SunVTS 3.2 テストリファレンスマニュアル

第 19 章 インテリジェントファイバチャネル プロセッサテスト (ifptest)

ifptest は、PCI FC_AL カードの機能を検査します。このテストは、ファイバループにデバイスが接続されていないときに行われます。ドライバは、ファイバループにデバイスが接続されているかどうかを調べ、接続されているデバイスを検出した場合は、診断コマンドの実行を阻止します。


注 -

ファイバループにデバイスを接続した状態で、ifptest を実行しないでください。この場合は、そのデバイスに対して disktest を実行してください。ifptest は、FC_AL コントローラを含むサブシステム全体をテストします。


ifptest は、カードの「メールボックス」インタフェースを使用します。このインタフェースを使用することにより、アプリケーション層からは、通常、利用することができないファームウェア操作をいくつか行うことができます。

ifptest には、4 つのサブテストがあり、オンラインモードおよび機能テストモードで実行することができます。

ifptest のオプション

図 19-1 ifptest のオプションメニュー

Graphic

表 19-1 ifptest のオプション

オプション 

説明 

Mailbox Loopback Test 

メールボックスループバックコマンドを有効または無効にします。このテストは、入力メールボックスにパターンを書き込み、出力メールボックスを読み取って、データに誤りがないか検査します。 

Firmware Revision Check 

ファームウェアバージョン検査コマンドを有効または無効にします。このテストは、RISC ファームウェアコードからファームウェアバージョン情報を読み取り、予想される値と比較します。 

Firmware Checksum Test 

ファームウェア検査合計コマンドを有効または無効にします。有効な場合、インタフェースの RISC プロセッサは現在のマイクロコードの検査合計を算出し、マイクロコードとともに読み込まれていた検査合計値と比較します。 

Check Module Revisions 

ファームウェア検査合計コマンドを有効にします。有効な場合は、インタフェースカード上のいくつかのサブモジュールのバージョンレベルが返されます。この情報は、VERBOSE (詳細) モードのときにのみ表示されます。 

ifptest のコマンド行構文

/opt/SUNWvts/bin/ifptest 標準引数 -o dev=デバイス名,mbox=Enable|Disable,fwrevcheck=[Enable|Disable], checksum=[Enable|Disable],modrevcheck=[Enable|Disable]

表 19-2 ifptest のコマンド行構文

引数 

説明 

dev

テストするデバイス名を指定します。 

mbox

メールボックスループバックコマンドを有効または無効にします。このテストは、入力メールボックスにパターンを書き込み、出力メールボックスを読み取って、データに誤りがないか検査します。 

fwrevcheck

ファームウェアバージョン検査コマンドを有効または無効にします。このテストは、RISC ファームウェアコードからファームウェアバージョン情報を読み取り、予想される値と比較します。 

checksum

ファームウェア検査合計コマンドを有効または無効にします。有効な場合、インタフェースの RISC プロセッサは現在のマイクロコードの検査合計を算出し、マイクロコードとともに読み込まれていた検査合計値と比較します。 

modrevcheck

ファームウェア検査合計コマンドを有効にします。 

有効な場合は、インタフェースカード上のいくつかのサブモジュールのバージョンレベルが返されます。この情報は、VERBOSE (詳細) モードのときにのみ表示されます。 


注 -

64 ビットのテストは、sparcv9 サブディレクト に格納されています (/opt/SUNWvts/bin/sparcv9/テスト名)。このディレクトリにテストが存在しない場合、そのテストは、32 ビットのテストとしてだけ実行することができます。詳細は、「32 ビットテストと 64 ビットテスト」を参照してください。


ifptest のテストモード

表 19-3 ifptest のテストモード

テストモード 

説明 

接続テストモード 

デバイスのオープン/クローズのみ行います。 

機能テストモード(オフライン) 

すべてのメールボックステストを実行します。 

機能テストモード(オンライン) 

すべてのメールボックステストを実行します。 


注 -

接続テストモードでは、コントローラのオープンのみを行って、パスが正常であるかどうかを確認します。


ifptest のエラーメッセージ

表 19-4 ifptest のエラーメッセージ

 

エラーメッセージ 

考えられる原因 

対処方法 

6000

Mailbox loopback failed

FC_AL ボードの不良、またはシステムソフトウェアのエラー 

FC_AL ボードを交換してください。 

エラーがなくならない場合は、購入先に問い合わせてください。 

6001

Error parsing command line options

コマンド行に誤りがあります。 

コマンド行を確認し、必要に応じて再度入力してください。 

6002

Can not associate device with 文字列.

SunVTS による前回のプローブ以降、新しいハードウェアは追加されていません。またはシステムソフトウェアのエラーです。 

すべてのテストを中止して、再プローブしてください。 

エラーがなくならない場合は、購入先に問い合わせてください。 

6003

FW Stop command returned データ, expected 0.

IFP ファームウェアまたはシステムソフトウェアのエラー 

IFP ファームウェアを読み込み直してください。エラーがなくならない場合は、購入先に問い合わせてください。 

6004

Command #データ (cmd=Value) did not successfully complete, status: Obs 0x , Exp 0x

IFP ファームウェアまたはシステムソフトウェアのエラー 

IFP ファームウェアを読み込み直してください。エラーがなくならない場合は、購入先に問い合わせてください。 

6005

Chained command number データ failed to complete.

IFP ファームウェアまたはシステムソフトウェアのエラー 

IFP ファームウェアを読み込み直してください。エラーがなくならない場合は、購入先に問い合わせてください。 

6006

データ errors were observed during this cycle.

 

 

6007

Command chain aborted: データ commands queued, データ commands run

 

 

6008

Command Issued: mbox[0] =0x, mbox[1]=0x, mbox[2]=0x, mbox[3]=0x, mbox[4]=0x, mbox[5]=0x, mbox[6]=0x, mbox[7]=0x

 

 

6009

Result Mboxes: mbox[0]=0x, mbox[1]=0x, mbox[2]=0x, mbox[3]=0x, mbox[4]=0x, mbox[5]=0x, mbox[6]=0x, mbox[7]=0x

 

 

6010

HCCR=0x, BUS_SEMA=0x, ISR=0x, ICR=0x, CDMA_COUNT=0x, CDMA_ADDR=0x

 

 

6011

CDMA_STATUS=0x, CDMA_CONTROL=0x, RDMA_COUNT=0x, RDMA_ADDR=0x, RDMA_STATUS=0x, RDMA_CONTROL=0x

 

 

6012

TDMA_COUNT=0x, TDMA_ADDR=0x, TDMA_STATUS=0x, TDMA_CONTROL=0x, RISC_PSR=0x, RISC_IVR=0x

 

 

6013

RISC_REGS: RR0=0x , RR1=0x , RR2=0x , RR3=0x , RR4=0x , RR5=0x , RR6=0x , RR7=0x

 

 

6014

RISC_REGS: RR8=0x , RR9=0x , RR10=0x , RR11=0x , RR12=0x , RR13=0x , RR14=0x , RR15=0x

 

 

6015

RISC_PCR=0x , RISC_RAR0=0x , RISC_RAR1=0x , RISC_LCR=0x , RISC_PC=0x , RISC_SP=0x

 

 

6016

REQUEST_IN=0x , REQUEST_OUT=0x , RESPONSE_IN=0x , RESPONSE_OUT=0x

 

 

6017

CURRENT_REQ_PTR=0x, BASE_REQ_PTR=0x , CURRENT_RESP_PTR=0x , BASE_RESP_PTR=0x

 

 

6018

Interface at 文字列 is currently not testable, there may be devices attached.

 

 

6019

Bad option passed to test: 文字列

 

 

6020

No device detected for ifp データ

 

 

6021

Cannot associate an IFP device with 文字列.

 

 

6021

No IFP devices detected on this system.

 

 

8000

文字列: invalid file descriptor データ passed in.

プログラムまたはシステムソフトウェアのエラー 

エラーがなくならない場合は、購入先に問い合わせてください。 

8001

文字列: IOCTL call failed: 文字列.

IFP ドライバが正しくないか、見つかりません。 

システム管理者に連絡して、正しいドライバを読み込んでもらってください。 

エラーがなくならない場合は、購入先に問い合わせてください。 

8002

文字列: Firmware checksum failed, Rec: , Exp: 0x0

読み込まれているファームウェアがサポートされていないか、正しくありません。または、IFP コントローラの不良です。 

正しい IFP ドライバを読み込んでください。 

エラーがなくならない場合は、購入先に問い合わせてください。 

8003

文字列: Get Revision mailbox command failed, return code 0x.

読み込まれている IFP ファームウェアが正しくないか、システムソフトウェアのエラーです。 

正しい IFP ドライバを読み込んでください。エラーがなくならない場合は、購入先に問い合わせてください。 

8004

Bad device name passed to test: 文字列

コマンド行の入力に誤りがあります。 

コマンド行を確認し、再度入力してください。 

エラーがなくならない場合は、購入先に問い合わせてください。 

8005

Bad option passed to test: 文字列

システムソフトウェアのエラー。IFP カード不良の可能性もあります。 

システム管理者に問い合わせてください。 

エラーがなくならない場合は、購入先に問い合わせてください 

8006

Open of IFP device failed; 文字列

プログラムまたはシステムソフトウェアのエラー 

システム管理者に問い合わせてください。 

エラーがなくならない場合は、購入先に問い合わせてください 

8007

Open of etc/path_to_inst file failed; 文字列

システムソフトウェアのエラー 

システム管理者に問い合わせてください。 

エラーがなくならない場合は、購入先に問い合わせてください 

8008

Get firmware revision IOCTL failed: 文字列

システムソフトウェアのエラー 

システム管理者に問い合わせてください。 

エラーがなくならない場合は、購入先に問い合わせてください 

8009

Device 文字列 is untestable, devices attached to loop

コントローラに接続されているデバイスまたはシステムソフトウェアの問題 

インタフェースを切り離して、テストをやり直してください。 

8010

Open ctrlr string as RDWR failed. Reason: 文字列

デバイス名が不正か (コマンド行のみ)、システムソフトウェアの問題 

コマンド行を確認し、再度入力してください。エラーがなくならない場合は、購入先に問い合わせてください。 

8011

Device 文字列 is untestable, reason: 文字列

デバイス名が不正か (コマンド行のみ)、間違ったドライバがインストールされているか、システムソフトウェアの問題 

コマンド行を確認し、再度入力してください。正しいドライバがインストールされているか確認してください。エラーがなくならない場合は、購入先に問い合わせてください。