdrom

ステップ B: root として次のコマンドを実行します。


# cd /etc/init.d
# ./volmgt stop
# eject cdrom 
これが機能した場合は、次のコマンドを実行します。

# ./volmgt start 
これが機能しない場合は、ステップ B に戻ります。

ステップ C: root として次のコマンドを実行します。


# fuser /cdrom  
終了したと考えられるプロセスに対して kill を実行します。これが NFS マウントの CD-ROM で、このドライブにアクセスする他のユーザーがいる場合は、終了するプロセスが何かをその理由とともに理解してください。

# ./volmgt stop
#  ps -ef | grep vold 
vold がまだ存在する場合は、そのプロセスを終了します。

# eject cdrom 
これが有効でない場合は、次のコマンドを実行します。

# cd /vol 
devdskrdskrmt がディレクトリにあることを確認します。これらがディレクトリにない場合は、/vol ディレクトリが破壊されている可能性が高く、再起動して適切に再構築する必要があります。

ステップ D: 最後に 3 つの方法があります。1) 再起動します。2) CD ドライブが外付けの場合は、ドライブの電源を入れて、取り出しボタンを押します。3) CD-ROM が外付けで、前述の 2 つの方法が失敗した場合は、取り出しボタンの右側の小さな穴に、細いまっすぐな棒状のものを挿入して、手動で CD-ROM を取り出します。

/dev/rdsk/string: CAN'T CHECK FILE SYSTEM.

原因

このファイルシステムは正しく設定されていないか、またはハードディスクに障害がある可能性があるため、システムは自動的にファイルシステムを整理 (補修) できません。このメッセージは、データが損傷している恐れがあるため、手動で fsck(1M) を実行するように求めています。

対処方法

fsck を実行して該当するファイルシステムを整理します。正しい手順については、「/dev/rdsk/int: UNEXPECTED INCONSISTENCY; RUN fsck MANUALLY.」メッセージを参照してください。

/dev/rdsk/string: UNEXPECTED INCONSISTENCY; RUN fsck MANUALLY.

原因

ブート時に /etc/rcS スクリプトは、fsck(1M) コマンドを実行して、/etc/vfstab で 「fsck」とマークされたファイルシステムの完全性をチェックします。ファイルシステムを自動的に修復できない場合、fsck(1M) はブート手順を中断して、このメッセージを表示します。この状態になった fsck(1M) は、ファイルを 1 つ以上失わずにファイルシステムを修復できないため、判断を管理者に任せます。データが損傷している恐れがあります。

対処方法

まず、ファイルシステムで fsck -n を実行し、存在する障害の数と種類を調べます。次に、fsck(1M) を再度実行してファイルシステムを修復します。ファイルシステムの最新のバックアップがある場合は、通常、fsck(1M) からのすべての質問に「y」と答えることができます。後で参照できるように、問題のあるファイルと i ノード番号をすべて記録として残しておくことを推奨します。ユーザーが自分で fsck(1M) を実行するには、ブートスクリプトが推奨するオプションを指定します。たとえば、次のようにします。


# fsck /dev/rdsk/c0t4d0s0
通常、fsck による修復中に失われるファイルは、クラッシュまたは電源障害の発生直前に作成されたもので、復元できません。重要なファイルを失った場合は、バックアップテープから復元できます。

バックアップがない場合は、fsck(1M) の実行を専門家に任せてください。

関連項目

ファイルチェックの詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する節を参照してください。

Directory not empty

原因

rmdir(1) によるディレクトリ削除などのディレクトリ操作は、空ディレクトリに対してのみ実行できます。

対処方法

ディレクトリを削除するには、まず、このディレクトリに含まれているファイルをすべて削除します。空でないディレクトリ階層を削除する簡単な方法は、rm -r コマンドを使用することです。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENOTEMPTYerrno=93 です。

diskN not unique

原因

システムの起動時に、「disk0 not unique」と表示されます。カーネルを読み込む前にエラーが発生します。

対処方法

disk0 について複数の devalias エントリがあります。OK プロンプトで devalias を使用し、エントリを表示します。

重複したものを削除するために、OK プロンプトで次のコマンドを実行します。


nvunalias disk0
次に、システムをリセットします。

Disc quota exceeded

原因

ユーザーファイルシステムでユーザーのディスク制限を超過しました。通常、制限を超えてファイルが作成されたか、またはファイルが制限よりも大きくなったことが原因です。これは、磁気ディスクで発生することがほとんどで、光ディスクでは発生しません。この状態の発生後に作成されたデータは失われます。

対処方法

ユーザーがファイルを削除して、ディスクの使用度を制限以下にするか、またはサーバ管理者が edquota(1M) コマンドを使用して、ユーザーのディスク制限を緩和します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EDQUOTerrno=49 です。

driver is already installed

原因

Sunpc 4.1 パッケージを追加し、その次に必要なパッチ (102924) を追加しました。sunpc_install を実行しようとすると、エラーメッセージが表示されます。prtconf(1M) では、ドライバが接続されていないことが示され、modinfo(1M) では 4 つのモジュールが表示されます。

パッケージを削除し、パッチを除去しました。その後、インストールし直しましたが、同じエラーが表示されます。

対処方法

パッケージを削除する Sunpc は、以前にシステムにインストールされています。pkgrm(1M) コマンドでパッケージの削除を実行しても、コンポーネントがすべて削除されたわけではありません。pkgrm(1M) は sunpc_install スクリプトの行なった変更を認識しないからです。

この問題を解決するには、/etc/devlink.tab ファイル、/etc/driver_aliases ファイル、および /etc/rc2.d/S10storekernname ファイル内の Sunpc に関するセクションを削除してから、パッケージを再インストールする必要があります。

DUMP: Cannot open dump device `/dev/rdsk/c2t0d0s1': Permission denied

原因

SSA のディスクドライブでユーザー sys (UID 3) として ufsdump(1M) を実行すると、ufsdump(1M) コマンドは失敗し、このメッセージが表示されます。

対処方法

SSA のディスク用の ssd「インスタンスパス」のアクセス権が、600 になっています。root でないユーザーがこれらを読めるようにするためには、アクセス権を 0640 にする必要があります。次に例を示します。


# ls -lL /dev/rdsk/c2t0d0s1
crw-------   1 root     sys      192,241 Jul 10  1996 /dev/rdsk/c2t0d0s1
読み取りができるように、次のように変更します。

crw-r-----   1 root     sys      192,241 Jul 10  1996 /dev/rdsk/c2t0d0s1
/etc/minor_perm ファイルに、次の行を追加することもできます。

	ssd:* 0640 root sys   
こうすると、あとで追加されたディスクアレイに同じ問題が起きません。

dumptm: Cannot open `/dev/rmt/string': Device busy

原因

他のプロセスがテープドライブを開いたままにしているため、ファイルシステムのバックアップ中に dump プログラムがテープドライブを開けません。

対処方法

テープドライブを開いているプロセスを探して kill(1) するか、または終了するまで待ちます。


# ps -ef | grep /dev/rmt
# kill -9 processID

DUP/BAD I=i OWNER=o MODE=m SIZE=s MTIME=t FILE=f REMOVE?

原因

フェーズ 1 の間に、fsck(1M) が、FILE= の後に指定されたファイルまたはディレクトリに関連する重複ブロックまたは不良ブロックを発見しました。i ノード番号は、(他の情報とともに) I= の後に表示されています。

対処方法

このファイルまたはディレクトリを削除する場合は YES と答えます。この状態で多数のファイルを削除するとデータが失われるため、バックアップテープからファイルシステムを復元することを推奨します。

関連項目

ファイルシステムチェックの詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する節を参照してください。

int DUP I=int

原因

すでに別の i ノードから取り込まれているブロックを検出すると、fsck(1M) は、重複ブロック番号とそれを含む i ノード (I= の後) を表示します。

対処方法

fsck(1M) のフェーズ 2 とフェーズ 4 で、これらの不良ブロックをクリアするかどうかを判断します。fsck(1M) による修復を確定する前に、ncheck(1M) コマンドに i ノード番号を渡すと、この i ノードが含まれるファイルを特定できます。


# ncheck -iinum filesystem

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する章を参照してください。

"E"

ENOMEM The available data space is not large enough to accommodate the shared memory segment

原因

ENOMEM エラーは、Lotus Notes が 80 個のセグメントを割り当てたあとに発生します。

対処方法

Solaris ISM (Intimate Shared Memory) の設計と実装が、Lotus Notes アプリケーションで ENOMEM 障害を引き起こす原因です。特定のプロセスに割り当てられる共用メモリーセグメント数が限界に達したためです。

限界に達したのは、システムファイルに設定した shmsys:share_page_table というシステム変数のために、ISM モードで全共用メモリーセグメントを割り当てたためです。

共用メモリーセグメントが ISM モードで割り当てられると、オペレーティングシステムは、全割り当てプロセス間でマップ情報が 1 つのコピーだけ共用されるように、共用メモリーセグメントを物理メモリーにロックし、仮想アドレスと物理アドレスのマッピングを調整します。このためには、セグメントの仮想開始アドレスには 16M バイト (16 進数で 0x1000000) = 16777216 バイトごとのアドレスの境界に位置している必要があります。

NULL アドレスを指定すると、システムが、どの仮想アドレスにセグメントを割り当てるかを決定します。システムはまた、0x3000000 だけ離れたアドレスを割り当てます (ただし、0x1000000 だけ離れたアドレスに割り当てるように指定されている場合は除きます)。

計算により、sun4d では、最高で 220 個の 1M バイトの ISM セグメントを作成および割り当てられること、sun4m では、最高で 235 個の 1M バイトの ISM セグメントを作成および割り当てられることがわかります (セグメントが 0x1000000 だけ離れるように指定した場合)。

ISM が限界の原因であることがわかりました。どのような対処法があるかを説明します。

第 1 に、限界によって Lotus Notes は合計 80M バイトの共用メモリーを割り当てられます。Lotus が推奨しているように、セグメントのサイズを 10M バイト にすると、これまで 80 個の 1M バイトセグメントが必要だったメモリー要求を、8 つの ISM セグメントで処理できます。ISM アドレス指定限界に達せずに、800M バイトまでのメモリー要求を処理できます。

第 2 に、share_page_table (ISM) フラグをオフにする方法があります。こうすると、sun4m は、3000 個を超える 1M バイトのセグメントを作成できます。ここでの問題は、ISM は実は共有メモリーアクセスの性能を向上させていること (したがって、オフにすることは性能を低下させることを意味すること)、そして顧客が 2.5.x へ移行する場合は 、ISM がこの種の共有メモリーの負荷に関してこれまでにわかっている別の一連の問題を解決するために必要とされることです。

第 3 に、Lotus が、Notes サーバが割り当てアドレスを追跡し、0x1000000 境界アドレスで割り当てられるように Notes サーバを変更する方法があります (システムのデフォルトでは、0x3000000 アドレス境界を使用します)。前述したように、sun4m では、これで Notes サーバを 235 個のセグメントまで拡張できます。

error 13

原因

ディスクレスクライアントを起動すると、NFS マウントエラー 13 が発生します。ディスクレスクライアントの起動に失敗し、エラー「nfs mount failed: permission denied error 13」が発生します。

error 15 initializing

原因

ss2 上の (SunOS)4.1 で /boot が不良 - レベル 15 の割り込みです。

Error 76

原因

これは RFS に特有のエラーです。このエラーにより、プロセスがマウントポイントから戻ったことが、サーバからクライアントに通知されます。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EDOTDOTerrno=76 です。

Error 88

原因

不正なバイトシーケンスです。複数の文字を 1 つの文字として処理します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EILSEQerrno=88 です。

error: DPS has not initialized or server connection failed

原因

このメッセージは、汎用 X11 ウィンドウサーバ、または汎用 X 端末で AnswerBook を実行しようとすると表示されます。

対処方法

AnswerBook を実行するには、Display PostScript (DPS)、NeWS サーバ、または Adobe DPS NS リモート表示ソフトウェアのいずれかが必要です。また、(Palatino を含む) 完全な LaserWriterII Type-1 フォントセットを X サーバにインストールしておかなければなりません。X サーバに DPS があるかどうかを調べるには、xdpyinfo(1) を実行して、「Adobe-DPS-Extension」行があるかどうかを確認します。この行がない X サーバは DPS を認識できません。

Error: Error adding OS service Solaris 2.6 sparc sun4u:

原因

Solstice AdminSuite 2.3 を使用して、新しくインストールされた Solaris 2.6 システムにオペレーティングシステムサービスを追加しようとすると、処理は失敗し、次のエラーメッセージが表示されます。


Error: Error adding OS service Solaris 2.6 sparc sun4u:
inconsistent revision, installed package SUNWpppk revision 3.0.1
does not match revision 11.6.0,REV=1997.07.15.21.46 for sparc
architecture.
原因は、システムにインストールされた「Solaris Server Intranet Extension」CD-ROM にあるオプションの Solstice PPP 3.0.1 パッケージです。

対処方法

PPP 3.0.1 パッケージを削除し、Solaris 2.6 リリース CD-ROM の PPP パッケージと置き換えます。次に例を示します。


# pkgrm SUNWlicsw SUNWlit SUNWpppk SUNWpppm SUNWpppr SUNWppps SUNWpppu
:
:  {package remove info}
:
# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_2.6/Product
# pkgadd -d . SUNWapppr SUNWapppu SUNWpppk
:
:  {package add info}
:
次に、AdminSuite を使用してオペレーティングシステムサービスを追加します。これでエラーなしに動作するはずです。

注: Solstice PPP 3.0.1 パッケージがシステムに設定されていて、現時点で使用中の場合、ユーザーは以前に入力した PPP の構成情報を保存する必要があります。これは、オペレーティングシステムサービスをインストールした後、復元するためです (2.6 リリース CD からインストールされた 3 つの ppp パッケージを pkgrm(1M) により削除し、Solaris Server Intranet Extension CD-ROM のすべての ppp パッケージを再び pkgadd(1M) により追加して、構成し直します)。Solstice PPP 3.0.1 パッケージがシステムで使用されていなかった場合は、再インストールする必要はありません。/usr/bin/pkginfo を使用して、インストールされたパッケージを確認します。

詳細は、『Solaris Server Intranet Extension 1.0 Installation and Release Notes Solaris 2.6』の第 9 章を参照してください。

Error Host Unknown:

原因

Windows 95 で PC-NFSpro2.0 を実行中に、ネットワークの別のコンピュータに接続するために ping(1M) を実行すると、「Host Unknown」が表示されます。

ネームサービスが正しく設定されていないために発生します。

対処方法

1. Windows 95 で、「スタート (Start)」ボタンをクリックして「プログラム (Programs)」から「PC-NFSpro」を選択し、「Configuration」をクリックします。

2.「TCP/IP」をクリックし、すべての設定が正しく入力されていることを確認します。

3. NIS が有効な場合は、「Configure NIS」をクリックし、NIS のドメインとサーバ名が正しいことを確認します。

4. DNS が有効な場合は、「Configure DNS」をクリックし、DNS のドメインとサーバ名が正しいことを確認します。

5.「edit hosts」をクリックし、ping(1M) を実行しようとしているマシンおよび認証サーバの名前と IP アドレスを追加します。

変更を行う場合は、「OK」をクリックし、「Configuration」ダイアログボックスで「Save」と「Exit」をクリックします。Windows 95 をシャットダウンし、再起動します。

ERROR: missing file arg (cm3)

原因

createeditdelgetprt など、ファイル名が必要な sccs(1) 操作を実行しようとしました。

対処方法

SCCS 操作の後に適切なファイル名を指定します。

ERROR [SCCS/s.string]: `SCCS/p.string' nonexistent (ut4)

原因

まだ SCCS の制御下に入っていないファイルに対して sccs(1) edit または sccs get を実行しようとしました。

対処方法

そのファイルに sccs(1) create を実行して SCCS の制御下に入れます。

ERROR [SCCS/s.string]: writable `string' exists (ge4)

原因

すでにチェックアウトされているために書き込み可能になっているファイルに対して、sccs(1) edit を実行しようとしました。

対処方法

sccs(1) info を実行して、誰がファイルをチェックアウトしたか調べます。ユーザー自身なら、そのまま編集します。他の人なら、その人にファイルのチェックインを依頼します。

Error: you don't have a license to run this program

原因

ユーザーが Volume Manager 2.1.1 でファイルシステム /export をマウントしようとすると、このメッセージが表示されます。

対処方法

vxserial -p を実行して、システム内で利用できるボリュームマネージャのライセンスを出力します。

また、ファイル /etc/vfstab を確認して、ファイルシステムが vxfs ファイルシステムでないことを確認します。

esp0: data transfer overrun

原因

ユーザーが CD-ROM を市販の CD ドライブにマウントしようとしましたが、mount(1M) が上記のエラーで失敗し、その後に「sr0: SCSI transport failed」メッセージが表示されました。その CD ドライブは、システムにとって未知のベンダのものです。

対処方法

通常、市販の CD ドライブはブロックサイズが 8192 ですが、サポートされているサンのドライブは 512 です。サンのワークステーションで、そのドライブが動作するような特殊な設定をできるかどうかをベンダに問い合わせてください。

Event not found

原因

この C シェルメッセージは、ユーザーが履歴リストのコマンドを繰り返そうとしましたが、そのコマンドまたは番号がリストに存在しないことを示します。

対処方法

C シェルの history(1) コマンドを実行し、履歴リストに最近のイベントを表示します。ユーザーが履歴リストから消えたコマンドを頻繁に実行しようとする場合は、history(1) に大きな値を設定してリストを大きくします。

関連項目

C シェルの詳細については、csh(1) を参照してください。

EXCESSIVE BAD BLKS I=int CONTINUE?

原因

フェーズ 1 の間に、fsck(1M) が、指定された i ノード番号に関連付けられた不良 (範囲外) ブロックを 11 個以上発見しました。

対処方法

これだけ多くの不良ブロックがある場合は、バックアップテープからファイルシステムを復元することを推奨します。

関連項目

不良ブロックの詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する節を参照してください。AnswerBook を使用している場合は、「bad blocks」と入力して検索文字列として使用します。

EXCESSIVE DUP BLKS I=int CONTINUE?

原因

フェーズ 1 の間に、fsck(1M) が、指定された i ノード番号に関連付けられた重複 (組み込み済みの) ブロックを 11 個以上発見しました。

対処方法

これだけ多くの重複ブロックがある場合は、バックアップテープからファイルシステムを復元することを推奨します。

関連項目

ブロックの詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する節を参照してください。AnswerBook を使用している場合は、「bad blocks」と入力して検索文字列として使用します。

Exec format error

原因

SunOS 4.1 システム上で Solaris 2 のプログラムを実行する場合や、x86 マシン上で SPARC 固有のプログラムを実行しようとした場合など、異なるシステムまたはアーキテクチャー用にコンパイルされたソフトウェアを実行しようとすると発生します。Solaris 2 システムでは、バイナリ互換パッケージがインストールされていない場合にも発生することがあります。

対処方法

ソフトウェアが、使用中のアーキテクチャーとシステムに適合しているかどうかを確認します。file(1) コマンドを使用すると、対象アーキテクチャーを判断できます。Solaris 2 システム上で SunOS 4.1 ソフトウェアを使用する場合は、バイナリ互換パッケージがインストールされていることを確認します。次のコマンドを使用すると確認できます。


$ pkginfo | grep SUNWbcp

テクニカルノート

適切な実行権がないのに、有効な形式で起動しないファイルの実行を要求しました。

このエラーのシンボルの名前は、ENOEXECerrno=8 です。

関連項目

実行可能ファイルの説明については、a.out(4) のマニュアルページを参照してください。

"F"

failed to initialize adapter

原因

Solaris 2.x x86 のインストール時に Adaptec AHA-154x Cx SCSI HBA を使用すると、mdb デバイスプローブ処理中に、プローブがカードを正しく識別したあと、「failed to initialize adapter」というメッセージが表示されることがあります。このエラーの原因はさまざまですが、どの場合もカードの不適切な設定がエラーの原因です。

対処方法

この問題を解決するためには、コンピュータの起動時に Ctrl-a を押し、154x BIOS 構成ユーティリティを使用します。「Configure/View Host Adapter Settings」オプションを選択してから、F6 キーを押してアダプタを出荷時のデフォルト設定に戻します。

これを行なった後、x86 の『Device Configuration Guide』または、該当する場合は『Driver Update Guide』に記載されている指示どおりにアダプタを再設定します。アダプタが DMA 6 を使用する設定になっていることが特に重要です。デフォルトでは DMA 5 に設定されるので、変更する必要があります。

fbconsole: ioctl SRIOCSREDIR: Device Busy.

原因

コマンド行から OpenWindows を起動すると、Solaris の「開始 (Welcome)」画面に次のエラーメッセージが表示されます。 fbconsole: ioctl SRIOCSREDIR: Device Busy

OpenWindows に入ると、cmdtool -C の起動時に、バックグラウンドウィンドウに次のメッセージが表示されます。

SYSTEM WARNING: Object 0x340f8, Device busy, ioctl SRIOCSREDIR returned -1, attempt to make tty the console failed (Tty package)

対処方法

OpenWindows が (「&」の使用により) バックグラウンドで開始された可能性があります。OpenWindows を終了し、フォアグラウンドで次のコマンドを実行します。 /usr/openwin/bin/openwin

これで解決できない場合は、デーモンまたはプロセスがコンソールを「専有」している可能性があります。コマンド fuser /dev/console を入力してください。

プロセス ID のリストが返されます。これらのプロセスを調べ、アプリケーションがコンソールを専有していないか調べてください (ps(1) コマンドが便利です)。

fd0: unformatted diskette or no diskette in the drive

原因

このメッセージは、フロッピーディスクドライバ fd(7) がフロッピーディスクのラベルを読めないことを示すために、システムコンソールに表示されます。通常、新しいフロッピーディスクがフォーマットされていないか、またはフォーマット済みのフロッピーディスクが壊れていることが原因です。このメッセージは、多くの場合、volcheck(1) の実行後に「read failed」と「bad format」の各メッセージとともに表示されます。

対処方法

フロッピーディスクにデータが入っていないことが明らかな場合は、fdformat -d を実行して DOS 形式でフォーマットします (UFS 形式でフォーマットしてもかまいませんが、大部分のシステムでは使用できません)。フロッピーディスクがフォーマット済みの場合は、修復不可能なほどの損傷がなければ書き込めます。

File descriptor in bad state

原因

ファイル記述子が、開いていないファイルを参照しているか、あるいは書き込み専用に開かれているファイルに読み取り要求をしたかのどちらかです。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EBADFDerrno=81 です。

File exists

原因

既存ファイルの名前が、不適切なコンテキストで記述されています。たとえば、csh(1) noclobber オプションが設定されている場合、既存ファイルへのリンクの確立または上書きはできません。

対処方法

ディレクトリ内のファイル名を調べてから、別の名前でもう一度実行するか、あるいは既存ファイルの名前を変更または削除してから再度実行します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EEXISTerrno=17 です。

File locking deadlock

原因

これはプログラミング上の問題であり、避けられない場合があります。

対処方法

ユーザーにできるのは、プログラムを再起動して、デッドロックが再現しないように祈ることだけです。

テクニカルノート

ファイルロックサブシステムで、2 つのプロセスが 1 つのロックを同時に変更しようとしました。あるいは、マルチスレッドサブシステムで、2 つのスレッドがデッドロック状態になり、続行できませんでした。スレッドライブラリを使用するプログラムがこのエラーを検出した場合は、プログラムはデッドロックしたスレッドを再起動しなければなりません。

このエラーのシンボルの名前は、EDEADLOCKerrno=56 です。

filemgr: mknod: Permission denied

原因

/tmp/.removable ディレクトリを他のユーザーが所有し、1777 モード以外になっていると、ファイルマネージャーはこのメッセージを発行し起動できません。たとえば、複数のユーザーが 1 台のワークステーションを共有している場合は、このようになることがあります。

対処方法

本来の所有者が (chmod(1) によって) このファイルのモードをデフォルトの作成モードである 1777 に戻します。ワークステーションをリブートしても、この問題は解決します。

テクニカルノート

これは既知の問題であり、Solaris 2.4 で修正されました。

File name too long

原因

指定したファイル名の文字数が多すぎます。

対処方法

ファイル名またはパス名の構成要素が長すぎる場合は、短い名前を考えてください。パス名全体が PATH_MAX の文字数よりも長い場合は、中間ディレクトリに変更してから、短いパス名を指定します。短い名前を付けた別のファイルに書き込まない限り、新規に作成したデータは失われます。

テクニカルノート

UFS または NFS マウントの UFS ファイルシステムで、パス名の構成要素の長さが MAXNAMLEN の文字数 (255) を超えたか、またはパス名全体の長さが PATH_MAX の文字数 (1024) を超えました。あるいは、System V ファイルシステムで、非短縮 (no-truncation) モードが有効になっているにもかかわらず、パス名の構成要素の長さが NAME_MAX の文字数 (14) を超えました。これらの値は、/usr/include/limits.h ファイルに定義されています。

このエラーのシンボルの名前は、ENAMETOOLONGerrno=78 です。

file system full

原因

ログイン時に、「file system full」というエラーが表示されます。ログインは失敗し、「No utmpx entry」というメッセージが表示されます。

関連項目

後述の「No utmpx entry」を参照してください。

FILE SYSTEM STATE IN SUPERBLOCK IS WRONG; FIX?

原因

fsck(1M) コマンドがファイルシステムのチェックを終え、クリーンな状態であると判断しました。しかし、ファイルシステムのスーパーブロックは、ファイルシステムに「ダーティー」な部分が残っていると見なしています。

対処方法

ファイルシステムが十分に修復されたと思う場合は、YES と答えてファイルシステムにクリーンのマークを付けます。

テクニカルノート

「ダーティーな」ファイルシステムのさまざまなタイプを /usr/include/sys/fs/ufs_fs.h に列挙してあります。これには、FSACTIVEFSBADFSFIXFSLOGFSSUSPEND などが含まれています。

関連項目

スーパーブロックの詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する節を参照してください。AnswerBook を使用している場合は、bad superblock と入力し検索文字列として使用します。

File table overflow

原因

システム上で開いているファイルが多すぎるため、カーネルのファイルテーブルがいっぱいになりました。一時的に、これ以上のファイルは開くことができません。この状態のときに作成されたデータは失われる恐れがあります。

対処方法

多くの場合は、待っているだけで、ファイルを閉じる時間をシステムに与えることになります。ただし、このメッセージが頻繁に表示される場合は、カーネルを再構成して、開くことができるファイルの数を増やしてください。Solaris 2 でファイルテーブルのサイズを大きくする場合は、/etc/system ファイルにある maxusers の値を大きくします。デフォルトの maxusers 値は、メガバイト単位のメインメモリー量から 2 を引いたものです。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENFILEerrno=23 です。

File too large

原因

ファイルのサイズが、ulimit(1) で指定された制限、またはファイルシステムがサポートしている上限を超えました。この状態のときに作成されたデータは失われる恐れがあります。

対処方法

C シェルの場合は、limit(1) コマンドを使用してデフォルトのファイルサイズを表示または設定します。Bourne シェルまたは Korn シェルの場合は ulimit -a コマンドを使用します。ファイルサイズが無制限であるとシェルが判断した場合でも、実際には FCHR_MAX (通常は 1 ギガバイト) がシステム上の制限です。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EFBIGerrno=27 です。

FREE BLK COUNT(S) WRONG IN SUPERBLK SALVAGE?

原因

フェーズ 5 の間に、fsck(1M) が、ファイルシステム内の空きブロックの実際の数がスーパーブロックの空きブロックの数と一致しないことを検出しました。df(1M) コマンドは、ファイルシステム容量の計測時にこの空きブロック数にアクセスします。

対処方法

通常、これらの質問にすべて YES と答えても、ファイルシステムに悪影響を与えることはありません。

関連項目

スーパーブロックの詳細については、 『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する節を参照してください。AnswerBook を使用している場合は、bad superblock と入力して検索文字列として使用します。

fsck: Can't open /dev/dsk/string

原因

同様のファイルシステムは存在しますが、指定されたパーティションが存在しないため、fsck(1M) コマンドがディスクデバイスを開くことができません。

対処方法

mount(1M) コマンドまたは format(1M) コマンドを実行して、マシン上で構成されているファイルシステムを確認します。次に、既存のパーティションで fsck(1) を再度実行します。

fsck: Can't stat /dev/dsk/string

原因

指定されたファイルシステムが存在しないため、fsck(1M) コマンドがディスクデバイスを開くことができません。

対処方法

mount(1M) コマンドまたは format(1M) コマンドを実行して、マシン上で構成されているファイルシステムを確認します。次に、既存のファイルシステムで fsck(1M) を再度実行します。

ftp: ftp/tcp: unknown service

原因

ネームサービスを使用していないユーザーにエラーが発生しました。サービスファイルに異常は認められません。FTP の運用は、root には実行できますが、通常のユーザーには実行できません。

対処方法

/etc/services ファイルのアクセス権が正しくありません。問題を解決するには、誰でも読み取りアクセスができるようにアクセス権を変更 (644) します。

fw_ipinput: q fc5fddc0:illegal interface

原因

fwd の実行中に FireWall-1 システムに新しいネットワークインタフェースが追加されると、FireWall-1 カーネルモジュールによりこのエラーメッセージが表示されます。

対処方法

この問題を解決するには以下のコマンドを実行して、FireWall カーネルを再インストールし、セキュリティポリシーを再インストールします。


# fw ctl uninstall
# fw ctl install
# fw fetch localhost

fwm: no license

原因

fwstart コマンドを発行したとき、またはコマンド行から fwm を起動したときに、バージョン 2.1 の FireWall-1 からこのメッセージが表示されます。

これについては次の 2 つの理由が考えられます。

第 1 に、ファイアウォールのモジュールが同じマシン上に制御局なしにインストールされると、コンソール (UNIX の場合) またはイベントログ (Windows NT の場合) にメッセージが表示されます。

第 2 は、メッセージの内容が正しい場合です。これは fwm が起動されておらず、重要なタスクを実行できないことからわかります。ライセンスの発行先が正しくないホスト ID である場合も同じ結果になります。

対処方法

ライセンスデーモンがサーバで実行中であることを確認します。次に以下の処理を行います。

ケース 1. 回避策: メッセージを無視します。解決策: 2.1c 以降のバージョンにアップグレードします。

ケース 2. 誤った割り当てのライセンスがないかを確認するために、コマンド hostid(1) を実行します。ユーザーが使用しているホストの hostid が表示されます。

ここでコマンド fw printlic を実行します。次のような出力が表示されます。


This is FireWall-1 Version 2.1
Type             Expiration Features
id-649f152b	 never	    stdlight
最初のフィールドには、正しい hostid が表示されます。有効期限と機能も確認してください。付属機能などのリストについては、INFODOC 13215 を参照してください。 実際との相違が見つかった場合は、サンのライセンスセンターに連絡し、ライセンスの再発行を依頼します。ホスト ID とシリアル番号を確認してください。

"G"

giving up

原因

このメッセージは SCSI ログに表示され、時間切れになるまで読み取りまたは書き込みの操作が繰り返されたことを示します。SCSI ディスクでは、通常、30 秒で時間切れになります。テープの場合は、通常、20 回です。一般的に、時間切れの期間はドライバにコーディングされています。

対処方法

すべての SCSI デバイスが接続され、電源が入っているかどうかを調べます。次に、SCSI ターゲット番号が正しく、重複していないことを確認します。また、すべてのケーブルの合計が 6 メートル未満であり、すべての SCSI 接続が正しく終了していることを確認します。

テクニカルノート

scsi_log(9F) ルーチンは、通常、システムコンソールと /var/adm/messages ファイルにこのメッセージを表示します。dmesg(1M) コマンドを実行して、最新のメッセージバッファーを調べてください。

Graphics Adapter device /dev/fb is of unknown type

原因

/dev/fb ドライバが失われているか、または壊れています。

対処方法

詳細については、「InitOutput: Error loading module for /dev/fb」を参照してください。

group.org_dir: NIS+ servers unreachable

原因

これは、ネットワーク上で NIS+ サーバを発見できない場合に NIS+ クライアントが出力する 3 つのメッセージ内の 2 番目のメッセージです。

対処方法

詳細については、「hosts.org_dir: NIS+ servers unreachable」メッセージを参照してください。

"H"

hang console

原因

コンソールがハングしていますが、rlogin(1) や telnet(1) など他の処理はすべて動作します。リモートシェルを使用してシステムを再起動すると、問題は解決します。

このエラーは、-C オプションを指定して他のウィンドウを開いたために起こり、これによってコンソールがハングアップします。他のウィンドウは、別の cmdtool ウィンドウ、shelltool ウィンドウ、xterm ウィンドウの可能性があります。一度にアクティブにできるのは 1 つのコンソールウィンドウだけです。

対処方法

エラーの原因となっているウィンドウまたはプロセスは、ps(1) コマンドを使用して検出できます (auxw オプションの指定が必要となる場合があります)。これで、そのプロセスを終了できます。-C を指定して実行中のコンソールウィンドウを削除すると、制御は「本来の」コンソールに戻ります。

マシンがリブートプロセスでハングします。実際には、ユーザーによるブート時にファイルシステム検査の時点でハングします。

可能な対策は次のとおりです。1. テープまたは CD-ROM から miniroot を起動します。2. mkdir mnt を実行します。3. ルートパーティションをマウントポイント (/mnt) にマウントします。4. /mnt/dev ディレクトリに移動します。5. コンソールが mnt/dev ディレクトリにあるか確認します。6. このディレクトリにない場合は、MAKEDEV std により std デバイスを作成します。7. システムを停止してリブートします。

/home/string: No such file or directory

原因

ユーザーのホームディレクトリを変更しようとしましたが、該当するユーザーが存在しないか、またはユーザーのファイルサーバがそのファイルシステムを共有 (エクスポート) していません。

対処方法

特定のユーザーが存在しているか調べるには、ユーザー名と passwd マップを指定して、ypmatch(1) コマンドまたは nismatch(1) コマンドを実行します。

リモートファイルサーバからファイルシステムをエクスポートするには、そのシステム上でスーパーユーザーになり、適切なオプションを付けて share(1M) コマンドを実行します。そのシステムが初めてファイルシステムを共有 (エクスポート) する場合は、/etc/init.d/nfs.server start も呼び出して NFS サービスを開始します。

関連項目

ファイルシステムの共有については、share_nfs(1M) のマニュアルページを参照してください。

Host is down

原因

宛先ホストが停止していたため、トランスポート接続に失敗しました。たとえば、メールを複数日に渡って配信しようとしましたが、その間中、宛先のマシンが使用できませんでした。

対処方法

ホストのシステム管理者にこのエラーを報告してください。このシステムの管理者の場合は、マシンの修理またはリブートが必要かどうかを調べます。

テクニカルノート

このエラーは、下層の通信インタフェースから伝えられた状態情報の結果として発生します。ホストへの既知の接続がない場合は、通常、別のメッセージが表示されます。詳細については、「No route to host」を参照してください。

このエラーのシンボルの名前は、EHOSTDOWNerrno=147 です。

host name configuration error

原因

これは、以前の sendmail(1M) メッセージです。「I refuse to talk to myself」から変更されたものですが、現在はさらに「Local configuration error」メッセージに変更されています。

対処方法

詳細については、「554 string... Local configuration error」メッセージを参照してください。

hosts.org_dir: NIS+ servers unreachable

原因

これは、ネットワーク上で NIS+ サーバを発見できない場合に NIS+ クライアントが出力する 3 つのメッセージの内の 3 番目のメッセージです。

対処方法

他の NIS+ クライアントが正常に動作している場合は、このメッセージが表示されたワークステーションの Ethernet の配線を確認します。SPARC マシンでは、ネットワークケーブルが外れていると、一連の「no carrier」メッセージも出力されます。x86 マシンでは、NIS+ メッセージが、ネットワークケーブルが外れていることを示す唯一の表示である場合があります。

ネットワーク上の多くの NIS+ クライアントでこのメッセージが表示される場合は、該当する NIS+ サーバを調べて、必要に応じてリブートまたは修理します。サーバマシンが稼働状態に戻ると、NIS+ クライアントに「NIS server for domain OK」メッセージが表示されます。

"I"

I can't read your attachments. What mailer are you using?

原因

SunView mailtool(1) と OpenWindows バージョン 3.3 以前の mailtool(1) は、アタッチメントに対応できない場合にこのメッセージを表示します。アタッチメントが base64 エンコーディングを使用する MIME (Multipurpose Internet Mail Extensions) 形式です。

対処方法

MIME アタッチメントが含まれるメールメッセージを読むには、Solaris 2.3 以降の mailtool(1) を使用してください。2.3 より前のバージョンの Solaris が動作している場合は、それより後のバージョンの Solaris に rlogin(1) し、DISPLAY 環境変数を最初のシステムに設定し直し、リモートで mailtool(1) を実行します。これらのオプションでも解決できない場合は、mailtool(1) を使用してメッセージを再送するように発信者に依頼するか、または CDE dtmail の「メッセージ作成」ウィンドウで「ファイル」メニュー -> 別の形式で送信 -> Sun Mail Tool オプションを使用します。

テクニカルノート

たとえば、base64 エンコーディングを使用する標準 MIME アタッチメントは、このメッセージを表示して、以前のバージョンの mailtool(1) で表示できません。

関連項目

MIME アタッチメントの送受信が可能で、インターネットで使用できる metamail の使い方を調べてください。

Identifier removed

原因

このメッセージは、System V IPC 機能のエラーを示します。メッセージ、セマフォ、または共用メモリーに対応するファイルが、そのファイルが作成されたファイルシステムから削除された可能性があります。

テクニカルノート

このエラーは、ファイルシステムの名前空間から識別子が削除されたあとに実行を再開したプロセスに返されます。詳細は、msgctl(2)、semctl(2)、および shmctl(2) を参照してください。

このエラーのシンボルの名前は、EIDRMerrno=36 です。

ie0: Ethernet jammed

原因

このメッセージは、Intel 82586 Ethernet チップを搭載した SPARCserver または x86 マシンに表示されます。連続して 16 回伝送しようとして失敗し、ドライバが現在のパケットを放棄したことを示します。

対処方法

このエラーが散発的またはビジー時に発生する場合は、ネットワークが飽和状態である可能性があります。ネットワークトラフィックが減少するまで待ってください。ボトルネックが頻繁に発生する場合は、ネットワークの再構成またはサブネットの追加を検討します。

このメッセージの原因としてもう 1 つ考えられるのは、ネットワークのどこかに、トランシーバの接続の緩みなどの雑音源があることです。snoop(1M) または同様のプログラムを使用して障害がある領域を切り離してから、ネットワークの接続部を確認し、必要に応じて締めます。

ie0: no carrier

原因

このメッセージは、Intel 82586 Ethernet チップを搭載した SPARCserver または x86 マシンに表示されます。パケットを伝送しようとしている間に、キャリア検出ピンへの入力を失い、パケットがドロップしてしまったことを示します。

対処方法

Ethernet のコネクタが緩んだり外れたりしていないことを確認します。その他の原因として、ネットワークのどこかの回路が開いている、およびトランシーバからのキャリア検出ラインに雑音があるなどが考えられます。snoop(1M) または同様のプログラムを使用して障害がある領域を切り離してから、必要に応じてネットワークコネクタとトランシーバを調べます。

ifconfig: bad address

原因

システムが起動に失敗し、エラーメッセージ「ifconfig: bad address」が表示されます。システムがマルチユーザーになると、ifconfig -a を実行すると次の情報が表示されます。


le0: flags=863<UP,BROADCAST,NOTRAILERS,RUNNING,MULTICAST> mtu 1500
	inet 0.0.0.0 netmask 0 
一度システムがアクティブになると、次のコマンドは正常に完了し、すべてが正常に機能します。

# ifconfig le0 inet hostname

対処方法

/etc/hostname.* に誤ったエントリがないか調べます。

/etc/hosts/var/named/hosts にリンクされましたが、/var は別のファイルシステムでした。システムがマルチユーザーモードになって /var をマウントするまで、ホスト名が適切な IP アドレスに解決されることはありません。

ifconfig bad address le0

原因

推奨された 2.5.1 のパッチをインストールしました。起動すると、rootuser.sh から次のエラーが表示されました。


ifconfig bad address le0
le0 arp - revarp failed no rarp replies
bad address hme0
hme0 auto-revarp failed: no rarp replies received.
インタフェースの IP アドレスは 0.0.0.0 に設定されています。

システムは、/etc/host からホスト IP アドレスを解決するのに失敗し、その IP アドレスのシステム要求に関して他の RARP (逆アドレス解決プロトコル) サーバが応答しません。

対処方法

/etc/nsswitch.conf 内で、dns [NOT FOUND=return] の前に files を設定します。

これはバグ ID 4040423 のバグです。/etc/nsswitch.conf 内で、dns [NOTFOUND=return]files の前にあると、起動時の ifconfig を実行すると、「bad address」のエラーになります。これが原因で起動が失敗することもあります。

If pipe/FIFO, don't sleep in stream head

原因

ストリームパイプエラーです (外部からは認識できません)。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ESTRPIPEerrno=92 です。

Illegal Instruction

原因

プロセスが、カーネルが許していない命令を実行しようとしたことを示す信号を受信しました。これは、通常少し異なるマシンアーキテクチャー用にコンパイルされたプログラムを実行すると発生します。読み専用ファイルシステムを除き、このメッセージは、通常、コアダンプを伴います。

対処方法

CD-ROM またはネットワークからブートする場合は、README ファイルを調べて、マシンアーキテクチャーに適したイメージを使用していることを確認します。また、df(1M) を実行して、システムに十分なスワップ空間があることも確認します。スワップ空間が少なすぎると、このエラーが発生することがあります。最近、CPU を新しいアーキテクチャーにアップグレードした場合は、その新しいアーキテクチャーに対応したオペレーティングシステムに変更します (オペレーティングシステムのアップグレードが必要になる場合があります)。

テクニカルノート

この状態は、プログラムがデータを命令として実行しようとした場合など、プログラミングエラーによって発生することがあります。また、この状態が、システム上のデバイスファイルが損傷していることを示す場合もあります。

Illegal instruction "0xhex" was encountered at PC 0xhex

原因

ブートデバイス以外、または異なるハードウェアアーキテクチャーのブートデバイスからマシンをブートしようとしています。

対処方法

ネットワークからブートしている場合は、README ファイルを調べて、マシンアーキテクチャーに適したブートイメージを使用していることを確認します。ディスクからブートしている場合は、システムが正しいディスク (通常は SCSI ターゲット 3) を読み取っていることを確認します。これで解決できなかった場合は、システムに CD ドライブを接続して、CD-ROM からブートします。

Illegal seek

原因

コマンド行で使用しているパイプ (「|」) が動作しません。

対処方法

コマンド行でパイプを使用する代わりに、最初のプログラムの出力先をファイルに変更し、そのファイルに対して 2 番目のプログラムを実行します。

テクニカルノート

lseek(2) への呼び出しがパイプに対して発行されました。このエラー状態は、lseek(2) を使用しないようにプログラムを変更することによっても解消できます。

このエラーのシンボルの名前は、ESPIPEerrno=29 です。

Image Tool: Unable to open XIL Library.

原因

このメッセージは、複数行の「XilDefaultErrorFunc」エラーの後に続きます。このメッセージは、ImageTool が X 画像ライブラリ (XIL) を見つけられなかったことを示します。OpenWindows と CDE デスクセットの多くのプログラムは XIL が必要です。

対処方法

pkginfo(1) を実行して、システムにインストールされているパッケージを判断します。次に示すパッケージが存在しない場合は、CD-ROM またはネットワークからインストールしてください。SUNWxildgSUNWxilerSUNWxilow、および SUNWxilrtv

Inappropriate ioctl for device

原因

これはプログラミングエラーです。

対処方法

プログラムの作成者に、この状態を解消するように依頼します。特殊な文字型デバイスの制御を受け入れられるように、プログラムを修正する必要があります。

テクニカルノート

ioctl(2) システムコールが、特殊な文字型デバイスではないファイルの引数として与えられました。このメッセージは、分かりにくかった従来の「Not a typewriter」メッセージに代わるものです。

このエラーのシンボルの名前は、ENOTTYerrno=25 です。

INCORRECT BLOCK COUNT I=int (should be int) CORRECT?

原因

フェーズ 1 の間に、fsck(1M) が、指定された i ノードが多数の不良ブロックまたは重複ブロックを指していると判断したため、ブロックカウントを示された実際の数に訂正しなければなりません。

対処方法

通常、これらの質問にすべて YES と答えても、ファイルシステムに悪影響を与えることはありません。

関連項目

不良ブロックの詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する節を参照してください。

index failed:full:index preceded by saveset name

原因

複数のクライアントを持つサーバで発生するエラーです。バックアップの開始時に、多数のセーブセットの処理に失敗して、次のようなメッセージが表示されることがあります。


godzilla                              index failed:full:index      
* godzilla:index 2 retries attempted
* godzilla:index sh: save: not found

対処方法

ファイル /etc/init.d/networker を編集し、nsrexecd の起動行に、コマンド検索パスを指定する -p オプションを組み込みます。


(/usr/sbin/nsr/nsrexecd -s masters -p /usr/sbin/nsr )     > /dev/console

inetd[int]: execv /usr/sbin/in.uucpd: No such file or directory

原因

このメッセージは、Internet サービスデーモンである inetd(1M) が、システム上に UUCP デーモンがない状態で UUCP サービスを開始しようとしたことを示します。

対処方法

マシンで UUCP を実行する前に、SUNWbnuu パッケージをインストールしておかなければなりません。 pkgadd(1M) を実行して、配布された CD-ROM またはネットワークからこのパッケージをインストールします。

inetd[int]: string/tcp: unknown service

原因

このメッセージは、最初のコロンの後に指定された TCP サービスを、Internet サービスデーモンである inetd(1M) が発見できなかったことを示します。

対処方法

現在のマシンの /etc/services ファイルと NIS サービスのマップを調べて、サービスが記述されていることを確認します。このサービスを開始するには、適切なエントリを /etc/services ファイルに加えます。services マップも加える必要がある場合があります。なお、システムの /etc/nsswitch.conf ファイルのサービスの行にある「nisplus」の直後に「files」を記述しない限り、NIS+ はローカル /etc/services ファイルを参照しませんので注意してください。

このサービスを開始したくない場合は、システムの /etc/inetd.conf ファイルを編集して、開始するためのエントリを削除します。

関連項目

NIS+ の詳細については、『NIS+ と FNS の管理』を参照してください。

inetd[int]: string/udp: unknown service

原因

このメッセージは、最初のコロンの後に示された UDP サービスを、Internet サービスデーモンである inetd(1M) が発見できなかったことを示します。

対処方法

解決方法については、「inetd[int]: string/tcp: unknown service」メッセージを参照してください。

inetd: Too many open files

原因

このメッセージは、誰かがシェルからコマンドを実行するか、または市販のアプリケーションを使用したときに表示されることがあります。sar(1M) コマンドは、システム全体でオープンできるファイル数の制限を超えたことは示しません。

対処方法

シェルの制限を超えた可能性があります。デフォルトでは、オープンできるファイルは 64 ですが 256 に拡張できます。

解決方法については、「Too many open files」メッセージを参照してください。

INIT: Cannot create /var/adm/utmp or /var/adm/utmpx

原因

このコンソールメッセージは、init(1M) が /var ディレクトリに書き込めなかったことを示します。このディレクトリは、通常、/ (root) ファイルシステムの一部です。このメッセージに続いて別のメッセージが表示され、通常、システムはシングルユーザーモードになります。/ または /var が読み取り専用でマウントされていることに問題がある場合が多いです。また、短時間の停電のせいで、システムが、多数のファイルシステムがまだマウントされていると判断してしまう場合もあります。

対処方法

/var がマシン上で別のファイルシステムになっていて、まだマウントされていない場合は、すぐにマウントします。/var を含むファイルシステムが読み取り専用でマウントされている場合は、次のようなコマンドを使用して読み取り/書き込み用にマウントし直します。


# mount -o rw,remount /
その後、Control-d と押して、システムをマルチユーザーにします。これに失敗した場合は、ルートファイルシステムが損傷している可能性があります。ルートファイルシステムで fsck(1M) を実行し、マシンを停止し、CPU の電源を入れ直してシステムがリブートするのを待ちます。これでも問題が起こる場合は、バックアップテープからルートファイルシステムを復元するか、あるいはネットワークまたは CD-ROM からシステムをインストールし直して、ルートファイルシステムを入れ替えます。

InitOutput: Error loading module for /dev/fb

原因

このメッセージは X サーバの重大なエラーメッセージで、「ダンプフレームバッファー」である /dev/fb が失われたかまたは損傷していることを示します。通常は、「giving up」メッセージと複数の xinit(1) エラーが続けて表示されます。

対処方法

システム上の他のデバイスが正しく機能する場合は、SUNWdfb パッケージが削除されたか、またはインストールされていないと思われます。インストール用 CD-ROM を挿入し、Solaris_2.x ディレクトリに変更してから次のコマンドを実行して、(マシンのアーキテクチャーに応じた) SUNWdfbhSUNWdfb のパッケージをインストールします。

pkgadd -d .
システム上の他のデバイスも正しく機能しない場合は、システムの /devices ディレクトリが損傷している可能性があります。システムを停止し、-r (再構成) オプションを使用してブートします。/devices ファイルシステムが損傷している場合は、システムは fsck(1M) を実行します。ほとんどの場合は、これで障害は解消されます。

Interrupted system call

原因

システムがシステムコールを実行している最中にユーザーが割り込み信号 (通常は Control-c) を発行しました。ネットワークサービスが遅い場合に、リモートマウントされたディレクトリに cd(1) で割り込むと、このメッセージが表示されることがあります。

対処方法

作業を続けてください。このメッセージは情報を表示しているだけです。

テクニカルノート

内部システムコール中に (割り込みや終了といった) 非同期信号が発生し、これを検出するようにプログラムが設定されていました。信号の処理後に実行が再開されると、割り込まれたプログラミング関数がこのエラー状態を返したかのように見えるため、不正確なエラーメッセージを表示してプログラムが終了する場合があります。

このエラーのシンボルの名前は、EINTRerrno=4 です。

Invalid argument

原因

システムが解釈できない不正なパラメータが指定されました。たとえば、作成されていないファイルシステムをマウントしようとしたり、システムによる十分なサポートなしに印刷しようとしたり、未定義の信号を signal(3c) ライブラリ関数に提供したりすると、このメッセージが表示されることがあります。

対処方法

ファイルシステムのマウント時にこのメッセージが表示された場合は、newfs(1M) を実行してファイルシステムを作成したことを確認します。フロッピーディスクの読み取り時に表示された場合は、fdformat(1) によって、フロッピーディスクが DOS 形式 (pcfs(7FS)) または UFS ファイルシステムに正しくフォーマットされていることを確認します。印刷時に表示された場合は、印刷サービスが正しく設定されていることを確認します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EINVALerrno=22 です。

Invalid null command

原因

この C シェルメッセージは、コマンド行の 1 行に 2 つのパイプ (|) があるか、またはパイプの後にコマンドがないことが原因です。

対処方法

各パイプの後にコマンドが続くように、コマンド行を修正します。

Invalid SS_JWS_HOME:no C:¥¥lib¥basicframe.properties

原因

Windows NT 4.0 を実行し、Java Workshop を起動しようとすると、このエラーメッセージが表示されます。

対処方法

marimba 社のソフトウェアをそのシステムから削除します。製品名は castanet です。システムから製品を削除すると、JWS は正常に機能します。製品 Tuner は JDK とともにロードされており、このため JWS と衝突したと考えられます。

marimba 製品の詳細については、www.marimba.com を参照してください。

別の解決策は次のとおりです。

C:¥Java-WorkShop¥jws¥intel-win32¥bin¥ フォルダ内の jws.exe をダブルクリックします。

I/O error

原因

物理的な入出力エラーが発生しました。プロセスがファイルへの書き込み中だった場合は、データが損傷している恐れがあります。

対処方法

まず、入出力エラーが発生したデバイスを特定します。デバイスがテープドライブなら、テープがドライブに正しく挿入されていることを確認します。テープがドライブに装着された状態でこのエラーが発生した場合は、テープに修復できない不良スポットがある可能性があります。

デバイスがフロッピーディスクドライブの場合は、フロッピーディスクがフォーマットされていないか、または損傷している可能性があります。フロッピーディスクをフォーマットするか、または交換します。

デバイスがハードディスクドライブの場合は、fsck(1M) を実行し、ディスクを再フォーマットする必要がある場合があります。

テクニカルノート

このエラーは、実際に適用される呼び出しの後に別の呼び出しを行なった場合に発生する場合があります。

このエラーのシンボルの名前は、EIOerrno=5 です。

Is a directory

原因

ディレクトリに対して、ファイルであるかのように読み取りまたは書き込みを行おうとしました。

対処方法

カレントディレクトリ内の全ファイルのリストを調べて、ディレクトリではなく、ファイルを指定しもう一度実行します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EISDIRerrno=21 です。

"J"

java.lang.UnsatisfiedLinkError:

原因

Solaris 2 で Java Workshop 2.0 (または他の Java アプリケーション) を起動しようとすると、次のエラーが表示されます。


java.lang.UnsatisfiedLinkError: setCursor
        at sun.awt.motif.MComponentPeer.initialize(Compiled Code)
        at sun.awt.motif.MTextAreaPeer.initialize(Compiled Code)
        at sun.awt.motif.MComponentPeer.<init>(Compiled Code)
        at sun.awt.motif.MTextAreaPeer.<init>(Compiled Code)
        at sun.awt.motif.MToolkit.createTextArea(Compiled Code)

対処方法

LD_LIBRARY_PATH が、使用されている Java の bin コマンドとの相性があまりよくない Java lib ディレクトリを含むように設定されている可能性があります。たとえば、Solaris 2.6 では、LD_LIBRARY_PATH = /usr/openwin/lib で、Java Workshop は適切に動作しますが、LD_LIBRARY_PATH = /usr/java/lib:/usr/openwin/lib と設定するとエラーが表示されます。Java Workshop は専用のバージョンの JDK を使用しており、起動プロセスは混合したバージョンを参照するからです。

LD_LIBRARY_PATH/usr/java/lib を組み込まなければ問題は解決します。これが必要なのは、Java Invocation API を使用する場合などの特殊な状況だけです。

"K"

kernel read error

原因

このメッセージは、アクティブな savecore(1M) がカーネルのメモリーにあるデバッグ中のイメージをディスクにコピーしようとしましたが、カーネルの各種のデータ構造を正しく読み取れなかった場合に表示されます。通常は、システムパニックによってメインメモリーが損傷を受けた後で表示されます。そのため、システムのデータが損傷している恐れがあります。

対処方法

このメッセージの前に表示されるカーネルのエラーメッセージを調べて、障害の原因を特定します。「BAD TRAP」などのエラーメッセージであれば、通常はハードウェア障害を示します。カーネルのパニックを引き起こした障害が解消されるまで、カーネルのコアイメージをデバッグ用に保存できません。

Killed

原因

このメッセージは情報を表示するだけです。強制終了されたプロセスがファイルへの書き込み中だった場合は、データの一部が失われている恐れがあります。

対処方法

作業を続行します。

テクニカルノート

シグナルハンドラまたは各種シェルからのこのメッセージは、プロセスが SIGKILL によって終了されたことを示します。ただし、このメッセージが表示されず、SIGKILL でプロセスを終了できない場合は、マシンをリブートしてそのプロセスを除去してください。

kmem_free block already free

原因

これはプログラミングエラーであり、デバイスドライバが原因の可能性があります。

対処方法

このメッセージはドライバにバグがあることを示しているため、メッセージの原因となったドライバを特定し、ソフトウェアのアップデートをベンダに問い合わせてください。

テクニカルノート

このメッセージは、DDI プログラミング関数 kmem_free(9F) が表示したものです。この関数は、DDI 関数 kmem_alloc(9F) が前に割り当てたサイズ siz のアドレス addr にあるブロックメモリーを解放します。addrsiz は、両方とも元の割り当てと一致しなければなりません。ドライバのソースコードがある場合は、コード内の kmem_alloc(9F) と kmem_free(9F) を追跡して、割り当てるメモリー部分と解放する部分が一致することを確認します。

"L"

last message repeated int times

原因

このメッセージは、コンソールにメッセージを出力し、それらを /var/adm/messages に記録する機能である syslog(1M) によって表示されます。syslog(1M) は、ログのサイズを減らし、バッファーの使用率を最小にするため、20 秒以内に同じメッセージが出現した場合は、2 回目以降のメッセージを破棄した上で出現回数とともにこのメッセージを出力します。

対処方法

このメッセージの直前を調べて、どのメッセージが複数回出現したか判断します。次に、その複数回出現したメッセージを検討して、適切な対策を行います。反復ログに「su ... failed」などのエントリが現れている場合は、セキュリティ侵害の疑いがあります。

ld.so.1 fatal: can't set protection on segment

原因

アプリケーションが頻繁に失敗するようになり、エラー「ld.so.1 fatal: can't set protection on segment」が表示されます。障害は不規則に発生します。

対処方法

このエラーは、システムのほとんどのスワップ空間を使用する問題のあるアプリケーションを実行したことが原因で発生します。他のアプリケーションが不規則に処理に失敗するのは、実行のためのスワップ空間が不十分であるためです。ld.so.1 のエラーは、保護を設定するセグメントがないために発生します。

ld.so.1: string: fatal: string: can't open file: errno=2

原因

このメッセージは Solaris 2.5.1 以前のリリースで表示されます。Solaris 2.6 以降のリリースでは生成されません。

次のメッセージを参照してください。原因は次のメッセージと同じです。

対処方法

次のメッセージを参照してください。次のメッセージと同じ対処方法で解決できます。

関連項目

リンカーの詳細については、『リンカーとライブラリ』を参照してください。

ld.so.1: string: fatal: string: open failed: No such file or directory

原因

このメッセージは Solaris 2.6 以降のリリースで表示されます。Solaris 2.5.1 以前のリリースでは生成されません。

このメッセージは、最初のコロンの後に指定されたプログラムの実行時に、実行時リンカー ld.so.1 が、3 番目のコロンの後に指定された共用オブジェクトを発見できなかったことを示します (共用オブジェクトは、ダイナミックリンクライブラリと呼ばれることもあります)。エラー番号 2 は、「No such file or directory」(ENOENT) という意味です。

対処方法

回避方法としては、環境変数 LD_LIBRARY_PATH を該当する共用オブジェクトが含まれるように設定します。たとえば次のようにします。

/usr/dt/lib:/usr/openwin/lib
ただし、ソースコードにアクセスできる場合は、-Rpath ローダオプションを使用してプログラムを再コンパイルしてください。ただし、LD_LIBRARY_PATH を使用すると、システム性能が低下します。

関連項目

リンカーの詳細については、『リンカーとライブラリ』を参照してください。

ld.so.1: string: fatal: relocation error: symbol not found: string

原因

このメッセージは Solaris 2.5.1 以前のリリースで表示されます。Solaris 2.6 以降のリリースでは生成されません。

次のメッセージを参照してください。次のメッセージと原因は同じです。

対処方法

次のメッセージを参照してください。次のメッセージと同じ対処方法で解決できます。

テクニカルノート

このエラーは、最初にアプリケーションをアクティブにするときに必ず発生するとは限りません。アプリケーションを通常の方法で使用している間に未定義シンボルを参照することがほとんどなければ、何か月もこのエラーが発生しないこともあります。

関連項目

リンカーの詳細については、『リンカーとライブラリ』を参照してください。

ld.so.1: string: fatal: relocation error: symbol not found: string

原因

このメッセージは Solaris 2.6 以降のリリースで表示されます。Solaris 2.5.1 以前のリリースでは生成されません。

実行時リンカー ld.so.1 からのこのメッセージは、最初のコロンの後に示されたアプリケーションの実行時に、再配置のために指定されたシンボルを発見できなかったことを示します。メッセージには、シンボルの参照先のファイルも表示されます。これは重大なエラーであるため、アプリケーションは終了します。

対処方法

該当するアプリケーションで ldd -d コマンドを実行し、共用オブジェクトの依存関係および発見できなかったシンボルを表示します。このシンボルが入っているはずのシステムの共用オブジェクトは、旧バージョンの可能性があります。ライブラリのベンダまたは作成者にアップデートについては問い合わせてください。

テクニカルノート

このエラーは、アプリケーションを初めて起動したときに必ず発生するわけではありません。アプリケーションの通常の使用時に未定義のシンボルを参照することがほとんどなければ、発生するまでに数か月かかることもあります。

関連項目

リンカーの詳細については、『リンカーとライブラリ』を参照してください。

le0: Memory error!

原因

このメッセージは、ネットワークインタフェースが CPU のメインメモリーからのアクセスタイムアウトを検出したことを示します。システムの過負荷の可能性が高いです。

対処方法

システムが他のプロセスのためにビジー状態になっている場合は、このエラーが頻繁に発生する可能性があります。アプリケーションを終了するか、または一部のプロセスを強制終了して、システムの過負荷を減らしてください。

テクニカルノート

DVMA 転送用のバスを確保しようとしているときに、Lance Ethernet チップが時間切れになりました。ネットワークアプリケーションの大部分は転送が行われるまで待機するため、通常、データが失われることはありません。ただし、時間切れがあまりに多いと、データ転送が失敗する可能性があります。

関連項目

Lance Ethernet チップの詳細については、le(7D) のマニュアルページを参照してください。

le0: No carrier-- cable disconnected or hub link test disabled?

原因

システムがネットワークにアクセスしようとしたときに、マシンがスタンドアロンで、Ethernet ポートに接続されていない場合は、このエラーが発生します。Ethernet ケーブルが外れている場合、sun4m アーキテクチャーの SPARC マシンでは、通常、このメッセージが表示されます。sun4c アーキテクチャーのマシンでは、通常、このメッセージの代わりに「le0: No carrier - transceiver cable problem?」メッセージが表示されます。Ethernet ケーブルが接続されている場合、このメッセージは、マシンの NVRAM 設定と Ethernet のハブ設定が一致していないときに表示されることがあります。

対処方法

このメッセージが何度も表示される場合は、作業をローカルディスクに保存してください。

マシンをネットワークシステムとして構成する場合は、ツイストペア J45 コネクタを使用して Ethernet に接続しなければなりません。

Ethernet ケーブルが接続されている場合は、Ethernet ハブが リンクの完全性テストを実行するかどうかを調べます。次にスーパーユーザーになってマシンの NVRAM を調べ、必要に応じて設定します。ハブのリンクの完全性テストが使用不可になっている場合は、この変数を false に設定します。


# eeprom | grep tpe
tpe-link-test?=true
# eeprom 'tpe-link-test?=false'
デフォルトの設定は true です。何らかの理由で tpe-link-test?false に設定し、ハブのリンクの完全性テストが使用可能になっている場合は、この変数を true に設定します。

le0: No carrier-- transceiver cable problem?

原因

システムがネットワークにアクセスしようとしたときに、マシンがスタンドアロンで、Ethernet ポートに接続されていない場合は、このエラーが発生します。

対処方法

このメッセージが何度も表示される場合は、作業をローカルディスクに保存してください。

マシンをネットワークシステムとして構成する場合は、(ご使用の Ethernet ケーブルの種類に応じて) ツイストペア J45 コネクタまたは thicknet 10Base-T コネクタを使用して、Ethernet に接続しなければなりません。

テクニカルノート

旧型のワークステーションには、ツイストペア Ethernet ではなく、背面で thicknet ケーブルに接続されているものがあります。その場合は、各ケーブル間でタイプを変換するため、ツイストペアトランシーバに thicknet ケーブルで接続する必要があります。

level 15 interrupt

原因

SS20 上で起こります。

.lib section in a.out corrupted

原因

リンクする静的共有ライブラリを必要とする a.out(4) を exec(2) により実行しましたが、a.out(4) の .lib セクションにエラーデータがありました。exec(2) は、.lib セクションを見てどの静的共有ライブラリが必要かを判断します。この場合、a.out(4) が破壊されている可能性があります。

テクニカルノート

このエラーのシステムの名前は、ELIBSCNerrno=85 です。

LINK COUNT FILE I=i OWNER=o MODE=m SIZE=s MTIME=t COUNT... ADJUST?

原因

フェーズ 4 の間に、fsck(1M) が、指定されたファイルに関する i ノードのリンクカウントが間違っていると判断し、指定値を調整するかどうかを聞いてきました。

対処方法

通常は、この質問に YES と答えても、ファイルシステムに悪影響を与えることはありません。

関連項目

fsck(1M) の詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する節を参照してください。

Link has been severed

原因

このエラーは、リモートマシンへの接続が切断されたときに発生します。遠隔手続き呼び出しが中断されたときなどです。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENOLINKerrno=67 です。

LL105W: Protocol error detected.

原因

このエラーメッセージは、別製品の PC 互換アプリケーションである Lifeline Mail によって表示されます。

対処方法

この障害は、誰かがパスワードなしにユーザーアカウントを設定したことが原因である可能性があります。そのユーザーにパスワードを割り当てると解決します。

ln: cannot create /dev/fb: Read-only file system

原因

/dev が読み取り専用のファイルシステム上にあるため、ブート時のデバイス再構成の間に、システムがフレームバッファーにリンクできません。

対処方法

/dev/fb が、cgsix(7D) または tcx(7D) などのハードウェアフレームバッファーへのシンボリックリンクであることを確認します。また、/dev を含むファイルシステムが読み取り/書き込み用にマウントされていることを確認します。

lockd[int]: create_client: no name for inet address 0xint

原因

このロックデーモンメッセージは、通常、NIS の hosts.byname マップと hosts.byaddr マップが同期していないことを示します。

対処方法

マップが同期するまで少し待ちます。同期しない場合は、同期させるための手順を実行してください。

関連項目

NIS データの更新については、『NIS+ と FNS の管理』の NIS マップに関する節を参照してください。AnswerBook を使用する場合は、「hosts.byaddr」と入力して、検索文字列として使用します。

Login incorrect

原因

login(1) プログラムからのこのメッセージは、ログイン名とパスワードの組み合わせが不正であることを示します。間違っているのがログイン名とパスワードのいずれであるか、または両方であるのかを判断する方法はありません。ftp(1)、rexecd(1M)、sulogin(1M)、uucp(1C) などの他のプログラムでも、同様の状態のときにこのエラーが発生します。

対処方法

ローカルシステム上の /etc/passwd ファイルと NIS または NIS+ の passwd マップを調べて、このユーザー用のエントリがあるかどうかを確認します。ユーザーが単にパスワードを忘れただけの場合は、su(1M) を実行し、passwd(1) username コマンドによって新しいパスワードを設定します。NIS+ の passwd マップはこのコマンドで自動的に更新されますが、NIS についてはシステム管理者が passwd マップを更新する必要があります。

「Login incorrect」の問題は、旧バージョンの NIS でユーザーが 8 文字を超えるユーザー名を使用した場合にも発生することがあります。その場合は、NIS パスワードファイルを編集し、ユーザー名を 8 文字以下に変更してから、NIS passwd マップを作成し直します。

正しいパスワードが分かっているにもかかわらず、システムにルートとしてログインできない場合は、/etc/passwd ファイルが損傷している可能性があります。通常のユーザーとしてログインし、su(1M) でルートになります。

これでうまくいかない場合は、「su: No shell」メッセージを参照し、記載されている指示に従ってください。ただし、デフォルトのシェルを変更する代わりに、/etc/shadow のパスワードフィールドを空白にします。

lp hang

原因

プリントサーバ上で待ち行列が大きくなり続けていますが、プリンタからの出力がありません。プリンタデーモンがハングしています。

対処方法

ハングした印刷待ち行列をフラッシュする簡単な手順を示します。

  1. ログインするか、またはユーザーを root に切り替えます。

  2. reject(1M) printername コマンドを発行して、プリンタにジョブを送信できないようにします。

  3. プリンタの電源を切ります。

  4. アクティブなジョブがハングの原因と思われる場合は、cancel(1) jobnumber コマンドを使用して印刷待ち行列からそのジョブを削除してから、その印刷ジョブを待ち行列に入れ直すように、ジョブ所有者に依頼します。

  5. /usr/lib/lpshut コマンドを使用して印刷待ち行列をシャットダウンします。

  6. ロックファイル /var/spool/lp/SCHEDLOCK と一時ファイル /var/spool/lp/tmp/*/* を削除します。

  7. プリンタの電源を入れます。

  8. /usr/lib/lpsched コマンドを使用して印刷待ち行列を再起動します。

関連項目

印刷待ち行列の詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 2 巻)』を参照してください。AnswerBook を使用している場合は、「print server」と入力して検索文字列として使用します。

"M"

Machine is not on the network

原因

リモートファイルシェアリング (RFS) 特有のエラーです。このエラーは、マシンがネットワーク接続を正しく開始しないうちに、ユーザーが遠隔資源の通知、通知解除、マウント、アンマウントなどを行おうとすると発生します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENONETerrno=64 です。

mailtool: Can't create dead letter: Permission denied

原因

ユーザーが書き込み権を持っていないディレクトリから mailtool(1) を使用してメッセージを送信しようとしました。また、現在、ユーザーのホームディレクトリは使用できません。

対処方法

別のディレクトリに移動してからもう一度 mailtool(1) を起動するか、または可能ならば chmod(1) を使用してそのディレクトリのアクセス権を変更します。

mailtool: Could not initialize the Classing Engine

原因

DISPLAY 環境変数をローカルマシンに設定し、リモートマシン上で mailtool(1) を実行すると、このメッセージがダイアログボックスウィンドウ内に表示される場合があります。このダイアログボックスは、アタッチメントを使用するには分類機構がインストールされている必要があることを意味します。この問題は、rlogin(1) によるユーザー環境の伝達が失敗したために発生します。

対処方法

mailtool(1) を終了し、OPENWINHOME 環境変数を /usr/openwin に設定します。次に、mailtool(1) を再度実行します。エラーメッセージは表示されなくなり、アタッチメントが使用できるようになります。

テクニカルノート

分類機構は ToolTalk の新しい名前です。旧バージョンの mailtool(1) では、分類機構ではなく、「Tool Talk: TT_ERR_NOMP」と表示されていました。

Mail Tool is confused about the state of your Mail File.

原因

このメッセージは、別のメールリーダーが受信箱を修正したあとに mailtool(1) に対してメッセージにアクセスするように指示すると、ポップアップダイアログボックスに表示されます。このメッセージのあとに、「Please Quit this Mail Tool.」というメッセージが表示されます。

対処方法

「Continue」をクリックしてダイアログボックスを閉じてから、mailtool(1) を終了します。そのまま続けてメールを読もうとすると、別のメールリーダーによって削除されたメールは二度と表示されず、mailtool(1) は新規メッセージを表示できません。

mail: Your mailfile was found to be corrupted (Content-length mismatch).

原因

このメッセージは、mail(1) または mailx(1) が通知されたものとは異なる長さの内容を持つメッセージを検出した場合に出力します。どのメッセージが一部切り捨てられて短くなったか、またどのメッセージに別のメッセージが結合された可能性があるかについて、mail(1) プログラムから通知されます。

内容の長さの不一致が発生する大きな原因は 2 つあります。1 つは、mail(1) と mailtool(1) など異なるメールリーダーを同時に使用したこと、もう 1 つは、メッセージの変更後に Content-Length フィールドを更新しないメール読み取りプログラム (またはエディタ) を使用したことです。

対処方法

通常は、mailx(1) プログラムによって、このエラー状態を解消し、メールメッセージの境界を正しく区切り直すことができます。切り捨てられたり、別のメッセージと結合されたりした可能性のあるメッセージ、およびその後のすべてのメッセージを慎重に調べます。復旧の見込みがないほど破損しているメールファイルがある場合は、それをテキストエディタで開いて Content-Length 行をすべて削除し、空白行に続いて From (コロンなし) 行がメッセージごとに存在するようにします。

現在 mail(1) または mailx(1) を実行している場合は、メールファイルの破損を避けるために、変更を保存しないで mailtool(1) を終了します。

file name may contain holes - can't swap on it.

原因

次のコマンドでスワップファイルを作成し、


# mkfile -nv 50m /ab/swap_50mb
スワップに追加しようとしました。

# swap -a /ab/swap_50mb
しかし、次のメッセージを出して失敗しました。

/ab/swap_50mb may contain holes - can't swap on it.
/ab/swap_50mb: Error 0

対処方法

-n オプションは、SunOS 4 ではサポートされていました。しかし、SunOS 5 (Solaris 2) では、ファイルが NFS によって使用される場合にだけこの -n オプションが機能します。ローカルのスワップファイルは、-n オプションを付けて作成しないでください。

mbuf map full

原因

mbuf が割り当てられました。

Memory address alignment

原因

このメッセージは、SPARCstation 2 に接続された SPARCprinter で大きなファイルを印刷している場合に表示されることがあります。

対処方法

SPARCstation 2 の CPU を、最新のダッシュレベルのものに交換します。

memory leaks

原因

スワップ空間を使い果たすまで、アプリケーションがメモリーを使用しました。

対処方法

多くの開発者は、(Purify などの) 市販のソフトウェアを使用すると、アプリケーションのメモリーリークを特定できることを知っています。メモリーリークの疑いがある場合は、sar(1) を使用して、カーネルのメモリー割り当て (KMA) をチェックできます。KMA リソースを使用していて、終了する前にリソースを返却しないドライバまたはモジュールは、メモリーリークを起こす可能性があります。

関連項目

メモリーリークの詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 2 巻)』のシステム動作の監視に関する節を参照してください。AnswerBook を使用している場合は、「displaying disk usage」と入力して、検索文字列として使用します。また、『NIS+ と FNS の管理』のシステムリソースに関する節も参照してください。

Message too long

原因

トランスポートプロバイダ上で送信されたメッセージが、内部メッセージバッファまたはその他のネットワーク制限の容量を超えています。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EMSGSIZEerrno=97 です。

mount: /dev/dsk/string is already mounted, /string is busy, or...

原因

ファイルシステムをマウントしようとしているときに、mount(1M) コマンドが「Device busy」(EBUSY) エラーコードを受け取りました。これには次のような複数の原因が考えられます。まず、この /dev/dsk ファイルシステムがすでに別のディレクトリにマウントされています。または、ビジーと表示されたパス名がアクティブプロセスの作業用ディレクトリになっています。あるいは、システムがマウントポイントの上限数を超えました (ただし、この可能性はあまり高くありません)。

対処方法

/etc/mount を実行して、ファイルシステムがマウント済みかどうかを調べます。マウント済みでない場合は、ビジーディレクトリでシェルがアクティブかどうか (ユーザーがそのディレクトリで cd(1) を実行しなかったかどうか)、または ps(1) リスト内のプロセスがそのディレクトリでアクティブでないかどうかを調べます。このエラーメッセージの原因がはっきりしない場合は、別のディレクトリをマウントポイントとして使用してください。

mount: giving up on: /string

原因

既存のサーバが NFS マウント要求に応答しなかったため、何度も再試行を繰り返した後 (デフォルトでは 1000 回)、mount(1M) コマンドが中止されました。サーバが存在しない場合とマウントポイントが不正な場合は、それぞれ異なるメッセージが表示されます。

対処方法

このメッセージの前に「RPC: Program not registered」メッセージが表示された場合は、要求されたマウントサーバがファイルシステムを共有 (エクスポート) していないため、実行中の NFS デーモンはありません。マウントサーバ上のスーパーユーザーにファイルシステムを share(1M) コマンドで共有してもらってから、/etc/init.d/nfs.server start を実行して NFS サービスを開始します。

要求したマウントサーバが停止しているかまたは応答が遅い場合は、マシンの修理またはリブートが必要かどうかを調べます。

mount: mount-point /string does not exist.

原因

指定されたディレクトリに誰かがファイルシステムをマウントしようとしましたが、該当するディレクトリがありません。

対処方法

このディレクトリ名を使用したい場合は、mkdir(1) を実行してこのディレクトリをマウントポイントとして作成します。

mount: the state of /dev/dsk/string is not okay

原因

ファイルシステムが損傷している可能性があることをスーパーブロックが示しているため、システムは指定したファイルシステムをマウントできません。これは、読み取り専用マウントの障害とはなりません。

対処方法

このファイルシステムに書き込む必要がない場合は、-o ro オプションを使用して mount(1M) します。書き込む必要がある場合は、このメッセージに続く行のいずれかに示された指示に従った上で、fsck(1M) を実行し、ファイルシステムの状態を訂正して、スーパーブロックを更新します。

関連項目

fsck(1M) の使い方については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する節を参照してください。

Multihop attempted

原因

このエラーは、ユーザーが直接アクセスできない遠隔資源にアクセスしようとした場合に発生します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EMULTIHOPerrno=74 です。

"N"

Name not unique on network

原因

指定されたログ名が一意ではありません。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENOTUNIQerrno=80 です。

named [pid]: hostname.domainname has CNAME and other data (illegal)

原因

DNS サーバ上で、このエラーメッセージが表示されます。

対処方法

このエラーは、エイリアス (CNAME) が別のタイプの DNS レコードと関連していることを示します。

DNS システムでは、CNAME レコードを使用してシステムに対しエイリアスを設定することができます。この例を次に示します。


alias1		IN CNAME	host1.domain1.

alias1 というエイリアスは、他のタイプのレコードには表示されません。ホストの実際の名前だけが使用できます。そのため、このホストをメールエクスチェンジャとして使用すると、次のレコードは不正なのでエラーが発生します。


alias1		IN MX  10  host2.domain1.

代わりに、次のレコードを使用します。


host1		IN MX  10  host2.domain1.
このレコードは、HINFOA などすべてのタイプのレコードに使用できます。

また、レコードの左辺を明示的に設定しない場合にも、このエラーが発生する可能性があります。DNS システムは、最後に指定された左辺をデフォルトとして採用します。そのため、指定されたデータベースファイルが以下のようになる場合があります。


host1	IN A	 123.124.125.126
        IN HINFO Sun Solaris
alias1  IN CNAME host1.domain1.
        IN MX 10 host2.domain1.
上記の部分では、MX レコードの左辺に alias1 が暗黙的に存在しています。データベースの使用中にエイリアスを追加すると、エラーが突然表示されるようになります。MX レコードは、CNAME が前に追加されると不当になるからです。この例の場合は、MX レコードと CNAME レコードの順番を逆にするか、あるいは MX レコードの左辺に host1 を明示的に設定することによって解決できます。

/net/string: No such file or directory

原因

ユーザーが、/net/ の後に指定されているシステム上のネットワークパーティションに (たとえば cd(1) などを使用して) ディレクトリを変更しようとしましたが、このホストが存在しないか、または共有 (エクスポート) されたファイルシステムがありません。

対処方法

このシステム上のファイルにアクセスするには、rlogin(1) を実行します。

リモートシステムからファイルシステムをエクスポートするには、そのシステムでスーパーユーザーになり、適切なオプションを付けて share(1M) コマンドを実行します。そのシステムが初めてファイルシステムを共有する場合は、/etc/init.d/nfs.server start も実行して NFS サービスを開始します。

Network dropped connection because of reset

原因

接続していたホストがクラッシュまたはリブートされました。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENETRESETerrno=129 です。

Network is down

原因

停止ネットワークを検出したため、トランスポート接続が失敗しました。

対処方法

ネットワークのシステム管理者にこのエラーを報告してください。このネットワークの管理責任者である場合は、ネットワークが停止した原因と必要な修復について調べてください。

テクニカルノート

このエラーは、下層の通信インタフェースから通知された状態情報に基づいています。

このエラーのシンボルの名前は、ENETDOWNerrno=127 です。

Network is unreachable

原因

ネットワークへの送信経路が存在しないか、あるいは中間ゲートウェイまたは交換ノードからネガティブな状態情報が返されたため、動作エラーが発生しました。

返された状態は、ネットワークの停止とホストの停止を見分けるのに十分とは限りません (「No route to host」メッセージを参照してください)。

対処方法

ネットワークのルータとスイッチを調べて、これらのパケット転送を許可していないかどうかを確認します。すべてのパケット転送を許可している場合は、ネットワークの配線と接続を確認します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENETUNREACHerrno=128 です。

NFS getattr failed for server string: RPC: Timed out

原因

このメッセージは、ハードウェアに障害がある NFS サーバにサービスを要求した NFS クライアントに表示されます。多くの場合は、このメッセージに加えて、「NFS read failed」メッセージも表示されます。サーバが停止しているかまたは応答が遅いだけの場合は、代わりに「NFS server not responding」メッセージが表示されます。サーバシステムでデータが損傷している恐れがあります。

対処方法

通常、このメッセージはサーバのハードウェア障害を示すため、できる限り早急に修復手順を開始してください。メモリーモジュール、ディスクコントローラ、CPU ボードを調べます。

関連項目

NFS チューニングについては、『Solaris のシステム管理 (第 2 巻)』のネットワーク性能の監視に関する章を参照してください。

nfs mount: Couldn't bind to reserved port

原因

このメッセージは、同じ物理サブネット上に構成された複数の Ethernet インタフェースを持つサーバから、クライアントがファイルシステムを NFS マウントしようとすると表示されます。

対処方法

1 つのルータシステム上に複数の Ethernet インタフェースがある場合は、常に、それぞれを異なる物理サブネットワークに接続してください。

NFS mounted callog file Unsupported.

原因

Solaris 2.6 以降のバージョンをシステム上にインストール後、CDE のカレンダマネージャ (/usr/dt/bin/dtcm) または OpenWindows のカレンダ (/usr/openwin/bin/cm) を使用してカレンダを表示させようとすると、次のダイアログボックスが表示されます。


Calendar :Informational - NFS mounted callog file Unsupported.
Your default startup Calendar file appears to be NFS mounted or
a symlink to the same.  This is Not Supported.
			Continue
「継続 (Continue)」ボタンをクリックすると、コンソールウィンドウに次のエラーメッセージが表示されます。

date time host rpc.cmsd[pid]: rpc.cmsd : 
	NFS mounted callog file Not Supported - user@host
date time host rpc.cmsd[pid]: rpc.cmsd : 
	NFS mounted callog file Not Supported - user@host
カレンダは、2.5.1 以前のバージョンでは動作していました。

対処方法

NFS マウントされているカレンダは Solaris ではサポートされていません。複数の人がカレンダを同時に使用すると、カレンダは破損する可能性があります。2 つの rpc.cmsd デーモンが callog ファイルに同時に書き込むと、ファイルは破損してしまいます。Solaris 2.5.1 では、この設定がサポートされているわけではありません。しかし、2 つの rpc.cmsd デーモンを同時に実行することができました。

Solaris 2.6 以降のバージョンでは、このオプションがなくなりました。したがってユーザーは、rpc.cmsd を使用して、NFS マウントのカレンダを開くことができません。このデーモンを使用すると、上記のエラーメッセージが表示されます。

nfs mount: mount: string: Device busy

原因

このメッセージは、スーパーユーザーがアクティブディレクトリの最上位で NFS マウントしようとすると表示されます。ビジーデバイスは、実際にはプロセスの作業用ディレクトリです。

対処方法

現在、ワークステーション上のどのシェルがマウントポイントの下にあるかを特定し、そのディレクトリから変更します。親がそのマウントポイントの下に残っているのに、(su(1) シェルなどの) サブシェルが別の作業用ディレクトリにある場合があるので注意してください。

NFS mount: /string mounted OK

原因

ブート中に、システムが、最初のコロンの後に指定されたディレクトリのマウントに失敗しました。対象となる NFS サーバが停止しているかまたは応答が遅い可能性があります。マウントはバックグラウンドで実行され、NFS サーバへの接続に成功しました。

対処方法

これは、マウント処理が完了したことのみを知らせる情報です。

NFS read failed for server string

原因

通常、これはアクセス権の障害です。クライアントがファイルを開いている間に、ディレクトリまたはファイルのアクセス権が変更された可能性があります。ファイルシステムの共有権またはネットグループ権が変更された可能性があります。サーバが停止しているかまたはネットワークが飽和状態にある場合は、代わりに「NFS server not responding」メッセージが表示されます。

対処方法

NFS サーバにログインし、ファイルに至るまでのディレクトリのアクセス権を調べます。ファイルシステムが、NFS 読み取り障害が生じたクライアントに共有 (エクスポート) されていることを確認します。

関連項目

詳細については、『NFS の管理』の NFS での問題発生時の対処に関する章を参照してください。

nfs_server: bad getargs for int/int

原因

このメッセージは、認識できないかまたは不正な引数が付けられた要求を受け取ったときに、NFS サーバによって表示されます。通常、要求を正しく XDR 復号化できなかったことを示します。これは、ネットワーク上でパケットが損傷した場合、または実装バグのために NFS クライアントが引数を間違ってコード化した場合に表示されることがあります。

対処方法

このメッセージがシングルクライアントから発行された場合は、そのマシンに NFS クライアントソフトウェアのバグがないかどうかを調べます。このメッセージがネットワーク全体に渡って表示される場合、特に他のネットワークエラーを伴っている場合は、ネットワークの配線とコネクタを調べます。

NFS server string not responding still trying

原因

非常に出現頻度が高いこのメッセージは、通常、システムが、停止しているかまたは非常に応答が遅い NFS サーバにサービスを要求したことを示します。なお、このメッセージは、この NFS サーバへのネットワークリンクが損傷していることを示している場合もあります。ただし、通常、この状態が発生すると、他のエラーメッセージも表示されます。また、まれに、NFS クライアントの設定に問題があることを表している場合もあります。

対処方法

応答しない NFS サーバを調べて、マシンの修理またはリブートが必要かどうかを確認します。このような問題が発生したらすぐに一度だけ報告するように、ユーザーグループに依頼しておきます。

ディスクレスクライアントのブート時にこのメッセージが表示された場合は、クライアントの /etc/hosts ファイルとネットワークネームサービス (NIS、NIS+、またはネットワーク上のその他の /etc/hosts ファイル) が更新されていることを確認します。

関連項目

詳細については、『NFS の管理』の NFS での問題発生時の対処に関する章を参照してください。

NFS server string ok

原因

このメッセージは、「NFS server not responding」エラーに続いて表示されます。NFS サーバが稼働状態に復帰したことを示します。

対処方法

NFS サーバは初めて起動されたとき、しばらくの間、クライアント要求の処理に忙殺されます。したがって、クライアントシステムが応答するまでしばらく待ってください。無関係な要求が多くなるほど、NFS サーバの応答時間が遅くなります。

NFS string failed for server string: error int (string)

原因

失敗した NFS 操作は、次のうちのどれかです。

getattr、setattr、lookup、access、readlink、read、write、create、mkdir、symlink、mknod、remove、rmdir、rename、link、readdir、readdir+、fsstat、fsinfo、pathconf、commit

関連項目

NFS の詳細については、『NFS の管理』を参照してください。

nfs umount: string: is busy

原因

このメッセージは、スーパーユーザーがアクティブな NFS ファイルシステムのマウントを解除しようとすると表示されます。ビジーポイントは、プロセスの作業用ディレクトリです。

対処方法

現在、ワークステーション上のどのシェル (またはプロセス) がリモートマウントされたファイルシステムにあるかを判断し、(cd(1) によって) そのディレクトリから変更します。親シェルがその NFS ファイルシステムに残っているのに、(su(1M) シェルなどの) サブシェルが別の作業用ディレクトリにある場合があるので注意してください。

NFS write error on host string: No space left on device.

原因

このコンソールメッセージは、NFS マウントされたパーティションがいっぱいになり、新規データの書き込みを受け入れられないことを示します。既存のファイルに上書きしようとするソフトウェアは、通常、これらのファイルのすべてのデータにゼロを書き込みます。これは、NFS マウントされた /home パーティションでは、特に致命的です。

対処方法

ファイルシステムをいっぱいにしたユーザーまたはプロセスを探して、制御不能になっているプロセスを早急に停止します。その後、必要に応じてファイル (大きなcore(4) ファイルなど) を削除して、ファイルシステムに空き領域を作ります。可能な場合は、修正したファイルをローカルディスクに書き込むようにユーザーに依頼します。このエラーが頻繁に発生する場合は、このパーティションの使用率が下がるようにディレクトリを配置し直してください。

関連項目

ディスク使用率の詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 2 巻)』を参照してください。AnswerBook を使用している場合は、「managing disk use」と入力して検索文字列として使用します。

NFS write failed for server string: RPC: Timed out

原因

このエラーは、ファイルシステムがソフトマウントされている場合に、サーバまたはネットワークの応答時間が遅いと表示されることがあります。この間にサーバに書き込まれたデータは、損傷している恐れがあります。

対処方法

ファイルシステムに書き込みたい場合は、ソフトマウントオプションを指定しないでください。読み取り/書き込み用にマウントされているファイルシステムに対しては、必ずデフォルトのハードマウントを使用してください。

関連項目

詳細については、『NFS の管理』の NFS での問題発生時の対処に関する章を参照してください。

NIS+ authentication failure

原因

これは、フェデレーテッド・ネーミング・サービスのメッセージです。要求の作成主体が該当ネームサービスの認証を得られないため、操作を完了できません。

対処方法

nisdefaults(1) コマンドを実行して、正しい NIS+ 主体として識別されていることを確認します。また、システムが正しい公開鍵ソースを指定していることも確認します。

関連項目

詳細については、『NIS+ と FNS の管理』の認証と承認に関する概説を参照してください。

nis_cachemgr: Error in reading NIS cold start file : '/var/nis/NIS_COLD_START'

原因

パッチ 104331-04 と 103612-33 のインストール後、nis_cachemgr(1M) が起動に失敗しました。リブート中に次のエラーが発生します。


Sep 11 16:34:00 nis_cachemgr: Error in reading NIS cold start file : 
          '/var/nis/NIS_COLD_START'
また、ログイン後、nis_cachemgr(1M) は存在していません。 nis_cachemgr(1M) を truss で調べると、/var/nis/NIS_COLD_START を読み取り、ただちにエラーを報告しているということがわかります。クライアントをインストールし直しても NIS_COLD_START をコピーしても、効果はありません。

対処方法

これはタイミングの問題です。rpc.bind が起動された後で、/etc/init.d/rpc で NIS+ を初期化する前に、sleep(1) を入れてください。rpc.bind は初期化が遅いため、nis_cachemgr(1M) がエラー処理を始めないように数秒の余分な時間が必要です。

No buffer space available

原因

システムのバッファー空間が不足しているか、または待ち行列がいっぱいになっているため、トランスポートエンドポイントまたはパイプでの操作が実行されません。ターゲットシステムがメモリーまたはスワップ空間を使い果たしている可能性があります。この状態のときに書き込まれたデータは、失われる恐れがあります。

対処方法

スワップ空間を増やすには、ターゲットシステムに対して swap -a コマンドを使用します。または、スワップ空間が増えるようにターゲットシステムを再構成します。通常、スワップ空間は物理メモリーの 2 倍から 3 倍の大きさにしてください。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENOBUFSerrno=132 です。

No child processes

原因

このメッセージは、アプリケーションが、存在しない連携プロセスと通信しようとした場合に表示されることがあります。

対処方法

親プロセスを再起動して、子プロセスをもう一度作成できるようにします。これで効果がない場合は、プログラミングエラーの可能性があります。プログラムのベンダまたは作成者にアップデートを問い合わせください。

テクニカルノート

子プロセスが存在しない、または子プロセスを待機していないプロセスによって、wait(2) システムコールが実行されました。子プロセスが事前に終了されていたか、または作成されていません。

このエラーのシンボルの名前は、ECHILDerrno=10 です。

No default media available

原因

フロッピーディスクまたは CD-ROM がドライブに挿入されていないのに、ユーザーが eject(1) 要求を行うと、ボリュームマネージャーはこのメッセージを発行します。

対処方法

フロッピーディスクまたは CD-ROM を挿入します。ボリュームマネージャーが混乱しており、実際にはドライブにフロッピーディスクまたは CD-ROM が存在する場合は、volcheck(1) を実行してボリュームマネージャーを更新します。それでもシステムが混乱している場合は、-r オプションを付けてブートし、デバイスを再構成します。

No directory! Logging in with home=/

原因

パスワードファイルまたは NIS passwd(4) マップに示されたホームディレクトリを login(1) プログラムが発見できないため、ユーザーをルートディレクトリに入れました。

対処方法

ユーザーのホームディレクトリがマウントされ、そのユーザーが所有していて、アクセスできることを確認します。オートマウンタはホームディレクトリをマウントしようとしましたが、NFS サーバが迅速に応答しませんでした。/home/username のファイルを一覧表示してください。NFS サーバがこの要求に応答した場合は、ユーザーは一度ログアウトしてからログインし直してください。

オートマウンタデーモンが動作していない可能性があります。ps(1) コマンドを実行して automountd(1M) が存在するかどうかを調べます。存在しない場合は、次に示す 2 番目のコマンドを実行します。停止していると思われる場合は、両方のコマンドを実行します。


# /etc/init.d/autofs stop
# /etc/init.d/autofs start
オートマウンタデーモンが動作している場合は、/etc/auto_master ファイルに次のような行があることを確認します。

/home  auto_home
また、/etc/auto_home ファイルに次のような行があることを確認します。

+auto_home
これらのエントリは、NIS auto_home マップによって異なります。

また、NFS サーバがこの /home ディレクトリを共有 (エクスポート) していないか、またはサーバ上の NFS デーモンが消滅している可能性もあります。

関連項目

NFS の詳細については、『NFS の管理』を参照してください。

No message of desired type

原因

指定されたメッセージ待ち行列に存在しないタイプのメッセージを受信しようとしました。詳細については、msgop(2) のマニュアルページを参照してください。

対処方法

これは、System V IPC メッセージ機能のエラーを示します。通常、IPC_NOWAIT が設定されているとき、メッセージ待ち行列は空か、または希望するメッセージタイプは入っていません。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENOMSGerrno=35 です。

No recipients specified

原因

このメッセージは、ユーザーが To: フィールドにアドレスを入力しなかった場合に、mailx(1) コマンドによって表示されます。

対処方法

詳細については、「Recipient names must be specified」メッセージを参照してください。

No record locks available

原因

レコードロックを使用できません。システムのロックテーブルがいっぱいです。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENOLCKerrno=46 です。

プロセスが F_SETLK または F_SETLKW オプションによって fcntl(2) を呼び出し、システムの上限を超えた可能性があります。システムには、fcntl(2)、NFS ロックデーモン、メールロッキングを含む複数の異なるロッキングサブシステムがあり、いずれもこのエラーを発生することがあります。

対処方法

使用可能なロックが増えるまで待ってから、もう一度実行してください。

No route to host

原因

宛先ホストへの送信経路が存在しない、あるいは中間ゲートウェイまたは切り換えノードから返された状態情報のために、動作エラーが発生しました。

返された状態は、ホストの停止とネットワークの停止を見分けるのに十分とは限りません (「Network is unreachable」メッセージを参照してください)。

対処方法

ネットワークのルータとスイッチを調べて、これらのパケット転送ができなくなっていないかどうかを確認します。すべてのパケット転送が可能になっている場合は、ネットワークの配線と接続を確認します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EHOSTUNREACHerrno=148 です。

No shell Connection closed

原因

ユーザーがシステムにリモートログインしようとしました。このユーザーは有効なアカウント名とパスワードを持っていますが、このアカウント用に指定されたシェルはこのシステム上で使用できません。たとえば、7 番目のフィールドが GNU Bourne-again シェル /bin/bash を要求することがありますが、これは標準の Solaris には存在しません。

対処方法

要求したシェルのコピーがある場合は、スーパーユーザーになり、システム上にないシェルをインストールします。コピーがない場合は、ユーザーのパスワードファイルのエントリ (NIS+ または NIS の passwd(4) マップ内にのみある場合が多いです) を変更し、/bin/csh または /bin/ksh などの使用可能なシェルを指定します。

No space left on device

原因

通常ファイルの書き込み時またはディレクトリエントリの作成時に、デバイスに空き領域が残っていません。ディスク、テープ、またはフロッピーディスクがデータでいっぱいです。この状態のときに書き込まれたデータはすべて失われます。

対処方法

書き込みたいデータをすべて収めるのに必要な領域が空くまで、ハードディスクまたはフロッピーディスクから不要なファイルを削除します。一部のディレクトリを別のファイルシステムに移動して、それに応じたシンボリックリンクを作成することを推奨します。テープがいっぱいの場合は、残りを別のテープに収めるか、高密度設定を使用するか、または大容量のテープを使用します。

マルチボリュームのテープまたはフロッピーディスクを作成するには、pax(1) または cpio(1) コマンドを使用します。現時点では、tar(1) はシングルボリュームに制限されています。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENOSPCerrno=28 です。

No such device

原因

存在しないデバイスへの書き込みなど、デバイスに対して不適切な操作を実行しようとしました。

対処方法

/devices ディレクトリを調べて、このデバイスが存在しない理由、またはプログラムがそのデバイスを存在しているとした理由を判断します。このメッセージに似た「No such device or address」メッセージは、既存のデバイスに対する入出力エラーを表している場合が多いのですが、このメッセージは、多くの場合、デバイスがまったく存在しないことを示します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENODEVerrno=19 です。

No such device or address

原因

テープドライブがオフラインになっている、あるいはデバイスの電源が切られているかまたはシステムから除去されている場合は、このメッセージが表示されることがあります。

対処方法

テープドライブの場合は、デバイスが接続されていること、電源が入っていること、および (当てはまる場合は) オンライン状態に切り替わっていることを確認します。ディスクドライブと CD-ROM ドライブの場合は、デバイスが接続され、電源が入っていることを確認します。

SCSI デバイスの場合は、ターゲットスイッチまたはダイアルが、システムがマウントされた元の番号に設定されていることを確認します。ターゲットデバイス番号が変更されていることをシステムに通知するには、-r (再構成) オプションを使用してリブートします。

テクニカルノート

このメッセージは、存在しないか、またはデバイスの制限を超えて存在する特殊ファイルのサブデバイスに入出力を行うと表示されます。

このエラーのシンボルの名前は、ENXIOerrno=6 です。

No such file or directory

原因

指定したファイルまたはディレクトリが存在しません。ファイル名またはパス名が間違って入力されています。

対処方法

ファイル名とパス名が正しいことを確認してからもう一度実行します。指定したファイルまたはディレクトリがシンボリックリンクの場合は、存在しないファイルまたはディレクトリを指している可能性があります。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENOENTerrno=2 です。

no such map in server's domain

原因

ユーザーまたはアプリケーションがネットワーク情報サービス (NIS) を使用して何かを検索しようとしましたが、その要求に該当するデータベースが NIS に存在しません。

対処方法

NIS マップ名のスペルが正しいことを確認します。各種の NIS マップのニックネームを一覧表示するには、ypcat -x コマンドを実行します。各種の NIS マップ (データベース) の完全なリストを表示するには、ypwhich -m コマンドを実行します。現在のマシン上で NIS サービスが実行されていない場合は、これらのコマンドを実行すると「can't com municate with ypbind」メッセージが表示されます。

No such process

原因

このプロセスを発見できません。このプロセスは、実行し終わり消去されたか、またはシステム内で別の数値 ID の制御下にある可能性があります。

対処方法

ps(1) コマンドを使用して、指定したプロセス ID が正しいことを確認します。

テクニカルノート

指定したプロセス ID (PID)、軽量プロセス ID、または thread_t に一致するプロセスがありません。

このエラーのシンボルの名前は、ESRCHerrno=3 です。

No such user as string-- cron entries not created

原因

指定されたユーザー用のファイルは /var/spool/cron/crontabs に存在しますが、/etc/passwd または NIS passwd(4) マップにこのユーザーは存在しません。システムは、存在しないユーザー用に cron(1M) エントリを作成できません。

対処方法

ブート時にこのメッセージが表示されないようにするには、存在しないユーザー用の cron ファイルを削除するか、またはユーザーのログイン名が変更されている場合はこのファイル名を変更します。このユーザーが有効なユーザーである場合は、この名前に対して適切なパスワードエントリを作成します。

Not a data message

原因

STREAMS デバイスに対して read(2)、getmsg(2)、または ioctl(2) の I_RECVFD コールを行なっている間に、処理できない何かが待ち行列の先頭に入りました。実際に入るものはコールによって異なります。1. read(2): 制御情報または渡されたファイル記述子、2. getmsg(2): 渡されたファイル記述子、3. ioctl(2): 制御情報またはデータの情報などがあります。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EBADMSGerrno=77 です。

Not a directory

原因

パスの前半部分や chdir(2) システムコールの引数など、ディレクトリが必要な部分でディレクトリ以外を指定しました。

対処方法

カレントディレクトリ内の全ファイルのリストを参照してから、ファイルの代わりにディレクトリを指定して、もう一度実行してください。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENOTDIRerrno=20 です。

Not a stream device

原因

putmsg(2) または getmsg(2) のシステムコールが STREAMS デバイス以外のファイル記述子で行われました。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENOSTRerrno=60 です。

Not enough space

原因

このメッセージは、システム内で多数の大きなアプリケーションが同時に実行されているため、スワップ空間 (仮想メモリー) を使い果たしたことを示します。また、スワップ領域からページを解放しないままアプリケーションが失敗したことを示している場合もあります。スワップ空間とは、アプリケーションとデータのうち、メモリー内ですぐに必要にはならない部分を格納するために、ディスクに確保された領域のことです。この状態のときに書き込まれたデータは、失われる恐れがあります。

対処方法

システムを再インストールまたは再構成して、スワップ空間を増やします。通常、スワップ空間は物理メモリーの 2 倍から 3 倍の大きさにしてください。また、mkfile(1M) と swap(1M) を使用してスワップ領域を増やすこともできます。次の例に、/usr/swap ファイルに 16 M バイトの仮想メモリーを追加する方法を示します (空き領域が十分なら、どのようなファイルシステムでも機能します)。


# mkfile 16m /usr/swap
# swap -a /usr/swap
ブート時にこの作業を自動的に行うには、/etc/vfstab ファイルに次の行を追加します。

/usr/swap   -   -   swap   -   no   -

テクニカルノート

fork(2)、exec(2)、sbrk(2)、または malloc(3C) ルーチンの呼び出しで、システムが提供可能な量を超えるメモリーをプログラムが要求しました。これは一時的な状態ではありません。スワップ空間はシステムパラメータです。

このエラーのシンボルの名前は、ENOMEMerrno=12 です。

not found

原因

このメッセージは、コマンドとして指定されたプログラム名を Bourne シェルが発見できなかったことを示します。

対処方法

コマンド行の書式とスペルを確認します。いずれも正しい場合は、echo $PATH を実行して、ユーザーの検索パスが正しいかどうかを調べます。通信内容が正しく伝わらない場合は、組み込みシェルコマンドのみを使用できるように検索パスを設定解除できます。基本的な検索パスを再設定するコマンドを次に示します。


$ PATH=/usr/bin:/usr/ccs/bin:/usr/openwin/bin:.
検索パスが正しい場合は、検索パスに沿ってディレクトリの内容を調べ、プログラムが失 われていないかどうか、またはディレクトリがマウントされているかどうかを確認します 。

NOTICE: vxvm: unexpected status on close

原因

システムを起動 (またはシャットダウン) するたびに、このメッセージがコンソールに表示されます。次のメッセージがコンソールに表示され、さらに、/var/adm/messages ファイルに出力にされる場合もあります。

	WARNING:
/iommu@0,10000000/sbus@0,10001000/SUNW,soc@2,0/SUNW,pln@a0000000,74127a/ssd@4,2
(ssd22):
	Error for Command: <undecoded cmd 0x35>       Error Level: Fatal
	Requested Block: 0      Error Block: 0
	Vendor: CONNER                  Serial Number: 93081LPT
	Sense Key: Aborted Command
	ASC: 0xb3 (<vendor unique code 0xb3>), ASCQ: 0x0, FRU: 0x0
	WARNING:
/iommu@0,10000000/sbus@0,10001000/SUNW,soc@2,0/SUNW,pln@a0000000,74127a/ssd@4,2
(ssd22): ssd_synchronize_cache failed (5)

対処方法

NVRAM を使用している高可用性 (HA) のシステムでは、このエラーは、ダウンした後に再起動したアクティブな論理ホストの NVRAM キャッシュにある未処理のデータが原因で発生します。このため、NVRAM は HA システムでは使用しないでください。この場合、HA システムから NVRAM を外すことによって、問題を解決できます。

HA 以外のシステムでも、NVRAM キャッシュにある無効なデータが原因でこのエラーが発生することがあります (以下のコマンド例では、配列のコントローラが c1 であると仮定しています)。HA 以外のシステムでは次の修正を行います。

1. この配列上の高速書き込みをすべてオフにして、保留状態の残りの書き込みを同期させます。


# ssaadm fast_write -d c1
# ssaadm sync_cache c1

2. 配列への高速書き込みを同期させると、保留中の書き込みがすべてディスクに物理的に書き込まれます。キャッシュに残ったものはすべて無効であるため、パージしても安全です。次のコマンドを実行します。


# ssaadm purge c1 

3. ディスクの高速書き込みをオンに戻します。このコマンドは、高速書き込みを有効にするディスクやどのタイプの高速書き込みを行うかによって異なる場合があります。


# ssaadm fast_write -s -e c1

NOTICE: /string: out of inodes

原因

最初のコロンの後に指定されたファイルシステムに多数の小さなファイルが存在するため、i ノード (ファイル情報ノード) のファイルシステムごとの制限を超えました。

対処方法

知らない間に小さなファイルが多数作成されていた場合は、それらを削除すると問題は解決します。

これらのファイルが必要な場合は、次の手順に従って、小さなファイル用にファイルシステムの容量を増やします。ファイルシステムの複数のバックアップコピーを、安全のためそれぞれ別のテープに作成します 。次に、マシンをシングルユーザーモードに変更します。 -i オプションを付けた newfs(1M) コマンドを使用して、このファイルシステムの i ノード密度を増やします。次に例を示します。


# newfs -i 1024 /dev/rdsk/partition
最後に、バックアップテープからファイルシステムを復元します。なお、i ノード密度が増加すると、ファイルシステムの総合的な容量は少し減少します。

Not login shell

原因

このメッセージは、ユーザーが、ログイン時に起動したシェル以外から logout(1) しようとした場合に表示されます。

対処方法

ログインシェル以外のシェルを終了するには、exit(1) コマンドを使用します。ログアウトできるまで続けてください。

関連項目

ログインシェルの詳細については、『Solaris ユーザーズガイド (上級編)』の作業環境のカスタマイズに関する節を参照してください。

Not on system console

原因

ユーザーが、コンソール以外の端末から、スーパーユーザー (uid=0、ルートとは限りません) としてシステムに login(1) しようとしました。

対処方法

一般ユーザーとしてシステムにログインし、su(1M) を実行してスーパーユーザーになります。どの端末からもスーパーユーザーとしてログインできるようにするには、/etc/default/login の CONSOLE 行をコメントにします (ただし、セキュリティ上の理由から、この方法は推奨しません)。

Not owner

原因

スーパーユーザー用に予約された操作を一般ユーザーが行おうとしたか、またはファイルの所有者またはスーパーユーザーのみに制限された方法でユーザーがファイルを修正しようとしました。

対処方法

ルートになって、もう一度実行してください。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EPERMerrno=1 です。

Not supported

原因

このバージョンのシステムは、要求された機能をサポートしていません。ただし、今後のバージョンではサポートする可能性があります。

対処方法

通常、これはカーネルからのシステムメッセージではなく、アプリケーションが返したエラーです。 アプリケーションのベンダまたは作成者にアップデートについて問い合わせてください。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENOTSUPerrno=48 です。

No utmpx entry

原因

ログインの間に「file system full」のエラーが表示され、「No utmpx entry」のメッセージを表示してログインが失敗します。

これは、ファイルシステムがいっぱいになり、システムに utmpx (ログイン情報) エントリを書き込むスペースがないことが原因で発生します。

対処方法

この状態を回避するには、システムをシングルユーザーモードで起動する必要があります。次に、/var/adm/utmp ファイルおよび /var/adm/utmpx ファイルをクリアします (削除はしないでください)。この場合、次のように入力します。


#cat /dev/null > /var/adm/utmp
#cat /dev/null > /var/adm/utmpx
これらのコマンドによりファイルの内容はクリアされますが、アクセス権は正しく保持されます。

これらのファイルをクリアしても、/var ファイルシステムがいっぱいである場合があります。このときは、次のように入力してください。


du -askd /var |sort -nr |more
これによって、/var ファイルシステムに存在するファイルが、サイズの大きなものからリスト形式で表示されます。スペースを空けるためにクリアできるファイルには、/var/cron/log/var/spool/lp/logs/var/adm/messages などがあります。/.wastebasket を調べて、削除できる大きなファイルを探すこともできます。

6/04/98 7:27:54 nsrck: SYSTEM error, more space needed to compress [client] index, 8.1 MB required

原因

networker では、/nsr ファイルシステムがいっぱいになると削除を行うために、「Remove Oldest Cycle」機能を使用することはできません。ファイルシステムがいっぱいであることを示すエラーメッセージがコンソールウィンドウに表示されます。

対処方法

1. networker デーモンを停止して、インデックスをいくつか移動できるようにします。SunOS 5 では、/etc/init.d/networker stop を使用します。SunOS 4 では、ps -ef | grep nsr を使用してプロセスを終了 (kill(1)) します。

2. クライアントのインデックスを 1 つ移動できるスペースを持つファイルシステムを探します。networker サーバのインデックスではなく、クライアントのインデックスを 1 つだけ移動してください。クライアントのインデックスのサイズを調べるには、/nsr/index/client name/db へ移動して、ls -l を使用して内容を表示します。データベースファイルのサイズは非常に大きく、500M バイト以上の場合もあります。

3. クライアントのインデックスの内容を他のファイルシステムに移動して、/nsr が使用できる領域を解放したことを確認します。場合によっては、/nsr のマウント解除してからマウントし直したり、移動によって解放された領域を使用できるように再起動する必要があります。

4. 領域が使用可能になったら、デーモンを再起動します。

5. nwadmin ツールの「Clients」メニューから「Indexes」を選択し、「Indexes」ウィンドウ上でクライアントを選択し、「Remove oldest cycle」を使用して領域をさらに解放します。

「Reclaim Space」を使用して、削除されたサイクルで使用していた領域を再利用します。古いサイクルがいくつか削除されると、ファイルシステムには削除されたクライアントのインデックスを元に戻すための領域ができます。

6. デーモンを停止して、クライアントのインデックスを /nsr/index/clientname に戻します。

7. デーモンを再起動します。移動されたばかりのクライアントの最も古いサイクルを削除します。

以後このような状態が発生しないように、ブラウズポリシーと保持ポリシーを見直す必要があります。

他に長期的な解決策として、ハードディスクを増設してgrowfs を実行すること、/nsr を空き領域の多いドライブに移動することなどがあります。

"O"

Object is remote

原因

このエラーは、ローカルマシン上にないリソースをユーザーが共有しようとする場合、あるいはリモートマシン上にあるデバイスまたはパスの名前をマウントまたはマウント解除しようとする場合に発生します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EREMOTEerrno=66 です。

ok

原因

これは、OpenBoot PROM モニタのプロンプトです。このプロンプトからは、(ディスク、CD-ROM、またはネットワークからの) システムのboot、および go コマンドを使用した作業を再開できます。

対処方法

このプロンプトが突然表示された場合は、その前のメッセージを調べて、システムがクラッシュしていないかどうかを確認します。他のメッセージが表示されていない場合は、Stop-A を入力した直後かまたは新しいキーボードを接続した直後なら、go と入力して続行します。「ワークスペース」メニューからウィンドウシステムを再表示してください。

テクニカルノート

ファイルシステムを変更した場合は特に、まず fsck(1M) コマンドを実行してから、ok プロンプトから sync を呼び出してください。

Operation already in progress

原因

すでに進行中の操作がある非ブロックオブジェクト上で操作を試みました。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EALREADYerrno=149 です。

Operation canceled

原因

関連する非同期操作が完了前にキャンセルされました。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ECANCELEDerrno=47 です。

operation failed [error 185], unknown group error 0, string

原因

新規に作成したグループに admintool を使用してユーザーを追加すると、admintool はこのエラーを発行します。

対処方法

パッチ #101384-05 を適用してバグ ID 1151837 を修正し、バグ ID 1153087 を回避します。

Operation not applicable

原因

このエラーは、アプリケーションが要求した機能をシステムがサポートしていないことを示します。

対処方法

システムのベンダにアップグレードを依頼するか、またはアプリケーションのベンダまたは作成者にアップデートについて問い合わせてください。

テクニカルノート

このメッセージは、システムがその操作をサポートしていないことを示します。プログラミング関数が実装されていない場合、多くのモジュールでこのエラーが発生します。システムライブラリの呼び出し中に、このメッセージを表示するようなプログラムを作成している場合は、代替ライブラリ機能を探して使用してください。システムの今後のバージョンでは、この操作をサポートする可能性があります。詳細については、システムの『オンライン・リリース情報』または『ご使用にあたって』を参照してください。

このエラーのシンボルの名前は、ENOSYSerrno=89 です。

Operation not supported on transport endpoint

原因

データグラムトランスポート終端上で接続を確立しようとした場合などに発生します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EOPNOTSUPPerrno=122 です。

Operation now in progress

原因

完了までに長時間を要する操作 (connect など) を、非ブロックオブジェクト上で試みました。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EINPROGRESSerrno=150 です。

/opt/bin/jws: /solaris/bin/locate_dirs: not found

原因

このエラーメッセージは、ユーザーが /opt/bin/jws から /opt/SUNWjws/JWS/sparc-S2/bin/jws へのリンクを使用して Java Workshop を起動したときに発生します。フルパス名を入力すると正常に動作しますが、jws と入力するとエラーが発生します。

対処方法

このエラーは、/opt/bin/jws が別のスクリプト $_SS_JWS_HOME/solaris/bin/locate_dirs を実行するスクリプト /opt/SUNWjws/JWS/sparc-S2/bin/jws ではないために発生します。

そのため、どの /opt/bin/jws でも $_SS_JWS_HOME が正しく設定されません。これをパスから削除して、/opt/SUNWjws/JWS/sparc-S2/bin をパスに入れ、which jws によって /opt/SUNWjws/JWS/sparc-S2/bin/jws が返されるようにします。

Option not supported by protocol

原因

プロトコルに対してオプションを取得または設定する際に、不正なオプションまたはレベルが指定されました。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENOPROTOOPTerrno=99 です。

out of memory

原因

システムで多数の大きなアプリケーションが実行されている場合、さまざまなプログラムでこのエラーが発生する可能性があります。通常、このメッセージは、システムがスワップ空間 (仮想メモリー) を使い果たしたことを示します。

対処方法

詳細については、「Not enough space」メッセージを参照してください。この状態のときに書き込まれたデータは、すべて失われる恐れがあります。

Out of stream resources

原因

STREAMS のオープン中に、STREAMS の待ち行列も SATREAMS のヘッドデータ構造も使用できませんでした。これは一時的な状態であり、他のプロセスがリソースを解放すれば回復できます。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENOSRerrno=63 です。

overlapping swap volume

原因

追加のスワップとして使用するために rootdg にボリュームを作成し、これらを /etc/vfstab ファイルに追加すると、スワップボリュームがオーバーラップしていることを示すエラーメッセージが起動時に表示されます。

対処方法

これらのボリュームの名前を、swap1swap2、... というように変更します。

上記のように変更してもこのメッセージが表示される場合は、/sbin/swapadd スクリプトを編集します。次の行を探してください。

c=`$SWAP -l | grep -c '¥¥<'${special}'¥>'`
この行を次のように変更します。
=`$SWAP -l | grep -c ''${special}''`
この動作の詳細については、バグ ID 1215062 も参照してください。

"P"

Package not installed

原因

このエラーは、ユーザーがインストールされていないパッケージからシステムコールを使用すると発生します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENOPKGerrno=65 です。

panic -boot: Could not mount filesystem

原因

第 1 の問題は、jumpstart が次のエラーを出したことです。


2ec00 RPC: Can't decode result.
whoami RPC call failed with rpc status: 2
panic - boot: Could not mount filesystem.
program terminated
ok
通常これは、bootparams がインストールイメージに達することができない場合に発生します。

第 2 の問題は、他のユーザーが、同じエラーメッセージを次の追加メッセージと共に受け取ったことです。


'Timeout waiting for ARP/RARP packet...'

対処方法

第 1 の問題の解決策は次のとおりです。

1. dfstab(4) (インストールイメージの NFS サーバ上の /etc/dfs/dfstab) の内容を確認します。


share -F nfs -o ro,anon=o /jumpstart-dir

2. インストールイメージの NFS サーバ上で share(1M) コマンドを実行し、正しく共有されていることを確認します。

3. ネットインストールサーバ上で /etc/bootparams ファイルを確認します。誤った起動パスを持っているエントリを探します。

4. /usr/sbin/rpc.bootparamd がブートサーバ上で実行されていることを確認します。必要に応じて、このプロセスを終了して起動し直します。

5. ブートサーバ上で /etc/ethers を確認し、重複したり競合したりしているエントリを探します。

6. ok プロンプトで、テストネット /test-net およびウォッチネット /watch-net を実行して、ネットワークの接続性をテストします。

第 2 の問題の回避策として、nsswitch.conf(4) ファイルを確認します。次のような NIS を指しているエントリがある場合があります。


rpc		nis	files
hosts		nis	files
ethers		nis	files
bootparams	files   nis
NIS を指しているすべてのエントリを、nis より先に files がくるように変更します。

rpc		files 	nis
hosts		files 	nis
ethers		files	nis
bootparams	files	nis
注 : jumpstart を行うクライアントマシンに関する情報が含まれていない場合は、これらのファイルを手動で更新しなければならないことがあります。

rm_install_client(1M) でクライアントを削除し、tftpboot の内容を削除してから、クライアントを以下のように追加し直します。


add_install_client -c /jumpstart-dir/profiles  'client name'  'arch'

panic: mutex_adaptive_exit

原因

CD-ROM からブートすると、「panic: mutex_adaptive_exit」のエラーが発生します。

Panic

原因

プログラムがでオペレーティングシステムのバグを引き起こすと、システムはパニックになりクラッシュします。クラッシュはユーザーには不親切であるように感じられるかもしれませんが、突然の停止は実際には、システムとそのデータがそれ以上損傷するのを防止します。

オペレーティングシステムが停止するのに伴い、パニックルーチンは、使用中のメモリーの内容をダンプデバイスにコピーすることによって、パニックルーチンの呼び出し元である CPU の現在の状態に関する重要情報を記録します。

通常は一次スワップデバイスがデフォルトのダンプデバイスであるため、一次スワップデバイスは、メモリー全体のイメージを収容できるだけの大きさがなければなりません。メモリーイメージが保存されると、システムはリブートしようとします。

システムが正常にリブートしない場合は、次の可能性を検討してください。

1. メモリー障害やディスククラッシュなどの、致命的なハードウェア障害

2. デバイスドライバのバグなどの、カーネル構成の重大障害

3. maxusers の値が大きすぎるなどの、カーネルチューニングの重大エラー

4. オペレーティングシステムファイルの損傷を含む、データ損傷

5. fsck(1M) が自らの照会に対する回答を求めている場合など、人間の介入が必要な場合

対処方法

システムクラッシュが発生した理由を特定するために、次のいずれかの操作を実行できます。

1. /var/adm/message* ログファイルを調べます。

2. クラッシュ時にコンソールに表示された情報を紙に記録します (クラッシュ時にコンソールの前に座っていた場合)。

3. savecore(1M) プログラムを使用します。

上記の方法の中では、savecore(1M) プログラムを使用すると最も多くの情報を得られます。savecore(1M) コマンドは、パニックルーチンによって生成されたシステムクラッシュのダンプイメージを、ダンプデバイスからファイルシステムに転送します。このイメージを adb(1) などのデバッガを使用して分析できます。

関連項目

savecore(1M) を正しく設定し結果を解釈するのは、場合によっては難しい作業です。システムパニックのデバッグについて詳細は、Chris Drake と Kimberley Brown 著『Panic! UNIX Sytem Crash Dump Analysis』(ISBN: 0-13-149386-8) を参照してください。

PARTIALLY ALLOCATED INODE I=int CLEAR?

原因

フェーズ 1 の間に、fsck(1M) が、指定された i ノード が割り当てられている状態と割り当てられていない状態のいずれでもないことを発見しました。sync(2) または write(2) 操作の途中でシステムがクラッシュした可能性があります。

対処方法

この質問に YES と答えた場合、この i ノードを指しているディレクトリエントリがあると、フェーズ 2 の間に「UNALLOCATED」メッセージが表示されることがあります。このメッセージが表示された場合は、fsck(1M) を終了して、(-i オプションの後に i ノード番号を指定して) ncheck(1M) を実行し、該当するファイルまたはディレクトリを特定します。別のシステムからこのファイルまたはディレクトリを復元できる場合もあります。また、後のフェーズで fsck がこのファイルを lost+found ディレクトリにコピーすることもできます。

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する章を参照してください。

passwd: Changing password for string

原因

次の 2 行を /etc/nsswitch.conf に入れます。

 passwd:     compat
 passwd_compat:     nis  
次に passwd を実行すると、次のように失敗しました。

server1% passwd
passwd:  Changing password for khh
server1%
注: passwd は、パスワードを入力する前に終了します。

対処方法

passwd のマニュアルページには、次の記述があります。

すべての条件が満たされると、passwd コマンドは /etc/nsswitch.conf を参考にして、パスワードの更新を行うレポジトリをデフォルトで決定します。passwd コマンドは、passwd(4) および passwd_compat のエントリを検索します。これらのエントリに関連するソース (レポジトリ) が更新されます。しかし、サポートされているパスワード更新の設定は、次の 5 つの場合に限られています。設定に従わない場合、ユーザーはシステムにログオンすることができなくなります。

   o passwd: files
   o passwd: files nis
   o passwd: files nisplus
   o passwd: compat (==> files nis)
   o passwd: compat (==> files nisplus)
      passwd_compat: nisplus

注: ここには、passwd_compat: nis の行が使用できるという記述はありません。しかし、マニュアルページの記述に従って正確に使用すると、passwd(1) は機能します。

passwd.org_dir: NIS+ servers unreachable

原因

これは、NIS+ クライアントがネットワーク上で NIS+ サーバを発見できない場合に出力する 3 つのメッセージの内の 1 番目のメッセージです。

対処方法

詳細については、「hosts.org_dir: NIS+ servers unreachable」メッセージを参照してください。

Password does not decrypt secret key for unix.uid@string

原因

このメッセージは、ログイン時に、ユーザーのパスワードがそのユーザーの keylogin(1) ネットワークパスワードと一致しなかった場合に表示されます。システムで NIS+ が実行されている場合、ログインプログラムは、secure RPC 認証のために、まず UNIX 認証を行なってから keylogin(1) を実行しようとします。

対処方法

secure RPC の資格を得るには、ユーザーは (ログイン後に) keylogin(1) を実行し、自分の秘密鍵を入力します。ログイン時にこのメッセージを表示しないようにするには、chkey -p コマンドを実行して、NIS+ パスワードと同じになるようにネットワークパスワードを設定します。ユーザーがネットワークパスワードを忘れた場合、システム管理者は、ユーザーの資格テーブルのエントリを削除して作り直し、ユーザーが chkey(1) を使用して新しいネットワークパスワードを設定できるようにしてください。

Permission denied

原因

保護システムによって禁止されている方法でファイルにアクセスしようとしました。

対処方法

(ls -l コマンドによって表示される長いリストを参照して) ファイルの所有権と保護モードを調べ、誰がファイルへのアクセスが許されているかを確認します。次に、必要に応じてファイルまたはディレクトリへのアクセス権を変更してください。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EACCESerrno=13 です。

Please specify a recipient.

原因

このメッセージは、mailtool(1) の使用時に、To: フィールドにアドレスを入力せずにメッセージを配信しようとすると、ダイアログボックスに表示されます。

対処方法

詳細については、「Recipient names must be specified」メッセージを参照してください。

Protocol error

原因

何らかのプロトコルエラーが発生しました。このエラーはデバイス特有ですが、通常、ハードウェア障害には関係ありません。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EPROTOerrno=71 です。

protocol error, string closed connection

原因

SunOS マシン上で rlogin(1) が失敗します。

対処方法

1. 接続を行うマシン上の in.rlogind のアクセス権を確認します。アクセス権は、次のようになっています。


-rwxr-xr-x  1 root     staff       16384 Jan 20  1994 /usr/etc/in.rlogind

2. /etc/inetd.conf ファイルでログイン行を確認します。次のようになっています。


login	stream	tcp	nowait	root	/usr/etc/in.rlogind	in.rlogind

3. /etc/passwd を調べて、ログイン ID のエントリに無効なログインシェルが設定されていないかを確認します。

Protocol family not supported

原因

インターネットプロトコル群として使用するプロトコルファミリがシステムに設定も実装もされていません。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EPFNOSUPPORTerrno=123 です。

Protocol not supported

原因

要求されたネットワークプロトコルがシステム内に構成されていないか、またはこのプロトコルの実装が存在しません (プロトコルとは、交換されるメッセージと、システムが情報を交換する際に従うべきルールの形式を記述したものです)。

対処方法

プロトコルが /etc/inet/protocols ファイルと (使用している場合は) NIS プロトコルマップに存在することを確認します。プロトコルが存在しないが使用できるようにしたい場合は、記述に従ってまたは必要に応じてプロトコルを構成します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EPROTONOSUPPORTerrno=120 です。

Protocol wrong type for socket

原因

このメッセージは、アプリケーションのプログラミングエラーまたは不正に構成されているプロトコルを示します。

対処方法

/etc/protocols ファイルが NIS protocols(4) マップと数値ごとに一致していることを確認します。両者が一致している場合は、アプリケーションのベンダまたは作成者にアップデートについて問い合わせてください。

テクニカルノート

要求されたソケットタイプの意味論をサポートしていないプロトコルが指定されました。結果的に、サポートされていないソケットタイプを要求することになります。このソケットを要求したソースコードを調べて、要求しているタイプが /usr/include/sys/socket.h で指定されたタイプに含まれていることを確認します。

このエラーのシンボルの名前は、EPROTOTYPEerrno=98 です。

"Q"

quotactl: open Is a directory

原因

edquota を使用してユーザーの制限値を設定すると、コマンドがエラーを表示します。

edquota は、マウントされたファイルシステム上にあるすべての制限値ファイルを更新します。そのため、quotas というディレクトリがあると edquota が失敗します。

対処方法

マウントされたファイルシステムの 1 つに、quotas という名前のディレクトリがあります。問題を解決するには、そのディレクトリをマウントされたファイルシステムから移動するか、名前を変更するか、あるいは削除します。

たとえば、/usr/quotas/old_info がある場合、ディレクトリ /usr/quotas は、edquota が失敗する原因になります。/usr/quotas/usr/old_quotas に移動するか、ディレクトリを削除してください。

"R"

Read error from network: Connection reset by peer

原因

このメッセージは、ユーザーがリモートログインしたマシンが、rlogin(1) または rsh(1) のセッション中にクラッシュまたはリブートした場合に表示されます。保存していなかったデータの変更内容は、失われる恐れがあります。なお、システムが停止したのが数時間前であっても、ユーザーが何かを入力した時点で初めてこのメッセージが表示される場合があります。

対処方法

システムがリブートするまで数分間待ってから、再度 rlogin(1) を実行してください。

Read-only file system

原因

読み取り専用としてマウントされたファイルシステム上のファイルとディレクトリは変更できません。

対処方法

これらのファイルとディレクトリを頻繁に修正しない場合は、ファイルシステムのマウント元のサーバに rlogin(1) してファイルまたはディレクトリを修正します。頻繁に修正する場合は、ファイルシステムを読み取り/書き込みモードで mount(1M) します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EROFSerrno=30 です。

rebooting...

原因

このメッセージは、スーパーユーザーが reboot コマンドを発行した後、または、EEPROM の watchdog-reboot? 変数が true に設定されている場合はシステムパニックの後に、マシンがブート中であることを示すためにコンソールに表示されます。

対処方法

マシンがブートされるのを待ちます。システムパニックの場合は、このメッセージの前に原因を示す他の表示がないかどうかを確認します。

Recipient names must be specified

原因

To: フィールドに有効な受信者を入力せずにメールを誰かが送信したため、sendmail(1) がメールメッセージを配信できません。mail(1) を使用している場合は、受信者アドレスにスペースまたは英数字以外の文字を使用している可能性があります。mailtool(1) と mailx(1) の各コマンドは、「Please specify a recipient.」メッセージまたは「No recipients specified」メッセージを発行することによって、未配信を防ごうとします。有効な受信者が 1 つ以上入力されている場合は、無効な受信者アドレスごとに「User unknown」メッセージが表示されます。

対処方法

送信者の dead.letter ファイルに自動的に保存されたメッセージを調べて、受信者を指定してからメールを送り直すように発信者に依頼します。

関連項目

sendmail(1) の詳細については、『メールシステムの管理』を参照してください。

Reset tty pgrp from int to int

原因

ユーザーがウィンドウシステムを終了した後、C シェルがウィンドウプロセスグループを消去する際に、このメッセージが表示されることがあります。ウィンドウシステムが終了後消去されなかった場合は、このようになることがあります。

対処方法

作業を進めます。このメッセージは情報を表示しているだけです。

Resource temporarily unavailable

原因

このメッセージは、システムのプロセステーブルがいっぱいになっているために fork(2) システムコールが失敗した、あるいはメモリーまたはスワップ空間が足りないためにシステムコールが失敗したことを示します。また、ユーザーがそれ以上プロセスの作成を許されていない可能性もあります。

対処方法

システムがリソースを解放するまで待ちます。ただし、このメッセージがシステムに頻繁に表示される場合は、カーネルを再構成して、使用可能なプロセスを増やします。Solaris 2 でプロセステーブルのサイズを大きくするには、/etc/system ファイルにある maxusers の値を増やします。maxusers のデフォルト値は、メガバイト単位のメインメモリー量から 2 を引いた値です。

特定のユーザーがそれ以上プロセスを作成できない場合は、memorysize の制限を超えている可能性があります。詳細については、limit(1) のマニュアルページを参照してください。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EAGAINerrno=11 です。

Restartable system call

原因

割り込まれたシステムコールは実行し直さなければなりません。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ESTARTerrno=91 です。

Result too large

原因

これは、プログラミングエラーまたはデータ入力エラーです。

対処方法

この状態を解決するようにプログラムの作成者に依頼します。

テクニカルノート

これは、値がオーバーフローまたはアンダーフローする位置で数学プログラミング関数を評価しようとしたことを示します。数学パッケージ (3M) のプログラミング関数の値は、マシンの精度内では表現できません。浮動小数点のオーバーフローまたはアンダーフロー(単精度と倍精度のいずれか) が発生した場合、またはベッセル関数で有効数値桁数の合計が失われた場合は、このようになることがあります。

なお、浮動小数点のアンダーフローの場合、このメッセージは、「結果が小さすぎます」という意味を示していることがあります。

プログラムの演算エラーを特定するには、matherr(3M) 機能を使用します。

このエラーのシンボルの名前は、ERANGEerrno=34 です。

rlogin: no directory! connection closed

原因

ユーザーがマシンにリモートからログインしようとした際に、エラーが発生します。

ユーザーが rlogin(1) を試みたマシン上の、ルートディレクトリ上のアクセス権が 700 に設定されています。ルートディレクトリのアクセス権は、755 でなければなりません。

ルートディレクトリのアクセス権を 755 に変更すると、rlogin の処理がもう少し先まで進みましたが、やはり失敗しました。


Last login: Fri Aug 29 10:24:43 from machinename
no shell
connection closed

対処方法

ユーザーがリモートからログインしようとしたマシンでは、ルートと /usr/bin の両方のディレクトリのアクセス権が 700 に設定されていました。どちらのディレクトリも、正しいアクセス権は 775 です。アクセス権を 775 に変更すると、rlogin(1) は成功しました。

もう 1 つの原因も考えられます。NIS/NIS+ マップでユーザーの passwd(1) エントリを確認してください。NFS マウントのアクセス権が原因で、/usr/dist/exe/tcsh/net/lab/.../csh などのログインシェルが失敗する可能性があります。

rmdir: string: Directory not empty

原因

rmdir(1) コマンドで削除できるのは空のディレクトリのみです。メッセージの最初のコロンの後に示された名前を持つディレクトリには、ファイルまたはディレクトリが残っています。

対処方法

rmdir(1) の代わりに rm(1) を使用します。このディレクトリとその下位のすべてを削除するには、rm -ir コマンドを使用して、ディレクトリ内を再帰的に降ります。各要素を削除するかどうかを尋ねられます。確認の問い合わせなしにディレクトリとその内容をすべて削除するには、rm -r コマンドを使用します。

ROOT LOGIN /dev/console

原因

この syslog メッセージは、誰かがシステムコンソールに root としてログインしたことを示します。

対処方法

ルートとしてログインしたのが自分なら、気にする必要はありません。他人である場合は、セキュリティ侵害の疑いがあります。サイト単位での最善の方針は、システム管理者はすべて、ルートとしてログインする代わりに su(1M) を実行するようにすることです。

ROOT LOGIN /dev/pts/int FROM string

原因

この syslog メッセージは、誰かが、FROM キーワードの後に指定されたシステムから仮想端末にrootとしてリモートログインしたことを示します。

対処方法

セキュリティ上の理由から、コンソール以外の場所からrootとしてログインできるようにするのは推奨しません。スーパーユーザーとしてのログインをコンソールに制限するには、/etc/default/login の CONSOLE 行をコメント解除します。

RPC: Program not registered

原因

NIS マップの rpc.bynumber を確認します。

rx framing error

原因

通常、このエラーはハードウェア障害を示します。

対処方法

Ethernet の配線とコネクタを調べて、障害を特定します。

テクニカルノート

Ethernet 入出力ドライバが、63 バイトの次に 3 ビットなど、8 バイト単位になっていないデータを受け取ると、フレームエラーが発生します (Ethernet では 8 バイト単位を使用するように指定されています)。フレームエラーは、先頭または末尾のフレーム区切り記号が損傷しているために発生します。フレーム区切り記号は、エンコーディング方式の違反によって損傷することがあります。

フレームエラーは、CRC エラーのサブセットです。CRC エラーは、通常、物理メディアの異常によって発生します。「alignment/framing error」は、8 バイトの境界が揃っていない場合に発生する CRC エラーの一種です。

"S"

save: SYSTEM error, Arg list too long

原因

保存がエラーで失敗しました。このエラーは、クライアントのデータベース (インデックス) ファイルが 2G バイトよりも大きいと発生します。Solaris 2.6 および SBU 5.0.1 では、この問題は発生しません。

対処方法

旧バージョンの Solaris では、nwadminから「Iindexes」-> 適切なクライアンの選択 -> 適切な fs の選択 ->「Remove oldest cycle」->「Reclaim space」の順で処理を行う必要があります。

十分なスペースを確保するには、この操作を何度か繰り返す必要があります。インデックスが必要な場合は、scanner コマンドを使用してあとで作成できます。

SCSI bus DATA IN phase parity error

原因

この障害が発生する最大の原因は、動作確認されていないのハードウェアにあります。PC 市場に出回っている SCSI デバイスの中には、UNIX 市場の製品に求められる高速入出力の要件を満たしていないものがあります。また、他の原因として、配線または終端の設定が不適切、電力が不安定といったことも考えられます。このパリティエラーがあるとデータ転送は行われないため、データが損傷している可能性は低くなります。

対処方法

バス上のすべての SCSI デバイスがサンの動作確認されたハードウェアであることを確認します。次に、すべてのケーブルの合計が 6 メートル未満であり、すべての SCSI 接続部が正しく終端されていることを確認します。電力が不安定な場合は、無停電電源装置を取り付けてください。

SCSI transport failed: reason 'reset'

原因

このメッセージは、システムが SCSI バスを通じてデータを送信したが、SCSI バスがリセットされたために、データが送信先に到着しなかったことを示します。最も一般的な原因は、SCSI ターゲットの重複です。造 この障害があるとデータ転送は行われないため、データが損傷している可能性は低くなります。

対処方法

すべてのケーブルの合計が 6 メートル未満であることと、すべての SCSI 接続が正しく終端されていることを確認します。電力のサージが問題である場合は、サージサプレッサまたは無停電電源装置を入手します。

マシンの内蔵ディスクドライブは、通常、SCSI ターゲット 3 です。外部および二次ディスクドライブがターゲット 1、2、または 0 になっていて、相互に重複していないことを確認します。また、テープドライブがターゲット 4 または 5、CD ドライブが 6 になっていて、相互に、またはディスクドライブと重複していないことも確認してください。内蔵ディスクドライブのターゲット設定に問題がある場合は、一度マシンの電源を切り、すべての外部ドライブを外してから電源を入れて、PROM モニタから probe-scsi-all コマンドまたは probe-scsi コマンドを実行します。

SCSI デバイスのターゲット設定に問題がない場合は、メモリー構成に問題がある可能性があります。特に sun4c アーキテクチャーのマシンでは、(4 M バイト SIMM などの) 大容量のメモリーチップは下側のバンク、(1 M バイト SIMM などの) 小容量のメモリーチップは上側のバンクに装着されていることを確認します。

なお、SPARC システムはすべての市販の CD-ROM ドライブをサポートしているわけではないため、「unknown vendor」のようなエラーメッセージが表示される場合があります。CD-ROM のベンダに固有の構成要件を問い合わせてください。

市販のディスクドライブの中には、Solaris デバイスドライバと競合する先読みキャッシュを備えたものがあります。既存の先読みキャッシュ機能がある場合は、オフに設定しておいてください。

関連項目

造 SCSI ターゲットの詳細については、『Solaris 移行ガイド』のデバイス命名規則に関する節を参照してください。AnswerBook を使用している場合は、「scsi targets」と入力して検索文字列として使用します。

Security exception on host string. USER ACCESS DENIED.

原因

AdminSuite を経由してユーザーを作成する際に、nisplus サーバとは異なるシステム上にユーザーのホームディレクトリを配置しようとすると、次のエラーメッセージが表示されます。

Security exception on host hostname. USER ACCESS DENIED.
The user identity (555)username was received, but that user
   is not authorized to execute the requested functionality
      on this system. Is this user a member of an appropriate
        security group on this system ?
            (Function: class directory method create_dir)
rsh(1) によりリモートマシンに接続して、システム上にホームディレクトリを作成できます。

対処方法

ユーザーは NIS+ テーブルで sysadmin グループに登録されていませんでした。


 # niscat group.org_dir | grep sysadmin 
 sysadmin::14:
ユーザー名を sysadmin グループに追加します。

Segmentation Fault

原因

セグメント例外は、通常、プログラミングエラーによって発生します。読み取り専用ファイルシステムを除き、通常、このメッセージはコアダンプを伴います。

対処方法

core(4)ファイルを作成したプログラムを特定するには、file(1) コマンドまたは adb(1) コマンドを実行します。dtmail プログラムによって作成された core ファイルに対して fileadb の各コマンドを実行した場合の出力例を次に示します。


$ file core
core: ELF 32-bit MSB core file SPARC Version 1, from `dtmail'

$ adb core
core file = core -- program `dtmail'
SIGSEGV  11: segmentation violation
^D      (adb プログラムを終了するには Control-d と入力します。)
このプログラムのベンダまたは作成者にデバッグ済みのバージョンを問い合わせてください。

テクニカルノート

プロセスが、保護されているかまたは存在しないメモリー領域へアクセスしようとしたことを示すシグナルを受信しました。セグメント例外の最も一般的な 2 つの原因は、ヌルポインタを用いて関接参照をしようとした、または境界を越える添字で配列を参照したことです。

sendmail[]: can't lookup data via name server "dns" または sendmail[]: can't lookup data via name server "nis"

原因

/etc/nsswitch.conf ファイルの中のエントリ sendmailvars: dns nis files が原因で、メッセージがコンソールウィンドウに表示されます。

対処方法

sendmailvars データベースは、ローカルファイルまたは NIS+、あるいはその両方でだけ使用できます。そのためこのデータベースが設定されていない場合、デフォルトの sendmailvars エントリは、次のようになります。


sendmailvars: files

sendmail[int]: NOQUEUE: SYSERR: net hang reading from string

原因

これは、コンソールと /var/adm/messages ログファイルに表示される sendmail(1) メッセージです。このメッセージが特定のユーザーに関して一度だけ表示された場合は、そのユーザーのメールメッセージが行の途中で終わっている (行末の改行文字がない) 可能性があります。このメッセージが頻繁に表示されるか、またはビジー時に表示される場合、他のネットワークエラーが表示されているときは特に、ネットワーク障害を示している可能性があります。

対処方法

そのユーザーのメールスプールファイルを調べて、メッセージの最後に改行文字があるか確認します。改行文字がある場合は、障害が再現しないようにする方法をユーザーと相談します。これらのメッセージの原因がネットワーク障害にある場合は、メールスプールディレクトリを、高速なネットワークインタフェースを備えた別のマシンに移動する方法もあります。

テクニカルノート

DATA フェーズの SMTP 受信中に、行の最後がピリオドで終了しているメッセージが到着しなかったため、sendmail(1) が時間切れになり、このエラーが発生しました。

Service wouldn't let us acquire selection

原因

このメッセージは、OpenWindows のセレクションサービスが、要求されたセレクション項目を /tmp/winselection から取得することに失敗したことを示しています。診断コードが続いて表示されます。要求されたセレクションは、0 不明、1 キャレット、2 プライマリ、3 セカンダリ、4 クリップボードのどれかです。結果は、0 失敗、2 存在しない、3 所有していない、4 ランクの違い、5 継続、6 キャンセル、7 認識できないのどれかです。

setmnt: Cannot open /etc/mnttab for writing

原因

システムに、/etc/mnttab への書き込みに関する障害があります。/etc を含むファイルシステムが読み取り専用にマウントされているか、またはマウントされていない可能性があります。

対処方法

このファイルが存在するかどうか、およびルートによる書き込みが可能かどうかを確認します。いずれも正しいなら、/etc ファイルシステムがマウントされていること、および読み取り専用ではなく、読み取り/書き込みモードでマウントされていることを確認します。

share_nfs: /home: Operation not applicable

原因

通常、このメッセージは、システムに、/home にマウントされたローカルファイルシステムがあることを示します。通常、/home は、オートマウンタがユーザーのホームディレクトリをマウントする場所です。

対処方法

システムがオートマウンタを実行しているときは、ローカルファイルシステムを /home ディレクトリにマウントしないでください。/disk2 など、別のディレクトリにマウントします。ほとんどのシステムでは、新規のディレクトリを作成することになります。オートマウンタの auto_home エントリを変更することもできますが、前者の解決方法の方がより簡単です。

Slice c0t1d0s0 is too small to contain 1 replicas

原因

metatool を使用して状態の複製をディスクのシリンダ 0 に追加しようとすると、次のエラーメッセージが表示されます。


	Your attempt to attach metastate database
	replicas on slice "c?t?d?s?" failed for the
	following reason: Slice c?t?d?s? is too small
	to contain 1 replicas.

これはディスクラベルを保護するために、metatool は最外周のシリンダを使用しないようにしているからです。DiskSuite 4.1 では、metatool は 2.1G バイト以上のディスク上のシリンダ 0 にデータベースを追加できます。

対処方法

スライスの先頭シリンダを 0 ではなく 1 にするか、コマンド行から metadb -a を実行することによりこの問題を回避できます。

Socket type not supported

原因

ソケットタイプのサポートがシステムに設定も実装もされていません。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ESOCKTNOSUPPORTerrno=121 です。

Soft error rate (int%) during writing was too high

原因

このメッセージは、Exabyte または DAT テープが (回復可能な) ソフトエラーを大量に生成した場合に、SCSI テープドライブによって表示されます。この後に、「Please, replace tape cartridge」というアドバイスメッセージが表示されます。ソフトエラーは、まもなくハードエラーが発生して、データが損傷する可能性があることを示しています。

対処方法

まず、メーカーが推奨するクリーニングテープを使用してテープヘッドをきれいにします。これで解決しない場合は、テープカートリッジを交換します。新しいテープカートリッジでもこの問題が発生する場合は、テープドライブを交換してください。

Soft error rate (retries = int) during writing was too high

原因

このメッセージは、Archive テープが (回復不可能な) ソフトエラーを大量に生成した場合に、SCSI テープドライブによって表示されます。この後に、「Periodic head cleaning required and/or replace tape cartridge」というアドバイスメッセージが表示されます。ソフトエラーは、まもなくハードエラーが発生してデータが損傷する可能性があることを示しています。

対処方法

まず、メーカーが推奨するクリーニングテープを使用してテープヘッドをきれいにします。これで解決しない場合は、テープカートリッジを交換します。新しいテープカートリッジでもこの問題が発生する場合は、テープドライブを交換してください。

Software caused connection abort

原因

ホストマシン内の原因で、接続異常が発生しました。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ECONNABORTEDerrno=130 です。

Srmount error

原因

RFS に特有のエラーです。このエラーは、リソースがまだリモートマシンによってマウントされているうちに RFS を停止しようとした場合、あるいは現在リソースをマウントしているリモートマシンを除外したクライアントリストで、リソースを再公開しようとした場合に発生します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ESRMNTerrno=69 です。

Stale NFS file handle

原因

NFS クライアントが開いたファイルまたはディレクトリが、サーバ上で削除されたかまたは置き換えられました。

対処方法

このファイルを編集していた場合は、代わりに、ローカルファイルシステムに書き込みます。ファイルシステムをマウントし直すか、または古いファイルハンドルを参照するクライアントプロセスをシャットダウンします。このいずれでも解決しない場合は、システムをリブートします。

テクニカルノート

元の v ノードは無効になりました。このエラーを解決する唯一の方法は、NFS サーバとクライアントにファイルハンドルをもう一度ネゴシエーションさせることです。

このエラーのシンボルの名前は、ESTALEerrno=151 です。

statd: cannot talk to statd at string

原因

このメッセージは、NFS 状態監視デーモンである statd(1M) によって表示されます。statd(1M) は、NFS ロックデーモン lockd(1M) にクラッシュ修復サービスを提供します。このメッセージは、statd が古い参照内容を /var/statmon/sm および /var/statmon/sm.bak ディレクトリに残していることを示します。ユーザーが hosts データベース内のホストを削除または変更した後、statd(1M) がこれらのディレクトリのファイルを正しくパージしていない可能性があります。その場合は、存在しないホストと通信しようとします。

対処方法

variable の部分に示されたファイル (variable にはホスト名が入ります) を /var/statmon/sm/var/statmon/sm.bak の両方のディレクトリから削除します。次に、statd デーモンを終了してから再起動します。それでもこのメッセージが表示される場合は、lockd(1M) も終了してから再起動します。これでもうまくいかない場合は、マシンをリブートしてください。

stty: TCGETS: Operation not supported on socket

原因

このメッセージは、ユーザーがマシン間で、rcp(1) によるリモートコピーまたは rsh(1) によるリモートシェルを行おうとしたときに、リモートの .cshrc ファイルに stty(1) コマンドがある場合に表示されます。このエラーが発生すると、rcp(1) コマンドまたは rsh(1) コマンドは失敗します。

対処方法

この問題を解決するには、stty(1) コマンドをユーザーの .login (またはこれに相当する) ファイルに移動します。または、シェルが対話型の場合にのみ stty(1) コマンドを実行するように .cshrc を変更します。シェルが対話型であるか調べるには、次のように入力します。

if ($?prompt) stty ...

テクニカルノート

rcp(1) と rsh(1) の各コマンドは、ソケットを使用して接続します。ソケットは、stty(1) で実行される TCGETS ioctl には対応していません。

su: No shell

原因

このメッセージは、誰かが、ルート用のデフォルトのログインシェルを、システムに存在しないプログラムに変更したことを示します。たとえば、/etc/passwd 内の最後のコロンで区切られたフィールドが /sbin/sh から存在しない /usr/bin/bash に変更された可能性があります。または、行末に余分な空白が付けられている可能性があります。結果的に、root としてログインしたり、ユーザーを root に切り替えたりすることができなくなるため、この問題を直接解決できません。

対処方法

唯一の解決方法は、別の媒体からシステムをリブートして、パスワードファイルを編集し、この問題を解消することです。sync(1M) を何度か呼び出してから、Stop-A と入力するかまたはリセットボタンを押してマシンを停止します。ok プロンプトで boot cdrom -s と入力して、CD-ROM、ネットワーク、またはフロッピーディスクからシングルユーザーモードでリブートします。

システムが立ち上がって # プロンプトが表示されたら、下記に示すような mount(1M) コマンドを使用して、オリジナルの / パーティションに対応するデバイスをマウントします。次に、新たにマウントしたシステムのパスワードファイルでエディタを実行します (端末のサポートがない場合は ed(1) を使用します)。


# mount /dev/dsk/c0t3d0s0 /mnt
# ed /mnt/etc/passwd
エディタを使用してパスワードファイルの root エントリを変更し、/usr/bin/csh または /usr/bin/ksh などの存在するシェルを呼び出します。

テクニカルノート

「No shell」障害が発生しないようにするには、パスワードファイルを編集する際には admintool または /usr/ucb/vipw を使用するように習慣付けます。これらのツールを使用すると、システムが使用不能になるようなパスワードエントリに変更することが難しくなります。

SunPC may NOT run correctly as root

原因

SunPC 4.1 と 102924 パッチがインストールされている場合、ユーザーが SunPC を起動しようとすると、次のエラーメッセージが表示されます。


SunPC may NOT run correctly as root.
Please run in user mode.
SunPC script is exiting
しかし、ユーザーが root ではない場合には、ユーザーの一次グループの ID が root である可能性があります。次に例を示します。

$ /usr/bin/id
uid=33650(gruff) gid=0(root)

対処方法

ユーザーの一次グループを、10 などの別のグループに変更し、ユーザーが root のグループに属している必要がある場合は、root グループをユーザーの二次グループのリストに追加します。

su: 'su root' failed for string on /dev/pts/int

原因

「for」の後に示されたユーザーがスーパーユーザーになろうとしましたが、入力したパスワードが違っています。

対処方法

ユーザーが root のパスワードを知っていると考えられる場合は、正しいパスワードを入力するまで待ちます。パスワードを知っているはずがない場合は、スーパーユーザーになろうとしている理由を問い合わせます。

su: 'su root' succeeded for string on /dev/pts/int

原因

「for」の後に示されたユーザーが、root のパスワードを入力してスーパーユーザーになりました。

対処方法

ユーザーが root のパスワードを知っていると考えられる場合、このメッセージは情報を表示しているだけです。パスワードを知っているはずがない場合は、直ちにこのパスワードを変更し、パスワードを入手した方法をユーザーに問い合わせます。

syncing file systems...

原因

これは、ファイルシステムの整合性を確実にするために、システムが停止する前にカーネルがスーパーブロックを更新していることを示します。このメッセージは、halt(1M) コマンドまたは reboot(1M) コマンドの後に表示されます。また、システムパニックの後に表示されることもありますが、その場合は、システムに損傷データがある可能性があります。

対処方法

マシンを停止またはリブートした直後の場合は、気にする必要はありません。このメッセージは正常です。システムパニックの場合は、このメッセージの上に表示されたパニックメッセージを調べてください。問題点の診断について、システムベンダの協力を得られるか問い合わせてください。ベンダに協力を得られる場合は、パニックの説明ができるように、システムをパニック状態のままにしておくか、または障害を再現できるようにしてください。

テクニカルノート

メッセージ内の 3 つのドットの後に数字が表示されることがありますが、この数字は、書き出されるダーティーページ数を示します。カッコ内の数字は、システムのビジーバッファーの推定数を示します。

SYSLOGD CAUSES SYSTEM HANGS

原因

(繰り返し発生する場合はインストールパッチの問題です。)

syslog service starting.

原因

システムのリブート中、このメッセージが表示されて、ブートがハングしたようになります。syslogd(1M) サービスの開始後、システムは /etc/rc2.d/S75cron を実行します。/etc/rc2.d/S75cron は次に ps(1) を呼び出します。システムが突然クラッシュすると、/dev/bd.off がどこにもリンクされていない状態になることがあり、ps(1) コマンドがハングすることがあります。

対処方法

(たとえば boot -s によって) シングルユーザーモードでリブートし、ls -l /dev/bd* を実行して、これが原因であるかどうかを判断します。原因である場合は、/dev/bd.off を削除してから、bdconfig off を実行するか、または -r (再構成) オプションを付けてリブートします。

これは、ps(1) のハング原因として最も報告が多い状態です。

System booting after fatal error FATAL

原因

システムが自動的にリブートし、その後、メッセージファイルに「System booting after fatal error FATAL」が含まれます。

このメッセージは、システムがハードウェアエラーを検出したあとのリブート中に出力されます。この原因としては、UPA アドレスのパリティーエラー、マスター待ち行列のオーバーフロー、DTAG パリティーエラー、E-Cache タグのパリティーエラー、一貫性エラーなどがあります。

対処方法

prtdiag(1M) は、失敗したハードウェアコンポーネントの特定に使用すると便利です。エラーは、CPU モジュールまたはシステムボードが不良であることを示します。

system hang

原因

4.1.3C の SBUS カードのために、システムがフリーズしました。

SYSTEM HANGS DURING BOOT

原因

ユーザーがシステムを起動すると、ブートアップメッセージ「root on」、「swap on」、および「dump on」のあとにハングします。システムがこれらのメッセージを表示した後、LED が点滅し、システムがハングします。

これは、以前に fsck を実行した際に /dev ディレクトリの下のデバイスが削除されたことが原因で発生します。/dev/console デバイスを探し、ない場合はこのデバイスを作成します。

"T"

tar: /dev/rmt/0: No such file or directory

原因

デフォルトのテープデバイス /dev/rmt/0、または TAPE 環境変数で指定されているデバイスが、現在、システムに接続されていないか、設定されていないか、またはそのハードウェアのシンボリックリンクが壊れています。

対処方法

/dev/rmt ディレクトリ内のファイルを一覧表示して、現在設定されているテープデバイスを調べます。設定されているデバイスがない場合は、テープデバイスがシステムに正しく装着されていることを確認してから、-r オプションを付けてリブートし、デバイスを設定し直します。

/dev/rmt/0 以外のテープデバイスが設定されている場合は、tar(1) の -f オプションの後に指定できます。

tar: directory checksum error

原因

tar(1) からのこのエラーメッセージは、テープから読み込んだディレクトリとファイルのチェックサムが、ヘッダブロックに宣言されているチェックサムと一致しないことを示します。通常、これは、ブロック化因数が間違っていることを示します。ただし、テープ上のデータが損傷していることを示す場合もあります。

対処方法

この問題を解決するには、コマンド行で (-b の後に) 指定したブロック化因数が、初めに指定したブロック化因数と一致することを確認します。疑わしい場合は、ブロックサイズを省略して、tar(1) に自動的に決めさせます。これでも解決しない場合は、テープのデータが損傷している可能性があります。

tar: tape write error

原因

tar(1) の出力ファイルで物理的な書き込みエラーが発生しました。出力ファイルは、通常はテープですが、フロッピーディスクまたはディスクファイルの場合もあります。システムコンソールで、デバイスドライバが実際のエラー状態を表示しているか見てください。テープが書き込み禁止になっているか、物理的な入出力エラーが発生したか、テープの終わりに達したか、またはファイルの大きさ制限を超えたかのいずれかが原因の可能性があります。

対処方法

テープが書き込み禁止になっている場合は、書き込みスイッチを有効にします。物理的な入出力エラーの場合は、新しいテープに交換するのが最善の方法です。テープの終わりに達した場合は、そのデバイスがサポートしている高密度テープを使用するか、マルチボリュームをサポートしている cpio(1) または pax(1) を使用します。ファイルの大きさ制限を超えた場合は、親シェルの limit(1) または ulimit(1) 機能を使用して、ファイルの最大サイズを大きくします。

関連項目

tar テープの詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』の UFS ファイルのコピーに関する節を参照してください。

Text file busy

原因

このエラーは、書き込みのために現在開いている手続きのみの (共有テキスト) ファイルを実行しようとした場合や、実行中の手続きのみのファイルを書き込みのために開こうとしたり、削除しようとしたりする場合に発生します。このメッセージは現在は使用されていません。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ETXTBSYerrno=26 です。

Text is lost because the maximum edit log size has been exceeded.

原因

このメッセージは、cmdtool(1) のスクロールウィンドウで 100,000 文字がスクロールされるとセッションの先頭部分で表示されます。スクロールバーの最上部にある矩形をクリックすると、このメッセージが表示されることがあります。データは失われていませんが、ユーザーは、この位置よりも前にスクロールできません。

対処方法

コマンドツールのログファイルの最大サイズを大きくするには、cmdtool-M オプションを付けて使用し、100,000 バイトよりも大きな値を指定します。

THE FOLLOWING FILE SYSTEM(S) HAD AN UNEXPECTED INCONSISTENCY:

原因

ブート時、/etc/rcS スクリプトは fsck(1M) コマンドを実行して、/etc/vfstabfsck がマークされたファイルシステムの整合性をチェックします。fsck(1M) がファイルシステムを自動的に修復できなかった場合、ブート手続きは中断され、このメッセージを表示します。この状態では、 fsck(1M) の修復作業はファイルの損失を伴うため、システム管理者に判断を仰ぎます。すでにデータが損傷している恐れがあります。

対処方法

まずファイルシステムで fsck -n を実行し、障害の数と種類を調べます。その後、再度 fsck(1M) を実行してファイルシステムを修復します。ファイルシステムのバックアップがある場合は、通常、fsck(1M) からの質問にすべて「y」と答えても問題はありません。後で参照できるように、問題のあるファイルと i ノード番号をすべて記録しておくことを推奨します。fsck(1M) を自分で実行する場合は、ブートスクリプトが推奨するオプションを指定します。たとえば、次のように入力します。


# fsck /dev/rdsk/c0t4d0s0
通常、fsck(1M) による修復中に失われるファイルは、クラッシュまたは停電の直前に作成されたもので復元できません。重要なファイルが失われた場合は、バックアップテープから復元できます。

バックアップがない場合は、fsck(1M) の実行を専門家に依頼してください。

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの整合性チェックに関する節を参照してください。

The SCSI bus is hung. Perhaps an external device is turned off.

原因

このメッセージは、リブートの初めの方で「Boot device: ...」メッセージの直後に表示され、その後システムはハングします。問題は、非ブートデバイスの SCSI ターゲットが重複していることです。外部デバイスの電源を切っておくと、この障害が発生しにくくなります。

対処方法

解決方法については、「Boot device: /iommu/sbus/string/string/sd@3,0」メッセージを参照してください。

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』の停止とブートに関する節を参照してください。

THE SYSTEM IS BEING SHUT DOWN NOW !!!

原因

このメッセージは、システムが停止直前であり、変更内容を保存できないことを意味しています。

対処方法

多くの場合、このメッセージの前に、システムが 15 分や 10 分で停止するといった意味のメッセージが表示されます。これらの初期ブロードキャストシャットダウンメッセージが表示された場合は、すべての作業内容を保存し、作成中の電子メールを送信し、ファイルを閉じてください。vi(1) セッションは後で復元できるように自動的に保存されますが、他の多くのアプリケーションにはクラッシュ保護機構がありません。データが失われる恐れがあります。

関連項目

システムのシャットダウンについては、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』を参照してください。AnswerBook を使用している場合は、「halting the system」と入力して検索文字列として使用します。

The system will be shut down in int minutes

原因

システムの shutdown(1M) スクリプトからのこのメッセージは、スーパーユーザーがシステムを停止しようとしていることを示します。

対処方法

即座にすべての変更内容を保存しないと、作業結果が失われます。変更中のファイルを書き出し、作成中の電子メールメッセージを送信し、ファイルを閉じてください。

関連項目

システムのシャットダウンについては、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』を参照してください。AnswerBook を使用している場合は、「halting the system」と入力して検索文字列として使用します。

This gateway does not support Unix Password.

原因

FireWall バージョン 2.0 を使用中に、次のようなエラーが発生します。


# telnet firewall-machine
Trying 192.29.174.60 ...
Connected to firewall-machine
Escape character is '^]'.
CheckPoint FireWall-1 authenticated Telnet server running on
firewall-machine
Login: testuser
This gateway does not support Unix Password.

対処方法

「Network Objects」を開き、該当する Gateway オブジェクト、Host Properties Auth Schemes を編集し、「Unix Password」を選択します。UNIX パスワードは、認証の方法としては安全でないと考えられているため、デフォルトのチェックはありません。

This mail file has been changed by another mail reader.

原因

このメッセージは、別のメールリーダが受信箱をロックしているときに mailtool(1) を起動すると、ポップアップダイアログボックスに表示されます。次に、「Do you wish to ask that mail reader to save the changes?」という質問が表示されます。この質問には、次の対処方法に示す 3 つの選択肢があります。

対処方法

「変更内容を保存 (Save Changes)」を選択すると、mailtool(1) はもう一方のメールリーダに、ロックを解除して受信箱に加えた変更内容を書き出すように要求します。「変更内容を廃棄 (Ignore)」を選択すると、mailtool(1) は受信箱をロックせずに読み取ります。「取り消し (Cancel)」を選択すると、mailtool(1) は終了します。

Timeout waiting for ARP/RARP packet

原因

この障害はネットワークからのブート時に発生し、ネットワークの接続障害を示します。

対処方法

Ethernet ケーブルがネットワークに接続されていることを確認します。次に、NIS ethers(4) マップまたはブートサーバ上にこのシステムのエントリがあることを確認します。さらに、サーバとクライアントの IP アドレスを調べて、両者が同一のサブネット上にあることを確認します。また、ローカルの /etc/hosts ファイルが、ethers の内容、および NIS の hosts(4) マップと矛盾していてはいけません。

これらが原因でなかった場合は、システムの PROM モニタの ok プロンプトで test net を実行して、ネットワークの接続を調べます (古い PROM モニタでは test-net を使用してください)。ネットワークテストが失敗する場合は、Ethernet のポート、カード、ヒューズ、ケーブルを調べて、必要に応じて交換します。また、ツイストペアポートも調べて、正しいサブネットに接続されていることを確認します。

関連項目

パケットの詳細については、『日本語 Solaris のインストール (SPARC 版)』を参照してください。AnswerBook を使用している場合は、「ARP/RARP」と入力して検索文字列として使用します。

Timer expired

原因

STREAMS ioctl コールに設定されたタイマーがタイムアウトしました。このエラーの原因はデバイスによって異なり、ハードウェアまたはソフトウェアの障害、あるいは特定の操作に対してタイムアウト値が短すぎるということを示しています。ioctl(2) 操作のステータスは不定です。このエラーは、_lwp_cond_timedwait(2) や cond_timedwait(3T) によるタイムアウトの場合にも返されます。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ETIMEerrno=62 です。

token ring hangs

原因

4.1.3C SBUS カードがシステムフリーズになります。

Too many links

原因

ファイルに対して、最大数 (LINK_MAX、デフォルトでは 32767) を超えるハードリンクを作成しようとしました。サブディレクトリのそれぞれが親ディレクトリへリンクされているため、多数のサブディレクトリを作成しようとすると同じエラーが発生します。

対処方法

同じファイルに対して多数のリンクが存在する理由を調べます。最大数を超えるハードリンクを得るには、シンボリックリンクを使用します。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EMLINKerrno=31 です。

Too many open files

原因

プロセスが多くのファイルを一度に開きすぎました。システムは、ファイルをオープンできる制限値としてプロセスごとのソフト制限値である OPEN_MAX (通常は 64 ですが、増やすことができます) と、プロセスごとのハード制限値 (通常は 1024 で、これ以上増やすことはできません) を適用します。

対処方法

ソフト制限値はシェルから変更できます。C シェルの場合は、limit(1) コマンドを使用して記述子の数を増やします。Bourne シェルまたは Korn シェルの場合は、-n オプションを付けた ulimit コマンドを使用して、ファイル記述子の数を増やします。

このエラーのために、ウィンドウシステムが新たなアプリケーションの起動を拒否する場合は、ウィンドウシステムを起動する前に、ログインシェルのファイルをオープンできる制限値を大きくします。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EMFILEerrno=24 です。

Transport endpoint is already connected

原因

すでに接続されているトランスポート終端に対して接続要求が行われたか、あるいはすでに接続されているにもかかわらず sendto(3XN) または sendmsg(3XN) のトランスポート終端に、接続先が指定されました。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、EISCONNerrno=133 です。

Transport endpoint is not connected

原因

トランスポート終端が接続されていないか、データグラムの送信時にアドレスの指定がなかったため、データ送受信の要求が拒否されました。

テクニカルノート

このエラーのシンボルの名前は、ENOTCONNerrno=134 です。

TRAP 3E

原因

Ultra システムが「TRAP 3E」で起動に失敗しました。システムは、不良マジックナンバーエラーを表示することもあります。

このエラーは、起動ディスク上に不良スーパーブロックがあることが原因で発生します。この不良スーパーブロックは、SCSI 設定の問題が原因で発生した可能性があります。

対処方法

解決策は次のとおりです。

1. SCSI バスに、不当な設定、不良ケーブル、重複した SCSI などがないかどうかを調べます。

2. CD-ROM からシングルユーザーで起動します。


OK boot cdrom -sw

3. 起動ディスクに対して fsck(1M) を実行します。すると、おそらくスーパーブロックのエラーで失敗します。


# fsck /dev/rdsk/device

4. 代わりのスーパーブロックの場所を見つけます。必ず大文字の -N を使用してください。次に例を示します。


# newfs -N /dev/rdsk/c0t0d0s0
/dev/rdsk/c0t0d0s0:     2048960 sectors in 1348 cylinders of 19 tracks, 
80 sectors 1000.5MB in 85 cyl groups (16 c/g, 11.88MB/g, 5696 i/g)
super-block backups (for fsck -F ufs -o b=#) at:
32, 24432, 48832, 73232, 97632, 122032, 146432, 170832, 195232, 219632,
244032, 268432, 292832, 317232, 341632, 366032, 390432, 414832, 439232,
463632, 488032, 512432, 536832, 561232, 585632, 610032, 634432, 658832,
683232, 707632, 732032, 756432, 778272, 802672, 827072, 851472, 875872,
900272, 924672, 949072, 973472, 997872, 1022272, 1290672, ...

5. 代わりのスーパーブロックを使用して、ディスクに対して fsck(1M) を実行します。必要に応じて、複数のスーパーブロックで試してください。最初と中間と最後からいくつかのブロック番号を抜き出して試してください。


# fsck -o b=<altblk> /dev/rdsk/c0t0d0s0

6. ブートブロックも不良である場合があります。起動に使用した CD-ROM の中のブートブロックで復元してください。


# /usr/sbin/installboot /usr/platform/architecture/lib/fs/ufs/bootblk /dev/rdsk/c0t0d0s0

7. OS をリブートして起動すれば正常です。


# reboot

"U"

ufsdump 4mm commands

原因

Autoloader に対する dump 構文を使用します。

umount: warning: /string not in mnttab

原因

このメッセージは、スーパーユーザーが、マウントされていないファイルシステムのマウントを解除しようとした場合に表示されます。なお、/var などの、ファイルシステムのサブディレクトリのマウントを解除することはできません。

対処方法

mount(1M) または df(1M) コマンドを実行して、マウントされているファイルシステムを判断します。それらのいずれかのマウントを解除したい場合は、存在するマウントポイントを指定します。

Unable to connect to license server. Inconsistent encryption code.

原因

このエラーは、マシンの IP アドレスが変更された際に出力されます。

対処方法

ifconfig(1M) で定義される IP アドレスは、/etc/hosts の中のものと一致しなければなりません。つまり、マシンの IP アドレスを ifconfig(1M) で変更する場合は、/etc/hosts ファイルのマシンでエントリも変更する必要があります。

複数のインタフェースを持つマシンでは、/etc/hostname.* を確認して更新しなければならない場合もあります。

unable to get pty!

原因

CDE で「端末エミュレータ (Terminal)」ウィンドウ (dtterm) を起動しようとすると、「Unable to get pty!」 というポップアップメッセージが表示されます。

対処方法

このエラーは、dtterm/dev/pts/int (int の部分は整数) を開くことができないために発生します。このファイルを開くことができないのは、grantpt(3C) がファイルのアクセス権の変更に失敗したためです。grantpt(3C) が失敗したのは、実行ファイル /usr/lib/pt_chmod の (ルート権限の) setuid ビットが設定されていないためです。/usr/lib/pt_chmod のアクセス権は 4111 でなければなりません。

正しいアクセス権を pt_chmod に対して設定し直すには、次のコマンドを root で実行します。


 
# chmod 4111 /usr/lib/pt_chmod

Unable to install/attach driver 'string'

原因

これらのメッセージは、ブート時に、システムがマシン上に存在しないデバイス用にドライバを読み込もうとした場合に、/var/adm/messages に表示されます。

対処方法

何かを警告しているように見えますが、このメッセージは情報を表示しているだけです。デバイスドライバが多すぎると、システムカーネルが大きくなり、必要なメモリーも増えるため、これらのデバイスドライバすべてが必要ではないことがあります。

Unable to open nwrecover, Error: nwrecover: NSR: please start a server on client_name

原因

クライアントから nwrecover を実行してグラフィカルな復旧インタフェースを開く際に、このエラーが表示されます。

対処方法

この場合、複数の NetWorker サーバが存在しており、nwrecover がクライアントに対して使用するネットワークサーバを決定することができませんでした。

サーバは、-s オプションで nwrecover コマンドに指定することができます。


	nwrecover -c client_name -s server_name
-s server_name の部分には NetWorker サーバを設定し、-c client_name の部分には NetWorker クライアントインデックスを設定します。

uname: error writing name when booting

原因

エラー「uname: error writing name when booting」が発生しました。システムはブートできません。

対処方法

CD-ROM から起動して /etc/nodename を確認します。ファイルにはシステム名の入った 1 行だけが必要です。空白行やその他の行を入力することはできません。

undefined control

原因

このメッセージの前には、該当するファイル名と行番号が表示されます。このメッセージは C プリプロセッサ /usr/ccs/lib/cpp によって表示され、ハッシュ記号 (#) で始まりますが、後に defineinclude などの有効なキーワードが続きません。

対処方法

ソフトウェアによっては、初期ファイルを解釈する時に、シェルではなくプリプロセッサを使用するものもあります。大部分のシェルでは、ハッシュ記号 (#) はコメントを表します。C プロセッサは /* と */ の区切り文字に挟まれた部分をコメントと見なします。

Unmatched `

原因

C シェルの csh(1) からのこのメッセージは、終わりの逆引用符を付けずに、初めの逆引用符 (`) のみを付けたコマンドをユーザーが入力したことを示します。引用符 (') や二重引用符 (") を片方しか付けなかった場合も、同様のメッセージが表示されます。他のシェルでは、通常、コマンド行で引用符が片方しかない場合は継続プロンプトが表示されます。

対処方法

コマンド行を訂正して、再度実行します。Cシェルで、改行して入力を続けるには、改行文字の直前にバックスラッシュを入力します。

UNREF FILE I=i OWNER=o MODE=m SIZE=s MTIME=t CLEAR?

原因

fsck(1M) がフェーズ 4 で、 i ノードにパス名がないために、指定されたファイルに親がないことを発見しました。すなわち、そのファイルはどのディレクトリにも接続していません。

対処方法

YES と答えて、ファイルを lost+found ディレクトリに接続し直します。次に、ファイルの復帰を希望するかどうかと復帰先の場所をファイルの所有者に問い合わせてください。

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの整合性チェックに関する章を参照してください。

Use "logout" to logout.

原因

Control-d を使用してログアウトする習慣がついている Bourne シェルまたは Korn シェルのユーザーは、この C シェルメッセージに驚くかもしれません。

対処方法

ignoreeof が設定されている場合、C シェルでは、logout(1) または exit(1) と入力してログアウトしなければなりません。修正したファイルがある場合は、終了する前にディスクに書き込んでください。

user unknown

原因

同じシステム上に存在するユーザーであるにもかかわらず、メールを送信しようとすると、エラー「Username... User unknown」が表示されます。

対処方法

電子メールアドレスに入力ミスがないかどうかを確認します。送り先のユーザーが、 /etc/mail/aliases またはユーザーの .mailrc ファイルで、存在しない電子メールアドレスにエイリアス指定されている可能性もあります。

名前に大文字が入っているユーザーにはメールを送信できません。sendmail(1M) は、すべての大文字を小文字に変換してからユーザーを検索します。UNIX では大文字小文字を区別するため、このような大文字から小文字に変更されたユーザー名を検索することができません。そのため、「User unknown」のメッセージが表示されます。

回避策: すべてのユーザー名が小文字だけで構成されていることを確認してください。

/usr/dt/bin/rpc.ttdbserverd:Child Status' changed

原因

CDE の実行中、コンソールまたは /var/adm/messages ファイルにエラーが出力されます。


Oct 19 04:41:00 darkcastle last message repeated 393 times
Oct 19 04:41:01 darkcastle inetd[120]: /usr/dt/bin/rpc.ttdbserverd:Child Status Changed

対処方法

エラーを解決するには、次のソフトリンクを作成します。


ln -s /usr/openwin/bin/rpc.ttdbserver /usr/dt/bin/rpc.ttdbserver
ln -s /usr/openwin/bin/rpc.ttdbserverd /usr/dt/bin/rpc.ttdbserverd

/usr/openwin/bin/xinit: connection to X server lost

原因

これは、X11 リソースを設定し、ウィンドウマネージャーを起動する xinit(1)プログラムが、X サーバプロセスを発見できなかったことを示します。ユーザーがウィンドウマネージャーの起動を中止したか、または (プロセスの強制終了やリブートなどによって) OpenWindows が異常終了した可能性があります。X サーバがクラッシュした可能性もあります。場合によっては、データが失われている恐れがあります。OpenWindows がシステムのリブート時に終了した場合、プロセスのタイミングによっては、このメッセージは正常である可能性もあります。

対処方法

唯一の解決方法は、OpenWindows を終了してから起動し直すことです。システムがハングしたためにコンソールプロンプトの表示に失敗した場合を除き、システムのリブートは必要ありません。OpenWindows を終了するには、「ワークスペース」メニューから「終了」を選択します。OpenWindows を再起動するには、システムプロンプトで openwin(1) と入力します。

/usr/ucb/cc: language optional software package not installed

原因

BSD 互換のなんらかのコードをコンパイルしているときに、usr/ucb/cc を起動するとエラーが発生しました。別製品のコンパイラ (SPARCworks Professional C 製品) は /opt にインストールされます。

/usr/ucb/cc は、ファイル /usr/ccs/bin/ucbcc を探すためのスクリプトであり、このファイルを見つけると、BSD 互換のコンパイルのために適切なライブラリフラグを設定して起動します。

/usr/ucb/cc は、SUNWscpu のパッケージの一部です。/usr/ccs/bin/ucbcc は、別製品の C コンパイラ、SPROcc のインストール中に作成される /opt/SUNWspro/bin/acc に対するシンボリックリンクです。

対処方法

OS に含まれている開発パッケージ、SUNWscpuSUNWbtool、および別製品の C コンパイラ SPROcc が存在することを確認します。しかし、/usr/ccs/bin/ucbcc がユーザーのシステム上になければ、明らかにどこかでこのリンクが削除されています。

新しいシンボリックリンクを作成して、問題を解決してください。


   # ln -s /opt/SUNWspro/bin/acc /usr/ccs/bin/ucbcc
/usr/ucb/cc を起動してこれが動作することを確認します。

次のコマンドを使用して、必要な特定のコンポーネントを含むパッケージを確認します。


craterlake% grep ucb/cc /var/sadm/install/contents
/usr/ucb/cc f none 0555 bin bin 3084 50323 814621113 *SUNWscpu
craterlake% ls -l /usr/ucb/cc
-r-xr-xr-x   1 bin      bin         3084 Oct 25  1995 /usr/ucb/cc
craterlake% file !$
file /usr/ucb/cc
/usr/ucb/cc:    executable /usr/bin/sh script
craterlake% grep ucbcc /var/sadm/install/contents
/usr/ccs/bin/ucbcc=/opt1/40/SUNWspro/SC4.0/bin/acc s none SPROcc SPROcc.2 SPROcc.5
craterlake% file /usr/ccs/bin/ucbcc
/usr/ccs/bin/ucbcc:     ELF 32-bit MSB executable SPARC Version 1, dynamically linked, stripped
craterlake% ls -l /usr/ccs/bin/ucbcc
lrwxrwxrwx   1 root     other         31 Aug 23  1996 /usr/ccs/bin/ucbcc -> 
/opt1/40/SUNWspro/SC4.0/bin/acc

UX: userdel: error: Cannot update system files login cannot be deleted

原因

次のように userdel を使用してユーザーを削除する場合に、ルート (/) ファイルシステムがいっぱいだと、このエラーが表示されます。


userdel -r userid

対処方法

ルート (/) ファイルシステム上のスペースを解放します。

"V"

Value too large for defined data type

原因

IPC オブジェクトまたはファイルシステムオブジェクトのユーザー ID またはグループ ID が大きすぎて、呼び出し側が提供した構造体の適切なメンバーに格納できません。

対処方法

より新しいシステムでアプリケーションを実行するか、またはプログラムの作成者に解決を依頼してください。

テクニカルノート

このエラーは、宣言されたメンバー構造体のサポート範囲よりも大きな範囲のユーザー ID 値またはグループ ID 値をサポートしているシステムでのみ表示されます。通常、この状態は、IPC またはファイルシステムオブジェクトが、ローカルシステムのものよりも大きな uid_t 型、off_t 型、または gid_t 型の値を持つリモートマシン上にあるため発生します。

このエラーのシンボルの名前は、EOVERFLOWerrno=79 です。

Volume Manager reports error:

原因

VxVM 2.0 または 2.1 から 2.3 にアップグレード後、ボリュームマネージャ GUI である vxva を起動しようとすると、次のメッセージが表示されます。


        Volume Manager reports error:
           Configuration daemon can't speak protocol version

このメッセージは、ボリュームマネージャデーモン (vxconfigd) と起動しようとしている GUI (vxva) のバージョンが一致していないことを示しています。たとえば、バージョン 2.3 の vxconfigd を実行していて、旧バージョン (2.1) の vxva を実行しようとする場合です。

このエラーのほとんどは、間違ったパスの vxva を使用した場合に発生します。vxva バージョン 2.1 以前では、バイナリファイルは /opt/vxva/bin にありましたが、2.1.1 からは、この場所が /opt/SUNWvxva/bin に変更されています。

古い SUNWvxva パッケージを削除しないで新規のバージョン 2.3 をインストールすると (これは通常の方法で、旧パッケージの削除は必要ない)、$PATH に古い /opt/vxva/bin が残っているため、古いバージョンの vxva を起動したとも考えられます。

対処方法

新しい vxva プログラム、/opt/SUNWvxva/bin/vxva を実行します。このプログラムが動作し、エラーメッセージが表示されない場合は、/opt/vxva/bin/vxva をパスステートメントから単に削除するか、あるいは旧バージョンの vxva を削除して、次の 2 つのコマンドで新バージョンに対するシンボリックリンクを作成します。


 
# rm /opt/vxva/bin/vxva 
# ln -s /opt/SUNWvxva/bin/vxva /opt/vxva/bin/vxva 

vxconfigd error: segmentation fault

原因

システムの起動時に、vxconfid が起動できません。セグメント例外 (コアダンプ) で異常終了します。


	vxconfigd error: segmentation fault
	[ vxvm warning: _illegal vminor encountered ]

対処方法

date(1) (/bin/date または /usr/bin/date) を使用してシステム上の日付を確認します。システム上の日付が非常に古い (1970 年など) か、あるいは遠い未来 (2010 年など) である場合は、vxconfigd はコアダンプを生成します。

/bin/date または /usr/bin/date を使用してシステム上の日付を変更すると、vxconfigd は起動します。

vxvm:vxslicer:ERROR unsupported disk layout

原因

ディスクをカプセル化しようとすると、このエラーが発生します。

対処方法

ディスクをカプセル化するには、次の最低条件を満たさなければなりません。

1. ディスク上に、未使用の長さがゼロのスライスが 2 つなければなりません。これらのスライスにはシリンダが割り当てられていてはいけません。

2. ディスク上に未使用のシリンダが 2 つなければなりません。これらの 2 つのシリンダは、スライス 2 以外のスライスに使用されていてはいけません。

3. 上の 2 つの未使用のシリンダは、ドライブの最初か最後に配置されていなければなりません。

"W"

WARNING: add_spec: No major number for sf

原因

システムが起動中に次の警告メッセージを表示します。


        SunOS Release 5.5.1 Version Generic_103640-03 [UNIX(R)
        System V Release 4.0]
        Copyright (c) 1983-1996, Sun Microsystems, Inc.
        WARNING: add_spec: No major number for sf
sf(7D) ドライバは Sun Enterprise Network Array (SENA) (「photon」とも呼ばれる) 専用です。

対処方法

システムに SENA が接続されていない場合は、メッセージを無視しても安全です。メッセージを表示させないためには、sf(7D) を参照する /kernel/drv/ssd.conf の最後の行をコメントにします。

コメントにしたあとに SENA をシステムに接続する場合は、必ずこの行のコメントを解除してください。

WARNING: Clock gained int days-- CHECK AND RESET THE DATE!

原因

各ワークステーションには、充電式バッテリーから給電された内部時計が内蔵されています。システムが停止して電源を切っても、内部時計は動き続けています。システムの電源を入れてリブートしたとき、ワークステーションが停止していたために内部時計の時間が進んでいることにシステムが気づきました。

対処方法

通常、電源オフの期間が 1 か月未満の場合は特に、内部時計は正しい時間を保っているため、日付を設定し直す必要はありません。date(1) コマンドを使用してシステムの日時を確認します。日時が違っている場合は、スーパーユーザーになり、date(1) コマンドを使用して設定し直します。

WARNING: No network locking on string: contact admin to install server change

原因

標準 SunOS 4.1 のエクスポートされたファイルシステムなど、NFS ロックを持たないファイルシステムをマウントした場合、Solaris 2 の mount(1M) コマンドはこのメッセージを表示します。ロックに依存するアプリケーションでは、データが失われる恐れがあります。

対処方法

リモート SunOS 4.1 システムで、適切な rpc.lockd ジャンボパッチをインストールし、NFS ロックを実装します。SunOS 4.1.4 の場合はパッチ #102264、SunOS 4.1.3 にはパッチ #100075、それ以前の 4.1 リリースにはパッチ #101817 をそれぞれインストールしてください。

WARNING: processor level 4 interrupt not serviced

原因

このメッセージは、基本的に SCSI ドライバからの診断結果です。特に sun4c アーキテクチャーを持つマシンでは、約 10 分ごとに表示されることがあります。

対処方法

このメッセージの出現頻度を減らすには、/etc/system ファイルの末尾近くに次の行を追加してからリブートします。

set esp:esp_use_poll_loop=0

テクニカルノート

ビジー状態のときに手動で CD を取り出すと、このメッセージが繰り返し表示されることがありますが、このようなことは決してしないでください。システムを正常に戻すには、-r (再構成) オプションを付けてシステムをリブートします。

WARNING: /tmp: File system full, swap space limit exceeded

原因

システムのスワップ空間 (仮想メモリー) がいっぱいになりました。一部のプロセスを強制終了するか、またはシステムをリブートして、スワップ空間の消費率を減らす必要があります。

対処方法

スワップ空間の増やし方については、「Not enough space」メッセージを参照してください。

WARNING: TOD clock not initialized-- CHECK AND RESET THE DATE!

原因

このメッセージは、Time Of Day (TOD) 時計がゼロを指しているため、その時間が UNIX 時代の始まりである 1969 年 12 月 31 日の午前 0 時になっていることを示します。新しいシステムの場合は、製造メーカーがシステムクロックを初期化していない可能性があります。古いシステムの場合は、充電式バッテリーが消耗し、交換する必要がある可能性があります。

対処方法

まず、製造メーカーの指示に従ってバッテリーを交換します。次に、スーパーユーザーになり、date(1) コマンドを使用して日時を設定します。SPARC システムの場合、時計は NVRAM と同じバッテリーから給電されているため、バッテリーがなくなるとマシンの Ethernet アドレスとホスト ID も失われてしまいます。これは、ネットワークシステムにとって重大な問題です。

WARNING: Unable to repair the / filesystem. Run fsck

原因

このメッセージは、ブート時に、ファイルシステムのチェック後に fsck(1) から不正なリターンコードを受け取った /etc/rcS スクリプトによって表示されます。このメッセージは、fsck(1) コマンド行を推奨した上で、それが終了したらシェルを終了してブートを続行するように指示しています。このメッセージの表示後、スクリプトは、fsck(1) を効率よく実行できるようにシステムをシングルユーザーモードに切り替えます。

対処方法

UFS ファイルシステムの修復については、「/dev/rdsk/variable: UNEXPECTED INCONSISTENCY; RUN fsck MANUALLY.」を参照してください。

UFS 以外のファイルシステムの修復については、「THE FOLLOWING FILE SYSTEM(S) HAD AN UNEXPECTED INCONSISTENCY」を参照してください。

Watchdog Reset

原因

この重大エラーは、通常、ある種のハードウェア障害を示します。システム上でデータが損傷している恐れがあります。

対処方法

障害の診断に役立つその他のメッセージを探してください。watchdog reset だけでは、十分な情報を提供できません。トラップが使用できなくなっているため、すべての情報が失われています。コンソールに表示されるのが ok プロンプトのみの場合は、下記の PROM コマンドを発行して、システム障害の直前に出力された最後のメッセージを表示します。


ok f8002010 wector p
上記は、vector ではなく、wector ですので注意してください。

結果として、dmesg(1M) コマンドによって出力されるメッセージに似たメッセージが表示されます。これらのメッセージは、システム障害の原因を特定する上で役立ちます。

テクニカルノート

このメッセージはカーネルが表示したものではなく、OpenBoot PROM モニタが表示したものです。OpenBoot PROM モニタは、UNIX のブート前に ok プロンプトを表示する Forth ソフトウェアです。トラップが使用できないときにトラップを検出すると (回復不可能なエラー)、CPU は watchdog シグナルを出します。OpenBoot PROM モニタは、watchdog を検出し、このメッセージを発行してシステムを終了します。

Who are you?

原因

このメッセージを出力する可能性があるネットワークプログラムは、from(1B)、lpr(1B)、lprm(1B)、mailx(1)、rdist(1)、sendmail(1M)、 talk(1)、rsh(1) など、数多くあります。現在のユーザー用のパスワードファイルエントリを発見できなかった場合、コマンドはこのメッセージを出力します。ユーザーがログインした直後にスーパーユーザーがそのユーザーのパスワードエントリを削除した場合、またはローカルパスワードファイルにエントリのないユーザーに関してネットワークネームサービスが失敗した場合は、このようなエラーが発生する可能性があります。

対処方法

ユーザーのパスワードファイルエントリを誤って削除した場合は、バックアップまたは別のパスワードファイルから復元します。ユーザーのログイン名またはユーザー ID を変更した場合は、ログアウトしてからログインし直すようにそのユーザーに依頼します。ネットワークネームサービスが失敗した場合は、NIS サーバを調べて、必要に応じて修理またはリブートします。

テクニカルノート

これは、別のマシンで数百の rsh(1) プロセスを開始した場合に発生する既知の問題 (バグ ID 1138025) です。このメッセージは、予約済みのポートへの接続中に rsh がハングし、ネットワークネームサービスと対話する際の応答速度が遅くなったために表示されます。

Window Underflow

原因

このメッセージはブート時に表示されることが多く、「Watchdog Reset」エラーを伴う場合があります。これは、ハードウェアからプロセッサトラップを渡された OpenBoot PROM モニタが表示するメッセージです。このエラーは、あるプログラムが、プロセッサからアクセスできない SPARC レジスタにアクセスしようとしたことを示します。

対処方法

一部のシステムアーキテクチャー、特に sun4c では、異なる容量のメモリーチップを混用していることが、この障害の原因である可能性があります。4 M バイト SIMM と同じバンクに 1 M バイト SIMM を装着した可能性があります。その場合は、メモリーチップを適切なバンクに装着し直してください。大容量の SIMM を最初のバンクに装着し、低容量の SIMM は残りのバンクに装着します。容量の異なる SIMM を同じバンクに置かないでください。

マザーボード上のキャッシュメモリーが不良になり、交換が必要な可能性もあります。メインメモリーが正しく装着されている場合は、マザーボードを交換してください。

テクニカルノート

問題点を特定する最善の方法は、%pc レジスタを調べて、引数をどこから取得したか、および引数が不正になった原因を判断することです。このメッセージの原因となった状態を再現できる場合は、問題点の診断についてシステムベンダに問い合わせてください。

"X"

X connection to string:0.0 broken (explicit kill or server shutdown).

原因

これは、クライアントが X サーバへの接続を失ったことを意味しています。「0.0」は表示デバイスを表しており、通常はコンソールです。このメッセージは、DISPLAY をローカルのシステムに設定した状態で、ユーザーがリモートシステム上で X アプリケーションを実行しているときに、誰かが X ウィンドウを終了したか、またはマシンをリブートしたためにリモートシステムの X サーバが消滅すると表示されることがあります。また、ユーザーがウィンドウシステムを終了した場合は、ローカルに表示される場合もあります。ファイルを保存する前にアプリケーションが終了した場合は、データは失われている恐れがあります。

対処方法

システムがリブートされ、ウィンドウシステムが実行されるまで数分間待ってから、アプリケーションをもう一度実行してください。

xinit: not found

原因

OpenWindows が正しくインストールされていないため、openwin(1) プログラムが、xinit(1) を見つけて X ウィンドウシステムを起動できません。ユーザーが MIT X11 などの別バージョンの X ウィンドウを実行している場合、startx プログラムは xinit(1) と同じ機能を持ちます。

対処方法

環境変数 PATH を調べて、X ウィンドウの正しいインストールディレクトリが指定されていることを確認します。次に、xinit(1) が実行可能プログラムとしてこのディレクトリに存在することを確認します。

XIO: fatal IO error 32 (Broken pipe) on X server "string:0.0"

原因

これは、X サーバとの入出力が切断されたことを意味します。「0.0」は表示デバイスを表し、通常はコンソールです。このメッセージは、ユーザーが Display PostScript アプリケーションを実行しているときに、X サーバが消滅したかまたはクライアントがシャットダウンされた場合に表示されることがあります。ファイルを保存する前にアプリケーションが終了した場合は、データが失われている恐れがあります。

対処方法

システムがリブートされ、ウィンドウシステムが実行されるまで数分間待ってから、アプリケーションをもう一度実行してください。

Xlib: connection to "string:0.0" refused by server

原因

このメッセージのすぐ後に、「Xlib: Client is not authorized to connect to Server」メッセージが表示されます。これらのメッセージは、二重引用符内で指定された X サーバ上で X ウィンドウアプリケーションを実行しようとしましたが、その要求が許可されなかったことを示します。「0.0」は表示デバイスを表しており、通常はコンソールです。サーバ名が表示されていない場合は、スーパーユーザーが、現在のマシン上の他のユーザーが所有している X セッション内で X アプリケーションを実行しようとした可能性があります。

対処方法

このクライアントが X サーバに接続できるようにするには、その X サーバシステムで xhost(1) +clientname を実行します。xhost(1) コマンドを実行できるのは、現在の X セッションの所有者 (スーパーユーザーである必要はありません) のみです。他のユーザーがそのサーバ上で X ウィンドウを実行している場合は、ログアウトするようにそのユーザーに依頼してから、そのサーバ上で自分の X セッションを開始します。通常、リモート X 接続は、同じユーザー ID に対してのみ許可されています。

Xlib: extension "GLX" missing on display "0.0"

原因

OpenGL 1.0 をインストールし、/usr/openwin/demo/GL/ogl_install_check を実行して設定をテストすると、次のような結果になります。


# ./ogl_install_check
    Xlib:  extension "GLX" missing on display "0.0".
    Xlib:  extension "GLX" missing on display "0.0".
    Xlib:  extension "GLX" missing on display "0.0".
    can't find visual

対処方法

まず、実行時のパッケージに対してパッケージチェックユーティリティ、# pkgchk SUNWglrt を実行することにより、インストールが正常に完了したことを確認します。この結果、次のようなエラーメッセージが表示されます。


	ERROR: /usr/openwin/server/etc/OWconfig
	    file size <187> expected <5423> actual
	    file cksum <14394> expected <27045> actual
(数値は異なる場合がありますが、エラーとして表示されるファイルは 1 つだけです。) その他のファイルに対してエラーが表示された場合は、OpenGL、特に SUNWglrt パッケージをインストールし直してください。

インストールが正常であれば、次の方法で Xsun プロセスのプロセス所有者を確認します。


 
# ps -aef | grep Xsun | grep -v grep
nobody 20022   225  0 11:36:22 ?        0:34 /usr/openwin/bin/Xsun :0 -nobanner 
所有者が root でないと、グラフィックパイプラインをロードする際に、アクセス権の問題が発生するため、このメッセージの出力原因となる可能性が最も高いと考えられます。

CDE を使用している場合は、Xservers ファイルが次の形式であることを確認してください。


:0 Local local_uid@console root /usr/openwin/bin/Xsun :0 -nobanner 
Xservers ファイルは、カスタマイズをしていなければ /etc/dt/config/ にありますが、通常は /usr/dt/config にあります。-nobanner オプションの後には引数を追加してあっても構いません。

もう 1 つの確実な方法は、OpenWindows をコマンド行から root として実行することです。これにより、Xsun プロセスは間違いなく、root によって所有されます。

さらに、システムが Creator 3D でない可能性もあります。Ultra 上では、OpenGL 1.0 を Creator 3D グラフィックカードなしで実行することはできません。Creator 3D ではなく Creator フレームバッファを搭載した Ultra 上にこのアプリケーションをインストールすると、同じエラーメッセージが表示されます。

xterm: fatal IO error 32 (Broken Pipe) or KillClient on X server "string:0.0"

原因

これは、xterm(1) が X サーバへの接続を失ったことを意味しています。「0.0」は表示デバイスを表しており、通常はコンソールです。このメッセージは、ユーザーが xterm を実行しているときに、X サーバが消滅するか、またはクライアントがシャットダウンされると表示されることがあります。ファイルを保存する前にアプリケーションが終了した場合は、データが失われている恐れがあります。

対処方法

システムがリブートされ、ウィンドウシステムが実行されるまで数分間待ってから、端末エミュレータをもう一度実行してください。

XView warning: Cannot load font set 'string' (Font Package)

原因

XView ライブラリからのこのメッセージは、要求されたフォントが X サーバにインストールされていないことを警告しています。多くの場合は、同一フォントに対して複数の警告が表示されます。使用可能なフォントは、リリースごとに異なります。

対処方法

xlsfonts(1) プログラムを実行して、X サーバで使用可能なフォントを確認します。次に、xlsfonts(1) の出力に表示された別のフォント名を指定します。別のベンダ製の類似フォントを使用できる場合もあります。

テクニカルノート

X ウィンドウのフォントには次の 2 種類のパッケージがあります。1 つは必須フォントではないが一般的なフォント (SUNWxwcft) で、もう 1 つはオプションフォント (SUNWxwoft) です。pkginfo(1) を実行して、これらのパッケージが両方ともインストールされているかどうかを確認し、必要に応じて追加してください。

"Y"

yp_all RPC clnt_call (transport level) failure

原因

NIS のスレーブサーバに問題があり、ypbind(1M) が不定期に、「ypserver not responding」というエラーを表示するため、マシンをリブートしなければならなくなります。syslog の内容は次のとおりです。


Dec 14 07:11:03 rahab syslog: yp_all - RPC clnt_call (transport level) failure:
RPC: Unable to receive; An event requires attention

対処方法

この問題を回避するには、yp 起動スクリプト /etc/rc2.d/S71rpc 中で、ファイル記述子の最大数を増やします。スクリプト中で、ypserv の起動行より前に次の行を追加します。


	ulimit -n 256

ypbind[int]: NIS server for domain "string" OK

原因

このメッセージは、「NIS server not responding」メッセージの後に表示され、ypbind(1M) が NIS サーバと再び通信できるようになったことを示します。

対処方法

作業を続けてください。このメッセージは情報を表示しているだけです。

ypbind[int]: NIS server not responding for domain "string"; still trying

原因

これは、NIS クライアントデーモンである ypbind(1M) が、指定されたドメインの NIS サーバと通信できないことを示します。このメッセージは、NIS ネームサービスが実行されているワークステーションがネットワークから切り離された場合、あるいは NIS サーバが停止したかまたは応答が極度に遅い場合に表示されます。

対処方法

他の NIS クライアントが正常に動作している場合は、このメッセージが表示されたワークステーションの Ethernet 配線を確認します。SPARC マシンの場合は、ネットワークの配線が外れていると、複数の「no carrier」メッセージも表示されます。x86 マシンの場合は、ネットワーク配線が外れていることを示すのが上記のメッセージのみであることがあります。

ネットワーク上の多数の NIS クライアントにこのメッセージが表示されている場合は、問題の NIS サーバに移動して、必要に応じてリブートまたは修復します。ドメインの NIS サーバを特定するには、ypwhich(1) コマンドを実行します。サーバマシンが稼働状態に戻ると、NIS クライアントは「NIS server for domain OK」メッセージを表示します。

関連項目

ypbind(1M) の詳細については、『NFS の管理』の secure NFS の管理に関する節を参照してください。

ypwhich: can't communicate with ypbind

原因

ypwhich(1) コマンドからのこのメッセージは、NIS バインダプロセスである ypbind(1M) がローカルマシン上で実行されていないことを示します。

対処方法

NIS を使用できるようにシステムが構成されていない場合は、このメッセージが表示されるのは当然であり正常です。必要に応じて、NIS を使用できるようにシステムを構成してください。

NIS を使用できるようにシステムが構成されているにもかかわらず、ypbind(1M) プロセスが実行されていない場合は、次のコマンドを呼び出して起動します。


# /usr/lib/netsvc/yp/ypbind -broadcast

"Z"

zsint: silo overflow

原因

このメッセージは、Zilog 8530 文字入力サイロ (またはシリアルポート FIFO) がオーバーフローして、データの受け渡しができなかったことを示します。Zilog Z8530 チップと対話する zs(7D) ドライバが、(約 2 文字を保持している) FIFO がオーバーランしたことを報告しています。zs(7D) の後の数値は、オーバーランが発生したシリアルポートを示します。


zs0 - tty serial port 0 (/dev/ttya)
zs1 - tty serial port 1 (/dev/ttyb)
zs2 - keyboard port (/dev/kbd)
zs3 - mouse port (/dev/mouse)

対処方法

サイロオーバーフローは、該当するシリアルポート FIFO 内のデータが失われたことを示します。ただし、オーバーフローの発生頻度が低い場合、データの損傷があまり問題にならない場合、またはデータの修復または復元が可能な場合は、サイロオーバーフローの結果は無視できることがあります。たとえば、マウスドライバ (zs3) でサイロオーバーフローが発生した場合は、システムがマウスイベントを素早く処理できないことを示していますが、ユーザーはマウス操作を繰り返すことができます。同様に、モデムが接続され、uucp(1C) を使用してデータ転送が行われているシリアルポートでサイロオーバーフローが発生しデータが失われても、uucp(1C) がデータが失われていることを発見し損傷パケットの再送信を要求すれば、データは復旧されます。

サイロオーバーフローを表すメッセージが頻繁に表示される場合は、zs(7D) ハードウェア FIFO の障害、シリアルドライバのソフトウェア障害、あるいはデータまたはシステム動作の異常を示している可能性があります。たとえば、システムパニック中、システムは割り込みを無視するため、マウスとキーボードの操作はサイロオーバーフローを引き起こします。

サイロオーバーフローが発生したシリアルポートを使用していない場合は、ハードウェア障害の発生を意味している可能性があります。

テクニカルノート

サイロオーバーフローのもう一つのタイプは、リブート時に HDLC 回線が端末ポートのいずれかに接続されているときに発生するものです。たとえば、X.25 ネットワークは、カーネルに通知する前にフレームを送信することがあります。このようなオーバーフローメッセージは無視してください。