Solaris Java Plug-in ユーザーズガイド

Microsoft Windows プラットフォームで稼動する Internet Explorer での Java Plug-in

Microsoft Windows プラットフォームで稼動する Internet Explorer で Java Plug-in を使用するには、OBJECT タグを使用します。 以下に、APPLET タグを Java Plug-in タグにマッピングする方法を示します。

元の APPLET タグ


<APPLET code="XYZApp.class" codebase="html/" align="baseline"
          width="200" height="200">
       <PARAM NAME="model" VALUE="models/HyaluronicAcid.xyz">
          No Java 2 SDK, Standard Edition v 1.4 support for APPLET!!
       </APPLET>

注 –

この例および以降の例の codebase 属性に示す URL は、単なるサンプルです。指定された URL には、cab ファイルは存在しません


新規 OBJECT タグ


<OBJECT classid="clsid:CAFEEFAC-0014-0000-0000-ABCDEFFEDCBA"
width="200" height="200" align="baseline" 
codebase="http://java.sun.com/jpi/jinstall-14-win32.cab#Version=1,4,0,mn">
<PARAM NAME="code" VALUE="XYZApp.class">
<PARAM NAME="codebase" VALUE="html/">
<PARAM NAME="type" VALUE="application/x-java-applet;jpi-version=1.4">
<PARAM NAME="model" VALUE="models/HyaluronicAcid.xyz">
<PARAM NAME="scriptable" VALUE="true">
		No Java 2 SDK, Standard Edition v 1.4 support for APPLET!!
       </OBJECT>

OBJECT タグには、APPLET タグと同様の情報が含まれることに注意してください。 Internet Explorer で Java Plug-in を起動するには、これで十分です。 OBJECT タグ内の classid は、Java Plug-in 自体のクラス識別子です。このクラス識別子は、すべての HTML ページで同じである必要があります。Internet Explorer が OBJECT タグ内のこのクラス識別子を描画する場合、Java Plug-in をブラウザ内にロードしようとします。

OBJECT タグには、幅、高さ、位置合わせなどの属性が存在します。これらの属性は、APPLET タグの対応する属性から直接マッピングされます。Internet Explorer は、これらの属性に含まれる書式情報を使用して、Java Plug-in の位置を決定します。 この情報は、変更されることなく直接マッピングされるため、Java Plug-in を使用するアプレットと APPLET タグを使用するアプレットの位置および外観は同じはずです。

APPLET タグ内の属性をすべて、 OBJECT タグ属性にマッピングできるわけではありません。 たとえば、APPLET タグの code 属性および codebase 属性は、OBJECT タグ属性にはマッピングされません。 一方、code 属性は、 PARAMcode にマッピングされます。これは、HTML 仕様では、OBJECT タグに code 属性が存在しないためです。 OBJECT タグ属性に対応しない属性は、ほかにも存在します。 これらの属性と 1 つの例外属性は、 PARAM タグにマッピングする必要があります。


注 –

OBJECT タグでは、重複するパラメータ名を使用してはなりません。


ここで 1 つの例外となるのは、codebase 属性です。APPLET タグでは、codebase 属性は追加クラスおよび jar ファイルのダウンロード元の場所を表します。一方、OBJECT タグでは、codebase 属性は、ローカルマシンで Java Plug-in が検出されなかった場合の Java Plug-in のダウンロード元の場所を表します。 codebase 属性は、APPLET タグと OBJECT タグとで異なる意味を持つため、この属性を OBJECT タグの PARAM タグの codebase 属性にマッピングして、この競合を解決する必要があります。

上の例では、APPLET タグの code 属性および codebase 属性は、OBJECT タグのパラメータにマッピングされます。PARAMcode には、アプレットを指定し、この値は、APPLET タグ内の code 属性と同じにする必要があります。 PARAMcodebase には、アプレットの codebase を指定します。 Java Plug-in は、パラメータからアプレットのダウンロード先を読み取ることができます。 パラメータタイプは、APPLET タグからはマッピングされません。OBJECT タグにパラメータタイプを指定する必要があります。 Java 実行可能ファイルのタイプ (アプレットなど) を認識することにより、Java Plug-in は Java 実行可能ファイルの初期化方法を識別します。 上の例の 3 つの PARAM タグ (codecodebase、および type) は、Java Plug-in により指定されています。これらのタグは、元の APPLET タグの PARAM 内には存在しません。 OBJECT タグ内の model パラメータが、APPLET タグ内の model パラメータと同一であることに注意してください。 Java Plug-in で指定されている最初の 3 つのパラメータ (codecodebase、および type) を除く、残りのパラメータは、APPLET タグ内部のパラメータと同じです。

Java Plug-in 1.3 から、新たに PARAM scriptable タグが追加されました (Java Plug-in 1.4 でも有効)。 このタグの追加により、JavaScript や VBScript を必要としないアプレットのパフォーマンスが改善されます。 アプレットがスクリプト作成によるサポートを必要とする場合は値を true に、必要としない場合は false に設定します。 デフォルト値は、false です。

PARAM scriptablePARAM Mayscript は同じではないことに注意してください。 Mayscript は Java アプレットから JavaScript への通信のみをサポートするのに対し、scriptable は Internet Explorer での JavaScript から Java アプレットへの通信のみをサポートします。

「No Java 2 SDK, Standard Edition v 1.4 support for APPLET!!」というテキストは APPLET タグ内にあり、 <OBJECT> タグと </OBJECT> タグの間にマッピングされています。本来、これは、ブラウザが Java をサポートしない場合にのみ表示されるテキストです。これを OBJECT タグの内部にマッピングすると、ブラウザが OBJECT タグをサポートしない場合にこのテキストが表示されます。

APPLET タグと OBJECT タグの属性マッピングは次のようになります。

属性 

APPLET タグのサポート 

OBJECT タグのサポート 

OBJECT タグの属性のマッピング先 

ALIGN 

ALIGN 属性 

ALT 

 

 

ARCHIVE 

 

archive パラメータ 

CODE 

code パラメータ 

CODEBASE 

codebase パラメータ 

HEIGHT 

HEIGHT 属性 

HSPACE 

HSPACE 属性 

NAME 

NAME 属性、NAME パラメータ 

OBJECT 

 

object パラメータ 

TITLE 

TITLE 属性 

VSPACE 

VSPACE 属性 

WIDTH 

WIDTH 属性 

MAYSCRIPT 

MAYSCRIPT パラメータ 

OBJECT タグに固有の属性もいくつかあります。EMBED タグに固有の属性は次のとおりです。

属性/パラメータ 

OBJECT タグ内の意味 

classid 属性 

動的バージョンサポートの場合、常に同じ値 (clsid:8AD9C840-044E-11D1-B3E9-00805F499D93) を保持する。静的バージョンサポートの場合、バージョン固有の値 (たとえば、clsid:CAFEEFAC-0014-0000-0000-ABCDEFFEDCBA) を保持する 

注:この節に示す例では、動的バージョンサポートを使用します。

codebase 属性 

ネットワーク上の CAB ファイルを指す絶対 URL。デフォルトでは、Java Software Web サイトのバイナリを指す 

type パラメータ 

Java アプレットの場合、値は “application/x-java-applet;jpi-version=1.4” または “application/x-java-applet”。JavaBeans コンポーネントの場合、値は “application/x-java-bean;jpi-version=1.4” または “application/x-java-bean” 

codebase パラメータ 

アプレットのベース URL を指定する。 この属性は省略可能 

code パラメータ 

Java アプレットまたは JavaBeans コンポーネントの名前を指定する。同じ OBJECT タグの内部で object パラメータとともに使用することはできない

scriptable パラメータ 

JavaScript または VBScript を使用して、HTML ページからアプレットをスクリプト処理できるかどうかを指定する。true または false を指定できる。この属性は Java Plug-in 1.4 で新たに導入された

object パラメータ 

直列化された Java アプレットまたは JavaBeans コンポーネントの名前を指定する。同じ OBJECT タグの内部で code パラメータとともに使用することはできない。この属性は省略可能

archive パラメータ 

Java アーカイブの名前を指定する。この属性は省略可能 

mayscript パラメータ 

アプレットに netscape.javascript.JSObject へのアクセスを許可するかどうかを指定する。true または false を指定できる。この属性は省略可能

元の APPLET タグが PARAM typecodebasecodeobject、または archive を保持する場合、パラメータ名が重複するため、OBJECT タグへのマッピングで問題が発生します。 これを回避するため、Java Plug-in は次のパラメータ名セットも別途サポートします。

元のパラメータ名 

新しいパラメータ名 

code 

java_code 

codebase 

java_codebase 

archive 

java_archive 

object 

java_object 

type 

java_type 

これらの新しいパラメータ名は、必要な場合にのみ使用してください。1 つの OBJECT タグに新しいパラメータ名と元のパラメータ名の両方が存在する場合、Java Plug-in は常に新しいパラメータ名に関連付けられた値を使用してアプレットまたは JavaBean をロードします。