Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

MTA ログの例: 配信試行が複数回行われた場合

ここでは、メッセージを最初の試行で配信できなかったために、MTA が何度もメッセージを送信しようとする場合のログエントリの例を示します。この例では、LOG_FILENAME=1LOG_MESSAGE_ID=1 というオプションが設定されていると仮定しています。


例 21–7 MTA ログ: 配信試行が複数回行われた場合


15-Jan-1998 10:31:05.18 tcp_internal   tcp_local   E 3          (1)
 adam@hosta.sesta.com rfc822;user@some.org user@some.org
 imta/queue/tcp_local/ZZ01IS3D2ZP7FQ9UN54R.00 
 <01IRUD7SVA3Q9UN2D4@sesta.com>
 
15-Jan-1998 10:31:10.37 tcp_local                  Q 3          (2)
 adam@hosta.sesta.com rfc822;user@some.org user@some.org
 imta/queue/tcp_local/ZZ01IS3D2ZP7FQ9UN54R.00                   (3)
 <01IRUD7SVA3Q9UN2D4@sesta.com>
 TCP active open: Failed connect()    Error: no route to host   (4)
 
     ...several hours worth of entries...

15-Jan-1998 12:45:39.48 tcp_local                  Q 3          (5)
  adam@hosta.sesta.com rfc822;user@some.org user@some.org
  imta/queue/tcp_local/ZY01IS3D2ZP7FQ9UN54R.00                  (6)
  <01IRUD7SVA3Q9UN2D4@sesta.com>
  TCP active open: Failed connect()    Error: no route to host
 
  ...several hours worth of entries...

 15-Jan-1998 16:45:24.72 tcp_local                  Q 3
  adam@hosta.sesta.com rfc822;user@some.org user@some.org
  imta/queue/tcp_local/ZX01IS67NY4RRK9UN7GP.00                  (7)
                   <01IRUD7SVA3Q9UN2D4@sesta.com>
  TCP active open: Failed connect() Error: connection refused   (8)

  ...several hours worth of entries...

 15-Jan-1998 20:45:51.55 tcp_local                  D 3         (9)
  adam@hosta.sesta.com rfc822;user@some.org user@some.org
  imta/queue/tcp_local/ZX01IS67NY4RRK9UN7GP.00
  <01IRUD7SVA3Q9UN2D4@sesta.com>
  dns;host.some.org (TCP|206.184.139.12|2788|192.1.1.1|25)
  (All set, fire away)
  smtp; 250 Ok
  1. メッセージは tcp_internal チャネルに入ります。これは、おそらく POP または IMAP クライアント、または SMTP リレーとして MTA を使用している組織内の別のホストから来たものです。MTA はこれを送信 tcp_local チャネルのキューに入れます。

  2. 最初の配信試行に失敗しています。これは Q エントリで示されています。

  3. これが最初の配信試行であることは、ZZ* ファイル名からわかります。

  4. この配信試行は、TCP/IP パッケージがリモート側への経路を見つけられなかったために失敗しました。例 21–4 とは異なり、DNS は宛先ドメイン名 some.org を否定していません。「no route to host」」というエラーは、送信側と受信側の間にネットワーク上の問題があることを示しています。

  5. MTA の定期的なジョブの次の実行時に、配信が再試行され、再び失敗しています。

  6. ここでファイル名が ZY* になり、2 回目の試行であることを示しています。

  7. ファイル名が ZX* になり、3 回目の失敗した試行であることを示しています。

  8. 定期的なジョブが配信を再試行し、再び失敗しています。ただし、ここでは TCP/IP パッケージがリモートの SMTP サーバーに接続できなかったことが示されているのではなく、リモートの SMTP サーバーが接続を受け入れないことを示しています。リモート側のネットワーク上の問題は解決されても、SMTP サーバーをまだ起動していない、またはその SMTP サーバーのメッセージ処理が追いつかないなどの理由で、MTA が接続しようとした時点で接続が受け入れられなかったことが考えられます。

  9. メッセージがキューから取り出されています。