/kernel ディレクトリには、プラットフォームに依存しないオブジェクト (プラットフォームに依存しないカーネル genunix も含む) だけが入っています。プラットフォームに依存するディレクトリ /platform と /usr/platform については、表 43-3 を参照してください。
次の表に、ルート (/) ファイルシステムに含まれているデフォルトのディレクトリの説明を示します。
表 43-1 ルート (/) ファイルシステムのデフォルトディレクトリ
ディレクトリ |
説明 |
---|---|
/ |
ファイルシステムの名前空間全体のルート |
/dev |
論理デバイスファイルの一次位置 |
/dev/cfg |
物理 ap_id へのシンボリックリンク |
/dev/cua |
uucp 用のデバイスファイル |
/dev/dsk |
ブロックディスクデバイス |
/dev/fbs |
フレームバッファーのデバイスファイル |
/dev/fd |
ファイル記述子 |
/dev/md |
ボリューム管理デバイス名 |
/dev/printers |
USB プリンタデバイスファイル |
/dev/pts |
pty スレーブデバイス |
/dev/rdsk |
raw ディスクデバイス |
/dev/rmt |
raw テープデバイス |
/dev/sad |
STREAMS Administrative Driver のエントリポイント |
/dev/sound |
オーディオデバイスとオーディオデバイス制御ファイル |
/dev/swap |
デフォルトのスワップデバイス |
/dev/term |
シリアルデバイス |
/devices |
物理デバイスファイル |
/etc |
ホスト固有のシステム管理構成ファイルとデータベース |
/etc/acct |
アカウンティングの構成情報 |
/etc/apache |
Apache の構成ファイル |
/etc/cron.d |
cron の構成情報 |
/etc/default |
各種プログラムのデフォルト情報 |
/etc/dfs |
エクスポートされるファイルシステムの構成情報 |
/etc/dhcp |
DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) の構成ファイル |
/etc/dmi |
Solstice Enterprise Agents の構成ファイル |
/etc/fn |
フェデレーテッドネーミングサービスと x.500 のサポートファイル |
/etc/fs |
ファイルシステムタイプ別に編成されたバイナリ |
/etc/ftpd |
ftpd の構成ファイル |
/etc/gss |
GSS (Generic Security Service) アプリケーションプログラミングインタフェースの構成ファイル |
/etc/gtk |
GNOME (GNU Network Object Model Environment) の構成ファイル |
/etc/inet |
インターネットサービスの構成ファイル |
/etc/init.d |
実行レベルを変更するためのスクリプト |
/etc/iplanet |
iPlanet の構成ファイル |
/etc/krb5 |
Kerberos の構成ファイル |
/etc/lib |
/usr が利用できないときに必要な動的リンクライブラリ |
/etc/llc2 |
論理リンク制御 (llc2) ドライバの構成ファイル |
/etc/lp |
プリンタサブシステムの構成情報 |
/etc/lu |
Solaris Live Upgrade の構成ファイル |
/etc/lvm |
Solaris ボリュームマネージャの構成ファイル |
/etc/mail |
メールサブシステムの構成情報 |
/etc/nca |
Solaris NCA (Network Cache and Accelerator) の構成ファイル |
/etc/net |
TI (トランスポート独立) ネットワークサービスの構成情報 |
/etc/nfs |
NFS サーバーロギングの構成ファイル |
/etc/openwin |
OpenWindows の構成ファイル |
/etc/opt |
オプションパッケージの構成情報 |
/etc/ppp |
Solaris PPP の構成ファイル |
/etc/rc0.d |
実行レベル 0 を開始/停止した時に起動されるスクリプト |
/etc/rc1.d |
実行レベル 1 を開始/停止した時に起動されるスクリプト |
/etc/rc2.d |
実行レベル 2 を開始/停止した時に起動されるスクリプト |
/etc/rc3.d |
実行レベル 3 を開始/停止した時に起動されるスクリプト |
/etc/rcS.d |
システムをシングルユーザーモードにするためのスクリプト |
/etc/rcm |
再構成マネージャ (RCM) のカスタムスクリプト用のディレクトリ |
/etc/rpcsec |
NIS+ 認証の構成ファイルが含まれていることがある |
/etc/saf |
サービスアクセス機能ファイル (FIFO など) |
/etc/security |
BSM (Basic Security Module) の構成ファイル |
/etc/sfw |
Samba の構成ファイル |
/etc/skel |
新規ユーザーアカウントのデフォルトプロファイルスクリプト |
/etc/smartcard |
Solaris SmartCards の構成ファイル |
/etc/snmp |
Solstice Enterprise Agents の構成ファイル |
/etc/ssh |
ssh (secure shell) の構成ファイル |
/etc/sysevent |
syseventd の構成ファイル |
/etc/tm |
商標ファイル。内容はブート時に表示される |
/etc/usb |
USB の構成情報 |
/etc/uucp |
uucp 構成情報 |
/etc/wrsm |
WRSM (WCI Remote Shared Memory) の構成情報 |
/export |
共有ファイルシステム (ユーザーのホームディレクトリやクライアントファイルシステムなど) 用のデフォルトのディレクトリ |
/home |
スタンドアロンシステム上にあるユーザーのホームディレクトリ用のデフォルトのディレクトリまたはマウントポイント。AutoFS の動作中、このディレクトリには新しいエントリを作成できない |
/kernel |
プラットフォームに依存しない読み込み可能なカーネルモジュールのディレクトリ。ブートプロセスの一部として必要。プラットフォームに依存しないコアカーネル /kernel/genunix の汎用部分を含む。/platform ディレクトリと /usr/platform ディレクトリの構造については、表 43-3 を参照 |
/mnt |
ファイルシステムの一般的な一次マウントポイント |
/opt |
追加アプリケーションパッケージ用のデフォルトディレクトリまたはマウントポイント |
/platform |
サポートされているプラットフォームファイル。詳細は、表 43-3 を参照 |
/proc |
プロセス情報 |
/sbin |
ブートプロセスと手作業によるシステム障害の回復に使用される重要な実行可能プログラム |
/tmp |
一次ファイル。ブートシーケンス中に消去される |
/usr |
/usr ファイルシステムのマウントポイント。詳細は、表 43-2 を参照 |
/var |
常に変化するファイル (一時ファイル、ログファイル、状態ファイルなど) 用のディレクトリ |
/var/adm |
システムのログファイルとアカウンティングファイル |
/var/apache |
Apache Web サーバー用のスクリプト、アイコン、ログ、キャッシュページ |
/var/audit |
BSM (Basic Security Module) の監査ファイル |
/var/crash |
カーネルクラッシュダンプのデフォルトの格納場所 |
/var/cron |
cron のログファイル |
/var/dmi |
Solstice Enterprise Agents のデスクトップ管理インタフェースの実行時構成要素 |
/var/dt |
dtlogin の構成ファイル |
/var/inet |
IPv6 ルーターの状態ファイル |
/var/krb5 |
Kerberos のデータベースとログファイル |
/var/ld |
実行時リンカーの構成ファイル |
/var/ldap |
LDAP クライアントの構成ファイル |
/var/log |
システムログファイル |
/var/lp |
ラインプリンタサブシステムのログ情報 |
/var/mail |
ユーザーのメールが保管されるディレクトリ |
/var/news |
コミュニティサービスメッセージ (注: USENET 方式のニュースとは異なる) |
/var/nfs |
NFS サーバーのログファイル |
/var/nis |
NIS+ データベース |
/var/ntp |
NTP (Network Time Protocol) サーバーの状態ディレクトリ |
/var/opt |
ソフトウェアパッケージ関連の各種ファイルのサブツリーのルート |
/var/preserve |
vi と ex のバックアップファイル |
/var/run |
一時的な (つまり、システムをリブート後に残る必要がない) システムファイル。TMPFS マウントされたディレクトリ |
/var/sadm |
ソフトウェアパッケージ管理ユーティリティで管理されるデータベース |
/var/saf |
saf (サービスアクセス機能) のログファイルとアカウンティングファイル |
/var/samba |
Samba のログファイルとロックファイル |
/var/snmp |
SNMP の状態と構成情報 |
/var/spool |
スプール化された一時ファイルのディレクトリ |
/var/spool/clientmqueue |
Sendmail のクライアントファイル |
/var/spool/cron |
cron と at のスプールファイル |
/var/spool/locks |
スプールロックファイル |
/var/spool/lp |
ラインプリンタのスプールファイル |
/var/spool/mqueue |
配信用に待ち行列に入れられたメール |
/var/spool/pkg |
スプール化されたパッケージ |
/var/spool/print |
LP 印刷サービスのクライアント側要求格納域 |
/var/spool/samba |
Samba の印刷待ち行列 |
/var/spool/uucp |
待ち行列に入っている uucp のジョブ |
/var/spool/uucppublic |
uucp によって格納されるファイル |
/var/statmon |
ネットワーク状態監視ファイル |
/var/tmp |
一時ファイルのディレクトリ。ブートシーケンス中には消去されない |
/var/uucp |
uucp のログファイルと状態ファイル |
/var/yp |
NIS データベース |
次の表に、/usr ファイルシステムに含まれているデフォルトのディレクトリの説明を示します。
表 43-2 /usr ファイルシステムのデフォルトディレクトリ
ディレクトリ |
説明 |
---|---|
4lib |
SunOS 4.1 バイナリ互換パッケージライブラリ |
5bin |
/usr/bin ディレクトリへのシンボリックリンク |
X |
/usr/openwin ディレクトリへのシンボリックリンク |
adm |
/var/adm ディレクトリへのシンボリックリンク |
apache |
Apache の実行可能プログラム、ロード可能モジュール、マニュアル |
aset |
ASET (Automated Security Enhancement Tools) のプログラムとファイル用のディレクトリ |
bin |
標準的なシステムコマンド用のディレクトリ |
ccs |
C 言語処理系のプログラムとライブラリ |
demo |
デモのプログラムとデータ |
dict |
/usr/share/lib/dict ディレクトリへのシンボリックリンク。UNIX の spell プログラムが使用する辞書が入っている |
dt |
CDE ソフトウェア用のディレクトリまたはマウントポイント |
games |
空のディレクトリ。SunOS 4.0/4.1 ソフトウェアで使用されていた |
include |
ヘッダーファイル (C プログラム用など) |
iplanet |
ディレクトリサーバーの実行可能プログラム、ロード可能モジュール、マニュアル |
j2se |
Java 2 SDK の実行可能プログラム、ロード可能モジュール、マニュアル |
java * |
Java のプログラムとライブラリが入っているディレクトリ |
kernel |
その他のカーネルモジュール |
kvm |
廃止または互換性がなくなる可能性あり |
lib |
各種プログラムのライブラリ、アーキテクチャ依存データベース、またはユーザーが直接呼び出さないバイナリ |
local |
サイトのローカルコマンド |
|
/var/mail ディレクトリへのシンボリックリンク |
man |
/usr/share/man ディレクトリへのシンボリックリンク |
net |
ネットワークリスナーサービス用のディレクトリ |
news |
/var/news ディレクトリへのシンボリックリンク |
oasys |
FMLI (Form and Menu Language Interpreter) 実行環境用のファイル |
old |
段階的に使用されなくなっているプログラム |
openwin |
OpenWindows ソフトウェアのディレクトリまたはマウントポイント |
perl5 |
perl 5 のプログラムとマニュアル |
platform |
サポートされているプラットフォームのファイル。詳細は、表 43-3 を参照 |
preserve |
/var/preserve ディレクトリへのシンボリックリンク |
proc |
proc ツール用のディレクトリ |
pub |
オンラインマニュアルページと文字処理用のファイル |
sadm |
システム管理に関連する各種ファイルとディレクトリ |
sbin |
システム管理用の実行可能プログラム |
sbin/install.d |
JumpStart のカスタムのスクリプトと実行可能プログラム |
sbin/static |
/usr/bin と /usr/sbin から選択したプログラムの静的リンクバージョン |
sbin/sparc7 と sparc9 |
コマンドの 32 ビットバージョンと 64 ビットバージョン |
sfw |
GNU と公開されているソースの実行可能プログラム、ライブラリ、マニュアル |
share |
アーキテクチャに依存しない共有可能ファイル |
share/admserv5.1 |
iPlanet Console and Administration Server 5.0 のマニュアル |
share/audio |
オーディオファイルのサンプル |
share/ds5 |
iPlanet Directory Server 5.1 のマニュアル |
share/lib |
アーキテクチャに依存しないデータベース |
share/man |
Solaris のマニュアルページ |
share/src |
カーネル、ライブラリ、ユーティリティのソースコード |
snadm |
システム管理とネットワーク管理に関するプログラムとライブラリ |
spool |
/var/spool ディレクトリへのシンボリックリンク |
src |
/usr/share/src ディレクトリへのシンボリックリンク |
tmp |
/usr/var/tmp ディレクトリへのシンボリックリンク |
ucb |
UCB 互換パッケージのバイナリ |
ucbinclude |
UCB 互換パッケージのヘッダーファイル |
ucblib |
UCB 互換パッケージのライブラリ |
vmsys |
FACE (Framed Access Command Environment) プログラム用のディレクトリ |
xpg4 |
POSIX 準拠ユーティリティ用のディレクトリ |