DHCP ネームサービスの設定では、テーブルを格納する際とホスト情報にアクセスする際に DHCP サーバーが使用するデータストア資源を決定します。dhcpconfig スクリプトは、/etc/default/dhcp ファイル内に DHCP サービスを設定します。実行時デーモンと管理ユーティリティはこのファイルを使用して、処理の際の問い合わせ先のネームサービスを決定します。
まず最初に、dhcpconfig コマンドにより、サーバーが現在使用しているのが NIS+ とファイルのどちらであるのかを判定します。システムが NIS+ を使用中である場合は、nisplus が Enter data store プロンプトにおけるデフォルト値です。システムがファイルを使用中である場合は files がデフォルト値です。
NIS+ を選択して、サーバーが NIS + を実行していない場合は、警告メッセージと NIS+ の設定方法が表示されます。dhcpconfig スクリプトの処理が継続します (ただし、次に DHCP テーブルを作成する際におそらくエラーが発生します)。
複数のサーバーを持つ環境、または事業用の環境の場合は、NIS+ を使用する必要があります。NIS+ を使用すれば、データをサーバー間で共有することができます。単一サーバーのみの場合は、NFS を使用してデータの共有を行う場合を除いて、ファイルを使用することができます。
dhcpconfig スクリプトにより、表 16-1 に示すように、選択したデータストア内に以下の空 DHCP テーブルを作成します。
表 16-1 dhcpconfig スクリプトにより作成するテーブル
DHCP 構成情報テーブル |
|
DHCP クライアントのマップテーブル、DHCP サーバーのあるネットワークごとに 1 つ |