TCP/IP とデータ通信

DHCP の各サブネットの構成

この節では、dhcpconfig を使用し、各サブネットについての以下の 3 つの質問に対する答えをもとにして、サブネットを構成する方法について説明します。

DHCP の各サブネットを構成する方法

dhcpconfig スクリプトにより、サーバーシステム上に構成するサブネットごとに、dhcp_network テーブルと呼ばれるテーブルを作成します。テーブル名は IP アドレスと同じですが、小数点は下線に置換されます。たとえば、サブネット 129.148.5.0dhcp_network テーブルは、DHCP が使用しているネームサービス内では 129_148_5_0 です。これは、NIS+ の場合は org_dir オブジェクト内のテーブルであり、ファイルの場合は /var/dhcp ディレクトリ内のファイルです。

DHCP が管理しているクライアントシステムごとに、dhcp_network テーブル (クライアントマシンが接続されているサブネットに対応するテーブル) 内にエントリが 1 つあります。エントリが永久である場合もありますが、この場合は IP アドレスが永久的にマシンに割り当てられています。あるいはエントリが動的である場合もありますが、この場合はクライアントが最初に構成される際に DHCP サーバーが IP アドレスを割り当てて、さらに IP アドレスを使用できる時間の長さを指定したリースを与えます。この段階で設定するのは、これらの動的クライアントです。永久クライアントは、DHCP の環境をすべて構成した後で、pntadm を用いて設定することができます。

DHCP サービスデーモンの開始

この節では、dhcpconfig スクリプトが実行する、以下の 3 つの機能について説明します。

start/stop スクリプトの名前は dhcp であり、リンクは S34dhcp (デーモンを開始する場合) と K34dhcp (デーモンを停止する場合) です。このスクリプトは、デーモンプロセス実行用の標準 SVR4 手続きをブート時に実行します。

デーモンプロセス in.dhcpd を開始します。in.dhcpd デーモンは DHCP サーバープロセスであり、クライアントの要求に応答して、dhcptab テーブル内に確立済みのネットワーク構成を転送します。