「LDAP 属性とプロパティー名」では、csdomain ユーティリティーで設定できる icsAllowRights 属性とプロパティーについて説明しています。この属性は 32 ビットの数値文字列で、文字列の各ビットは特定のユーザー権限に対応しています。最新リリースでは、一部のビットが使用されず、デフォルトでゼロ (0) に設定されています。特定の権限に対応しているビットが設定されている場合 (value=1)、その権限は許可されません。ビットが設定されていない場合 (value=0)、その権限は許可されます。
icsAllowRights 属性の各プロパティーには、ics.conf ファイル内に対応するパラメータがあります。プロパティーが設定されていない場合 (value = 0) または指定されていない場合 (service.virtualdomain.support = “no”)、Calendar Server はデフォルト値として ics.conf ファイル内の対応するパラメータの設定を適用します。
icsAllowRights の値は数値文字列であり、整数ではありません。icsAllowRights をプログラム的にビットとして使用するには、事前に文字列の値を整数に変換する必要があります。
表 D–15 LDAP ディレクトリ属性 icsAllowRights とそのプロパティー
ビット |
プロパティー名 |
説明 |
---|---|---|
0 |
allowCalendarCreation |
設定した場合 (ビット 0 = 1)、カレンダの作成は許可されません。 ics.conf の対応するパラメータ: service.wcap.allowcreatecalendars |
1 |
allowCalendarDeletion |
設定した場合 (ビット 1 = 1)、カレンダの削除は許可されません。 ics.conf の対応するパラメータ: service.wcap.allowdeletecalendars |
2 |
allowPublicWritableCalendars |
設定した場合 (ビット 2 = 1)、書き込み可能なカレンダの公開は許可されません。 ics.conf の対応するパラメータ: service.wcap.allowpublicwriteablecalendars |
3 |
現在のリリースでは使用されていません。 |
|
4 |
allowModifyUserPreferences |
設定した場合 (ビット 4 = 1)、ドメイン管理者は WCAP コマンドを使用してユーザー設定を取得または設定できません。 ics.conf の対応するパラメータ: service.admin.calmaster.wcap.allowgetmodifyuserprefs |
5 |
allowModifyPassword |
設定した場合 (ビット 5 = 1)、ユーザーはこのサーバーを通じてパスワードを変更することができません。 ics.conf の対応するパラメータ: service.wcap.allowchangepassword |
6 |
現在のリリースでは使用されていません。 |
|
7 |
現在のリリースでは使用されていません。 |
|
8 |
allowUserDoubleBook |
設定した場合 (ビット 8 = 1)、ユーザーのカレンダで複数のユーザーからの予約は許可されません。 ics.conf の対応するパラメータ: user.allow.doublebook |
9 |
allowResourceDoubleBook |
設定した場合 (ビット 9 = 1)、リソースカレンダで複数のユーザーからの予約は許可されません。 ics.conf の対応するパラメータ: resource.allow.doublebook |
10 |
allowSetCn |
設定した場合 (ビット 10 = 1)、ユーザーは WCAP set_userprefs コマンドを使用して commonName (cn) 属性を設定できません。 ics.conf の対応するパラメータ: service.wcap.allowsetprefs.cn |
11 |
allowSetGivenName |
設定した場合 (ビット 11 = 1)、ユーザーは WCAP set_userprefs コマンドを使用して givenName 属性を設定できません。 ics.conf の対応するパラメータ: service.wcap.allowsetprefs.givenname |
12 |
allowSetGivenMail |
設定した場合 (ビット 12 = 1)、ユーザーは WCAP set_userprefs コマンドを使用して mail 属性を設定できません。 ics.conf の対応するパラメータ: service.wcap.allowsetprefs.mail |
13 |
allowSetPrefLang |
設定した場合 (ビット 13 = 1)、ユーザーは WCAP set_userprefs コマンドを使用して preferredLanguage 属性を設定できません。 ics.conf の対応するパラメータ: service.wcap.allowsetprefs.preferredlanguage |
14 |
allowSetSn |
設定した場合 (ビット 14 = 1)、ユーザーは WCAP set_userprefs コマンドを使用して surname (sn) 属性を設定できません。 ics.conf の対応するパラメータ: service.wcap.allowsetprefs.sn |
15–31 |
現在のリリースでは使用されていません。 |