管理者は、設定ファイルを編集することにより、Web コンソールの表示方法の一部をカスタマイズできます。ここでは、次の作業について説明します。
Web Console の使用方法の詳細については、『Service Registry 3 2005Q4 ユーザーズガイド』を参照してください。
Service Registry には定義済みクエリーがいくつか含まれていますが、これらは、Web コンソール上の「検索」フォームの「定義済みクエリーを選択」ドロップダウンリスト内に表示されます。管理者は、対象レジストリインストールに固有の新しいクエリーをそのドロップダウンリストに追加できます。
Web コンソールを使って AdhocQuery オブジェクトをレジストリに発行します。
クエリーに指定した名前と説明は、定義済みクエリーのドロップダウンリストに表示されます。クエリーの SQL 文には、ユーザーが入力するデータのプレースホルダを指定します。次のように、対になった一重引用符でデータを囲みます。
select * from registryobject where id = ''$lid''
AdhocQuery オブジェクトの一意の識別子と SQL 文内のプレースホルダを記録します。
ディレクトリ RegistryDomain-base/3.0/jaxr-ebxml に移動します。
ファイル registry-browser-config.xml をテキストエディタで開きます。
次の形式のエントリを registry-browser-config.xml ファイルに追加します。SQL 文内の各プレースホルダに対応する Parameter 要素を指定します。
<Query> <AdhocQueryRef id="unique_identifier"/> <Parameter parameterName="$placeholder_name" datatype="string"> <rim:Name> <rim:LocalizedString xml:lang="en" charset="UTF-8" value="parameter_name_in_en_locale"/> <rim:LocalizedString xml:lang="fr" charset="UTF-8" value="parameter_name_in_fr_locale"/> </rim:Name> <rim:Description> <rim:LocalizedString xml:lang="en" charset="UTF-8" value="parameter_description_in_en_locale"/> <rim:LocalizedString xml:lang="fr" charset="UTF-8" value="parameter_description_in_fr_locale"/> </rim:Description> </Parameter> ... </Query>
unique_identifier は、AdhocQuery オブジェクトの一意の識別子です。
各パラメータの parameterName 属性は、クエリーの SQL 文内のプレースホルダから取り込む必要があります。
datatype 属性には、次のいずれかの値を指定できます。
string: パラメータが検索フォーム内でテキストフィールドとして表示されます。
taxonomyElement: パラメータが検索フォーム内でドロップダウンリストとして表示されます。taxonomyElement データ型を指定すると、Name 要素および Description 要素のあとに次のような SlotList 要素が追加されます。
<rim:SlotList> <rim:Slot name="domain"> <rim:ValueList> <rim:Value> classification_scheme_or_concept_id </rim:Value> </rim:ValueList> </rim:Slot> </rim:SlotList>
classification_scheme_or_concept_id は、Concept (または Subconcept) をドロップダウンリストに表示する必要がある Classification Scheme または Concept の一意の識別子です。該当する Classification Scheme がレジストリにまだ存在しない場合は、発行する必要があります。
スロット名は "domain" にする必要があります。
boolean: パラメータが検索フォーム内でチェックボックスとして表示されます。
datatype が string または boolean である場合は、defaultValue 属性を Parameter 要素に追加して、検索フォームに表示されるデフォルト値を指定することもできます。
サポートするすべてのロケールのために、各パラメータの名前と説明に対してローカライズされた文字列値を指定します。検索フォーム内のパラメータのラベルには、現在のロケールの parameter_name が表示されます。
registry-browser-config.xml ファイル内の既存エントリを参考として使用します。
registry-browser-config.xml ファイルを保存して閉じます。
「定義済みクエリーを選択」ドロップダウンリストにデフォルトとして表示されるクエリーは、ユーザーが名前、説明、および分類でレジストリオブジェクトを検索できる基本クエリーです。
管理者は、このデフォルトを実際の環境に適したクエリーに変更できます。たとえば、デフォルトクエリーを 「定義済みクエリーの追加」の手順に従ってレジストリに追加した新しい定義済みクエリーにすることもできます。この変更を行うには、設定ファイルのプロパティーを編集します。
ディレクトリ RegistryDomain-base/domains/registry/applications/j2ee-modules/soar/WEB-INF/classes に移動します。
ファイル jaxr-ebxml.properties をテキストエディタで開きます。
プロパティー jaxr-ebxml.thin.defaultQueryPanel の定義を見つけます。デフォルトでは、このプロパティーは次のようにコメントアウトされています。
#jaxr-ebxml.thin.defaultQueryPanel=
コメント文字 (#) を削除します。
次の例のように、デフォルトにするクエリーの論理識別子を指定することにより、このプロパティーの値を設定します。
jaxr-ebxml.thin.defaultQueryPanel=urn:oasis:names:tc:ebxml-regrep:query:MyQuery
jaxr-ebxml.properties ファイルを保存して閉じます。
Classification scheme のツリー構造は、Web コンソールの次の領域に表示されます。
検索フォーム領域 (基本クエリーを選択した場合)
「探索」メニュー領域
ある種のレジストリオブジェクトの Concept を選択する必要がある場合に表示される「ClassificationScheme/Concept セレクタ」ウィンドウ
管理者は、Service Registry のユーザーが Classification Scheme を使用できないようにする場合に、その Classification Scheme を非表示にできます。Classification Scheme を非表示にするには、設定ファイル内にプロパティーを定義します。
ディレクトリ RegistryDomain-base/domains/registry/applications/j2ee-modules/soar/WEB-INF/classes に移動します。
ファイル jaxr-ebxml.properties をテキストエディタで開きます。
次の構文を使ってプロパティー jaxr-ebxml.registryBrowser.ConceptsTreeModel.hiddenSchemesList を設定します。プロパティー定義はすべて 1 行で入力する必要があります。また、定義内に空白が含まれていてはいけません。
jaxr-ebxml.registryBrowser.ConceptsTreeModel.hiddenSchemesList= class_scheme_id1|class_scheme_id2|...
非表示にする各 Classification Scheme の論理識別子を指定します。複数の識別子を指定する場合は、次の例のように縦棒 (|) を使って識別子を区切ります。
jaxr-ebxml.registryBrowser.ConceptsTreeModel.hiddenSchemesList= urn:oasis:names:tc:ebxml-regrep:classificationScheme:StatusType| urn:oasis:names:tc:ebxml-regrep:profile:ws:classificationScheme:BindingType
jaxr-ebxml.properties ファイルを保存して閉じます。
Web コンソールには、デフォルトでは 1 つのクエリーに対して一度に 10 件の検索結果が表示されます。10 件を超える検索結果が返された場合、ユーザーは追加の検索ページを表示できます。管理者は、各ページに表示される検索結果の数を変更できます。
Web コンソールの検索結果領域には、デフォルトでは特定の列が表示されます。オブジェクトごとに、オブジェクトの型、名前、説明、バージョン、およびバージョンコメントが表示されます。一部のオブジェクト型には、非デフォルトの表示が設定されています。たとえば、ServiceBinding オブジェクトでは、バージョン情報の代わりにエンドポイントが表示に含まれます。管理者は、選択したオブジェクト型について非デフォルトのデータを表示するように設定データを追加できます。
これらの作業を実行するには、設定ファイルを編集します。
ディレクトリ RegistryDomain-base/domains/registry/applications/j2ee-modules/soar/WEB-INF/classes に移動します。
ファイル jaxr-ebxml.properties をテキストエディタで開きます。
次のようなプロパティー omar.client.thinbrowser.numSearchResults の定義を見つけます。
omar.client.thinbrowser.numSearchResults=10
値として設定されている「10」を希望する値に変更します。
jaxr-ebxml.properties ファイルを保存して閉じます。
ディレクトリ RegistryDomain-base/3.0/jaxr-ebxml に移動します。
ファイル registry-browser-config.xml をテキストエディタで開きます。
次の形式のエントリを registry-browser-config.xml ファイルに追加します。
この例では、Service オブジェクトについて非デフォルトの表示を設定しています。
<ObjectTypeConfig className="org.freebxml.omar.client.xml.registry.infomodel.ServiceImpl" id="urn:oasis:names:tc:ebxml-regrep:ObjectType:RegistryObject:Service"> <SearchResultsConfig> <SearchResultsColumn columnClass="java.lang.Object" columnHeader="Object Type" columnWidth="25" editable="false" method="getObjectType"/> <SearchResultsColumn columnClass="java.lang.Object" columnHeader="Name" columnWidth="25" editable="true" method="getName"/> <SearchResultsColumn columnClass="java.lang.Object" columnHeader="Description" columnWidth="30" editable="true" method="getDescription"/> <SearchResultsColumn columnClass="java.lang.Object" columnHeader="Status" columnWidth="15" method="getStatusAsString"/> <SearchResultsColumn columnClass="java.lang.Object" columnHeader="Version" columnWidth="5" method="getVersionName"/> </SearchResultsConfig> </ObjectTypeConfig>
registry-browser-config.xml には、 ObjectTypeConfig 要素のための構文が用意されています。ファイル内の既存の要素を例として使用します。これらの要素は、レジストリオブジェクトについてデフォルトの表示を設定し、ExternalLink オブジェクト、ExtrinsicObject オブジェクト、および ServiceBinding オブジェクトについて非デフォルトの表示を設定しています。
ほとんどの場合、 ebXML Registry Information Model Version 3.0 仕様のクラス属性からメソッド名を推測できます (詳細については、「お読みになる前に」を参照)。getStatusAsString メソッドは、RegistryObjectImpl 実装クラスで見つかります。(ただし、Service Registry の今回のリリースに API のドキュメントは含まれていません。)
registry-browser-config.xml ファイルを保存して閉じます。
再構成の結果を確認するため、Web コンソールの「検索」メニューまたは「探索」メニューを使って、変更した列のオブジェクトを表示します。