Sun N1 Service Provisioning System ユーザーズガイド (Windows 2000 Plug-In 3.0)

追加の Windows コンポーネントタイプ

Windows 2000 プラグインは、さらにいくつかの追加コンポーネントタイプを提供します。

Registry Keys コンポーネントタイプ

このコンポーネントタイプは、レジストリキーとその関連値を表すのに使用されます。

ブラウズ

レジストリキーを探しブラウズすると、ターゲットシステム上の主レジストリルートからのレジストリキーのリストが、ブラウザに表示されます。主レジストリルートには、HKEY_LOCAL_MACHINE、HKEY_CLASSES_ROOT、HKEY_CURRENT_USER、HKEY_USERS、および HKEY_CURRENT_CONFIG が含まれます。これらの項目は、レジストリに表示される順に現れます。

チェックインする個々のキーを選択できます。キーを選択すると、キーとそのすべての子がチェックインされます。キーをダブルクリックすると、値が見つかるまで下方向に再帰的にチェックされます。値の名前は表示されますが、その内容は表示されません。値は、個別にエクスポートできます。

エクスポート/内部ファイル形式

レジストリキーは、XML ファイルにエクスポートされます。

レジストリキーのバージョン間の違い

スナップショットの実行時、レジストリキーの現在の状態 (キーの子を含む) が XML ファイルにエクスポートされます。差分チェック時、レジストリキーは再エクスポートされ、元の XML ファイルと比較されます。これらのファイルの差分生成には、標準の XML difference comparator が使用されます。

レジストリキーのインストール

レジストリを表す XML ファイルは、execJava ステップを使用して、読み取られてターゲットシステムにインポートされます。 値がターゲットシステムにすでに存在するキーは、すべて上書きされます。

レジストリキーのアンインストール

execJava 実装は、エクスポートされたキーのルートを調べ、その下のすべてのキーと値を削除します。そのルートが値の場合は、それも削除されます。

エラー状態

表 4–6 レジストリキーのエラー状態

アクション 

状態 

結果 

インストールまたはアンインストール 

リモートエージェントが管理特権を持っていない 

インストールまたはアンインストールに失敗する 

Registry File コンポーネントタイプ

このコンポーネントタイプのコンポーネントには、レジストリファイル (*.reg ) が含まれています。レジストリファイルとは、レジストリメタベースに追加またはメタベースから削除するキーおよび値を指定するテキストファイルです。


注 –

プロビジョニングソフトウェアは、レジストリファイルのバージョン間の違いを比較しません。レジストリファイル間の違いを見るには、代わりに Registry Keys コンポーネントタイプを使用します。


レジストリファイルのブラウズ

このコンポーネントタイプ用のファイルを選択するには、ファイルブラウザから *.reg ファイルを選択します。

レジストリファイルのインストール

Regedit /s file path は、*.reg ファイルで呼び出され、その変更内容をレジストリに書き込みます。

レジストリファイルのアンインストール

アンインストールでは、インストール時に使用した *.reg ファイルだけが削除されます。レジストリファイル内のレジストリキーは削除されません。レジストリのアンインストールを有効にするにはRegistry Keys タイプを使用します。

エラー状態

表 4–7 レジストリファイルのエラー状態

アクション 

状態 

結果 

インストール 

指定した *.reg ファイルが、regedit のための正しい形式ではない

インストールに失敗する 

インストール 

*.reg ファイルで指定されたレジストリセクションへの書き込みアクセス許可をエージェントが持っていない

インストールに失敗する 

Data Source Name コンポーネントタイプ

このタイプのコンポーネントは、データベースに接続するための ODBC 設定を表します。これらの設定は、システム上の「Data Source Administrator」コントロールパネルで変更できます。実際の設定は、レジストリ内の特定の場所に格納されます。その結果、Data Source Name (DSN) リソースタイプが、Registry Keys リソースタイプの上に構築されます。DSN インストール、エクスポート、およびアンインストール機能は、Registry Key リソースハンドラーが提供する機能を直接使用します。DSN ブラウザは Registry ブラウザと似ており、「Data Source Administrator」コントロールパネルに近い機能を提供します。

DSN ファイルのブラウズ

DNS コンポーネントをブラウズすると、ターゲットシステム上の主レジストリルートからの DNS ファイルのリストが、ブラウザに表示されます。DSN ルートには、User と System が含まれます。DSN ファイルはアルファベット順に表示されます。

チェックインする個々の DSN ファイルを選択できます。System および User ルートをダブルクリックすると、含まれている DSN エントリが表示されます。

エクスポート/内部ファイル形式

エクスポートでは、レジストリ階層の同じレベルにある「ODBC Data Sources」キー内の同じ名前の値だけでなく、DSN 設定をすべて含むキーをエクスポートします。

DSN ファイルのアンインストール

DSN のアンインストールは、レジストリのアンインストールに基づいています。削除されるパスは、利用可能な DSN 設定を表示するために DSN ユーザーインタフェースが使用するキーではなく、DSN 設定を含むキーであることに注意してください。同様に、このキーを削除するための特殊なロジックがあります。このプロセスのセマンティクスは、レジストリアンインストールのセマンティクスとわずかに異なりますが、両プロセスとも同じエグゼキュータを使用します。

エラー状態

DSN システムコンポーネントは、レジストリシステムコンポーネントのインストールメソッドを直接呼び出します。実装に関する情報や起きる可能性のあるエラーについては、Registry Keys コンポーネントタイプ」を参照してください。

Microsoft Windows Batch File コンポーネントタイプ

このコンポーネントタイプのコンポーネントには、Windows のバッチファイル *.bat かコマンドファイル *.cmd が含まれています。

ブラウズ

このタイプのコンポーネントを作成する場合、*.bat または*.cmd 拡張子が付くファイルのみを表示するようにファイルブラウザを設定できます。

エラー状態

表 4–8 Microsoft Windows バッチファイルのエラー状態

アクション 

状態 

結果 

インストール 

指定したバッチファイルが有効なバッチファイルでないか、エラーが含まれている 

インストールに失敗する 

Microsoft Windows Scripting Host Script コンポーネントタイプ

このタイプのコンポーネントは、Microsoft Windows scripting host (WSH) スクリプトを含みます。これらのファイルは、vbscript (*.vbs) か jscript ( *.js) で作成されるテキストファイルです。これらのファイルは、XML プロジェクトファイル (*.wsf) に含まれることもあります。

Scripting Host スクリプトのブラウズ

このタイプのコンポーネントを作成する場合、*.js *.vbs、または *.wsf 拡張子が付くファイルのみを表示するようにファイルブラウザを設定できます。

Scripting Host スクリプトのアンインストール

このタイプのコンポーネントをアンインストールすると、スクリプトファイルはターゲットホストから削除されます。ただし、そのスクリプトが実行したアクションは取り消されません。

エラー状態

表 4–9 Microsoft Windows Scripting Host スクリプトのエラー状態

アクション 

状態 

結果 

インストール 

指定されたファイルは、有効な *.wsf ファイルではありませんん。または、エラーを含んでいます。

インストールに失敗する