この操作を主ネットワークに対して実行しないでください。主ネットワークを代替パスにする場合は、「主ネットワークインタフェースの代替パスの設定」を参照してください。
-c オプションを指定した apnet(1M) コマンドを実行します。
# apnet -c -p le0 -a le2 # apconfig -N -u メタネットワーク: mle0 U 物理デバイス: le2 le0 P A
apnet(1M) コマンドによって、ネットワークパスグループと le0 と le2 という 2 つの物理デバイスに対するメタネットワークインタフェース名 mle0 が作成されます。メタネットワークインタフェース名は、(-p で指定される) 主コントローラ名から派生的に生成されます。
apconfig(1M) コマンドは、データベースにある未確定のネットワークエントリを一覧表示します。-N は、ネットワークデータベースエントリを一覧表示することを指定します。-u は、未確定のエントリを表示することを指定します。
手順 1 で示されたネットワークパスグループで問題がなければ、abdb(1M) コマンドを実行してエントリを確定します。
# apdb -C # apconfig -N メタネットワーク: mle0 物理デバイス: le2 le0 P A
apdb -C コマンドによって、データベースエントリが確定されます。apconfig -N コマンドは、データベースにある確定済みのネットワークエントリを表示します。ここで表示される一覧は手順 1 の一覧とほぼ同じですが、mle0 に続く U が表示されません。
パスグループの両方のメンバーの直接使用をすべて停止します (ifconfig(1M) を参照)。
物理インタフェースが設定されていて、そのインタフェースが主ネットワークインタフェースではなく、コマンドを実行することによってメタネットワークを構成するために使用するインタフェースでもない場合は、物理インタフェースの設定を解除します。
構成しようとするインタフェースが主ネットワークインタフェースであるか、コマンドを実行することによってメタネットワークを構成するために使用するインタフェースである場合は、「主ネットワークインタフェースの代替パスの設定」のいずれかの手順に従ってください。
以下の例のように、物理インタフェースの設定解除が必要な場合もあります。
# ifconfig le0 down; ifconfig le0 unplumb
通常、ネットワークインタフェースはシステム起動中に /etc/hostname.xxx ファイルによって構成されます (xxx は le0 などのインタフェース名です)。このファイルには、そのインタフェースに対応する IP アドレスかホスト名が記述されています。代替パスを設定した全インタフェースの /etc/hostname.xxx ファイルを削除するかファイル名を変更する必要があります。これは、代替パスの直接的な使用を避けるためです。
システムの再起動時に構成するすべてのメタネットワークに対して、/etc/hostname.mxxx ファイルを作成します。
このファイルには、メタネットワークの IP アドレスまたはインタフェースのホスト名を記述します。ファイルは、/etc/hostname.le0 を /etc/hostname.mle0 というファイル名に変更することで作成します。
ネットワークインタフェースの正常な動作状態として、使用中は設定され、使用されていないときは設定が解除されます。ネットワークインタフェースを /etc/hostname.* によって自動的に構成する場合、インタフェースはこれらの状態のどちらかになっています。ネットワークインタフェースを手動で構成する場合、ネットワークインタフェースを設定したままにしておくことができます。しかし、これは正常な動作モードではないので、ネットワークインタフェースがこの状態のまま放置されることはありません。AP ネットワーク構成の間は、メタネットワークをこの状態にしないでください。ネットワークメタデバイスは、同じ種類の他のネットワークメタデバイスすべてのインタフェースが設定または設定解除された状態になっている場合にだけ削除できます。この条件にない場合は、AP が削除要求を無視します。また、構成によっては次の警告メッセージが表示されます。
WARNING:mnf_setphyspath: APUNSET busy WARNING:ap_db_commit: mnf3 not deleted, metadevice returned error 16
FDDI を使用している場合、メタネットワークには一意のメディアアクセス制御識別子 (MACID : Media Access Control Identifier) を指定する必要があります。MACIDは、ifconfig(1M) コマンドの ether パラメタによって設定されます。最初に、各代替パスの MACID を検査してください。MACID を検査するには、各代替パスを起動し、ether フィールドを調べます。その後、どの代替パスとも異なる MACID を作成します。 MACID の割り当ては、1992 年 7 月 の RFC 1340「Assigned Numbers」 に記述されています。AP ネットワークインタフェース用の MACID を生成するときは、新規の 48 ビットハードウェアアドレスを IEEE Standards Office, 345 East 47th Street, New York, N.Y. 10017 から取得する必要があります。ただし、メタインタフェースの代替要素のうち、既存の MACID の桁を置き換えて番号を「作成」することができます。番号を作成した後、作成したアドレスを正当に使用するハードウェアが同じサブネット上にないことを確認することが重要です。
メタネットワークの MACID は、メタネットワークの有効な物理インタフェースを構成するために使用されます。インタフェースの AP 切り替えと DR ボード挿入アクティビティを組み合わせるとき、ネットワーク上での MACID の重複を避けるため、メタネットワークの MACID を使用する必要があります。メタネットワークは、起動時に有効な代替パスの MACID をデフォルトに設定します。起動時に MACID を正しく設定させるには、/etc/rcs.d/s30rootusr.sh 起動スクリプトに ifdonfig(1M) コマンドを記述します。下記はその一例です。 ## 文字が追加する行です。実際に追加する場合、## 文字は必要ありません。MACID_mnf2 およびMACID_mle0 は、実際の名前 (例: 8:0:20:68:6d:62) に置き換えてください。
/etc/rcS.d/S30rootusr.sh: [....] interface_names="`echo /etc/hostname.*[0-9] 2>/dev/null`" if [ "$interface_names" != '/etc/hostname.*[0-9]' ]; then ( echo 'configuring network interfaces:¥c' IFS="${IFS}." set -- $interface_names while test $# -ge 2; do shift if [ "$1" != "xx0" ]; then addr=`shcat /etc/hostname¥.$1` /sbin/ifconfig $1 plumb ## ### # Set the MACid for AP## ### if [ "$1" = "mnf2" ] ; then## /sbin/ifconfig $1 ether MACID_mnf2## fi## if [ "$1" = "mle0" ] ; then## /sbin/ifconfig $1 ether MACID_mle0## fi## if [ -n "$addr" ]; then /sbin/ifconfig $1 inet "$addr" ¥ netmask + broadcast + -trailers up ¥ 2>&1 >/dev/null fi echo " $1¥c" fi shift done echo '.' ) fi [....]
メタネットワークを通常の方法で、ただし物理ネットワーク名の代わりにメタネットワーク名を使用して起動します。これは、マシンを再起動するか、以下の例のようにネットワークを手動で構成することで実行できます。
# ifconfig mle0 plumb # ifconfig mle0 inet 136.162.65.30 up netmask + broadcast + Setting netmask of mle0 to 255.255.255.0 # ifconfig -a lo0: flags=849<UP,LOOPBACK,RUNNING,MULTICAST> mtu 8232 inet 127.0.0.1 netmask ff000000 mle0: flags=843<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST> mtu 4352 inet 136.162.65.30 netmask ffffff00 broadcast 136.162.65.255 ether 0:0:be:0:8:c5
この後、/dev/mle0 といったデバイスノードを介して snoop(1M) などの Solaris コマンドを使用した ネットワークへのアクセスができます。
ネットワークにトラフィックがあるときでも、ネットワークパスグループを切り替えることができます。
以下の手順では、マシンの再起動が必要になります。マシンを再起動できない場合、以下の手順は行わないでください。
apconfig(1M) コマンドを以下のように実行します。
# apconfig -P mle0 -a le2 # apconfig -N メタネットワーク: mle0 物理デバイス: le2 A le0 P
-P オプションはパスグループを、-a は有効にする代替パスを指定します。上記の表示では、le2 の後に A が表示されていますが、これは有効な代替パスが le2 に切り替えられたことを示します。
切り替え操作を確定する必要はありません。
ifconfig コマンドで対応するメタネットワークのすべての使用を削除してから、-d オプションを指定した apnet(1M) コマンドを実行します。
# ifconfig mle0 down unplumb # apnet -d mle0 # apconfig -N メタネットワーク: mle0 D 物理デバイス: le2 A le0 P
apconfig -N コマンドによって表示される一覧中で、mle0 の後に D が表示されています。これは、このパスグループの削除が記録されたことを示しています。
-C オプションを指定した apdb コマンドを実行して、データベース内のエントリを確定します。
# apdb -C # apconfig -N #
apconfig -N コマンドを実行しても何も表示されません。これは、ネットワークパスグループ (以前にあった唯一のパスグループ) が削除されたことを示します。
削除を確定する前なら、削除の取り消しができます。削除を取り消すには、apnet -z コマンドを使用して、以前に指定したものと同じメタネットワークインタフェースを指定します。
apnet -m -r または apnet -m -a コマンドが実行されると、AP は現在のパスグループ構成を削除されるものとして記録し、新たな未確定のパスグループ定義を作成します。apdb -C コマンドによってデータベースの変更が一度確定されると、新しい定義が古い定義に置き換わります。
下記の「メタネットワークを構成解除する」の説明に従って、/etc/hostname.mxxx ファイルを削除します。
以下の手順では、マシンの再起動が必要になります。マシンを再起動できない場合、以下の手順は行わないでください。
主ネットワークインタフェース名を確認します (この例では mqe0)。
# cat /etc/nodename hmb # cat /etc/hostname.mqe0 hmb #
hostname.xxx ファイルを作成して、起動時にネットワークが自動的に構成されるようにします。
# cat > /etc/hostname.qe0 hmb ^D # cat /etc/hostname.qe0 hmb
メタネットワークインタフェース用の構成ファイルを削除します。
# rm -f /etc/hostname.mqe0
再起動します。
以下の手順では、マシンの再起動が必要になります。マシンを再起動できない場合、以下の手順は行わないでください。