インストーラでは、依存性と互換性に関するいくつかのチェックが実行されます。ローカルにインストールされる項目のチェックだけが可能です。たとえば、ソリューションでリモートの Directory Server インスタンスを使用している場合、インストーラでは、リモートの Directory Server がインストール中の Access Manager と互換性があるかどうかのチェックを行うことはできません。完全に新規のソリューションをインストールおよび設定している場合。確立済みのソリューションに新しいコンポーネントを追加している場合や、既存のコンポーネントの周囲に Sun Java System を構築している場合、そのことが問題となる可能性があります。たとえば、すでに Directory Server を使用しており、Access Manager、Messaging Server、Calendar Server、および Communications Express を使用するソリューションを既存の Directory Server の周囲に構築している場合、コンポーネント間の互換性が問題となります。
コンポーネントの依存性チェック。Java ES インストーラは、ローカルホスト上でのみ、インストールするように選択したほかのコンポーネントに必要なコンポーネントを除外しないようにします。分散ソリューションでは、インストーラは、リモートコンポーネントの存在を検証するためのリモートホストのチェックは行いません。リモートコンポーネントに互換性があり、適切な稼働状態にあることを確認する必要があります。
アップグレード。Application Server および Message Queue が Solaris OS とともにすでにインストールされているときを除いて、Java ES インストーラはコンポーネントのアップグレードを行いません。この場合、インストーラは、インストールの間に Application Server および Message Queue をアップグレードするかどうかをユーザーに問い合わせます。
Java ES インストーラは、共有コンポーネントのアップグレードを行います。このトピックの詳細については、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールガイド(UNIX 版)』の「既存ホストの調査」を参照してください。