Solaris ボリュームマネージャの管理

既存の RAID 0 ボリュームを拡張するには

ストライプを連結することによって、既存のストライプを拡張できます。たとえば、ストライプの領域が足りなくなった場合は、ストライプを連結することによって、領域を拡張できます。データのバックアップや復元は必要ありません。

この手順では、既存のストライプに別のストライプを追加するものとします。

  1. 「Solaris ボリュームマネージャ要素を作成するための前提条件」「RAID 0 ボリュームを作成するための背景情報」を確認します。

  2. 次のどちらかの方法でストライプ連結を作成します。

    • Solaris 管理コンソール内の「拡張ディスク」 から「ボリューム (Volume)」ノードを開きます。「アクション (Action)」、「ボリュームを作成 (Create Volume)」の順に選択し、ウィザードの指示に従ってボリュームを作成します。詳細は、オンラインヘルプを参照してください。

    • コマンド行から既存のストライプを連結する場合は、次の形式の metattach コマンドを使用します。

      metattach {volume-name } {component-names ...}
      • volume-name は、拡張するボリュームの名前です。

      • components には、拡張に使用する個々のコンポーネントの名前を指定します。

      詳細は、「例 - 1 つのスライスを追加してストライプ連結を作成する」 「例 - いくつかのスライスを追加してスライス連結を作成する」および metattach(1M) のマニュアルページを参照してください。

例 - 1 つのスライスを追加してストライプ連結を作成する


# metattach d2 c1t2d0s2
d2: components are attached

この例では、既存のスライス d2 にスライスを追加します。 スライスが追加されたことを示すメッセージが表示されます。

例 - いくつかのスライスを追加してスライス連結を作成する


# metattach d25 c1t2d0s2 c1t2d1s2 c1t2d3s2
d25: components are attached

この例では、既存の 3 面ストライプ d25 に別の 3 面ストライプを連結します。これら 3 つのスライスには飛び越し値が指定されていないので、d25 に設定された値が使用されます。最後に、ボリュームが設定されたことを示すメッセージが出力されます。

次の作業

UFS の場合は、このボリュームに対して growfs コマンドを実行します。詳細は、「ファイルシステムを拡張するには」を参照してください。

データベースなど、raw ボリュームを使用するアプリケーションは、独自の方法でこのボリュームを認識し、領域を拡張できなければなりません。

新たに作成したストライプ連結にファイルシステムを作成する方法については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の「ファイルシステムの作成 (手順) 」を参照してください。