Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

制限されたメールボックスのエンコーディングを有効にする

キーワード: restrictedunrestricted

メールシステムの中には、RFC 822 で許されるアドレスのすべての形式を扱うことができないものもあります。もっとも一般的に見られる例は、設定ファイルが不適切に設定された sendmail ベースのメーラーです。引用されたローカルパート (あるいはメールボックス仕様) が、頻繁に見られる問題の原因です。

"smith, ned"@siroe.com

これは大きな問題なので、この問題を回避するための方策が RFC 1137 に記載されています。基本的なアプローチは、アドレスから引用を取り除き、引用を要する文字を、アトムに許可する文字にマップする変換ルールを適用することです (ここで使われているアトムという語の定義については RFC 822 を参照)。たとえば、上記のアドレスは次のようになります。

smith#m#_ned@siroe.com

restricted チャネルキーワードでは、MTA に、このチャネルがこのエンコーディングを必要とするメールシステムに接続することを示します。すると MTA は、メッセージがチャネルに書かれるときに、ヘッダーとエンベロープアドレスの両方において引用されたローカルパートをエンコードします。そのチャネルの着信メールのアドレスは自動的にデコードされます。unrestricted キーワードは、RFC 1137 エンコーディングとデコーディングを実行しないように MTA に指示します。デフォルトは unrestricted キーワードです。


注 –

restricted キーワードは、引用されたローカルパートを受け入れることができないシステムに接続するチャネルに対して適用します。引用されたローカルパートを実際に生成するチャネルには適用しません。(そのようなアドレスを生成することができるチャネルは、そのようなアドレスを処理することができると想定されるため。)