Solaris 9 オペレーティング環境の概要

ネットワーキング機能

説明  

SPARC: InterDomain Networks (IDNs)

IDN により、動的システムドメイン間の高速ネットワーク接続を特殊なハードウェアがなくても設定することができます。 

IPv4 の IPsec

IP セキュリティアーキテクチャ (IPsec) は、IP データグラムを保護します。具体的には、機密性、データ完全性、部分的なシーケンス (再実行) の完全性を確保する機能、データ認証などがあります。 

IPv6 NFS と RPC に準拠

IPv6 が、NFS と RPC をシームレスにサポートできるようになりました。NFS 関連の既存のコマンドには、変更はありません。ほとんどの RPC アプリケーションが、変更なしで IPv6 で実行できます。トランスポートを認識する一部の上級 RPC アプリケーションは、更新が必要な場合があります。 

Logical Link Controller 2 (LLC2)

Class II 論理リンク制御ドライバ (LLC2) は、Solaris オペレーティング環境の下で稼動するネットワークソフトウェア (NetBIOS、SNA、OSI) と、サポートされている通信アダプタのいずれかによって制御されている物理 LAN ネットワーク間のインタフェースとして機能します。このバージョンの LLC2 ドライバは、適切な Solaris MAC レイヤードライバを介してアクセスした場合、Ethernet、Token Ring、および FDDI アダプタ用のコネクションレス型とコネクション型の両方の LLC2 オペレーションをサポートします。 

IPv6 による NIS/NIS+ の使用

この機能によりユーザーは、IPv6 RPC による転送を介して NIS および NIS+ の処理を行うことができます。また、NIS、NIS+、および DNS ネーミングサービスに、IPv6 アドレスを格納できます。 

sendmail 8.9.3 の機能拡張

新しいオプションとユーティリティによって、sendmail のストレージおよびセキュリティ機能が向上しました。

サービスロケーションプロトコル (SLP)

サービスロケーションプロトコル (SLP) は、企業ネットワーク内の共有資源 (プリンタ、ファイルサーバー、インターネットカメラ (Netcam) など) を検出するための Internet Engineering Task Force (IETF) プロトコルです。Solaris 8 オペレーティング環境には、SLP 対応のアプリケーションを作成するための API や、ネットワーク拡張を簡易化するためのフレームワークなど、SLP のすべての実装が含まれます。 

Solaris STREAMS フレームワークの拡張

Solaris 8 オペレーティング環境の STREAMS フレームワークが拡張されました。STREAMS プロセスは、ユーザープロセスの優先順位にぶつからない優先順位を使用できるようになりました。これによって、リアルタイムプロセスの応答時間が確定しやすくなりました。 

ネットワークタイムプロトコル (NTP)

分散コンピューティング環境では、NTP によってマシンタイムとネットワーククロックの同期が正確にとられます。Solaris 8 リリースでは、バージョン 3-5.93e にアップグレードされました。