Solaris のシステム管理 (第 2 巻)

プロセスの制御 (/proc ツール)

/usr/proc/bin に入っているプロセスツールを使用すると、プロセスの一部を制御できます。表 25-3 に、これらのプロセスツールを示します。詳細は、proc(1) のマニュアルページを参照してください。

表 25-3 制御を行う /usr/proc/bin のプロセスツール

プロセスツール 

機能 

pstop

プロセスを停止する 

prun

プロセスを再開する 


注 -

長いコマンド名を入力しなくてもすむように、プロセスツールディレクトリを PATH 変数に追加してください。これにより、各ファイル名の最後の部分 (たとえば、/usr/proc/bin/prun ではなく prun) を入力するだけで、プロセスツールを実行できます。


プロセスを制御する方法

  1. (省略可能) ps コマンドからの出力を使用して、詳細情報を表示したいプロセスの識別番号を調べます。

        # ps -e | grep process
    

    process

    詳細情報を表示したいプロセス名 

    プロセス識別番号は、出力の第 1 列目に表示されます。

  2. 適切な /usr/proc/bin コマンドを使用してプロセスを制御します。

        # /usr/proc/bin/pcommand PID
    

    pcommand

    実行したいプロセスツールコマンド。これらのコマンドについては、表 25-3 を参照

    PID

    プロセスの識別番号 

  3. ps コマンドで、プロセスの状態を確認します。

        # ps | grep PID
    

例 - プロセスを制御する

次の例は、プロセスツールを使用して印刷ツールを停止したり、再起動したりする方法を示しています。

 [/usr/proc/bin ディレクトリを PATH 変数に追加します。] # PATH=$PATH:/usr/proc/bin
 # export PATH
 [ 印刷ツールのプロセス識別番号を表示します。] # ps -e | grep print*
264 console 0:03 printtool
 [ 印刷ツールプロセスを停止します。] # pstop 264
 [ 印刷ツールプロセスを再開します。] # prun 264
 # ps | grep 264
264 console 0:03 printtool
#