TCP/IP とデータ通信

パケットフローの検査

次にパケットフローを検査します。snoop コマンドを使って、ネットワークからパケットを観察し、各パケットの内容を観察します。 例 10-3 に、snoop からの出力例を示します。


例 10-3 snoop からの出力例

# snoop -d ipdptp0
Using device ipdptp0 (promiscuous mode)
corey -> pacifica7    RLOGIN C port=1019
       hugo -> ponc3         RPC R XID=22456455 Success
       ponc3 -> hugo         NFS C WRITE FH=1B29 at 32768

    commlab3 -> commlab4     TELNET R port=34148
    commlab4 -> commlab3     IP  D=129.144.88.3 S=129.144.88.4 LEN=46, ID=41925
    commlab3 -> commlab4     TELNET R port=34148
    commlab4 -> commlab3     ICMP Echo request
    commlab3 -> commlab4     ICMP Echo reply
    commlab4 -> commlab3     FTP C port=34149
    commlab4 -> commlab3     FTP C port=34149
    commlab3 -> commlab4     FTP R port=34149
    commlab4 -> commlab3     FTP C port=34149

出力の最初の行の Using device ipdptp0 に含まれている ipdptp0 というデバイス名は、ポイントツーポイント接続を示しています。


注 -

snoop を使って回線の状態を検査するには、リンクが "up" 状態にあり、トラフィックがある程度生成されている必要があります。


snoop は、ネットワークからパケットを取り込んで、その内容を表示します。snoop は、パケットフィルタモジュールとストリームバッファーモジュールの両方を使用して、ネットワークから効率的にパケットを取り込みます。取り込んだパケットは、受け取ると同時に表示することも、後で見るためにファイルに保存しておくこともできます。

snoop は、単一行要約形式と複数行詳細形式のどちらでも、パケットを表示できます。要約形式の場合は、最高レベルのプロトコルに関するデータだけが表示されます。たとえば、NFS パケットについては NFS に関する情報だけが表示されます。その下位にある RPC、UDP、IP、イーサネットフレームの情報は抑止されますが、詳細形式オプションのどれかを選択した場合は表示されます。

snoop コマンドの詳細は、snoop(1M) のマニュアルページを参照してください。