ここでは、管理ツールの次の特徴について説明します。
管理ツール使用時に実行可能なアクションは、ツール起動時に指定されたキーエイリアスとパスワードに対応するユーザーに許可されているアクションだけです。コマンドの中には、chown のように、管理者のロールを持つユーザーだけが実行できるものもあります。詳細については、「管理者の作成」を参照してください。
管理ツールを使えば、コマンド失敗時に長いスタックトレースが表示されるのを回避できます。
コマンドが失敗した場合、管理ツールは、スタックトレースの 1 行目を出力したあと、次のメッセージを表示します。
An error occurred when executing the function. Use the show exception command to view messages. |
より詳しい情報が必要な場合には、続けて show exception コマンドを実行して、完全なスタックトレースを確認します。
show exception コマンドは常に、直前のコマンドに対するスタックトレースを表示します。
レジストリオブジェクトの特定方法としてもっともよく使用されるのは、名前による特定です。ただし、通常は registry ルートから RegistryPackage までのパスによって RegistryPackage オブジェクトを特定します。たとえば、/registry/userData は、userData RegistryPackage へのパスです。
一部の名前一致では、ワイルドカードがサポートされています。1 文字に一致させるには疑問符 (?) を使用します。0 個以上の文字に一致させるにはアスタリスク (*) を使用します。
cd や chown など、一部のコマンドでは、URN (Uniform Resource Name) によるオブジェクトの特定がサポートされています。ただし、その場合、先頭の urn: まで含めて指定する必要があります。たとえば、urn:uuid:2702f889-3ced-4d49-82d1-e4cd846cb9e4 は有効な URN です。
chown コマンドでは別の方法もサポートされています。その方法では、先行する users コマンドで表示された一覧内の特定の User を、% number を使って参照します。
一部のコマンドでは、空白を含む名前を入力できます。その場合、名前全体を二重引用符で囲むか、名前に含まれる各空白の直前に円記号を付けます。
select コマンドでは、SQL のワイルドカードがサポートされています。複数の文字に一致させるにはパーセント記号 (%) を、1 文字に一致させるにはアンダースコア (_) を、それぞれ使用します。
RegistryObject (または RegistryPackage) は、異なるロケールに関連付けられた複数の名前を持つことができます。
ユーザーが指定したパスやオブジェクト名は、現在のロケールだけに基づいて評価されます。複数の名前を持つレジストリオブジェクトを名前で選択しようとした場合、ユーザーが入力した名前の一致対象となるのは、そのレジストリオブジェクトの名前の 1 つの選択肢 (現在のロケールにもっとも近いロケールを持つ選択肢) のみです。そのレジストリオブジェクトの複数の名前すべてが一致対象になるわけではありません。
たとえば、現在の RegistryPackage が 1 つのメンバーオブジェクトを持ち、そのメンバーオブジェクトが 2 つの名前を持ち、それぞれの名前が異なるロケールに関連付けられているとします。具体的には、red が en (英語) ロケールに、rouge が fr (フランス語) ロケールに、それぞれ関連付けられています。現在のロケールが en である場合、コマンド ls rouge を実行してもそのメンバーオブジェクトは表示されませんが、ロケールが fr (またはその派生の 1 つ) である場合には、そのコマンドによってそのメンバーオブジェクトが表示されます。
管理ツールが認識するコマンド名やリテラルパラメータでは、大文字、小文字の区別はありません。たとえば、ls、Ls、LS はすべて同等です。
値が指定されたオプションは、そのオプションを使用するコードにそのまま渡されます。