Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

バックアップグループを作成するには

バックアップグループは、正規表現で定義されたユーザーメールボックスの任意の集まりです。ユーザーメールボックスをバックアップグループに組織化することで、より柔軟なバックアップ管理を定義することができます。

たとえば、3 つのバックアップグループを作成し、第 1 のグループには A 〜 L で始まるユーザー ID を、第 2 のグループには M 〜 Z で始まるユーザー ID のユーザーを、第 3 のグループには ID が数字で始まるユーザーを含めます。管理者はこれらのバックアップグループを使用してメールボックスを同時にバックアップできます。または、ある日に一部のグループのみバックアップし、別の日にほかのグループをバックアップすることもできます。

バックアップグループについて注意すべき事項がいくつかあります。

  1. バックアップグループはメールユーザーの任意の「仮想」グループです。これらは見かけとは異なり、メッセージストアディレクトリに正確にはマッピングされません (図 18–1)。

  2. バックアップグループは、UNIX 正規表現を使用して管理者によって定義されます。

  3. 正規表現は、設定ファイル msg_svr_base/config/backup-groups.conf で定義されています。

  4. バックアップグループが imsbackup および imsrestore で参照された場合、次のパス形式が使用されます。/partition_name/backup_group

backup-groups.conf の形式は次のとおりです。


group_name=definition
group_name=definition
.
.
.

上記の例を使用して、次の 3 つの定義によるバックアップグループを作成するとします。


groupA=[a-l].*
groupB=[m,-z].*
groupC=[0-9].*

これで imsbackup および imsrestore をいくつかのレベルでスコープすることができます。次のバックアップコマンドを使用してメッセージストア全体をバックアップおよび復元することができます。

imsbackup -f device /

groupA の全ユーザー全メールボックスをバックアップするには、次のコマンドを使用します。

imsbackup -f device /partition/groupA

デフォルトのパーティションは primary です。

事前定義のバックアップグループ

Messaging Server には backup-groups 設定ファイルを作成しなくても使用することができる、事前定義のバックアップグループが含まれています。これは user という名前のグループで、ここにはすべてのユーザーが含まれています。たとえば、次のコマンドで primary パーティションのすべてのユーザーがバックアップされます。

imsbackup -f backupfile /primary/user