Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

Messaging Server への管理者アクセスを構成する

この節では主に Sun Java System LDAP スキーマ v. 1 について説明します。次の項があります。

この節では、サーバー管理者による Messaging Server へのアクセスを制御する方法について説明します。特定の Messaging Server および Messaging Server タスクへの管理アクセスは、委任サーバー管理を行うときに発生します。

「委任サーバー管理」とは、ほとんどの Sun Java System サーバーが持っている機能で、管理者が、ほかの管理者に対して、個々のサーバーやサーバー機能へのアクセス権を選択して提供できる機能を意味します。この章では、委任されたサーバーのタスクについて簡単に説明します。詳細は、『Managing Servers with iPlanet Console』のサーバー管理の委任に関する章を参照してください。

委任管理の階層

ネットワーク上に最初の Sun Java System サーバーをインストールすると、インストールプログラムによって、LDAP ユーザーディレクトリに構成管理者グループと呼ばれるグループが自動的に作成されます。デフォルトでは、構成管理者グループのメンバーには、ネットワーク上のすべてのホストおよびサーバーに対する無制限のアクセス権が与えられます。

構成管理者グループは、次のようなアクセス階層の最上位に位置します。このようなアクセス階層を構築して、Messaging Server の委任管理 (Sun Java System LDAP スキーマ v. 1 を使用している場合) を実装することができます。

  1. 構成管理者: Sun Java System サーバーネットワークの「スーパーユーザー」。すべてのリソースに対する完全なアクセス権を持ちます。

  2. サーバー管理者: ドメイン管理者は、各タイプのサーバーを管理するためのグループを作成することがあります。たとえば、管理ドメイン内またはネットワーク全体にあるすべての Messaging Server を管理するためにメッセージング管理者グループを作成する場合があります。このグループのメンバーは、その管理ドメイン内のすべての Messaging Server にアクセスできます (ほかのサーバーにはアクセス不可)。

  3. タスク管理者: 上記のすべての管理者は、単一または複数の Messaging Server に対する制限付きアクセス権を持つグループを作成したり、そのようなアクセス権を持つ個別のユーザーを指定したりできます。指定されたタスク管理者は、特定の制限されたサーバータスク (サーバーの起動または停止、特定のサービスのログへのアクセス) だけを実行できます。

管理者は、コンソールが提供する便利なインタフェースを使用して、次のタスクを実行できます。

Procedureサーバー全体に対するアクセス権を与えるには

この章では、ユーザーまたはグループに Messaging Server の特定のインスタンスに対するアクセス権を与える方法について説明します。

手順
  1. アクセス権を与える対象の Messaging Server へのアクセス権を持っている管理者として、コンソールにログインします。

  2. 「コンソール」ウィンドウでそのサーバーを選択します。

    「コンソール」ウィンドウのメニューから「オブジェクト」を選択し、「アクセス権の設定」を選択します。

  3. そのサーバーへのアクセス権を持つユーザーおよびグループのリストに対する追加や編集を行います。

    詳細な手順については、『Managing Servers with iPlanet Console』のサーバー管理の委任に関する章を参照してください。

    特定の Messaging Server へのアクセス権を持つユーザーおよびグループのリストの設定が済んだら、次に説明する ACI を使用して、特定のサーバータスクをリスト内の特定のユーザーまたはグループに委任することができます。

特定タスクへのアクセスを限定するには

一般的に、管理者はサーバーに接続して 1 つ以上の管理タスクを実行します。コンソールの「Messaging Server タスク」フォームには、頻繁に実行される管理タスクが一覧表示されます。

デフォルトでは、特定の Messaging Server にアクセスできると、そのサーバーのすべてのタスクにアクセスできます。ただし、タスクフォーム内の各タスクには、一連のアクセス制御インストラクション (ACI) を関連付けることができます。サーバーは、接続しているユーザー (サーバー全体に対するアクセス権をすでに持っているユーザー) にタスクへのアクセス権を与える前に、これらの ACI を参照します。実際、タスクフォームには、そのユーザーがアクセス権を持っているタスクだけが表示されます。

Messaging Server へのアクセス権がある場合は、アクセスできる任意のタスクに関する ACI を作成または編集して、ほかのユーザーやグループがそのタスクに対して持つことができるアクセス権を制限できます。

Procedureユーザーまたはグループのタスクアクセス権を制限するには

手順
  1. 制限付きアクセス権を与える対象の Messaging Server へのアクセス権を持っている管理者として、コンソールにログインします。

  2. サーバーを開き、そのサーバーのタスクフォームで、タスクのテキストをクリックして、タスクを選択します。

  3. 「編集」メニューの「アクセス権の設定」を選択し、アクセスルールのリストに対する追加や編集を行い、ユーザーまたはグループに必要なアクセス権を与えます。

  4. 必要に応じて、ほかのタスクについて同じ手順を繰り返します。

    詳細な手順については、『Managing Servers with iPlanet Console』のサーバー管理の委任に関する章を参照してください。

    ACI とその作成方法の詳細については、『Managing Servers with iPlanet Console』のサーバー管理の委任に関する章を参照してください。