Solaris 9 オペレーティング環境の概要

パフォーマンスとスケーラビリティの拡張

説明  

IA: 物理アドレス拡張 (PAE) モードのサポートを追加

Intel 社は、Pentium Pro のリリースとともに、上級プロセッサ上に PAE というモードを導入しました。PAE を使用すると、Intel 版 Solaris は最大 32G バイトの物理メモリーを指定できます。 

新しいアプリケーションデバッグツール: apptrace

アプリケーション開発者やシステムサポート担当者は、新しいアプリケーションデバッグツール apptrace を使用して、アプリケーションまたはシステムの障害をデバッグできます。apptrace は、障害が発生してから現在に至るまでの一連のイベントを示すコールトレースを Solaris の共有ライブラリに提供します。

SPARC: 新しいシステム監視ツール: busstat

新しいシステム監視ツール busstat を使用すると、サポートされている SPARC プラットフォーム上のバスに関連するパフォーマンスのカウンタにアクセスできます。busstat でこのようなパフォーマンスカウンタを確認することによって、マルチプロセッサシステム上の DMA とキャッシュの一貫性をはじめとする、ハードウェアのクロック周期やバス統計情報を測定できます。

サーバーのブートの高速化

大型サーバーでブートにかかる時間が、大幅に短縮されました。 

poll() に代わる新しいインタフェース

入出力イベントの完了をポーリングする新しい方法として /dev/poll が追加されました。/dev/poll は、長時間開いたままになっているファイル記述子についてポーリングを行わなければならないようなイベントが大量にある場合、パフォーマンスを大幅に改善します。この機能は補足機能であり、poll(2) に取って代わるものではありません。

新しいユーティリティ: prstat

prstat ユーティリティは、システム上のすべてのアクティブなプロセスを繰り返し検査し、選択されている出力モードとソート順序にもとづいて各種の統計値を報告します。

IA: Xeon の拡張機能

Intel 版 Solaris 8 では、最高のパフォーマンスを得るために、Intel IA-32 プロセッサ (Pentium II と Pentium III) の PAT (Page Attribute Table) 機能をサポートするようになりました。