Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールガイド(UNIX 版)

第 6 章 インストール後のコンポーネントの設定

Sun JavaTM Enterprise System (Java ES) インストーラによるインストールが完了したあと、ほとんどのコンポーネントで追加の設定を行わないと、Java ES 環境が使える状態になりません。その作業の範囲は、選択した設定の種類 (「今すぐ設定」または「あとで設定」設定オプション) や、コンポーネントを Sun Cluster ソフトウェアを使用して設定するかどうかによって異なります。

インストール時に「あとで設定」設定オプションを選択した場合は、インストーラによって、コンポーネントパッケージファイルがパッケージ別のディレクトリに配置されます。パラメータの設定は行われておらず、実行時サービスを利用できないため、ほとんどのコンポーネントはそのままでは機能しません。「あとで設定」設定オプションを選択した場合のインストールを完了するために、多くのコンポーネントには設定ツールが用意されています。設定ツールを実行するとき、本書および各コンポーネントのマニュアルに記載されている手順に従ってさらに変更を加えることもできます。

この章で説明する内容は、次のとおりです。

この章の利用方法

この章の説明に従って作業する前に、Java ES コンポーネントのインストールを完了しておく必要があります。コンポーネントパッケージがインストールされていることは、pkginfo コマンドまたは rpm コマンドを使用して確認できます。コンポーネントに関連付けられたパッケージの一覧については、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールリファレンス』の第 5 章「インストール可能なパッケージの一覧」を参照してください。インストールの間に設定された値を記録したサマリーレポートは、次の場所から参照できます。

Solaris OS の場合: /var/sadm/install/logs

Linux の場合: /var/opt/sun/install/logs

インストールの完了後、この章に含まれる手順に目を通し、インストールしたコンポーネントを見つけます。コンポーネントの追加設定が必要ないことが判明した場合には、第 7 章「インストール済みコンポーネントの確認」の手順に従ってコンポーネントを起動できます。


注 –

Java ES コンポーネントのデフォルトのインストール場所は、プラットフォームごとに異なる可能性があります。そのため、この章の説明では、これらの場所を表す変数を使用します。たとえば、ApplicationServer-base は、プラットフォームの種類にかかわらず、Application Server のインストール先ディレクトリを表します。


MANPATH の設定

インストール後、Java ES コンポーネントのマニュアルページはデフォルトのディレクトリに配置されています。この場所を MANPATH 環境変数に追加する必要があります。

次の表は、Java ES コンポーネントのマニュアルページのデフォルトの場所を示します。一覧中にコンポーネントがない場合、そのコンポーネントにはマニュアルページがありません。

表 6–1 マニュアルページのデフォルトの場所

コンポーネント 

マニュアルページの場所 

管理サーバー

Solaris OS の場合: /opt/SUNWasvmn/man

Linux の場合: /opt/sun/man

Application Server

Solaris OS の場合: /opt/SUNWappserver/share/man

Linux の場合: /opt/sun/appserver/share/man

Common Agent Container

Solaris OS の場合: /opt/SUNWcacao/man

Linux の場合: /opt/sun/man

Directory Server

Solaris OS の場合: /opt/SUNWdsvmn/man

Linux の場合: /opt/sun/man

Sun Cluster

Solaris OS の場合: /usr/cluster/man/

ProcedureMANPATH 変数を更新するには

次の手順例は、C Shell を使用して Application Server のマニュアルページを確実に参照できるようにする方法を示しています。

手順
  1. Java ES コンポーネントのマニュアルページの場所を、MANPATH 環境変数に追加します。

    • Solaris OS では、次のコマンド例は現在のセッションを対象に MANPATH 環境変数を設定します。


      setenv MANPATH {$MANPATH}:/usr/dt/man:/usr/man:/opt/SUNWappserver/share/man

      ログインするたびに適用されるようにこの環境変数を設定するには、setenv コマンドの内容を、.login または .cshrc ファイルに追加します。

    • Linux では、必要な MANPATH を指定して /etc/man.config ファイルを更新します。たとえば、/etc/man.config ファイルに次の行を追加します。


      MANPATH /opt/sun/man

      これで、新しいマニュアルページが、パスに関係なく常に参照できるようになります。


      注 –

      Linux 環境で、各ユーザーのシェル別に MANPATH を設定する場合、Solaris OS の場合の手順を使用します。これにより、ユーザーの個人設定を、/etc/man.config ファイルの設定よりも優先させることができます。


  2. マニュアルページにアクセスできることを確認します。

    たとえば、次のコマンドによって、Application Server の asadmin のマニュアルページが表示されます。


    man asadmin

Sun Cluster のインストール後の設定

Sun Cluster ソフトウェアは、データベース、アプリケーションサーバー、Web サーバーなどのアプリケーションを管理するための高可用性プラットフォームを提供します。Sun Cluster ソフトウェアをインストールまたは設定する前に、クラスタ用として選択したハードウェアとソフトウェアの組み合わせが、現在サポートされている Sun Cluster 構成の 1 つであること確認してください。

Sun Cluster ソフトウェアを使って管理できる Java ES コンポーネントは、次のとおりです。

インストールした Java ES コンポーネントが 環境に組み込まれる予定の場合、コンポーネントを設定する前に Sun Cluster フレームワークをまず設定する必要があります。次に、選択した Java ES コンポーネントを設定します。最後に、インストールしたコンポーネントによっては、Sun Cluster データサービスを設定する必要があることもあります。

フェーズ I. Sun Cluster フレームワーク

Java ES インストーラは、コア Sun Cluster パッケージの単純な pkgadd インストールを実行し、/usr/cluster/bin ディレクトリを設定します。インストール中には何の設定も行われません。したがって、インストール後の最初の作業は、『Sun Cluster Software Installation Guide for Solaris OS』の説明に従ってクラスタフレームワークを設定することです。

このフェーズでは、scinstall ユーティリティーによって Sun Cluster パッケージが検証されます。パッケージが見つからない場合、エラーメッセージが表示されます。このエラーが表示される場合は、正しい Sun Cluster パッケージがインストールされていることを確認する必要があります。『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールリファレンス』の第 5 章「インストール可能なパッケージの一覧」を参照してください。

フェーズ II. コンポーネントデータサービス

Sun Cluster フレームワークおよびその他の Java ES コンポーネントのインストールと設定が完了すると、Sun Cluster エージェントソフトウェアを使って Sun Cluster データサービスを設定する準備が整います。


注 –

Sun Cluster データサービスを設定するには、関連する Sun Cluster エージェントをインストール中に選択しておく必要があります。Sun Cluster のインストールシーケンスの例については、「Sun Cluster ソフトウェアの例」を参照してください。


Sun Cluster データサービスの設定に関する指針については、「Sun Cluster データサービスの設定」を参照してください。

Access Manager のインストール後の設定

Java ES インストーラを使って Web Server 上の Access Manager を設定するたびに、次の手順を実行する必要があります。

  1. Web Server の管理インスタンスを起動します。

  2. Web Server の管理者としてログインします。

  3. Access Manager および Portal Server がインストールされている Web Server インスタンスを選択します。

  4. 「Manage」をクリックします。

  5. 「Apply」をクリックし、「Apply Changes」をクリックします。すると、Access Manager および Portal Server による変更が確定され、Web Server インスタンスが再起動します。


注 –

すべての Access Manager インストールについて、Web コンテナを再起動する必要があります。Web Server または Application Server 上で完全インストールを実行している場合、インストーラは Web コンテナインスタンスを停止するので、インスタンスの起動だけが必要です。Access Manager の再起動手順については、「Access Manager の起動と停止」を参照してください。


Access Manager の設定については、次の各節で説明します。

「今すぐ設定」設定オプションでのインストール後の Access Manager の設定

Java ES インストーラを実行した直後に Access Manager を起動して Access Manager コンソールにログインすることはできますが、設定の最後の手順を完了するまで、基本的なユーザー管理操作を実行することはできません。これらの手順は、すでにユーザーデータがプロビジョニングされた Directory Server インスタンスを Access Manager が使用するかどうかによって異なります。

次に、次のような状況でどのような処理が必要になるかについて説明します。

Directory Server にすでにユーザーデータがプロビジョニングされている場合

Directory Server にすでにユーザーデータがプロビジョニングされている場合は、『Sun Java System Access Manager 6 2005Q1 Migration Guide』の「Configuring Access Manager With an Existing Directory Server」を参照し、最後の設定手順に関する説明をお読みください。

Directory Server にまだユーザーデータがプロビジョニングされていない場合

Directory Server にまだユーザーデータがプロビジョニングされていない場合は、次の各節の手順を実行します。


注意 – 注意 –

ここで説明する作業を実行する前に、Directory Server が設定され、動作している必要があります。Directory Server が動作していることを確認する方法については、「Directory Server の起動と停止」を参照してください。


Directory Server 参照整合性検査プラグインの有効化

Directory Server 参照整合性検査プラグインが有効になっている場合、削除または名前変更の操作を実行した直後に、指定された属性の整合性が更新されます。これにより、関連するエントリ間の関係がデータベース全体で維持されます。参照整合性検査プラグインがまだ有効になっていない場合には、次の手順を実行します。

Procedure参照整合性検査プラグインを有効にするには

手順
  1. Directory Server コンソールで「設定」をクリックします。

  2. ナビゲーションツリーで「プラグイン」をダブルクリックし、プラグインのリストを展開します。

  3. 「プラグイン」リストで、「Referential integrity postoperation」をクリックします。

  4. プロパティーの領域で、「プラグインを有効に」ボックスを選択します。

  5. 「保存」をクリックします。

  6. Directory Server を再起動してプラグインを有効にします。

Directory Server への Access Manager インデックスの追加

Directory Server インデックスを使用すると、Directory Server データ検索時のパフォーマンスが改善されます。次の表は、Access Manager 用にインデックス作成をお勧めする属性の一覧です (まだインデックスが作成されていない場合)。

表 6–2 Directory Server に対する Access Manager インデックス候補

属性 

インデックスの種類 

nsroledn

等価、実在、および部分文字列 

memberof

等価および実在 

iplanet-am-static-group-dn

等価 

iplanet-am-modifiable-by

等価 

iplanet-am-user-federation-info-key

等価 

sunxmlkeyvalue

等価および部分文字列 

o

等価 

ou

等価、実在、および部分文字列 

sunPreferredDomain

等価、実在、および部分文字列 

associatedDomain

等価、実在、および部分文字列 

sunOrganizationAlias

等価、実在、および部分文字列 

インデックスを追加するには、Directory Server コンソール、ldapmodify コマンド行ユーティリティーのいずれかを使用します。Access Manager index.ldif ファイルを読み込むには、ldapmodify を使用します。このファイルの格納先ディレクトリは、次のとおりです。

コンソール、ldapmodify の両方の詳細については、『Sun Java System Directory Server 5 2005Q1 Administration Guide』の第 10 章を参照してください。

「あとで設定」設定オプションでのインストール後の Access Manager の設定

「あとで設定」設定オプションでのインストールが完了すると、パッケージがインストールされ、Access Manager 設定スクリプト AccessManager-base/bin/amconfig を使って Access Manager を設定できるようになります。このプログラムの使用手順については、『Sun Java System Access Manager 7 2005Q4 Administration Guide』を参照してください。

サードパーティー製 Web コンテナ (BEA WebLogic または IBM WebSphere Application Server) 向けに Access Manager を設定する手順については、『Sun Java System Access Manager 7 2005Q4 Administration Guide』を参照してください。


注 –

すべての Access Manager インストールについて、Web コンテナを再起動する必要があります。Web Server または Application Server 上で完全インストールを実行している場合、インストーラは Web コンテナインスタンスを停止するので、インスタンスの起動だけが必要です。Access Manager の再起動手順については、「Access Manager の起動と停止」を参照してください。


管理サーバーのインストール後の設定

管理サーバーの場合、「今すぐ設定」設定オプションでのインストール完了後に追加設定を行う必要はありません。このコンポーネントが Sun Cluster 構成内に含まれる場合には、「Sun Cluster のインストール後の設定」を参照してください。

「あとで設定」設定オプションでのインストールが完了すると、パッケージがインストールされ、次の手順で管理サーバーの設定を開始できるようになります。追加の設定詳細については、『Sun Java System Administration Server 5 2005Q1 Administration Guide』を参照してください。


注 –

管理サーバーを設定する前に、Directory Server の設定を完了しておく必要があります。


Procedure「あとで設定」設定オプションでのインストール後に管理サーバーを設定するには

手順
  1. 設定ユーティリティーを起動します。

    Solaris OS の場合の例を次に示します。

    /usr/sbin/mpsadmserver configure

    各画面に表示される指示に従います。

  2. server-root /alias の下にあるファイルへのアクセス権が、インストールされるサーバー以外のすべてのユーザーアカウントによるアクセスが禁止されるように設定されていることを確認します。

  3. 共通サーバー設定と管理サーバー設定の内容を確認します。

    『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールリファレンス』「管理サーバーの設定情報」に含まれる表を参照してください。


    注 –

    管理サーバーが Access Manager と同じインストールセッション内でインストールされた場合には、そのインストール中に設定の大部分がすでに完了しています。


  4. 必要に応じて、Sun Cluster ソフトウェアと組み合わせて使用できるように管理サーバーを設定します。

    「管理サーバーデータサービス」を参照してください。

Application Server のインストール後の設定

Application Server の場合、「今すぐ設定」設定オプションでのインストール完了後にインストール後設定を行う必要はありません。ただし、ロードバランス用の Web Server プラグインを適用する場合は除きます。


注 –

ロードバランス用に Application Server を設定する方法については、『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 高可用性 (HA) 管理ガイド』の第 4 章「ロードバランスとフェイルオーバーの設定」の「Configuring Web Servers for HTTP Load Balancing」の節を参照してください。


必要に応じて、Sun Cluster ソフトウェアと組み合わせて使用できるように Application Server を設定します。「Sun Cluster のインストール後の設定」を参照してください。

Procedure「あとで設定」設定オプションでのインストール後に Application Server を設定するには

手順
  1. Application Server のアクセサリ CD を用意します。

    アクセサリの内容は、Sun Download Center (http://www.sun.com/download/index.jsp) からダウンロードすることもできます。

  2. CD の Addon フォルダ内の README ファイルを参照し、そこに記載されている手順に従います。

  3. ApplicationServer-base/samples/common.properties ファイルを変更します。

    common.properties ファイル内の次のプロパティーを修正します。不明なパスがある場合は、ApplicationServer-base/config/asenv.conf ファイルからコピーすることができます。

    Solaris のプロパティー 

    com.sun.aas.pointbaseRoot=/opt/SUNWappserver/appserver/pointbase

    com.sun.aas.webServicesLib=/opt/SUNWappserver/appserver/lib

    com.sun.aas.imqHome=/var/opt/SUNWappserver/domains/domain1/imq

    com.sun.aas.imqBinDir=/usr/bin

    com.sun.aas.imqUserMgr=/usr/bin/imqusermgr

    com.sun.aas.imqLib=/usr/share/lib

    com.sun.aas.installRoot=/opt/SUNWappserver/appserver

    com.sun.aas.javaRoot=/usr/jdk/entsys-j2se

    com.sun.aas.domains.dir=/var/opt/SUNWappserver/domains

    #admin.password=

    管理パスワードはデフォルトでは保存されません。ユーザーは、パスワードを入力し、それを手動で保存することができます。 

    admin.host=jws-v210-4

    appserver.instance=server

    appserver.instance.port=8080

    admin.user=admin

    admin.port=4849

    pointbase.port=9092

    domain.name=domain1

    server.cert.alias=s1as

    keystore=${com.sun.aas.domains.dir}/${domain.name}/config/keystore.jks

    keystore.password=changeit

    trustStore=${com.sun.aas.domains.dir}/${domain.name}/config/cacerts.jks

    Linux のプロパティー 

    admin.password=admin123

    server.cert.alias=s1as

    keystore=${com.sun.aas.domains.dir}/${domain.name}/config/keystore.jks

    domain.name=domain1

    com.sun.aas.imqHome=/var/opt/sun/appserver/domains/domain1/imq

    com.sun.aas.imqUserMgr=/opt/sun/mq/bin/imqusermgr

    com.sun.aas.domains.dir=/var/opt/sun/appserver/domains

    admin.user=admin

    appserver.instance=server

    com.sun.aas.imqBinDir=/opt/sun/mq/bin

    trustStore=${cbom.sun.aas.domains.dir}/${domain.name}/config/cacerts.jks

    com.sun.aas.imqLib=/opt/sun/mq/share/lib

    keystore.password=changeit

    com.sun.aas.pointbaseRoot=/opt/sun/appserver/pointbase

    admin.port=4849

    pointbase.port=9092

    com.sun.aas.webServicesLib=/opt/sun/appserver/lib

    admin.host=jws-linuxpc-2

    com.sun.aas.javaRoot=/usr/jdk/entsys-j2se

    com.sun.aas.installRoot=/opt/sun/appserver

    appserver.instance.port=8080

  4. 必要に応じて、Sun Cluster ソフトウェアと組み合わせて使用できるように Application Server を設定します。


    注 –

    ロードバランス用に Application Server を設定する方法については、『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 高可用性 (HA) 管理ガイド』の第 4 章「ロードバランスとフェイルオーバーの設定」の「Configuring Web Servers for HTTP Load Balancing」の節を参照してください。


Calendar Server のインストール後の設定

Calendar Server は、Java ES インストーラ (の「今すぐ設定」) を使って設定できません。

「あとで設定」設定オプションでのインストール完了後に、次の手順に従って Calendar Server を設定します。


注 –

別の通信コンポーネントのインストール中に、同じ Directory Server 上で Directory Preparation Tool をすでに実行済みの場合は、手順 1 を省略します。


Procedure「あとで設定」設定オプションでのインストール後に Calendar Server を設定するには

手順
  1. Directory Preparation Tool (comm_dssetup.pl) を実行することによって、通信サービス (Calendar Server、Messaging Server、および Delegated Administrator) 用に Directory Server を設定します。

    1. Directory Server が稼働していることを確認します。「Directory Server の起動と停止」を参照してください。

    2. Directory Server がインストールされているホスト上で、Directory Preparation Tool を実行します。

      perl comm_dssetup.pl

    3. スクリプトによって要求されたら、以前のバージョンの Calendar Server、Messaging Server、またはカスタムアプリケーションとの互換性を保持する必要がある場合を除いて、スキーマタイプとして「Schema 2 Native Mode」を選択します。

      適切な選択を行う方法の詳細については、『Sun Java System Communications Services 6 2005Q4 Schema Migration Guide』を参照してください。

  2. /etc/hosts ファイルの 2 番目の列の内容が、単純なホスト名ではなく完全修飾ドメイン名 (FQDN) であることを確認します。次に例を示します。

    192.18.99.999 mycomputer.company.com mycomputer loghost

  3. Delegated Administrator を使って Calendar Server のユーザーのプロビジョニングを行う予定である場合、Delegated Administrator を設定するための追加手順を実行する必要があります。

    このユーティリティーを設定し、ユーザーをプロビジョニングする手順については、『Sun Java System Communications Services 6 2005Q4 Delegated Administrator Guide』を参照してください。


    注意 – 注意 –

    この手順は、インストールに Access Manager と LDAP Schema2 が含まれ、別の通信コンポーネントの設定時にこの手順を実行しなかった場合にのみ適用されます。


  4. Calendar Server 設定プログラム CalendarServer-base/cal/sbin/csconfigurator.sh を実行することで Calendar Server を設定します。

    Calendar Server の設定方法の詳細については、『Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 Administration Guide』を参照してください。

  5. 必要に応じて、Sun Cluster ソフトウェアと組み合わせて使用できるように Calendar Server を設定します。

    「Calendar Server データサービス」を参照してください。

Communications Express のインストール後の設定

Communications Express は、インストール中に (「今すぐ設定」を使って) 設定することはできません。

「あとで設定」設定オプションでのインストールが完了すると、パッケージがインストールされ、Communications Express を設定できるようになります。

Procedure「あとで設定」設定オプションでのインストール後に Communications Express を設定するには


注 –

別の通信コンポーネントのインストール中に、同じ Directory Server 上で Directory Preparation Tool をすでに実行済みの場合は、手順 1 を省略します。


手順
  1. Directory Preparation Tool (comm_dssetup.p1) を実行することによって、通信サービス (Calendar Server、Messaging Server、および Delegated Administrator) 用に Directory Server を設定します。

    「Calendar Server のインストール後の設定」を参照してください。


    ヒント –

    手順 2 に進む前に、Communications Express が依存するコンポーネントがインストールおよび実行されていることを確認してください。詳細については、『Sun Java System Communications Express 6 2005Q4 Administration Guide』の「Communications Express の設定の前提条件」を参照してください。


  2. 設定プログラム CommunicationsExpress-base/sbin/config-uwc を使って Communications Express を設定します。

    手順については、『Sun Java System Communications Express 6 2005Q4 Administration Guide』の第 2 章「Installing and Configuring Communications Express」を参照してください。

  3. Communications Express で必要となる追加のインストール後設定作業を実行します。

    『Sun Java System Communications Express 6 2005Q4 Administration Guide』の第 2 章「Installing and Configuring Communications Express」を参照してください。

Directory Proxy Server のインストール後の設定

「今すぐ設定」設定オプションでのインストール完了後に追加設定を行う必要はありません。

「あとで設定」設定オプションでのインストールが完了すると、パッケージがインストールされ、Directory Proxy Server の設定作業を実行できるようになります。

Procedure「あとで設定」設定オプションでのインストール後に Directory Proxy Server を設定するには

手順
  1. quickstart.tcl スクリプトを使用して Directory Proxy Server インスタンスを設定します。次に例を示します。


    # cd /usr/sadm/mps/admin/v5.2/dps 
    

    # /usr/sadm/mps/admin/v5.2/bin/tcl8.2/tclsh quickstart.tcl

    -cid cid_path -listen 
    port-number -password 
    password
    

    -serverroot serverroot_path 
    -userID dn
    

    quickstart.tcl スクリプトの引数は、次のとおりです。

    引数 

    説明 

    -cid

    完全修飾パス。次のディレクトリの存在をスクリプトが確認することを許可します。 

    cid-path/bin/dps/install/script

    -serverroot

    インストールおよび設定が完了している管理サーバーへの完全修飾パス。スクリプトは、次のファイルの存在を確認します。 

    serverroot-path/admin-serv/config/adm.conf serverroot_path/admin-serv/config/jvm12.conf

    -listen

    Directory Proxy Server ポート。 

    -userID

    管理サーバー管理者の UID。 

    -password

    管理サーバー管理者のパスワード。 

  2. 共通サーバー設定を確認します。

    『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールリファレンス』「管理サーバーの設定情報」を参照してください。

  3. 共通サーバー設定を Directory Proxy Server 用に更新します。

    『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールリファレンス』「共通サーバー設定」を参照してください。

  4. 設定を確認します。

    『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールリファレンス』「Directory Proxy Server 設定情報」を参照してください。

Directory Server のインストール後の設定

「今すぐ設定」設定オプションでのインストール完了後に追加設定を行う必要はありません。ただし、64 ビット Solaris SPARC プラットフォーム上で Directory Server を 32 ビットモードで設定する必要がある場合を除きます。この場合については、次の「あとで設定」手順の手順 6 を参照してください。


注 –

Solaris OS にバンドルされている Directory Server は、現在の Java ES の Directory Server コンポーネントと同じバージョンではありません。Directory Server のインストール完了後に、次のコマンドを実行してデフォルトの Directory Server を 5.2 に設定することを検討してください。/usr/sbin/directorysoerver –d 5.2

これで、Java ES の Directory Server 5.2 に対してさまざまな Directory Server コマンドを使用できるようになります。Solaris OS にバンドルされているバージョン (Directory Server 5.1) を使用する予定である場合には、この作業は必要ありません。


「あとで設定」設定オプションでのインストールが完了すると、パッケージがインストールされ、Directory Server の設定作業を実行できるようになります。

Procedure「あとで設定」設定オプションでのインストール後に Directory Server を設定するには

手順
  1. 設定ユーティリティーを起動します。次に例を示します。

    directoryserver -u 5.2 configure

    各画面に表示される指示に従います。


    注 –

    Linux 上では 2 つのコマンドが利用可能ですが、その一方だけが正しく動作します。必ず /opt/sun/sbin/directoryserver を使用するようにしてください。


  2. システム設定を更新し、コアファイルの生成を有効にします。

    次に例を示します。

    coreadm -e proc-setid


    注 –

    Directory Server がスーパーユーザー以外のユーザーとして実行されるようにインストールした場合、Directory Server がクラッシュ時にコアファイルを生成できない可能性があります。コアファイル用の十分な容量を確保し、クラッシュ時に Directory Server がコアファイルを生成できるように設定することが重要です。


  3. (省略可能) Perl で記述された多くのコマンド行スクリプトは、バインドパスワードを対話的に読み取ることができます (-w オプション)。この機能を有効にするために、次の手順を実行します。

    1. Install the Term::CPAN (http://cpan.org) から個別に入手できる Term::ReadKey Perl モジュールをインストールします。

    2. 各 Perl スクリプトを編集し、適切な行のコメントアウト設定を解除することで、バインドパスワードの対話的な読み取りを有効にします。

      Term::ReadKey モジュールがなくても、Perl スクリプトのその他すべての機能は使用可能です。:ReadKey module.

  4. 共通サーバー設定を確認し、その設定を必要に応じて更新します。

    『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールリファレンス』「管理サーバーの設定情報」を参照してください。

  5. 必要に応じて、Sun Cluster ソフトウェアと組み合わせて使用できるように Directory Server を設定します。

    「Directory Server データサービス」を参照してください。

  6. 必要に応じて、64 ビット Solaris SPARC プラットフォーム上で Directory Server を 32 ビットモードで設定します。それには次のようにします。

    1. pkgrm コマンドを使って次の 64 ビット Directory Server パッケージを削除します。

      SUNWdsvhx SUNWdsvx

    2. /var/sadm/install/productregistry ファイルを編集し、SUNWdsvhx パッケージと SUNWdsvx パッケージへの参照を削除します。

    3. Directory Server を設定します。

HADB のインストール後の設定

「今すぐ設定」設定オプションでのインストール完了後に追加設定を行う必要はありません。

「あとで設定」設定オプションでのインストールが完了すると、パッケージがインストールされ、HADB の設定作業を実行できるようになります。

「あとで設定」設定オプションでのインストール後の HADB の設定

HADB のインストール後設定手順と追加情報については、『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 高可用性 (HA) 管理ガイド』を参照してください。

必要に応じて、Sun Cluster ソフトウェアと組み合わせて使用できるように HADB を設定します。「Application Server EE (HADB) データサービス」を参照してください。

Instant Messaging のインストール後の設定

Instant Messaging は、インストール中に (「今すぐ設定」を使って) 設定することはできません。

「あとで設定」設定オプションでのインストールが完了すると、パッケージがインストールされ、Instant Messaging の設定作業を実行できるようになります。

「あとで設定」設定オプションでのインストール後の Instant Messaging の設定

サーバーをインストールすると、マルチプレクサもインストールおよび有効化されます。ホスト上で 1 つのマルチプレクサのみをサポートしたい場合、そのホスト上にインストールされたサーバーを無効にする必要があります。手順については、『Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 Administration Guide』を参照してください。

Instant Messaging の設定ユーティリティー InstantMessaging-base/configure の使用手順については、『Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 Administration Guide』の第 1 章「インストール後の Instant Messaging の設定」を参照してください。

必要に応じて、Sun Cluster ソフトウェアと組み合わせて使用できるように Instant Messaging を設定します。「Instant Messaging データサービス」を参照してください。

Message Queue のインストール後の設定

Message Queue の場合、インストール後に追加設定を行う必要はありません。

このコンポーネントが Sun Cluster 構成内に含まれる場合には、「Sun Cluster のインストール後の設定」を参照してください。

よく行われる「省略可能な」作業は、Message Queue が自動的に起動されるように設定することです。それには、スーパーユーザーになり、imqbrokerd.conf 設定ファイル (Solaris OS の場合は /etc/imq 内、Linux の場合は /etc/opt/sun/mq 内) で、次のプロパティーを編集します。

Message Queue の追加設定については、『Sun Java System Message Queue 3 2005Q4 管理ガイド』を参照してください。たとえば、デフォルトの管理パスワードを変更することができます。

Messaging Server のインストール後の設定

Messaging Server は、インストール中に (「今すぐ設定」を使って) 設定することはできません。

「あとで設定」設定オプションでのインストールが完了すると、パッケージがインストールされ、次の手順で Messaging Server を設定できるようになります。

Procedure「あとで設定」設定オプションでのインストール後に Messaging Server を設定するには


注 –

別の通信コンポーネントのインストール中に、同じ Directory Server 上で Directory Preparation Tool をすでに実行済みの場合は、手順 1 を省略します。


手順
  1. Directory Preparation Tool (comm_dssetup.pl) を実行することによって、通信サービス (Calendar Server、Messaging Server、および Delegated Administrator) 用に Directory Server を設定します。

    「Calendar Server のインストール後の設定」を参照してください。

  2. /etc/hosts ファイルの 2 番目の列の内容が、単純なホスト名ではなく完全修飾ドメイン名 (FQDN) であることを確認します。次に例を示します。

    192.18.99.999 mycomputer.company.com mycomputer loghost

  3. Messaging Server の初期実行時設定プログラム MessagingServer-base/sbin/configure を実行することで、Messaging Server を設定します。

    Messaging Server の設定方法については、『Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 Administration Guide』を参照してください。

  4. Delegated Administrator を使って Messaging Server のユーザーのプロビジョニングを行う予定である場合、それを設定するための追加手順を実行する必要があります。

    Delegated Administrator を設定し、ユーザーをプロビジョニングする手順については、『Sun Java System Communications Services 6 2005Q4 Delegated Administrator Guide』を参照してください。


    注意 – 注意 –

    この手順は、インストールに Access Manager と LDAP Schema2 が含まれ、別の通信コンポーネントの設定時にこの手順を実行しなかった場合にのみ適用されます。


  5. 必要に応じて、Sun Cluster ソフトウェアで使用するように設定します。「Messaging Server データサービス」を参照してください。

Portal Server および Portal Server Secure Remote Access のインストール後の設定

「今すぐ設定」または「あとで設定」設定オプションでのインストールが完了すると、パッケージがインストールされ、次の手順で Portal Server の設定作業を実行できるようになります。

「今すぐ設定」設定オプションでのインストール後の Portal Server および Portal Server Secure Remote Access の設定

Portal Server および Portal Server Secure Remote Access の最後の設定手順は、それらが Sun の Web コンテナにインストールされるのか、それともサードパーティー製の Web コンテナにインストールされるのかによって異なります。以降の各節で、詳細を説明します。

Sun の Web コンテナ上での「今すぐ設定」設定オプションでのインストール後のポータルの設定

Portal Server および Portal Server Secure Remote Access の Web コンテナとして Application Server または Web Server を使用している場合、インスタンスに変更を適用する必要があります。『Sun Java System Portal Server 6 2005Q4 管理ガイド』および『Sun Java System Portal Server 6 2005Q4 Release Notes』の手順に従ってください。

サードパーティー製 Web コンテナ上での「今すぐ設定」設定オプションでのインストール後のポータルの設定

Portal Server および Portal Server Secure Remote Access の Web コンテナとして BEA WebLogic Server または IBM WebSphere Application Server を使用している場合は、次の手順を実行します。

Procedureサードパーティー製 Web コンテナ上のポータルを設定するには


注 –

サードパーティー製 Web コンテナへの Portal Server および Portal Server Secure Remote Access の配備は、Solaris OS 上でのみサポートされています。


手順
  1. 管理インスタンスも含め、すべての Web コンテナインスタンスを停止し、BEA WebLogic Server では管理対象のサーバーインスタンスも停止します。

  2. Web コンテナの管理サーバーインスタンスを起動します。BEA WebLogic Server の管理対象インスタンスにインストールした場合は、管理対象インスタンスも起動します。

  3. 配備コマンドを実行して Portal Server および Portal Server Secure Remote Access を配備します。

    cd PortalServer-base /bin ./deploy

    プロンプトが表示されたら、配備 URI のデフォルト値とサーバーインスタンス名を選択し、Web コンテナの管理パスワードを入力します。

  4. サンプルポートレット (portletsamples.war ファイル) を配備します。

    setenv DEPLOY_ADMIN_PASSWORD webcontainer-admin-password

    setenv IDSAME_ADMIN_PASSWORD AccessManager-admin-password

    cd PortalServer-base/lib

    ./postinstall_PortletSamples

    プロンプトが表示されたら、Web コンテナの管理パスワードと Access Manager の管理パスワードを入力します。

  5. Portal Server および Portal Server Secure Remote Access を配備した Web コンテナインスタンスを再起動します。

    Web コンテナインスタンスの起動方法については、Web コンテナのドキュメントを参照してください。追加情報については、『Sun Java System Portal Server 6 2005Q4 管理ガイド』および『Sun Java System Portal Server 6 2005Q4 Release Notes』を参照してください。


    注 –

    BEA WebLogic Server の管理対象サーバーへのインストールでは、WAR ファイルは配備されません。BEA WebLogic Server の管理コンソールから WAR ファイルを配備してください。


「あとで設定」設定オプションでのインストール後の Portal Server および Portal Server Secure Remote Access の設定

Portal Server の最後の設定手順は、それらが Sun の Web コンテナにインストールされるのか、それともサードパーティー製の Web コンテナにインストールされるのかによって異なります。以降の各節で、詳細を説明します。


注 –

Portal Server Secure Remote Access の設定方法については、『Sun Java System Portal Server 6 2005Q4 Secure Remote Access 管理ガイド』を参照してください。


Sun の Web コンテナ上での「あとで設定」設定オプションでのインストール後の Portal Server の設定

Portal Server に付属する共通の設定プログラムを使用すれば、Portal Server のすべてのサブコンポーネントおよび Portal Server Secure Remote Access を設定できます。

Procedure「あとで設定」設定オプションでのインストール後に Application Server または Web Server 上の Portal Server を設定するには

手順
  1. Portal Server 設定プログラム PortalServer-base/lib/psconfig を実行することによって、Portal Server の実行時設定を作成します。

    設定プログラムの実行手順や設定プログラムが使用する設定の説明については、『Sun Java System Portal Server 6 2005Q4 管理ガイド』を参照してください。

  2. インスタンスに変更を適用します。

    『Sun Java System Portal Server 6 2005Q4 管理ガイド』の「インストール後の設定」の章の「インストール後の作業」の節に含まれる手順に従ってください。

サードパーティー製 Web コンテナ上での「あとで設定」設定オプションでのインストール後の Portal Server の設定

Portal Server に付属する共通の設定プログラムを使用すれば、Portal Server のすべてのサブコンポーネントおよび Portal Server Secure Remote Access を設定できます。


注 –

サードパーティー製 Web コンテナへの Portal Server および Portal Server Secure Remote Access の配備は、Solaris OS 上でのみサポートされています。


Procedure「あとで設定」設定オプションでのインストール後に BEA WebLogic Server または Web Sphere Application Server 上の Portal Server を設定するには

手順
  1. Portal Server 設定プログラム PortalServer-base/lib/psconfig を実行することによって、Portal Server の実行時設定を作成します。

    設定プログラムの実行手順や設定プログラムが使用する設定の説明については、『Sun Java System Portal Server 6 2005Q4 管理ガイド』の「インストール後の設定」の章を参照してください。

  2. 管理インスタンスも含め、すべての Web コンテナインスタンスを停止し、BEA WebLogic Server では管理対象のサーバーインスタンスも停止します。

  3. Web コンテナの管理サーバーインスタンスを起動します。BEA WebLogic Server の管理対象インスタンスにインストールした場合は、管理対象インスタンスも起動します。

  4. 配備コマンドを実行して Portal Server を配備します。

    cd PortalServer-base/bin ./deploy

    プロンプトが表示されたら、配備 URI のデフォルト値とサーバーインスタンス名を選択し、Web コンテナの管理パスワードを入力します。

  5. サンプルポートレット (portletsamples.war ファイル) を配備します。

    setenv DEPLOY_ADMIN_PASSWORD web-container-admin-password

    setenv IDSAME_ADMIN_PASSWORD AccessManager-admin-password

    cd PortalServer-base/lib ./postinstall_PortletSamples

    プロンプトが表示されたら、Web コンテナの管理パスワードと Access Manager の管理パスワードを入力します。

  6. Portal Server を配備した Web コンテナインスタンスを再起動します。Web コンテナインスタンスの起動方法については、Web コンテナのドキュメントを参照してください。


    注 –

    BEA WebLogic Server の管理対象サーバーへのインストールでは、WAR ファイルは配備されません。BEA WebLogic Server の管理コンソールから WAR ファイルを配備してください。


Service Registry のインストール後の設定

Service Registry は、インストール中に (「今すぐ設定」を使って) 設定することはできません。

「あとで設定」設定オプションでのインストールが完了すると、パッケージがインストールされ、次の手順で Service Registry の設定作業を実行できるようになります。

Procedure「あとで設定」設定オプションでのインストール後にデフォルトのプロパティーを使って Service Registry を設定するには

手順
  1. ServiceRegistry-base/install ディレクトリに移動します。次に例を示します。

    Solaris OS の場合:

    cd /opt/SUNWsoar/install

    Linux の場合:

    cd /opt/sun/SUNWsoar/install

  2. JAVA_HOME 環境変数が設定されていることを確認します。

    通常の値は /usr/jdk/entsys-j2se です。

  3. 次のコマンドを実行して設定します。

    • Solaris OS の場合:/usr/sfw/bin/ant -f ./build-install.xml install

    • Linux の場合: /opt/sun/bin/ant --noconfig -f ./build-install.xml install


    注 –

    カスタムプロパティー設定を使って設定を実行するには、install ターゲットを実行する前に build-install.xml ファイルを編集します。手順については、『Service Registry 3 2005Q4 Administration Guide』を参照してください。


Web Proxy Server のインストール後の設定

「今すぐ設定」設定オプションでのインストール完了後に追加設定を行う必要はありません。

「あとで設定」設定オプションでのインストールが完了すると、パッケージがインストールされ、次の手順で Web Proxy Server を設定できるようになります。

Procedure「あとで設定」設定オプションでのインストール後に Web Proxy Server を設定するには

手順
  1. 設定を含むプロパティーファイルを作成します。

    次に wps.properties の例を示します。


    WPS_JDK_HOME=/usr/jdk/entsys-j2se/jre WPS_SERVER_ROOT=
    /opt/SUNWproxy WPS_ADMIN_NAME=admin WPS_ADMIN_PWD=admin123 
    WPS_ADMIN_PORT=8889 WPS_START_ON_BOOT=N WPS_ADMIN_SERVER_
    USER=root WPS_SERVER_NAME=jws-v60x-4.red.iplanet.com WPS_SERVER_
    PORT=8081 WPS_SERVER_ID=proxy-server1 WPS_ADMIN_SERVER_
    ID=proxy-admserv WPS_SERVER_USER=root
  2. ファイルを作成し終わったら、次のコマンドを実行します。


    WebProxyServer-base//bin/proxy/bin/configureServer -l logfile -f \ 
    path /wps.properties 

Web Server のインストール後の設定

「今すぐ設定」設定オプションでのインストール完了後に追加設定を行う必要はありません。

「あとで設定」設定オプションでのインストールが完了すると、パッケージがインストールされ、次の手順で Web Server を設定できるようになります。

このコンポーネントが Sun Cluster 構成内に含まれる場合には、「Sun Cluster のインストール後の設定」を参照してください。

Procedure「あとで設定」設定オプションでのインストール後に Web Server を設定するには

手順
  1. Web Server 設定プログラム WebServer-base/setup/configure を実行することによって、Web Server の実行時設定を作成します。

  2. 共通サーバー設定を確認し、その設定を必要に応じて更新します。

    『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールリファレンス』「Web Server の設定情報」の表内で説明されている『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールリファレンス』「管理サーバーの設定情報」を参照してください。

  3. 必要に応じて、Sun Cluster ソフトウェアと組み合わせて使用できるように設定します。

    「Web Server データサービス」を参照してください。

Sun Cluster データサービスの設定

クラスタの確立およびコンポーネントの設定が完了すると、各種の Java ES コンポーネント用に Sun Cluster データサービスを設定できるようになります。インストールされる Sun Cluster エージェントは、アプリケーションがクラスタを利用できるようにするソフトウェアプログラムです。エージェントソフトウェアおよび追加の設定ファイルは、( Web Server や Oracle データベースなどの) アプリケーションを、単一のサーバー上ではなくクラスタ上で実行できるようにするデータサービスを構成します。データサービスは、Sun Cluster フレームワークソフトウェアおよびマルチホストディスクと組み合わせることによって、アプリケーションの高可用性とスケーラビリティーを実現します。


注 –

Access Manager および Portal Server は、高可用性の Web コンテナ内に配備できます。ただし、Web コンテナに配備されるその他の Web アプリケーションと同様に、それらに障害が発生する可能性があります。その場合、Web コンテナのフェイルオーバーは行われません。


データサービスの詳細については、『Sun Cluster Overview for Solaris OS』を参照してください。

以降の各節では、エージェントがインストーラの Sun Cluster エージェントコンポーネントで提供される Java ES コンポーネントについて説明します。それぞれのコンポーネントについて、必要なドキュメントを含め、高可用性サービスおよびインストールプロセスの概要を示します。ドキュメントで参照されているすべてのデータサービスインストール手順を、Java ES Sun Cluster Agents 3.1 8.05 アクセサリ CD-ROM の内容で置き換えてください。


注 –

データサービスおよびサポートされるすべての層 (ボリュームマネージャー、クラスタファイルシステム、リソースグループ情報) が完全に設定されるまでは、Java ES への Sun Cluster のインストールは完了しません。


管理サーバーデータサービス

フェイルオーバー用に管理サーバーを設定することができます。管理サーバーデータサービスをインストールおよび設定する方法については、『Sun Cluster Data Services Planning and Administration Guide for Solaris OS』を参照してください。

必要なパッケージをインストールするには、各ノード上で Java ES インストーラを実行し、管理サーバーと、Sun Java System 用 Sun Cluster エージェントコンポーネントの HA Sun Java System Directory Server サブコンポーネントをインストールします。「あとで設定」オプションを選択します。

設定時は、クラスタファイルシステム上の場所をサーバールートとして使用します。

Application Server データサービス

フェールオーバ用に Application Server を設定することができます。インストールと設定については、『Sun Cluster Data Service for Sun Java System Application Server EE (HADB) Guide for Solaris OS』の第 1 章「Sun Cluster HA for Sun Java System Application Server EE (Supporting HADB Versions as of 4.4)」を参照してください。

必要なパッケージをインストールするには、各ノード上で Java ES インストーラを実行し、Application Server と、Sun Java System 用 Sun Cluster エージェントコンポーネントの HA Sun Java System Application Server(PE/SE) サブコンポーネントをインストールします。「あとで設定」オプションを選択します。

インストールディレクトリを指定するときは、Application Server に対しては、そのノードのローカルファイルシステム上の場所を使用し、AS の設定および製品の場所に対しては、クラスタファイルシステム上の場所を使用します。

Application Server EE (HADB) データサービス

Application Server HADB は、複数ノード用に設定できます。インストールと設定については、『Sun Cluster Data Service for Sun Java System Application Server EE (HADB) Guide for Solaris OS』を参照してください。

必要なパッケージをインストールするには、各ノード上で Java ES インストーラを実行し、Sun Cluster エージェントコンポーネントの HA Sun Java System HADB サブコンポーネントをインストールします。「あとで設定」オプションを選択します。データベース作成時に、設定ファイルとデータファイルがデフォルトで各クラスタノードのローカルファイルシステム上に作成されます。静的なファイルやデータは、各クラスタノードのローカルファイルシステム上に格納してください。

Calendar Server データサービス

フェールオーバ用に Calendar Server を設定することができます。インストールと設定については、『Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 Administration Guide』の第 7 章「Configuring for High Availability (Failover Service)」を参照してください。

必要なパッケージをインストールする方法は、次のとおりです。

Directory Server データサービス

フェイルオーバー用に Directory Server を設定することができます。必要なパッケージをインストールするには、各ノード上で Java ES インストーラを実行し、Directory Server と、Sun Cluster エージェントコンポーネントの HA Sun Java System Directory Server サブコンポーネントをインストールします。「あとで設定」オプションを選択します。

インストールディレクトリを指定するときは、Directory Server のクラスタファイルシステム上の場所 (サーバールート) を使用します。

Instant Messaging データサービス

フェールオーバ用に Instant Messaging を設定することができます。Instant Messaging の高可用性の設定手順については、『Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 Administration Guide』を参照してください。

Message Queue データサービス

フェールオーバ用に Message Queue を設定することができます。インストールと設定については、『Sun Cluster Data Service for Sun Java System Message Queue Guide for Solaris OS』を参照してください。

必要なパッケージをインストールするには、各ノード上で Java ES インストーラを実行し、Message Queue と、Sun Cluster エージェントコンポーネントの HA Sun Java System Message Queue サブコンポーネントをインストールします。「あとで設定」オプションを選択します。

設定時に、スタティックファイルとデータの場所として各ノードのローカルファイルシステム上の場所を使用し、ダイナミックデータの場所としてクラスタファイルシステム上の場所を使用します。

Messaging Server データサービス

フェイルオーバー用に Messaging Server を設定することができます。インストールと設定については、『Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 Administration Guide』の第 3 章「Configuring High Availability」を参照してください。

必要なパッケージをインストールするには、各ノード上で Java ES インストーラを実行し、Messaging Server と、Sun Cluster エージェントコンポーネントの HA Sun Java System Messaging Server サブコンポーネントをインストールします。「あとで設定」オプションを選択します。

インストールディレクトリを指定するときは、Messaging Server のクラスタファイルシステム上の場所 (サーバールート) を使用します。設定時に、設定とデータをクラスタファイルシステムに配置します。

Web Server データサービス

フェイルオーバーまたはスケーラビリティーのために Web Server を設定することができます。以降の各節では、各オプションに関連する情報を示します。

フェールオーバのための Web Server データサービス

インストールと設定については、『Sun Cluster Data Service for Sun Java System Web Server Guide for Solaris OS』を参照してください。

必要なパッケージをインストールする方法は、次のとおりです。

スケーラビリティーのための Web Server データサービス

インストールと設定については、『Sun Cluster Data Service for Sun Java System Web Server Guide for Solaris OS』を参照してください。

必要なパッケージをインストールするには、各ノード上で Java ES インストーラを実行し、Web Server と、Sun Cluster エージェントコンポーネントの HA/Scalable Sun Java System Web Server サブコンポーネントをインストールします。「あとで設定」オプションを選択します。

その他の製品用のデータサービス

インストール計画において、その他の製品の高可用性を必要とする場合は、その製品をサポートするエージェントを入手し、適切な Sun Cluster データサービスのマニュアルの説明に従ってインストールおよび設定を行います。その他の製品用のエージェントは、Java ES アクセサリ CD から入手できます。

Java 仮想マシン (JVM) の設定

使用する Java ES コンポーネントに必要なインストール後設定が完了したあとで、コンポーネントによっては、Java 仮想マシン (JVM) の調整が必要になる場合があります。JVM はいくつかのエンティティーから構成されていますが、その中でもっとも重要なのは、コンパイラです。コンパイラは Java バイトコードをマシン命令に変換します。この Java ES リリースに付属するバージョンの JDK (Java Developer's Kit) には、JVM に対して適用可能なオプションがいくつか用意されています。重要なオプションとして–server オプションがあります。(オプションの一覧を取得するには java –? コマンドを使用する。)–server オプションは、JVM をサーバーモードで実行するための便利な調整オプションです。

ガベージコレクションについては、初期段階ではデフォルトのアルゴリズムで問題ありません。

Java ヒープメモリーも、設定しなければならない可能性のある重要な調整オプションの 1 つです。次に例を示します。

高負荷システムの場合、まずはヒープサイズの最大値を 1.2G バイトに設定してみることをお勧めします。

ルート以外の ID によるコンポーネントの設定

インストール後に設定を行うとき、一部のコンポーネント製品にはルート以外の実行時ユーザーまたはグループを割り当てることができます。たとえば、ルートの所有でない Web Server インスタンス内に Access Manager を配備する可能性もあります。

インストール目的から管理目的に至るまで、ルート以外の ID でコンポーネントを設定する理由はさまざまです。ルート以外の ID の使用例については、「非ルートの例」を参照してください。

以降の各節では、ルート以外の ID を使用できるコンポーネントを設定する方法を示します。


注 –

Java ES インストーラを実行するには、ルートである必要があります。この理由により、インストーラによってマシンに配置されるすべてのファイルはルートの所有となります。


ルート以外の ID による管理サーバーの設定

ルート以外の ID を使用して管理サーバーを設定するには、mpsadmserver configure コマンドを使用します。詳細については、『Sun Java System Administration Server 5 2005Q1 Administration Guide』を参照してください。

ルート以外の ID による Application Server の設定

ルート以外の ID を使って Application Server を設定するには、特定のルート以外のユーザーによって管理ドメイン全体が所有および運用されるようにします。

  1. ルート以外のユーザー ID を使ってホストにログインします。

  2. --domaindir オプションを指定して asadmin create-domain コマンドを実行します。このオプションには書き込み権限のあるディレクトリを指定します。次に例を示します。

    /opt/SUNWappserver/appserver/bin ./asadmin create-domain --domaindir /export/domains --adminport 5050 --adminuser admin --passwordfile /tmp/passwordfile --instanceport 9090 domain2

    この例では、domain2 のディレクトリは /export/domains の下に作成されます。

  3. --domaindir オプションを再度指定してこのドメインを起動します。次に例を示します。

    /opt/SUNWappserver/appserver/bin ./asadmin start-domain --domaindir /export/domains --user admin --passwordfile /tmp/passwordfile domain2

詳細については、『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 Administration Guide』を参照してください。

ルート以外の ID による Calendar Server の設定

ルート以外の ID を使って Calendar Server を設定するには、Calendar Server 設定プログラムを使用します。詳細については、『Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 Administration Guide』を参照してください。

ルート以外の ID による Directory Proxy Server の設定

ルート以外の ID を使用して Directory Proxy Server を設定するには、スーパーユーザーになって quickstart.tcl スクリプトを実行します。このスクリプトは管理サーバーに対して指定されたユーザー ID を採用します。したがって、管理サーバーがルート以外のユーザーID を使用していれば、Directory Proxy Server もその ID を使用します。

ルート以外の ID による Directory Server の設定

ルート以外の ID を使って Directory Server を設定するには、Directory Server 設定プログラムを使用します。「あとで設定」オプションを使って Directory Server パッケージをインストールします。インストーラの実行後、デフォルトの Directory Server バージョンを 5.2 に設定します。Directory Server 設定プログラムを実行し、ルート以外のユーザー ID を指定します。1024 よりも大きいポート番号を選択します。

ルート以外の ID による Messaging Server の設定

ルート以外の ID を使って Messaging Server を設定するには、Messaging Server 設定プログラムを使用します。詳細については、『Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 Administration Guide』を参照してください。

ルート以外の ID による Portal Server の設定

ルート以外の ID を使って Portal Server を設定するには、Portal Server 設定プログラムを使用します。設定プログラムの実行手順や使用する設定の説明については、『Sun Java System Portal Server 6 2005Q4 管理ガイド』の「インストール後の設定」の章を参照してください。

ルート以外の ID による Web Server の設定

ルート以外の ID を使って Web Server を設定するには、Web Server 設定プログラムを使用します。「Web Server のインストール後の設定」を参照してください。

次の手順

この章で説明した設定作業が完了したら、インストール後設定を確認するために、「インストール後設定後の確認」の説明に従ってコンポーネントを起動します。