論理アーキテクチャーは、ソリューションの実装に必要とされるソフトウェアコンポーネントを特定し、コンポーネント間の相互関係を示します。論理アーキテクチャーと、技術要件フェーズで決定されたサービス品質要件により、配備シナリオが形成されます。配備シナリオは、次のフェーズである配備設計で行なわれる配備アーキテクチャーの設計の基礎となります。
論理アーキテクチャーを設計する際は、ユーザーにサービスを提供するコンポーネントだけでなく、必要なミドルウェアサービスおよびプラットフォームサービスを提供するその他のコンポーネントも特定する必要があります。インフラストラクチャーサービスの依存関係と論理層は、この分析を実行するための 2 つの相補的な手段となります。
インフラストラクチャーサービスの依存関係と論理層は、Sun JavaTM Enterprise System が基づくソリューションアーキテクチャーの 3 つの次元のうちの 2 つです。次に示す 3 つの次元は、「論理アーキテクチャーについて」にも示されています。
インフラストラクチャーサービスの依存関係: エンタープライズサービスを提供する、対話型のソフトウェアコンポーネント。これらのソフトウェアコンポーネントは、分散型のコンポーネントが相互に通信したり相互動作したりすることを可能にする基本のインフラストラクチャーサービスのセットを必要とします。
論理層: ソフトウェアコンポーネントの論理的構成を表す層。 提供するサービスの性質に基づいて、ソフトウェアコンポーネントの論理的および物理的な独立性を表しています。
サービス品質: システムのサービス品質。 パフォーマンス、可用性、スケーラビリティーなど、ソフトウェアソリューションの設計上および運用上の特定の側面を表します。
Java Enterprise System アーキテクチャーの概念に関する詳細については、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 Technical Overview』の「Java Enterprise System アーキテクチャー」の章を参照してください。
論理アーキテクチャーでは、必要なコンポーネントとそれらの依存関係を示すことで、インフラストラクチャーサービスのレベルを表します。また、論理アーキテクチャーでは、プレゼンテーション、ビジネス、およびデータの各サービスを表す論理層にコンポーネントを割り当てます。これらの層には、最終的にクライアント層からアクセス可能です。サービス品質要件は論理アーキテクチャーでモデル化されませんが、配備シナリオにおいて、論理アーキテクチャーと対応付けられます。