Solaris のシステム管理 (第 2 巻)

システムテーブルの状態をチェックする方法 (sar)

sar -v コマンドを使用すると、プロセステーブル、i ノードテーブル、ファイルテーブル、共有メモリーレコードテーブルの状態が表示されます。

$ sar -v
00:00:01  proc-sz    ov  inod-sz    ov  file-sz    ov   lock-sz
01:00:01   69/874     0 2698/4032    0  519/519     0    0/0 

表 26-18 は、-v オプションを使用する場合の出力を示します。

表 26-18 sar -v コマンドからの出力

フィールド名 

説明 

proc-sz

現在カーネル内で使用されているか、割り当てられているプロセスエントリ (proc 構造) の数

inod-sz

メモリー内の合計 i ノード数とカーネル内で割り当て済みの最大 i ノード数の比。これは厳密な上限ではなく、超えることもできる 

file-sz

開いているシステムファイルテーブルのサイズ。ファイルテーブルには領域が動的に割り当てられるので、sz0 として表示される

ov

現在カーネル内で使用されているか割り当てられている共有メモリーレコードテーブルのエントリ数。共有メモリーレコードテーブルには領域が動的に割り当てられるので、sz0 として表示される

lock-sz

現在カーネル内で使用されているか割り当てられている共有メモリーレコードテーブルのエントリ数。共有メモリーレコードテーブルには領域が動的に割り当てられるので、sz0 として表示される

例 - システムテーブルの状態をチェックする

次の例は、sar -v コマンドからの出力を示します。この例は、すべてのテーブルに十分なサイズがあり、オーバーフローは発生しないことを示します。これらのテーブルには、いずれも物理メモリーの容量に基づいて領域が動的に割り当てられます。

$ sar -v
SunOS venus 5.7 Generic sun4m    06/17/98

00:00:01  proc-sz    ov  inod-sz    ov  file-sz    ov   lock-sz
01:00:01   69/874     0 2698/4032    0  519/519     0    0/0   
02:00:01   69/874     0 2698/4032    0  519/519     0    0/0   
03:00:00   69/874     0 2700/4032    0  519/519     0    0/0   
04:00:01   69/874     0 2700/4032    0  519/519     0    0/0   
05:00:01   68/874     0 2700/4032    0  518/518     0    0/0   
06:00:01   69/874     0 2700/4032    0  519/519     0    0/0   
07:00:01   69/874     0 2700/4032    0  519/519     0    0/0   
08:00:01   69/874     0 2700/4032    0  519/519     0    0/0   
08:20:01   66/874     0 2700/4032    0  516/516     0    0/0   
08:40:00   66/874     0 2700/4032    0  516/516     0    0/0   
09:00:01   69/874     0 2700/4032    0  519/519     0    0/0   
09:20:00   64/874     0 2700/4032    0  515/515     0    0/0   
09:40:00   66/874     0 2700/4032    0  526/526     0    0/0   
10:00:02   72/874     0 2704/4032    0  538/538     0    0/0   
10:20:02   65/874     0 2705/4032    0  526/526     0    0/0   
10:40:00   65/874     0 2706/4032    0  524/524     0    0/0