Solaris のシステム管理 (第 2 巻)

カーネルモードのパラメタテーブル

スケジューラは、カーネルモードのパラメタテーブル ts_kmdpris を使用して、休眠中のタイムシェアリングプロセスを管理します。ts_kmdpris のデフォルトバージョンは、ロード可能モジュール /kernel/sched/TS_DPTBL 内でシステムと共に配信され、システム構成の一部としてカーネルに自動的に組み込まれます。詳細は、ts_dptbl(4) のマニュアルページを参照してください。


注 -

カーネルは、ts_kmdpris 内に少なくとも 40 の優先順位があるものと想定します。40 の優先順位がないとパニックになります。


カーネルモードのパラメタテーブルは、60 から 99 までのグローバル優先順位の一次元配列です。プロセスが重要な資源を所有する場合は、できる限り短時間で資源を解放できるようにカーネル優先順位が割り当てられます。重要な資源は次のとおりです。

SunOS 5.3 リリースより前のバージョンまでは、プロセスには休眠中にカーネル優先順位が割り当てられていました。これにより、待機中の資源が再び実行される前にページアウトされないことが保証されていました。

これを SunOS 5.3 リリース以降のバージョンで実行するために、休眠状態から戻ったプロセスは、最上位のタイムシェアリング優先順位 (59) に変換されます。