この『Service Registry 3 2005Q4 管理ガイド』では、Service Registry (「レジストリ」) のインストール後の設定方法やレジストリに付属する管理ツールの使用方法について説明します。また、レジストリデータベースのバックアップや復元など、その他の管理作業についても説明します。
この管理ガイドの対象読者は、レジストリをインストール、アンインストール、および管理する必要がある方、およびレジストリのコンテンツを Web コンソールを使わずに一括作成する必要がある方です。
読者には、使用するオペレーティングシステム (SolarisTM オペレーティング環境または Linux) における UNIX® コマンドシェル環境の基本に習熟していることが期待されます。
このマニュアルをお読みになる前に、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 Installation Guide for UNIX』の説明に従ってレジストリをインストールする必要があります。
Service Registry は、Java Web Services Developer Pack (http://java.sun.com/webservices/jwsdp/) の一部として入手できるほか、Sun Java Enterprise System のコンポーネントとしても入手できます。 Sun Java Enterprise System は、特定のネットワーク上やインターネット環境に分散配置された企業アプリケーションをサポートするソフトウェアインフラです。Service Registry を Java Enterprise System のコンポーネントとして購入した場合、http://docs.sun.com/coll/1286.1 にあるシステムマニュアルを熟読されることをお勧めします。
管理作業の中には、次の各仕様の基本概念に習熟していることが要求されるものもあります。
『ebXML Registry Information Model Version 3.0』
『ebXML Registry Services and Protocols Version 3.0 』
これらの仕様の最新の公開版を入手するには、OASIS Web サイトにアクセスし、ebXML RIM V3.0 と ebXML RS V3.0 に対するリンクをクリックします。
このマニュアルの内容は次のとおりです。
第 1 章「Service Registry の設定およびセットアップ」では、Service Registry のインストール後の設定方法やその他の管理作業の実行方法について説明します。
第 2 章「管理ツールの使用」では、管理ツールの使用方法について説明します。
Service Registry のマニュアルセットは http://docs.sun.com/app/docs/coll/1314.1 から入手可能です。Service Registry について学ぶには、次の表に記載されたマニュアルを参照してください。
表 P–1 Service Registry のマニュアル
マニュアルタイトル |
内容 |
---|---|
既知の問題を含む、Service Registry の最新情報を記載しています。 |
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Service Registry のインストール後の設定方法やレジストリに付属する管理ツールの使用方法について説明します。また、その他の管理作業の実行方法についても説明します。 |
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Service Registry の Web コンソールによる Service Registry の検索方法やデータの発行方法について説明します。 |
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JAXR (Java API for XML Registries) による Service Registry の検索方法やデータの発行方法について説明します。 |
Service Registry をインストールすると、それは Sun Java System Application Server に配備されます。Application Server の管理方法については、『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 Administration Guide』を参照してください。
Java ES のマニュアルセットでは、配備計画やシステムのインストールについて説明しています。システムマニュアルの URL は、http://docs.sun.com/coll/1286.1 です。Java ES の概要を把握するには、これらのマニュアルを次の表に記載されている順番で参照してください。
表 P–2 Java Enterprise System のマニュアル
マニュアルタイトル |
内容 |
---|---|
既知の問題を含む、Java ES の最新情報を記載しています。さらに、コンポーネントごとのリリースノートも用意されています。 |
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Java ES に関するすべてのマニュアルについて説明します。システム全体に関するマニュアルと、個々のコンポーネントに関するマニュアルの両方を含みます。 |
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Java ES の技術的、概念的な基礎について概説します。コンポーネント、アーキテクチャー、プロセス、および機能について説明します。 |
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『Sun Java Enterprise System 2005Q4 Deployment Planning Guide』 |
Java ES に基づく企業向け配備ソリューションの計画と設計について概説します。配備計画と配備設計に関する基本的な概念や原則について説明し、ソリューションのライフサイクルについて説明し、Java ES に基づくソリューションを計画する際に参考になる高レベルの例や方針を提供します。 |
『Sun Java Enterprise System 2005Q4 Installation Planning Guide』 |
Java ES 配備のハードウェア、オペレーティングシステム、ネットワークの各側面に対する実装仕様を作成する際に役立つ情報を提供します。コンポーネント間の依存関係など、インストール計画時や設定計画時に解決すべき問題について説明します。 |
『Sun Java Enterprise System 2005Q4 Installation Guide for UNIX』 |
Solaris オペレーティングシステムまたは Linux オペレーティングシステムへの Java ES のインストール手順について説明します。また、インストール後に各コンポーネントを設定する方法や各コンポーネントが正しく動作しているか確認する方法についても説明します。 |
設定パラメータに関する追加情報や設定計画時に使用するワークシートを提供するほか、デフォルトのディレクトリやポート番号など、各種リファレンス情報の一覧表も提供します。 |
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『Sun Java Enterprise System 2005Q1 Deployment Example Series: Evaluation Scenario』 |
Java ES を 1 つのシステムへインストールし、一連のコアサービス、共有サービス、およびネットワークサービスを確立し、確立したサービスにアクセス可能なユーザーアカウントを設定する方法について説明します。 |
Solaris オペレーティングシステムまたは Linux オペレーティング環境における Java ES のアップグレード手順について説明します。 |
|
Java ES とそのコンポーネントに関するすべてのマニュアルの URL は、http://docs.sun.com/prod/entsys.05q4 です。
次の表は、このマニュアルで使用されているデフォルトのパス名とファイル名について説明したものです。
表 P–3 デフォルトのパスとファイル名
プレースホルダ |
説明 |
デフォルト値 |
---|---|---|
ServiceRegistry-base |
Service Registry のベースインストールディレクトリを表します。 |
Solaris システムの場合: /opt/SUNWsoar Linux システムの場合: /opt/sun/SUNWsoar |
RegistryDomain-base |
Service Registry 用の Application Server ドメインや Service Registry データベースが格納されるディレクトリを表します。 |
Solaris システムの場合: /var/opt/SUNWsoar Linux システムの場合: /var/opt/sun/SUNWsoar |
このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。
表 P–4 表記上の規則
字体または記号 |
意味 |
例 |
|
---|---|---|---|
AaBbCc123 |
コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 |
.login ファイルを編集します。 ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。 machine_name% you have mail. |
|
AaBbCc123 |
ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 |
machine_name% su Password: |
|
aabbcc123 |
変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 |
ファイルを削除するには、rm filename と入力します。 |
|
『 』 |
参照する書名を示します。 |
『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 |
|
「 」 |
参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 |
第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 |
|
\ |
枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 |
|
コード例は次のように表示されます。
C シェル
machine_name% command y|n [filename] |
C シェルのスーパーユーザー
machine_name# command y|n [filename] |
Bourne シェルおよび Korn シェル
$ command y|n [filename] |
Bourne シェルおよび Korn シェルのスーパーユーザー
# command y|n [filename] |
[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。
| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。
キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。
ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-D は Control キーを押したまま D キーを押すことを意味します。
次の表は、デフォルトのシステムプロンプトとスーパーユーザープロンプトを示したものです。
表 P–5 シェルプロンプト
シェル |
プロンプト |
---|---|
UNIX および Linux システムの C シェル |
machine_name% |
UNIX および Linux システムの C シェルのスーパーユーザー |
machine_name# |
UNIX および Linux システムの Bourne シェルおよび Korn シェル |
$ |
UNIX および Linux システムの Bourne シェルおよび Korn シェルのスーパーユーザー |
# |
Microsoft Windows のコマンド行 |
C:\ |
次の表では、このマニュアルで使用する記号について説明します。
表 P–6 記号の表記規則
記号 |
説明 |
例 |
意味 |
---|---|---|---|
[ ] |
省略可能な引数およびコマンドオプションを含みます。 |
ls [-l] |
-l オプションは必須ではありません。 |
{ | } |
必須コマンドオプションの選択肢を含みます。 |
-d {y|n} |
-d オプションには、引数 y または引数 n を指定する必要があります。 |
${ } |
変数の参照を示します。 |
${com.sun.javaRoot} |
com.sun.javaRoot 変数の値を参照します。 |
- |
同時に押すキーを連結します。 |
Control-A |
Ctrl キーと A キーを同時に押します。 |
+ |
連続して押すキーを連結します。 |
Ctrl + A + N |
Ctrl キーを押して離したあと、後続のキーを押します。 |
-> |
グラフィカルユーザーインターフェイスでのメニュー項目の選択を示します。 |
「ファイル」->「新規」->「テンプレート」 |
「ファイル」メニューから「新規」を選択します。「新規」サブメニューから「テンプレート」を選択します。 |
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内容 |
---|---|---|
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