Sun Enterprise サーバー Alternate Pathing ユーザーマニュアル

主ネットワークインタフェースの代替パスの設定

Sun Enterprise サーバーとネットワーク上の他のマシンとの間の主ネットワークインタフェースは、SSP として同じサブネット上にある Ethernet インタフェースです。主ネットワークを特定するための方法の 1 つは、/etc/nodename ファイルにある IP 名と一致する IP 名が記述された /etc/hostname.xxx ファイルを見つけることです。対応する xxx ネットワーク (たとえば qe0) が主ネットワークです。

必要に応じて、主ネットワークの代替パスを設定することができます。主ネットワークは、起動時に自動切り替えが可能な唯一のネットワークインタフェースです。Sun Enterprise 10000 サーバーでは、起動プロセス中に主ネットワークの有効な代替パスに障害が発生すると、システムが正常な代替パスを見つけようとします。つまり、起動時に SSP 上の AP データベースのサブセットを使用して、主ネットワークの正常なパスに自動的に切り替えようとします。ネットワークを使用してシステムが起動する準備が整うまでに、ホスト上のファイルシステムはすべて起動して、動作状態になり、主 AP データベースが使用できるようになります。

代替パスが設定されたネットワークを構成する場合、メタネットワーク上にあるドライバが使用中のうちはメタネットワークを構成しないでください。現在使用中のネットワークに AP を構成するとき、物理インタフェースの構成を削除して、AP インタフェースを設定する間の移行時間は、Sun Enterprise サーバーに対するネットワークサービスの提供が途切れることになります。移行には、以下の操作のどれかを実行する必要があります。望ましい操作から順に記述します。

以下に、最初の方法を使用して主ネットワークを構成する例を示します。この例では、hmb という名前の Sun Enterprise サーバーが qe0 上に主ネットワークインタフェースを持ち、qe0qe4 で構成されるメタネットワークインタフェースを設定するものとします。(どのネットワークインタフェースでメタネットワークを構成すればよいのか分からない場合は、snoop -d を使用して、同じサブネット上に存在する構成済みのネットワークを調べます)。

主ネットワークにネットワークパスグループとメタネットワークを作成する

注意 - 注意 -

以下の手順では、マシンの再起動が必要になります。マシンを再起動できない場合、以下の手順は行わないでください。


  1. 主ネットワークインタフェースが qe0 であることを確認します。


    # cat /etc/nodename
    hmb
    # cat /etc/hostname.qe0
    hmb
    #
    

  2. 新しいネットワークパスグループを作成し、変更内容を確定します。


    # apnet -c -p qe0 -a qe4
    # apdb -C
    

  3. AP データベース内の確定済みネットワークエントリを表示して、新しいパスグループを確認します。


    # apconfig -N
    メタネットワーク:    mqe0 
    物理デバイス:
                                     qe4 
                                     qe0  P A

  4. 新しい hostname.mxxx ファイルを作成し、起動時にネットワークが自動的に構成されるようにします。


    # cat > /etc/hostname.mqe0
    hmb
    ^D
    # cat /etc/hostname.mqe0
    hmb
    #

  5. 物理ネットワークインタフェースの構成ファイルを削除します。


    # rm -f /etc/hostname.qe0 /etc/hostname.qe4
    

  6. マシンを再起動して物理ネットワークインタフェースを停止し、メタネットワークインタフェースを起動します。

主ネットワークのパスグループとメタネットワークを削除する

注意 - 注意 -

以下の手順では、マシンの再起動が必要になります。マシンを再起動できない場合、以下の手順は行わないでください。


  1. 主ネットワークインタフェース名を確認します (この例では mqe0)。


    # cat /etc/nodename
    hmb
    # cat /etc/hostname.mqe0
    hmb
    #

  2. 新しい hostname.xxx ファイルを作成して、起動時にネットワークが自動的に構成されるようにします。


    # cat > /etc/hostname.qe0
    hmb
    ^D
    # cat /etc/hostname.qe0
    hmb

  3. メタネットワークインタフェース用の構成ファイルを削除します。


    # rm -f /etc/hostname.mqe0
    

  4. 再起動します。

  5. AP データベースから適切なエントリを削除します。


    # apnet -d mqe0
    # apdb -C
    # apconfig -N
    # 

主ネットワークのメタネットワークを構成解除する

注意 - 注意 -

以下の手順では、マシンの再起動が必要になります。マシンを再起動できない場合、以下の手順は行わないでください。


  1. 主ネットワークインタフェース名を確認します (この例では mqe0)。


    # cat /etc/nodename
    hmb
    # cat /etc/hostname.mqe0
    hmb
    #

  2. 新しい hostname.xxx ファイルを作成して、起動時にネットワークが自動的に構成されるようにします。


    # cat > /etc/hostname.qe0
    hmb
    ^D
    # cat /etc/hostname.qe0
    hmb

  3. メタネットワークインタフェース用の構成ファイルを削除します。


    # rm -f /etc/hostname.mqe0
    

  4. 再起動します。

主ネットワークのメタネットワークを再構成する

注意 - 注意 -

以下の手順では、マシンの再起動が必要になります。マシンを再起動できない場合、以下の手順は行わないでください。


  1. 主ネットワークインタフェース名を確認します (この例では qe0)。


    # cat /etc/nodename
    hmb
    # cat /etc/hostname.qe0
    hmb
    #

  2. 新しい hostname.xxxx ファイルを作成して、起動時にネットワークが自動的に構成されるようにします。


    # cat > /etc/hostname.mqe0
    hmb
    ^D
    # cat /etc/hostname.mqe0
    hmb

  3. メタネットワークインタフェース用の構成ファイルを削除します。


    # rm -f /etc/hostname.qe0
    

  4. 再起動します。