Solaris 7 のインストール (追補)

パッチの解析

パッチアナライザはシステムを解析して、Solaris 7 - 11/99 オペレーティング環境にアップグレードする場合に、どのパッチが削除されるかを決定します。パッチアナライザは手動で実行するスクリプトとして、または対話式インストールの一部として利用できます。

解析を実行した後、パッチの解析結果の詳細については、「パッチアナライザの解析結果を確認するには」を参照してください。

analyze_patches スクリプトを実行するには


注 -

analyze_patches スクリプトを実行するには、このスクリプトがインストールされているシステムと NFSTM マウントを介して、あるいはローカルにマウントされた媒体を介して、Solaris 7 - 11/99 CD (または、ネットワーク上にあるイメージ) にアクセスできなければなりません。


  1. OS イメージ上の Misc ディレクトリに移動します。

    • SPARC システムのローカルにマウントされた媒体上にイメージがある場合、次のように入力します。


      # cd /cdrom/ja_sol_7_1199_sparc/s0/Solaris_2.7/Misc
      
    • x86 ベースのシステムのローカルにマウントされた媒体上にイメージがある場合、次のように入力します。


      # cd /cdrom/ja_sol_7_1199_x86/s2/Solaris_2.7/Misc
      
    • NFS マウントを介してイメージを利用できる場合は、次のように入力します。


      # cd /NFS_mount_directory/Solaris_2.7/Misc
      
  2. analyze_patches スクリプトを実行します。


    # ./analyze_patches
    

    表 3-1 に、コマンド行で使用できるオプションのリストを示します。

    表 3-1 analyze_patches のコマンド行オプション

    オプション 

    説明 

    -R rootdir

    rootdir はインストールされているシステムのルートです。デフォルトは / です。

    -N netdir

    netdir は、これからインストールしようとしている OS イメージのルートへのパスです。デフォルトは /cdrom/cdrom0 です。このパスは Solaris_2.7 ディレクトリを含むディレクトリを指していなければなりません。NFS マウントから patch_analyzer を実行する場合は、このオプションを使用しなければなりません。

    -D databasedir

    OS イメージ上の Misc 以外のディレクトリからスクリプトを起動した場合、パッチアナライザはパッチを解析するために使用するデータベースを見つけることができません。このため、-D オプションを使用して、データベースへのパスを指定します。このデータベース (OS イメージの /Solaris_2.7/Misc/database に格納されている) がなければ、スクリプトは適切に動作しません。

パッチアナライザの解析結果を確認するには

解析を実行した後、解析結果を確認するには、次の手順に従います。

  1. analyze_patches スクリプトの出力を調べます。

    • パッチアナライザは、他のパッチによって削除、ダウングレード、アップグレードされるパッチのリストを示します。アップグレードされる場合、古いパッチは削除され、新しいパッチの内容が適用されます。たとえば、次のようなメッセージが表示されます。


      Patch 105644-03 will be removed.
      Patch 105925 will be downgraded from -02 to -01.
      Patch 105776-01 will be accumulated/obsoleted by patch 105181-05.
    • パッチ解析を実行しても何も出力されない場合は、システムにすでにインストールされているパッチに対して何も影響はありません。

  2. パッチを置換および削除するかどうかを決定します。

    • Solaris 7 - 11/99 オペレーティング環境によりパッチを置換および削除してもよい場合は、『Solaris 7 インストールライブラリ (SPARC 版)』または『Solaris 7 インストールライブラリ (Intel 版)』の「システムのアップグレード」を参照して、Solaris 7 - 11/99 オペレーティング環境へのアップグレードを行ってください。

    • Solaris 7 - 11/99 オペレーティング環境によるパッチの置換および削除をしたくない場合は、Solaris 7 - 11/99 CD を使用するアップグレードは実行しないでください。その場合、Solaris 7 Maintenance UpdateTM 4 (MU4) CD および『Solaris 7 Maintenance Update 4 ご使用にあたって』を使用して、現在の Solaris 7 システムにパッチをインストールしてください。


注 -

アップグレード中に、いくつかのパッケージ (SUNWolrteSUNWoldcvSUNWoldteSUNWolaud を含む) に関するメッセージが表示されますが、すでにインストールされているものと同じアーキテクチャおよびバージョンのパッケージをインストールすることを示すメッセージなので、問題はありません。


Doing pkgadd of SUNWolrte to /

This appears to be an attempt to install the same architecture and 
version of a package which is already installed. This installation 
will attempt to overwrite this package. 

Installation of <SUNWolrte> was successful...


注 -

Solstice AdminSuite 2.3 ソフトウェアを使用して、サーバーに OS サービスを追加する場合は、Solstice AdminSuite 2.3 のパッチ ID 104468-11 (SPARC) / 104469-11 (Intel) あるいはこのリビジョン以降のパッチをインストールする必要があります。詳細は、「インストールやアップグレードに必要な AdminSuite パッチ」を参照してください。