システムのセキュリティーを計画することは、配備設計の一部で、実装の成功に不可欠な部分です。セキュリティーを計画する際は、次の要素を考慮します。
物理的なセキュリティー: 物理的なセキュリティーは、ルーター、サーバー、サーバールーム、データセンター、またはインフラストラクチャーを構成するその他の部分に対する物理的なアクセスに対応します。権限のない人物がサーバールームに入ってルーターのプラグを抜くことができる場合、その他のセキュリティー対策の効力が脅かされます。
ネットワークセキュリティー: ネットワークセキュリティーは、ファイアウォール、セキュアアクセスゾーン、アクセス制御リスト、およびポートアクセスを使用した、ネットワークへのアクセスに対応します。ネットワークセキュリティー対策のために、不正なアクセス、改ざん、およびサービス拒否 (DoS) 攻撃に対する戦略を策定します。
アプリケーションおよびアプリケーションデータセキュリティー: アプリケーションおよびアプリケーションデータセキュリティーは、認証と承認の手順とポリシーを使用した、ユーザーアカウント、企業のデータ、および企業向けアプリケーションへのアクセスに対応しています。この領域には、次のポリシーの定義が含まれます。
パスワードポリシー
管理者アクセスではなく、ユーザーに委任された委任管理などのアクセス権限
アカウントの無効化
アクセス制御
セキュリティー保護されたデータ転送やデータに署名する際の証明書の使用などの暗号化ポリシー
個人のセキュリティー順守: 組織全体のセキュリティーポリシーでは、作業環境と対策が定められます。 これらは、その他のセキュリティー対策が確実に設計どおり実施されるために、すべてのユーザーが順守する必要があります。通常、セキュリティーについてのハンドブックやマニュアルを作成し、ユーザーにセキュリティー順守についてのトレーニングを提供します。セキュリティーポリシー全体が効果的であるためには、適切なセキュリティーの順守を組織文化の一部にする必要があります。