UUCP システムのデーモンには、uucico、uuxqt、uusched、in.uucpd の 4 つがあります。これらのデーモンは、UUCP のファイル転送とコマンド実行を取り扱います。必要な場合は、これらのデーモンをシェルから手動で実行することもできます。
uucico - リンクに使用するデバイスを選択し、リモートコンピュータへのリンクを確立し、必要なログインシーケンスとアクセス権の検査を行い、データを転送し、ファイルを実行し、結果をログに記録し、転送の完了を mail によりユーザーに通知します。uucico は、UUCP ログインアカウント用の「ログインシェル」として働きます。ローカル uucico デーモンはリモートマシンを呼び出して、セッションの間、リモート uucico デーモンと直接通信します。
uucp、uuto、uux の各プログラムは、必要なファイルをすべて作成してから、uucico デーモンを実行して、リモートコンピュータに接続します。uusched と Uutry は、どちらも uucico を実行します (詳細は uucico(1M) のマニュアルページを参照してください)。
uuxqt - リモート実行要求を処理します。uuxqt は、スプールディレクトリを検索して、リモートコンピュータから送られた実行ファイル (名前は常に X.file) を見つけます。X.file が見つかると、uuxqt はそのファイルをオープンして、実行に必要なデータファイルのリストを取得します。次に、必要なデータファイルが使用可能でアクセスできるかどうかを確認します。ファイルが使用可能であれば、uuxqt は Permissions ファイルを調べて、要求されたコマンドを実行する権限があるかどうかを確認します。uuxqt デーモンは、cron により起動される uudemon.hour シェルスクリプトから実行されます (詳細は uuxqt(1M) のマニュアルページを参照してください)。
uusched - スプールディレクトリ内でキューに入っている作業をスケジュールします。uusched は、cron から起動される uudemon.hour シェルスクリプトによって、ブート時に最初に実行されます (詳細は uusched(1M) のマニュアルページを参照してください)。uusched は uucico デーモンを起動する前に、リモートコンピュータを呼び出す順序をランダム化します。
in.uucpd - ネットワークを介した UUCP 接続をサポートします。リモートホスト上の inetd は、UUCP 接続が確立されるたびに in.uucpd を呼び出します。次に、uucpd がログイン名を要求します。呼び出し側ホストの uucico は、これに対してログイン名を応答しなければなりません。次に in.uucpd は、不要な場合を除いてパスワードを要求します (詳細は in.uucpd(1M) のマニュアルページを参照してください)。