OS プロビジョニングプラグインは、SUSE Linux の Kickstart 機能とともに、JumpStart Enterprise Toolkit (JET) テクノロジを通じて提供される機能を使用して、SUSE Linux オペレーティングシステム (OS) をプロビジョニングします。SUSE Linux サーバーを設定する際に、OS をプロビジョニングするための AutoYaST を実行する JET モジュールを作成します。JET についての詳細は、「JumpStart Enterprise Toolkit (JET) テクノロジ」を参照してください。
SUSE Linux ブートおよびインストールサーバーには次のソフトウェアが含まれています。
Linux (Redhat Advanced Server 3.0 でテスト済み) または Solaris OS
TFTP サーバー (tftp-server パッケージ)
NFS サーバー (nfs-utils パッケージ)
N1 SPS リモートエージェント (RA) (Linux 版)。詳細は、『Sun N1 Service Provisioning System 5.2 システム管理者ガイド』の「物理ホストを準備する」を参照してください。
SUSE Linux イメージサーバーを作成する前に、次の作業を行なっておく必要があります。
ブートおよびインストールサーバー上の SUSE Linux イメージへの TFTP アクセス権の設定
この方法については、「TFTP アクセス権を設定する」を参照してください。
SUSE Linux OS インストールイメージの作成
この方法については、「SUSE Linux ファイルのコピー」を参照してください。
JET を使用して、SUSE Linux イメージサーバーを作成した場合、TFTP サービスは自動的にプロビジョニング用に構成されます。ただし、その場合でも、ブートおよびインストールサーバー上の TFTP ルートディレクトリに追加のディレクトリおよびファイルを作成するか、コピーする必要があります。OS ディストリビューションは、このブートおよびインストールサーバーからサービスを受ける各サブネットに関して、TFTP を介してアクセス可能である必要があります。
ブートおよびインストールサーバーに適切な TFTP サーバーソフトウェアがインストールされていることを確認してください。
TFTP ルートディレクトリの下に、次のディレクトリをコピーまたは作成します。
/tftpboot/pxelinux.0 – Linux PXE ブートストラップファイルは http://syslinux.zytor.com/pxe.php からダウンロードできます。
/tftpboot/pxelinux.cfg/ – このディレクトリには PXE 構成ファイルが含まれています。これらのファイルには、各ハードウェアプラットフォームおよび Linux ディストリビューションに固有のパラメータが含まれています。
PXE 構成ファイルの作成方法については、「SUSE Linux OS プロビジョニング用の PXE 構成ファイルを作成する」を参照してください。
この作業では、TFTP ルートディレクトリの 1 例として /tftpboot を使用します。
JET を使用しない SUSE Linux プロビジョニングプロファイルの場合は、TFTP ルートディレクトリに次のファイルをコピーします。
linux – 1 枚目のディストリビューション CD 上の boot/loader/ にあるインストールカーネル
initrd – 1 枚目のディストリビューション CD 上の boot/loader/ にあるインストール RAM ディスク
複数リリースの SUSE Linux OS のプロビジョニングを行えるようにする場合は、このファイルに、 linux_9 などの一意の名前を割り当てます。
SUSE Linux OS イメージを作成するには、ブートおよびインストールサーバーか、NFS 経由でネットワークからアクセス可能なほかのシステムに製品媒体のファイルをコピーします。これらのファイルは、SUSE Linux OS または Solaris OS のいずれかが動作するシステムにあります。SUSE Linux ブートおよびインストールサーバーにコピーを配置する必要はありません。
SUSE Linux ファイルをコピーするには、製品 CD の内容を特定のディレクトリ構造に抽出します。SUSE Linux ファイルをコピーする方法については、http://www.suse.com/~ug/AutoYaST_FAQ.html#a6を参照してください。
ブートおよびインストールサーバーではないシステムにコピーを配置する場合、次の条件を満たす必要があります。
JET を使用する SUSE Linux プロビジョニングの場合は、ブートおよびインストールサーバーとターゲットホストが NFS 経由で OS ファイルのコピーにアクセスできること。
JET を使用しない SUSE Linux プロビジョニングの場合は、ターゲットホストが NFS 経由で OS ファイルのコピーにアクセスできること。
SUSE Linux イメージをコピーしたあと、N1 SPS 環境内に SUSE Linux イメージサーバーかブートおよびインストールサーバーを作成する必要があります。ブートおよびインストールサーバーを N1 SPS リモートエージェントにし、ブートおよびインストールサーバーをマスターサーバーに対するリモートエージェントとして追加します。
ブラウザインタフェースからサーバーを作成するには、次の手順に従います。
プロビジョニングソフトウェアのページの「Common Tasks」セクションで、「OS Provisioning」を選択します。
「OS Provisioning Common Tasks」ページの「Linux Image Servers」セクションで「Create」をクリックします。
「Plans Details」ページの「Run」をクリックします。
このプランに使用する変数を選択します。
既存の変数セットを使用するには、「Plan Parameters」テーブルの「LinuxServer」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから名前を選択します。
新しい変数セットを作成するには、「Plan Parameters」テーブルの「LinuxServer」コンポーネント行で「Select from List」をクリックします。
「Create Set」をクリックします。
変数セットの名前を入力します。
必要に応じて、linuxHost 変数を、コマンド行インタフェースの位置に変更します。
デフォルトでは、仮想 Linux ホスト名は、-linux が追加されたターゲットホストのホスト名に設定されています。
installPath や boot_server_tftp_root_directory 変数の値は、変更しないでください。
変数セットを保存します。
「Plan Parameters」テーブルの「LinuxServer」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから、直前に保存した変数セットを選択します。
別のコンポーネントの変数設定を使用する場合は、「Import Set From Component」をクリックします。
「Import Variable Settings」ウィンドウが表示されます。
必要に応じて、変数設定のインポート元となるコンポーネントが入ったフォルダへ移動します。
コンポーネントのバージョンを選択します。
コンポーネントのバージョンが異なると、変数設定も異なる可能性があります。現在のコンポーネントおよびインポートする変数設定があるコンポーネントが共通の変数を使用していることを確認します。変数設定のインポート元のコンポーネントと、プランで使用するコンポーネントの間で共通に使用している変数が存在しない場合、変数設定はインポートされません。
「Import Variable Settings」をクリックします。
変数設定がインポートされ、表形式で表示されます。
「Plan Details Run」ページの「Variable Settings」ドロップダウンリストから、インポートした変数設定を選択し、「Select」をクリックします。
ファイルに保存されているコンポーネント変数設定を使用する場合は、次の手順に従います。
「Import Sets from File」テキストフィールドに、使用する変数設定ファイルへのパスを入力します。
ファイルシステムをブラウズして適切なファイルを探すには、「ブラウズ」ボタンをクリックします。
「import」をクリックします。
変数設定がインポートされ、表形式で表示されます。
変数設定のインポート元のファイルと、プランで使用するコンポーネントの間で共通に使用している変数が存在しない場合、変数設定はインポートされません。
「Plan Details Run」ページの「Variable Settings」ドロップダウンリストから、インポートした変数設定を選択し、「Select」をクリックします。
Linux イメージサーバーを作成するホストを選択します。
「Run Plan (includes preflight)」をクリックします。
イメージサーバーが正常に作成されたことを確認するには、プロビジョニングサーバーのウィンドウの左側にある「Hosts」リンクをクリックします。
-linux が付加された仮想ホストの名前が表示されます。たとえば、ホスト bikickstart にインストールした場合、仮想ホストは bikickstart-linux です。
この手順によって、ブートおよびインストールサーバーに SUNWjet、JetRedHat、および JetSuse パッケージがインストールされます。SUNWjet パッケージは、TFTP サーバーの設定と、JET ベースディレクトリ (デフォルトでは /opt/SUNWjet) ディレクトリの NFS 共有設定を行います。
OS プロビジョニングサーバーがブートおよびインストールサーバーと同じ物理ホスト上に存在する場合は、ターゲットホストへのプロビジョニングの前にそのシステム上でインタフェースを構成する必要があります。OS プロビジョニングサーバーは、ブートおよびインストールサーバーのインタフェースを自動的には構成しません。
N1 SPS のブラウザインタフェースまたはコマンド行インターフェースから SUSE Linux イメージサーバーを作成できます。
ターゲットホストの位置を特定できるよう、autoyast ファイルは、SUSE Linux ブートおよびインストールサーバー上の NFS エクスポートディレクトリ (例: /export/autoyast) に配置する必要があります。
コマンド行からサーバーを作成するには、次のようなコマンドを入力します。
# cr_cli -cmd cdb.vs.add -comp NM:/com/sun/n1osp/untyped/LinuxServer \ -name "linuxserver" -u admin -p admin -vars "boot_server_tftp_root_directory=/tftpboot" # cr_cli -cmd pe.p.run -u admin -p admin \ -PID NM:/com/sun/n1osp/untyped/LinuxServer-create \ -tar H:NM:bikickstart -comp + -vs linuxserver -pto 30 -nto 10 |
これらのコマンドによって、ブートおよびインストールサーバーに SUNWjet と JetRedHat、JetSuse パッケージがインストールされます。SUNWjet パッケージは、TFTP サーバーの設定と、JET ベースディレクトリ (デフォルトでは /opt/SUNWjet) ディレクトリの NFS 共有設定を行います。
OS プロビジョニングサーバーがブートおよびインストールサーバーと同じ物理ホスト上に存在する場合は、ターゲットホストへのプロビジョニングの前にそのシステム上でインタフェースを構成する必要があります。OS プロビジョニングサーバーは、ブートおよびインストールサーバーのインタフェースを自動的には構成しません。