Solaris 9 インストールガイド

ネットワークからのブート時のエラーメッセージ


WARNING: getfile: RPC failed: error 5 (RPC Timed out).

説明:

インストールクライアントのブート要求に対して、ネットワーク上の複数のサーバーが応答したときに発生するエラー。インストールクライアントの接続先のブートサーバーが間違っているため、インストールは停止する。次の原因が考えられる。

原因:

1 このインストールクライアントが登録された /etc/bootparams ファイルが複数のサーバーに存在する。

対処方法:

ネットワーク上の複数のサーバーの /etc/bootparams ファイルにインストールクライアントが登録されていないか調べます。複数のサーバーに登録されている場合は、インストールに使用するインストールサーバー(またはブートサーバー)以外のサーバーの /etc/bootparams ファイルから登録を削除します。

原因:

2 複数の /tftpboot または /rplboot ディレクトリにこのインストールクライアントが登録されている。

対処方法:

インストールクライアントが複数のサーバーの /tftpboot または /rplboot ディレクトリに登録されていないか調べます。複数のサーバーに登録されている場合は、インストールに使用するインストールサーバー(またはブートサーバー)以外のサーバーの /tftpboot または /rplboot ディレクトリから登録を削除します。

原因:

3 あるサーバーの /etc/bootparams ファイルにこのインストールクライアントのエントリがあり、別のサーバーの /etc/bootparams ファイルに、以下に示すようにすべてのシステムがプロファイルサーバーにアクセスできるように記述している。

* install_config=profile_server:pathpath

このエラーは、NIS または NIS+ の bootparams テーブルにこのような行が存在していても発生する。

対処方法:

ネームサービスの bootparams マップまたはテーブルに * install_config= などのワイルドカードを使った登録がある場合は、その登録を削除し、削除したのと同じ行をブートサーバーの /etc/bootparams ファイルに追加します。


No network boot server. Unable to install the system. See installation instructions.

原因:

このエラーは、ネットワークからインストールしようとしているシステムで発生する。このシステムは、適切に設定されていない。

対処方法:

ネットワークを介してインストールするようにシステムが適切に設定されているか確認します。「ネットワークからインストールするシステムの追加」を参照してください。


prom_panic: Could not mount file system

原因:

このエラーはネットワークから Solaris 9 をインストールしようとしてブートソフトウェアが次のものを見つけられない場合に発生します。

  • Solaris 9 DVD またはインストールサーバー上の Solaris 9 DVD イメージコピー

  • Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD または インストールサーバー上の Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD イメージコピー

対処方法:

インストール用のソフトウェアがマウントされ共有されるように設定してあることを確認します。

  • インストールサーバーの DVD-ROM または CD-ROM ドライブから Solaris 9 をインストールする場合は、Solaris 9 DVD または Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD が CD-ROM ドライブに挿入されてマウントされていること、および /etc/dfs/dfstab ファイルで共有されるように設定してあることを確認します。

  • インストールサーバーのディスク上にある Solaris 9 DVD イメージまたは Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD イメージのコピーからインストールする場合は、そのコピーのディレクトリパスが /etc/dfs/dfstab ファイル内で共有されていることを確認します。


Timeout waiting for ARP/RARP packet...

原因:

1 クライアントはネットワークを介してブートしようとしているが、認識してくれるシステムを見つけることができない。

対処方法:

システムのホスト名が NIS または NIS+ のネームサービスに登録されていることを確認します。また、ブートサーバーの /etc/nsswitch.conf ファイル内の bootparams の検索順序を確認します。

たとえば、/etc/nsswitch.conf ファイル内にある次の行は、JumpStart または Solaris suninstall プログラムが最初に NIS マップから bootparams 情報を探すことを示しています。ここで情報が見つからない場合、JumpStart プログラムまたは Solaris suninstall プログラムはブートサーバーの /etc/bootparams ファイルを調べます。

bootparams: nis files
原因:

2 クライアントの Ethernet アドレスが不正である。

対処方法:

インストールサーバーの /etc/ethers ファイルに登録されているクライアントの Ethernet アドレスが正しいか調べます。

原因:

3 カスタム JumpStart インストールでは、特定のサーバーをインストールサーバーとして使用するようにプラットフォームグループを add_install_client コマンドによって指定します。add_install_client を使用する際に不正な構成値を使用すると、この問題が発生します。たとえば、インストールしたいマシンが sun4u であるのに誤って sun4m と指定した場合などが考えられます。

対処方法:

正しい構成値を使用して add_install_client を実行し直します。