この節では、Solaris Web Start 1.0 を使用する場合のインストールに関する、日本語環境に固有の問題について説明します。この節に記載されている問題は、Solaris 対話式インストールプログラムを使用するときには発生しません。
Solaris Web Start 1.0 を使用するには、システムが次の要件を満たしている必要があります。
1.05G バイト以上の容量を持つブートディスク
Solaris Web Start 1.0 を実行するには、1.05G バイト以上のブートディスク (フォーマット済み、ラベル指定済み) が必要です。このディスクをもとにして、プログラムは、選択した製品をインストールするためのディスク容量がシステムにあるかどうかを調べます。サーバーソフトウェアをインストールするには、4.2G バイトのディスクを推奨します。
日本語ロケールで 64M バイト以上、英語ロケールで 48M バイト以上の物理メモリー (RAM)
Solaris Web Start 1.0 をスタンドアロン (インストールするマシン上) で実行する場合およびクライアントサーバーモード (ネットワークに接続されている別のシステム上) で実行する場合に必要なメモリー容量は、次のとおりです。
スタンドアロン | クライアントサーバーモード | |
日本語ロケール(日本語表示) | 64M バイト以上 | 64M バイト未満 32M バイト以上 |
英語ロケール(英語表示) | 48M バイト以上 | 48M バイト未満 32M バイト以上 |
システムがこれらの要件に適合しない場合は、Solaris Web Start 1.0 の代わりに、Solaris 対話式インストールプログラムを使用してください。
なお、英語ロケール (英語表示) で Solaris Web Start 1.0 を実行して日本語環境をインストールするには、以下の手順で行なってください。
インストールの始めに表示されるデフォルトロケール画面で英語ロケールを選択します。
各ソフトウェアに対して、インストール言語として日本語ロケールを明示的に指定します。
インストールが完了したらシステムを再起動し、システムデフォルトロケールを日本語ロケールに設定します。
Solaris 7 - 5/99 Documentation CD (日本語版) や Solaris Easy Access Server 2.0 Documentation CD に含まれている AnswerBook 文書、および Netscape Communicator 4.5 の日本語パッケージは、各日本語ロケールで共通のものです。これらを Solaris Web Start 1.0 のカスタムインストールによってインストールする場合、ソフトウェアの選択画面で複数の日本語ロケールが表示されますが、どれか 1 つのロケールが選択されていれば、必要な日本語パッケージがインストールされます。
Solaris Web Start 1.0 の使用中に次のいずれかの警告メッセージが表示され、設定操作を継続できなくなる場合があります。
このシステムには Solaris Web Start を実行するために十分なディスク領域がありません。 |
ディスク容量が不足しているため、選択したすべてのソフトウェアをインストールできません。 インストールするソフトウェアの数を減らしてください。 |
ソフトウェアのインストールに十分なディスク容量があるにもかかわらず、これらのメッセージが表示された場合は、Solaris Web Start 1.0 を実行するためのメモリーが不足している可能性があります。
たとえば、64M バイト以下のメモリーを持つシステムでヘルプの参照や設定操作を何度も繰り返した場合などに、メモリー不足が発生します。
回避方法 : HotJava をメニューから終了し、Solaris Web Start 1.0 を再起動してください (ブラウザ画面左上にあるボタンメニューから「終了」を選択し、次に表示されるポップアップ画面で「継続」を選択します)。
それでも同じ状況になってしまう場合には、対話式インストールを行うか (Solaris Web Start 1.0 の初期画面で「終了」ボタンを選択します)、英語表示で Solaris Web Start 1.0 を実行してください。
日本語ロケール (日本語表示) で Solaris Web Start 1.0 のクライアントサーバーモードを使用したインストールを行う場合に、ブラウザとして HotJava を使用すると、インストールの途中で HotJava がコアダンプします。
回避方法 : $HOME/.hotjava/properties ファイルに次の 1 行を追加して HotJava を再起動してください。なお、インストールが終了したら、この行は削除してください。
package.restrict.access.sun=false |
端末コンソールしか持たないシステムを Solaris Web Start 1.0 のクライアントサーバーモードを使用してインストールする場合、ロケールの選択をする機能がないため、C ロケールを使用して起動されます。クライアント側で日本語ロケールを使って HotJava を起動した場合、一部のメッセージは日本語で表示されますが、オンラインヘルプなどは英語で表示されます。
クライアントのデフォルトロケールに日本語ロケールを選択した場合、日本語文字および英数字の検索ができません。
回避方法 : クライアントを C ロケールで起動すると、英数字の検索ができます。
同梱されている CD を Solaris Web Start 1.0 でインストール中にスワップ不足が発生し、コンソールに次のエラーメッセージが繰り返し表示されて、インストールに失敗することがあります。また、このエラーメッセージが文字化けすることがあります。
MYRun Error:java.io.IOException: not enough disk space |
これは、64M バイト以下の物理メモリーのシステムに、同梱の多くのソフトウェアをインストールする場合に発生します。
回避方法 : 以下のいずれかの方法で対処してください。
回避方法 1
端末エミュレータなどで reboot コマンドを実行してシステムをリブートします。
システムがリブートすると、Solaris Web Start 1.0 がリブート前の状態で起動されます。
「再開」ボタンをクリックして、インストールを続行します。
リブート前にインストールが完了したソフトウェアについて、インストールが失敗したように Solaris Web Start 1.0 の画面に表示されることがありますが、インストールは完了していますので問題ありません。
回避方法 2
Solaris Web Start 1.0 のカスタムインストールでインストールを最初からやり直してください。その際に、物理メモリーとスワップ領域の合計サイズが SPARC システムの場合は最低 224M バイト、Intel システムの場合は最低 256M バイトになるように、スワップ領域のサイズを確保してください。
Solaris Web Start 1.0 では、 Solaris Easy Access Server 2.0 Documentation CD に含まれている「Release Notes」中のドキュメントをインストールすることができません。
回避方法 : Solaris Easy Access Server 2.0 Documentation CD に含まれている Solaris Web Start 2.0 (installer) を使用して、必要なドキュメントをカスタムインストールでインストールしてください。