図 2–1 は、一般的な配備アーキテクチャーの例です。この配備アーキテクチャーは、通信サービスを提供する Java ES ソリューションを定義します。この例では、Access Manager を使用して、通信サービスへのシングルサインオンを実現しています。また、Portal Server と Communications Express の両方を使用して、メッセージングサービスとカレンダーサービスをエンドユーザーに提供しています。
配備アーキテクチャー例の図には、次のものを含めて、ソリューションについての多くの情報が含まれています。
ソリューションで使用される個々のコンピュータ
各コンピュータに必要な CPU 数と RAM 容量
各コンピュータにインストールされるコンポーネントインスタンス
コンポーネントの複数のインスタンスがソリューションに含まれていること
サービス品質要件を満たすために、利用可能な 3 つの冗長性戦略 (負荷分散、Directory Server マルチマスターレプリケーション、および Sun Cluster 技術) のすべてをソリューションで採用していること
サービス品質要件を満たすために、ソリューションで Messaging Server のサブコンポーネントを分散配置していること
配備アーキテクチャー例のこれらの特性は、ソリューションがどのようにインストールおよび設定されるかに影響します。インストールの計画を始めるにあたり、まず同じようにして配備アーキテクチャーを分析し、何台のコンピュータシステムを使用するか、各コンピュータシステムに何個のコンポーネントインスタンスをインストールするか、どの冗長性戦略を利用するか、などを決定します。第 3 章「インストール計画」では、配備アーキテクチャーのこれらの特性がインストール計画に及ぼす影響について説明しています。