TCP/IP とデータ通信

UUCP の障害追跡

ここでは、UUCP に関する一般的な問題を解決するための手順について説明します。

障害のあるモデムや ACU の検査

モデムや ACU で、適正に動作していないものがないかどうかを、いくつかの方法で検査できます。

/etc/uucp/Systems ファイルの検査

特定のマシンと接続しようとすると障害が発生する場合は、Systems ファイルの中の情報が最新のものであるかどうかを確認してください。次のようなマシンに関する情報が、最新でなくなっている可能性があります。

伝送のデバッグ

特定のマシンに接続できない場合は、Uutryuucp を使って、そのマシンに対する通信を検査できます。

  1. 接続を調べるために、/usr/lib/uucp/Uutry -r machine を入力し、Return を押します。

    machine には、接続に問題のあるマシンのホスト名を指定します。このコマンドは次のことを行います。

    1. デバッグ機能を指定して転送デーモン (uucico) を起動する。root としてログインしていれば、さらに多くのデバッグ情報が得られます。

    2. デバッグ出力を /tmp/machine に送る。

    3. デバッグ出力を端末に表示する (tail -f).

      出力を終了するには Control-c を押します。この出力を保存したい場合は、/tmp/machine から出力内容をコピーします。

  2. Uutry を使っても問題の原因が分からない場合は、 uucp -r file machine¥!/dir/file と入力し Return キーを押すことによって、ジョブをキューに入れてみます。

    file には転送したいファイル、machine には転送先のマシンを指定します。/dir/file には、相手のマシンのどこにファイルを転送するかを指定します。r オプションを指定すると、ジョブはキューに入りますが、転送は開始されません。

  3. ここで、再度 Uutry を使用します。

    それでも問題が解決できないときは、ご購入先への連絡が必要になります。デバッグ出力を保存しておいてください。これは問題の診断に役立ちます。

Uutry-x n オプションを使用して、デバッグのレベルを増減することも考えてみてください。n はデバッグレベルを指定します。Uutry のデフォルトのデバッグレベルは 5 です。

デバッグレベル 3 では、接続がいつどのように確立されたかについての基本的な情報は提供されますが、転送自体について提供される情報は多くはありません。これに対して、デバッグレベル 9 では、転送処理に関するすべての情報が網羅されます。デバッグは転送の両端で行われるという点に注意してください。比較的大きいテキストについて 5 より高いレベルのデバッグを行いたい場合は、相手サイトの管理者に連絡して、デバッグを行う時期について同意を得てください。

エラーメッセージの検査

UUCP のエラーメッセージには、ASSERTSTATUS の 2 つの種類があります。

プロセスがアボートされた場合は、ASSERT メッセージが /var/uucp/.Admin/errors に記録されます。この種類のメッセージには、ファイル名、sccsid、回線番号、テキストが含まれています。この種類のメッセージが出るのは、一般にシステムに問題がある場合です。

STATUS エラーメッセージは /var/uucp/.Status ディレクトリに格納されます。このディレクトリ内には、ローカルコンピュータが通信しようとした各リモートマシンについて、それぞれファイルが作られます。これらのファイルには、試行した通信と、その通信が成功したかどうかについての状態情報が入っています。

基本情報の検査

以下のコマンドを使用して、基本的なネットワーク情報を検査するために使用できます。