主要メッセージの手引き

数字と記号

***** FILE SYSTEM WAS MODIFIED *****

原因

fsck(1M) コマンドでこのコメントが表示された場合は、このコマンドがチェック中にファイルシステムを変更したという意味です。

対処方法

fsck(1M) でルートファイルシステムをチェックしていた場合は、すぐにシステムをリブートして、/ パーティションが損傷しないようにしてください。fsck(1M) でマウントされたファイルシステムをチェックしていた場合は、ファイルシステムのマウントを解除して fsck(1M) を再度実行し、インメモリーファイルテーブルがディスクに書き出されるときに fsck(1M) の作業結果が取り消されないようにします。

** Phase 1-- Check Blocks and Sizes

原因

fsck(1M) コマンドが、このメッセージの前に表示されているファイルシステムをチェックしています。フェーズ 1 では i ノードリストをチェックし、不良ブロックまたは重複ブロックを見つけて、i ノードのサイズと形式を確認します。

対処方法

この重要フェーズで 1 ダースを超えるエラーが発生した場合は、バックアップテープからファイルシステムを復元してください。エラーがそれ以下の場合は、fsck(1M) での作業を進めます。

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する章を参照してください。

** Phase 1b-- Rescan For More DUPS

原因

fsck(1M) コマンドが、ファイルシステムのチェック中に重複ブロックを検出しました。そのため、ファイルシステムを走査し直して、そのブロックを取り込んでいた元の i ノードを探しています。

対処方法

fsck(1M) がこのオプションフェーズを実行すると、フェーズ 2 とフェーズ 4 で追加の DUP/BAD メッセージが表示されます。

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する章を参照してください。

** Phase 2-- Check Pathnames

原因

fsck(1M) コマンドがファイルシステムをチェック中であり、現在、フェーズ 1 とフェーズ 1b で発見した不良 i ノードを指しているディレクトリエントリを削除しています。このフェーズでは、ファイルの削除、ディレクトリの保持、i ノードの修正、ブロックの再割り当てなどを行うように求められる場合があります。

対処方法

この重要フェーズで 1 ダースを超えるエラーが発生した場合は、バックアップテープからファイルシステムを復元してください。エラーがそれ以下の場合は、fsck での作業を進めます。

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する章を参照してください。

** Phase 3-- Check Connectivity

原因

fsck(1M) コマンドがファイルシステムをチェック中であり、現在、ディレクトリの完全性を確認しています。ディレクトリを調整、作成、展開、再割り当て、または再接続するように求められる場合があります。

対処方法

通常、これらの質問にすべて YES と答えても、ファイルシステムに悪影響を与えることはありません。

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する章を参照してください。

** Phase 4-- Check Reference Counts

原因

fsck(1M) コマンドがファイルシステムをチェック中であり、現在、フェーズ 2 とフェーズ 3 で得たリンクカウント情報をチェックしています。リンクカウントをクリアまたは調整するように求められる場合があります。

対処方法

通常、これらの質問にすべて YES と答えても、ファイルシステムに悪影響を与えることはありません。

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する章を参照してください。

** Phase 5-- Check Cyl groups

原因

fsck(1M) コマンドがファイルシステムをチェック中であり、現在、空きブロックと使用済み i ノードのマップをチェックしています。空きブロックとサマリ情報を保持するように求められる場合があります。

対処方法

通常、これらの質問にすべて YES と答えても、ファイルシステムに悪影響を与えることはありません。

関連項目

詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する章を参照してください。

29a00 illegal instruction

原因

ブートサーバまたは JumpStart サーバからクライアントを起動してワークステーションをインストールまたはアップグレードしようとすると、処理は失敗し、次のメッセージが表示されます。


boot net - install
Rebooting with command: net - install
Boot device: /iommu/sbus/ledma@f, 400010/le@f, 8c0000 File and args: -
install
29a00  Illegal Instruction
(0) ok

対処方法

エラーの原因はブートサーバの /tftpboot ディレクトリにあります。HOSTID ファイルと HOSTID.ARCH ファイルが、使用中のアーキテクチャにとって適切な inetboot ファイルにリンクしていることを確認します。シンボリックリンクは次のようなものになります。


# cd /tftpboot
# ls -l 81971904*
81971904 -> inetboot.sun4m.Solaris_2.4
81971904.SUN4M -> inetboot.sun4m.Solaris_2.4
sun4m システムの誤ったエントリの例を次に示します。

C753002F -> inetboot.axil4m.Solaris_2.5.1
C753002F.AXIL4M -> inetboot.axil4m.Solaris_2.5.1
エントリが正しくない場合は、rm_install_client コマンドまたは rm_client コマンドを使用して、このディレクトリ内の特定のクライアントに関するエントリを削除します。次に add_install_client(1M) コマンドまたは add_client コマンド、あるいは正しいアーキテクチャを指定した Solstice AdminSuite を使用してクライアントを再び追加します。

451 timeout waiting for input during source

原因

SMTP 接続など、時間切れになる可能性があるものから読み取る場合、sendmail(1M) は、タイマーを r 処理オプションの値に設定してから読み取りを開始します。タイマーが時間切れになる前に読み取りが完了しなかった場合は、このメッセージが表示され、読み取りは停止します (通常は RCPT 時に発生します)。その場合は、後での配信に備えて、メールメッセージが待ち行列に入れられます。

対処方法

このメッセージが頻繁に表示される場合は、/etc/mail/sendmail.cf ファイルの r 処理オプションの値を増やします。タイマーがすでに大きな値に設定されている場合は、ネットワークの配線や接続など、ハードウェアに障害がないか調べます。

関連項目

タイマーの設定の詳細については、『メールシステムの管理』の sendmail(1M) 構成オプションに関する節を参照してください。AnswerBook を使用している場合は、「timeouts」と入力して検索文字列として使用します。

550 hostname... Host unknown

原因

この sendmail(1M) メッセージは、@ (単価記号) の後のアドレス部分で指定された宛先ホストマシンをドメインネームシステム (DNS) 検索時に発見できなかったことを示します。

対処方法

nslookup(1M) コマンドを使用して、宛先ホストがそのドメインまたは他のドメインにあるかどうかを確認します。スペルが少し違っている可能性があります。それでも解決しない場合は、受信先に正しいアドレスを問い合わせてください。

このリターンメッセージは、宛先ホストが不明なのではなく、単に停止していることを示している場合があります。DNS レコードに未知の代替ホストが入っていて、一次ホストが停止していると、sendmail(1M) はその代替ホストから「Host unknown」メッセージを返します。造

uucp(1C) メールアドレスの場合、「Host unknown」メッセージは、通常、宛先ホスト名が /etc/uucp/Systems ファイルにないことを表しています。

テクニカルノート

造 これは、sendmail(1M) バージョン 8.6.7 の既知のバグです。

関連項目

sendmail(1M) の動作の仕組みについては、『メールシステムの管理』を参照してください。

550 username... User unknown

原因

この sendmail(1M) メッセージは、@ (単価記号) の後のアドレス部分で指定された受信者を宛先ホストマシン上で発見できなかったことを示します。

対処方法

電子メールのアドレスを確認してから再度実行してください。スペルが少し違っている可能性があります。それでも解決しない場合は、受信先に正しいアドレスを問い合わせてください。

関連項目

sendmail(1M) の動作の仕組みについては、『メールシステムの管理』を参照してください。

554 hostname... Local configuration error

原因

この sendmail(1M) メッセージは、通常、ローカルホストが自分自身にメールを送信しようとしていることを示します。

対処方法

/etc/mail/sendmail.cf ファイルの $j マクロの値を調べて、値が正しいドメイン名になるようにします。

テクニカルノート

送信側システムが受信側システムに (SMTP HELO コマンドによって) ホスト名を提供すると、受信側システムはその名前を送信者の名前と比較します。両者が同じ場合、受信側システムはこのエラーメッセージを発行して、接続を切断します。HELO コマンドによって提供される名前は $j マクロの値です。

関連項目

sendmail(1M) の動作の仕組みについては、『メールシステムの管理』を参照してください。