Sun Java System Communications Express 6 2005Q4 管理ガイド

Procedureアドレス帳へのアクセス

アドレス帳にアクセスすると「サーバーエラー」が発生する。Web Server のログには次の例外が記録されている。「org.apache.xml.utils.WrappedRuntimeException:The output format must have a ’{http://xml.apache.org/xslt}content-handler’ property!」

この例外は、JDK Web Server が JDK 1.4.2 未満のバージョンを指しているときに、Web Server がスローします。Communications Express では、XML/XSL の構文解析に、xalan および xerces の最新バージョンを使用します。このエラーは、次の場合に表示されることがあります。

手順
  1. JES インストーラで配備されていない Web Server 6.1 を使用している。Web Server 6.1 には通常、JDK 1.4.1 が同梱されています。

  2. Java Enterprise System に含まれている共有 xalan および xerces コンポーネントのバージョンが最新ではない。

    回避策

    • このエラーが、Web Server を JES インストーラからインストールしていないために表示されている場合は、server.xml Web Server 設定ファイル内で java タグの java_home 属性として定義されている Web コンテナの JDK バージョンを手動でアップグレードします。

      または

      Web Server を Java Enterprise System から再インストールして、インストールプロセスによって JDK が自動的にアップグレードされるようにします。


    注 –

    この手順を実行すると、その他の Web アプリケーションをすべて再配備する必要があります。万が一に備えて、server.xml ファイルのバックアップを取得しておいてください。


    • このエラーが、共有 xalan および xerces コンポーネントのバージョンが最新でないために表示されている場合は、uwc-deployed-path/WEB-INF/lib から xalan.jar および xerces.jar のシンボリックリンクを削除します。

      # cd /var/opt/SUNWuwc/WEB-INF/lib

      # rm xalan.jar xercesImpl.jar

      次に、Web Server を再起動します。

    Communications Express からアドレス帳にアクセスすると、「この処理の実行中にエラーが発生しました」というメッセージが表示される

    このエラーは、個人アドレス帳 (PAB) の LDAP 設定が正しくない場合に発生します。アドレス帳にアクセスすると、Communications Express は個人アドレス帳ストア、つまり PAB 用に設定された LDAP に接続します。個人アドレス帳ストアで接続を確立できない場合は、エラーが表示されます。

    回避策

  3. WEB-INF/config/ldappstore/db_config.properties 内の LDAP 設定を確認します。

  4. 正しくない設定を編集します。

  5. Communications Express が配備される Web Server を再起動します。

    詳細については、「db_config.properties ファイルでの企業ディレクトリパラメータの設定」の節を参照してください。

    検索を実行すると、企業ディレクトリにインラインエラーが表示される

    企業ディレクトリの LDAP 設定が正しく設定されていない場合に起こります。

    回避策.

    WEB-INF/config/corp-dir/db_config.properties の LDAP 設定に誤りがないかどうか確認し、誤りを修正して、Communications Express を再起動します。

    詳細については、「db_config.properties ファイルでの企業ディレクトリパラメータの設定」の節を参照してください。

    企業ディレクトリの連絡先を表示すると、「表示」ウィンドウにエラーが表示される

    このエラーは、企業ディレクトリ内の連絡先エントリにアクセスするキーが「uid」でない場合に表示されます。

    uid は、Communications Express に設定されたデフォルト値です。

    回避策

    企業ディレクトリから連絡先にアクセスするには、uwc-deployed-path/WEB-INF/config 内の db_config.properties および xlate-inetorgperson.xml 設定ファイルで、キー値が希望の値に設定されていなければなりません。

    これらのファイルに次の変更を加えます。

  6. uwc-deployed-path/WEB-INF/config/WEB-INF/config/corp-dir/db_config.properties で適切なキー値を設定します。

  7. 次のファイルで、entry entryID="db:uid" の “uid” の代わりに適切なキーを設定します。

    uwc-deployed-path/WEB-INF/config/WEB-INF/config/corp-dir/xlate-inetorgperson.xml

  8. Communications Express が配備される Web Server を再起動します。

    詳細については、「db_config.properties ファイルでの企業ディレクトリパラメータの設定」の節を参照してください。

    psRoot の値を設定できない

    ユーザー設定にある LDAP の属性 psRoot は、アドレス帳サーバーの水平方向のスケーラビリティーのために使用されます。詳細については、「アドレス帳サーバーの水平方向のスケーラビリティーのサポート」を参照してください。配備に、アドレス帳サーバーの水平方向のスケーラビリティーが必要なければ、このエラーは無視してかまいません。

    ユーザーが Communications Express に最初にログインすると、psRoot の自動的な設定が試みられます。しかし、この値が自動的に設定されない場合もあります。この状況は、一般に、 Java Enterprise System Directory Server がインストールされていないために、Java Enterprise System Directory Server インストール後の Java Enterprise System の comm_dssetup.p1 が実行されていない場合に発生します。このため、LDAP Schema が更新されていません。

    スキーマが更新されていないため、水平方向にスケーラブルなアドレス帳サーバーの配備に psRoot 属性が必要な場合も、この属性を手動で設定できません。

    回避策

    psRoot 属性の設定を有効にするには、Directory Server を、psRoot 属性を含むように更新します。それには、次の場所にある ipUser オブジェクトクラスの定義に属性 psRoot を含めます。

    Directory ServerInstance/ config/schema/99user.ldif


    注 –

    psRoot 属性を含むように Directory Server を更新する必要があるのは、現在の配備で Java Enterprise System Directory Server がインストールされておらず、Java Enterprise System Directory Server インストール後に Java Enterprise System の comm_dssetup.p1 を実行していない場合だけです。