名前 | 形式 | 機能説明 | オプション | オペランド | 使用法 | 環境 | 終了ステータス | 属性 | 関連項目 | 注意事項
fgrep (高速 grep) ユーティリティは、ファイルで文字列を検索し、その 文字列を含む行すべてを出力します。 fgrep は文字列を検索するため、 正規表現と一致するパターンを検索する grep(1) および egrep(1) とは異なります。 fgrep は高速で単純なアルゴリズムを使用します。
$、 *、 [、 ^、 |、 (、 )、 および ¥ の文字は、 fgrep により文字どおりに解釈されます。すなわち、 fgrep は、 egrep の場合と異なり、正規表現をすべて認識できるわけではありません。 これらの文字はシェルに対して特別の意味を持つので、 ' . . . ' のように 全 string を単一引用符 で囲んでおくことをお勧めします。
ファイルをまったく指定しないと、 fgrep は標準入力を想定します。 通常、発見された各行は標準出力にコピーされます。 複数の入力ファイルがある場合、表示された各行の前にファイル名が出力されます。
以下のオプションを指定できます。
各行の先頭に、その行が発見されたブロック番号を出力します。 これは、ブロック番号を文脈別に見つける際に役立ちます(最初のブロックは 0 です)。
パターンを含む行の数だけを出力します。
pattern_list にある string を検索します (string が - ではじまる場合に有効です )。
pattern-file からパターンのリストを取り出します。
複数のファイルを検索するときにファイルを出力しません。
比較中に大文字と小文字の区別を無視します。
一致する行のあるファイルの名前を 1 行ずつ復帰改行文字で区切って出力します。 パターンが 2 度以上見つかるときは、ファイルの名前を繰り返しません。
各行の先頭に、その行のファイル中の行番号を出力します(最初の行は 1 です)。
エラーメッセージを表示するだけです。 エラーステータスをチェックするのに有用です。
パターンを含む行を除いたすべての行を出力します。
完全に一致する行だけを出力します。
以下のオペランド を指定できます。
パターンを検索するファイルのパス名。 このオペランドを省略すると、 標準入力が用いられます。
ファイルが 2 ギガバイト ( 231 バイト) 以上ある場合の fgrep の動作については、 largefile(5) を参照してください。
fgrep の実行に影響を与える環境変数 LC_COLLATE 、 LC_CTYPE、 LC_MESSAGES、 NLSPATH についての詳細は、 environ(5) を参照してください。
以下の終了ステータスが返されます。
一致するものが 1 つ以上見つかった
一致するものが 1 つも見つからなかった
(一致するものが見つかった場合でも) 構文エラーが検出された、 またはアクセスできないファイルがあった
次の属性については attributes(5) のマニュアルページを参照してください。
ed(1), egrep(1), grep(1), sed(1), sh(1), attributes(5), environ(5), largefile(5), XPG4(5)
理想的には grep コマンドを 1 つだけにすべきなのですが、 空間と時間を調節できるだけの 広範なアルゴリズムはありません。
1 行は仮想記憶に使用できるサイズに 制限されています。
/usr/xpg4/bin/fgrep ユーティリティは /usr/xpg4/bin/grep -F と同じです (grep(1) 参照) 。 移植性の必要なアプリケーションでは /usr/xpg4/bin/grep -F を使用してください。
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