TCP/IP とデータ通信

UUCP のエラーメッセージ

この節には、UUCP に関連したエラーメッセージを示します。

UUCP の ASSERT エラーメッセージ

表 13-1 に ASSERT エラーメッセージをリストします。

表 13-1 ASSERT エラーメッセージ

エラーメッセージ 

説明と処置  

CAN'T OPEN

open() または fopen() が失敗した 。

CAN'T WRITE

write()fwrite()fprint()、または類似のコマンドが失敗した 。

CAN'T READ

read()fgets()、または類似のコマンドが失敗した。

CAN'T CREATE

creat() 呼び出しが失敗した。

CAN'T ALLOCATE

動的割り当てが失敗した 。 

CAN'T LOCK

LCK (ロック) ファイルを作成しようとしたが失敗した。場合によっては、これは重大なエラーとなる。

CAN'T STAT

stat() 呼び出しが失敗した 。

CAN'T CHMOD

chmod() 呼び出しが失敗した 。

CAN'T LINK

link() 呼び出しが失敗した 。

CAN'T CHDIR

chdir() 呼び出しが失敗した 。

CAN'T UNLINK

unlink() 呼び出しが失敗した 。

WRONG ROLE

内部ロジックの問題 。 

CAN'T MOVE TO CORRUPTDIR

不良な C. ファイルまたは X. ファイルを、/var/spool/uucp/.Corrupt ディレクトリに移動しようとしたが、失敗した。このディレクトリが存在しないか、モードまたは所有者が正しくない。

CAN'T CLOSE

close() または fclose() 呼び出しが失敗した 。

FILE EXISTS

C. ファイルまたは D. ファイルを作成しようとしたが、そのファイルがすでに存在している。これが起こるのは、シーケンスファイルのアクセスに問題がある場合である。これは一般にソフトウェアエラーを示す。

NO uucp SERVICE NUMBER

TCP/IP 呼び出しを試みたが、/etc/services 内に UUCP に関するエントリがない。

BAD UID

ユーザー ID がパスワードデータベース内にない。ネームサービス構成の検査が必要。 

BAD LOGIN_UID

前記と同じ 。 

BAD LINE

Devices ファイル内に不良な行がある。引数が足りない行が 1 つ以上ある。

SYSLST OVERFLOW

gename.c の内部テーブルがオーバーフローした。1 つのジョブが 30 を超えるシステムに接続しようとした。

TOO MANY SAVED C FILES

前記と同じ 。 

RETURN FROM fixline ioctl

失敗するはずのない ioctl(2) が失敗した。システムドライバに問題がある。

BAD SPEED

Devices ファイルまたは Systems ファイルの中に不適正な回線速度がある (Class フィールドまたは Speed フィールド)。

BAD OPTION

Permissions ファイルの中に不適正な行またはオプションがある。ただちに修正が必要。

PKCGET READ

おそらくリモートマシンがハングアップした。処置は不要。 

PKXSTART

リモートマシンが回復不可能な状態でアボートした。通常これは無視できる。 

TOO MANY LOCKS

内部的な問題がある (システムのご購入先にお問い合わせください)。 

XMV ERROR

ファイルまたはディレクトリのどれかに問題がある。この処理の試行の前に宛先のモードが検査されていると考えられるので、スプールディレクトリに問題がある可能性が高い。 

CAN'T FORK

forkexec を実行しようとしたが失敗した。現行ジョブは失われず、後で再試行される (uuxqt)。処置は不要。

UUCP の STATUS エラーメッセージ

表 13-2 に一般的な STATUS エラーメッセージを示します。

表 13-2 UUCP の STATUS エラーメッセージ

エラーメッセージ 

説明と処置 

OK

状態は良好。 

NO DEVICES AVAILABLE

現在この呼び出し用に使用可能なデバイスがない。 該当のシステムについて Devices ファイル内に有効なデバイスがあるかどうかを確認してください。そのシステムの呼び出しに使用するデバイスが Systems ファイル内にあるかどうかを検査してください。

WRONG TIME TO CALL

Systems ファイルに指定されている日時以外の時点で、システムに対する呼び出しが行われた。

TALKING

会話中。 

LOGIN FAILED

特定のマシンのログインが失敗した。ログインまたはパスワードが正しくないか、番号が正しくないか、きわめて低速のマシンであるか、Dialer-Token-Pairs スクリプトによる処理が失敗した。 

CONVERSATION FAILED

起動に成功した後で対話が失敗した。一方の側がダウンしたか、プログラムがアボートしたか、回線 (リンク) が切断されたことが考えられる。 

DIAL FAILED

リモートマシンがまったく応答しない。ダイヤラが不良であるか、電話番号が正しくないことが考えられる 。 

BAD LOGIN/MACHINE COMBINATION

あるマシンが、Permissions ファイルの条件を満たしていないログインとマシン名を使って、ローカルマシンを呼び出そうとした。偽装の疑いがある。

DEVICE LOCKED

使用しようとしている呼び出しデバイスは、現在ロックされ、他のプロセスに使用されている。 

ASSERT ERROR

ASSERT エラーが発生した。/var/uucp/.Admin/errors ファイルにエラーメッセージが入っているかどうかを検査し、「UUCP のエラーメッセージ」を参照してください。

SYSTEM NOT IN Systems FILE

システムが Systems ファイルの中に記述されていない。

CAN'T ACCESS DEVICE

アクセスしようとしたデバイスが存在しないか、またはモードが正しくない。Systems ファイルと Devices ファイルの中の該当のエントリを検査してください。

DEVICE FAILED

デバイスがオープンできない 

WRONG MACHINE NAME

呼び出されたマシンは、予期したのとは異なる名前を示している。 

CALLBACK REQUIRED

呼び出されたマシンは、そのマシンがローカルマシンをコールバックする必要があることを示している。 

REMOTE HAS A LCK FILE FOR ME

リモートマシンは、ローカルマシンに関連する LCK ファイルを持っている。そのリモートマシンがローカルマシンを呼び出そうとしている可能性がある。そのマシンの UUCP のバージョンが古い場合は、プロセスがローカルマシンに接続しようとして失敗し、LCK ファイルがそのまま残されたことが考えられる。UUCP のバージョンが新しく、そのマシンがローカルマシンと通信していない場合は、LCK を持っているプロセスはハングする。

REMOTE DOES NOT KNOW ME

リモートマシンの Systems ファイルの中に、ローカルマシンのノード名がない。

REMOTE REJECT AFTER LOGIN

ローカルマシンがログインのために使用したログインが、リモートマシンが予期している内容に一致していない。 

REMOTE REJECT, UNKNOWN MESSAGE

理由は不明だが、リモートマシンがローカルマシンとの通信を拒否した。リモートマシンが標準バージョンの UUCP を使用していないことが考えられる。 

STARTUP FAILED

ログインは成功したが、初期ハンドシェークに失敗した。 

CALLER SCRIPT FAILED

通常、これは DIAL FAILED と同じ。しかしこれが頻発する場合は、Dialers ファイル内の呼び出し側スクリプトに原因があることが考えられる (Uutry を使って検査してください)。

UUCP の数値エラーメッセージ

表 13-3 に、/usr/include/sysexits.h ファイルにより生成されるエラー状態メッセージの終了コード番号を示します。これらのすべてが現在 uucp で使用されているわけではありません。

表 13-3 番号による UUCP のエラーメッセージ

メッセージ番号 

内容 

説明 

64

Base value for error messages 

エラーメッセージはこの番号から始まる。 

64

Command Line Usage Error 

コマンドの使い方に誤りがある。たとえば、引数の数が正しくない、誤ったフラグ、誤った構文など。 

65

Data Format Error 

入力データになんらかの誤りがある。これはユーザーデータだけに使用されるもので、システムファイルには使用されない。 

66

Cannot Open Input 

入力ファイル (システムファイルでない) が存在しないか、または読み取れない。これには、メーラーに対する "No message" のようなエラーも含まれる (この種のエラーが捕捉できるようになっている場合)。 

67

Address Unknown 

指定されたユーザーが存在しない。これは、メールアドレスやリモートログインに使用される。 

68

Host Name Unknown 

ホストが存在しない。これは、メールアドレスやネットワーク要求に使用される。 

69

Service Unavailable 

サービスが使用不可。これは、サポートプログラムまたはファイルが存在しない場合に起こることがある。このメッセージは、何かが正常に働かずその理由が分からない場合の包括的なメッセージでもある。 

70

Internal Software Error 

内部ソフトウェアエラーが検出された。これは、可能な場合は、オペレーティングシステム関係以外のエラーに限定される。 

71

System Error 

オペレーティングシステムエラーが検出された。これは、「フォーク不可」や「パイプ作成不可」などのような状態を示す。たとえば、getuidpasswd ファイル内に存在しないユーザーを戻した場合などが含まれる。

72

Critical OS File Missing 

/etc/passwd/etc/utmp などのシステムファイルのどれかが、存在しないか、オープンできない。あるいは、構文エラーなどのようなエラーがある。

73

Can't Create Output File 

ユーザーが指定した出力ファイルが作成できない。 

74

Input/Output Error 

あるファイルについて入出力を行なっているときにエラーが起こった。 

75

Temporary Failure. User is invited to retry 

一時的な障害。実際のエラーではない何かを示す。たとえば sendmail では、これは、メーラーが接続を確立できなかったため、後で要求を再試行する必要があることなどを意味する。

76

Remote Error in Protocol 

プロトコルの交換中に、リモートシステムが「使用不可」を示す何かを戻した。 

77

Permission Denied 

この操作を行うための適正なアクセス権がユーザーにない。これはファイルシステムの問題を示すものではなく (その場合は NOINPUTCANTCREAT などが使用される)、より高いレベルのアクセス権が必要であることを意味する。たとえば、kre は、メールを送ることのできる学生を制限するために、このメッセージを使用する。

78

Configuration Error 

構成にエラーがある。 

79

Entry Not Found 

エントリが見つからない。 

79

Maximum Listed Value 

エラーメッセージの最大番号。