新しいフォームを提供したい場合は、lpforms コマンドへの入力として 9 個の必須特性 (ページ長とページ幅など) に関する情報を入力し、その特性を定義しなければなりません。LP 印刷サービスは、この情報を次の 2 つの目的に使用します。
フォーム上に正しく印刷されるようにプリンタを初期化する。
フォームの処理方法に関する留意事項をシステム管理者に送信する。
フォーム名は、14 文字以内の英数字と下線であれば、任意に選択して使用できます。情報は次の形式でなければなりません。
Page length: scaled number Page width: scaled number Number of pages: integer Line pitch: scaled number Character pitch: scaled number Character set choice: character-set-name[,mandatory] Ribbon color: ribbon-color Comment: informal notes about the form Alignment pattern: [content-type] alignment pattern |
省略可能な句、[,mandatory] は、ユーザーがフォームの文字セット選択を無効にできないことを意味します。content-type は位置揃えパターンを使用して指定できますが省略可能です。この属性を指定すると、印刷サービスは必要に応じて使用し、ファイルにフィルタをかけて印刷する方法を決定します。
2 つの例外がありますが、情報は任意の順序で指定できます。例外は、Alignment pattern (位置揃えパターン) (必ず最後に配置しなければなりません) と comment (コメント) (必ず Comment: プロンプトの行に続かなければなりません) です。コメントにキー句 (Page length、Page width など) で始まる行が含まれている場合は、キー句が行頭にならないように、その行を> 文字で始めます。先頭の> 文字は、コメントから除去されて表示されません。
すべての情報を与えなければならないわけではありません。表 7-7 の項目の値を指定しないときは、デフォルト値が割り当てられます。lpforms コマンドを実行する前に、新しいフォームに関して次の情報を収集してください。
表 7-7 フォームのデフォルト値
項目 |
デフォルト |
説明 |
---|---|---|
ページ長 |
66 行 |
フォームの長さ、または複数ページのフォームの場合は各ページの長さ。この情報は、行数でもインチ単位やセンチメートル単位でもかまわない |
ページ幅 |
80 列 |
文字数、インチ数、またはセンチメートル数によるフォームの幅 |
ページ数 |
1 |
複数ページのフォームのページ数。LP 印刷サービスは、この数値と印刷フィルタ (利用できる場合) を使用して、位置揃えパターンを 1 つのフォームの長さに制限する。「位置揃えパターン」の説明を参照。フィルタが利用できない場合は、LP 印刷サービスは出力を打ち切らない |
行ピッチ |
1 インチあたり 6 行 |
フォーム上の行間隔。これは「リーディング」とも呼ばれる。2 行間の間隔、つまりベースラインからベースラインまでの間隔を 1 インチまたは 1 センチあたりの行数で表す |
文字ピッチ |
1 インチあたり 10 文字 |
フォームに表示される文字間隔。文字の間隔を 1 インチまたは 1 センチあたりの文字数で表す |
文字セット選択肢 |
任意 |
このフォームに使用しなければならない文字セット、印字ホイール、またはフォントカートリッジ。ユーザーは、このフォームを使用するときに独自の印刷要求に別の文字セットを選択できる。また、単一の文字セットのみを使用するように指示できる |
リボンの色 |
任意 |
フォームを常に特定のカラーリボンで印刷しなければならない場合、LP 印刷サービスはどの色を使用すべきかを示す装着警告メッセージを表示できる |
コメント |
(デフォルトなし) |
ユーザーがフォームを理解する上で参考になる任意の情報。たとえば、フォーム名、そのバージョン、用途、または使用上の制限を示すことができる |
(デフォルトなし) |
LP 印刷サービスが 1 枚のブランクフォームを埋めるために使用するサンプルファイル。フォームを装着するときに、このパターンを印刷して正しく位置揃えすることができる。また、印刷サービスに印刷方法が認識されるように、このパターンの内容形式を定義することもできる |
LP 印刷サービスは、位置揃えパターン内の重要な情報にマスクをかけようとしません。小切手を位置揃えするときなど、サンプルフォームに重要な情報を印刷したくない場合は、該当するデータにマスクをかける必要があります。LP 印刷サービスは、スーパーユーザーまたは lp としてログインしたユーザー以外は読み取れないように、位置揃えパターンを安全な場所に格納します。
フォーム情報を収集し終わったら、フォームを lpforms コマンドに入力します。lpforms コマンドに入力する前にこの情報を編集できるように、まず、この情報を別のファイルに記録してください。そうすれば、プロンプトの後で個々の情報を入力しなくても、そのファイルを入力として使用できます。
プリンタサーバーにスーパーユーザーまたは lp としてログインするか、同等の役割になります。
フォーム定義ファイルを作成します。
印刷フォームの作成方法の概要については、「新しいプリンタフォームの作成」を参照してください。プリンタ定義はテキストファイルに保存してください。
フォームを LP 印刷サービスに追加します。
# lpadmin -p printer-name -M -f form-name |
フォームをプリンタサーバーに追加します。
手順については、「フォームを追加する方法」を参照してください。