Sun Java Enterprise System 2005Q4 配備計画ガイド

ビジネス上の目的の設定

ビジネス分析では、配備プロジェクトの目的を明確にする必要があります。目的を明確にすることで、設計上の意思決定に集中しやすくなり、プロジェクトが道を外れることを回避できます。ビジネス上の目的と現状を比較することで、設計上の意思決定も行いやすくなります。

範囲

ビジネス要件には、配備プロジェクトの範囲を定義する必要があります。解決する領域を特定するとともに、目的が不明瞭になったり、達成不能になったりしないように、オープンエンドな要件は避ける必要があります。定義した範囲が不明瞭であると、ビジネスニーズを十分に満たせない配備設計やリソースが浪費される配備設計につながる恐れがあります。

優先順位

最も重要な配備内容が最初に達成されるように、目的に優先順位を付けます。リソースが限定されている場合、いくつかの目標を後回しにしたり、修正したりする必要も生じます。たとえば、大規模で複雑な配備では一般に、ソリューションの段階的な実装が必要とされます。優先順位を明確にすることで、利害関係者に受け入れられる配備設計を作成する上で必要な、意思決定のガイドラインが得られます。

不可欠な品質

成功に不可欠な領域を特定し、利害関係者および設計者が最も重要な基準に集中できるようにします。

成長要因

ビジネス上の目的を設定する際は、組織の現在のニーズを考慮するだけでなく、そのニーズの長期にわたる変化および増大を予測します。途中で役に立たなくなるソリューションとならないようにするためです。

安全マージン

ソリューションの設計は、このビジネス分析フェーズで確立された前提に基づきます。不十分なデータ、判断上の誤り、予期しない外部のイベントなど、さまざまな理由から、これらの前提は正確でない場合があります。設計するソリューションが予期しないイベントに対処できるように、ビジネス上の目的だけでなく、計画全体において、安全マージンを考慮する必要があります。