Sun Enterprise サーバー Alternate Pathing ユーザーマニュアル

AP 起動処理

ここでは、Sun Enterprise 10000 サーバーを代替パスが設定された起動ディスク上で起動したときに発生するイベントのフローを簡単に説明します。このイベント処理は、起動ディスクコントローラの自動切り替えが必要な場合、それが起動プロセスの中でどのように処理されるかを説明します。起動処理は、以下のように行われます。

  1. デフォルトでは、システムは OBP devalias の boot-device によって指定されたデバイスから起動されます。このデバイスは、起動ディスクの最新のアクティブ代替とは異なることがあります。

  2. OBP に、SSP 上の起動ディスクへのパスが格納されます。

  3. 障害が発生した場合は、数分後に検出されます (デフォルトは 10 分)。その後、AP Reboot Host プログラムが実行されます。


    注 -

    AP Reboot Host プログラムが開始されるまでに数分かかるので、起動プロセスが失敗したことに気づいてもすぐにコマンドを入力しないでください。手動で回復コマンドを入力して起動障害からの回復を試みても、実行中の自動再起動回復プロセスによって手動コマンドが上書きされる可能性があります。


  4. あらかじめ OBP によって格納されているパスを AP Reboot Host が取得し、そのパスを AP SSP Daemon に伝達します。

  5. AP SSP Daemon は、AP SSP データベース内で起動ディスクの代替パスを検索し、他の代替パスを使って起動プロセスを再試行します。

  6. 再起動が成功すると、AP はシステムが起動される代替パスを判定し、それを入出力中の代替パスにします。